『燃えよ剣』BARAGAKI UNBROKEN SAMURAI

映画『燃えよ剣』を見てきました。

原作は司馬遼太郎の「燃えよ剣」。
土方の回想形式で、短いシーンを畳み込むように詰めこんだ映画でしたが、自分としては、原作の映画化というより、映像化と言うのがしっくりくるのかも。
新選組という存在自体がドラマなので、内容はもちろん面白かったのですが、映画としてのドラマも欲しかったな、というのが感想。
自分は、原作を読んだ際、最後、参謀府に単騎斬りこむシーンで、「函館政府の陸軍奉行」ではなく「新選組副長土方歳三」と名乗るシーンに涙が出るくらい震えたのですが、この映画はそのシーンに感動する間もないくらいに疾走する映画でした(笑)。

浅葱色のダンダラを好まず、黒の隊服を着させたところや、池田屋のシーンのBGMがカルメンだったりと、新鮮さもありました。キャスティングもよかったと思います。特に、総司役の山田涼介さんは、皆が想像している総司をそれ以上に演じていたと思いますし、山崎烝役のウーマン・村本さんは皆が想像している山崎をいい意味で裏切っていてよかったと思います。はんにゃ・金田さんも、映画を見る前はどうかと思っていましたが、剣道をやってだだけあってか、違和感はありませんでした。
ただ、登場人物の名前がわかりにくかったかも。函館戦争のシーンでは、これが中島でこれが蟻通だから、これが相馬か？ で、このデカいのが島田か…？って見てましたし、武田観柳斎のクレジットがあったのに、どこに出てたかわからなかった(涙)！

いずれにせよ、令和の時代に「燃えよ剣」が映画化されたことに意義があると思ってます。鉄之助役もジャニーズの方ということでしたので、この映画を見て「新選組」に興味を持つ中高生が増えてくれると嬉しいですね。　


発見難易度 ☆☆☆☆☆
→『燃えよ剣』公式サイト