Invalid Life

「演歌・オブ・ザ・デッド」公式ブログ
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綺亞羅

2004年10月28日 02時53分39秒 | 映画・DVD・テレビ番組
「ウルトラQ drak fantacy」のDVD4巻を買ってきました。
お目当ては遠藤久美子様ではなくて、タイトルにも書きました、「綺亞羅」という話をまた見たかったからなんです。

この番組を見始めたのは、昔のウルトラQが好きだったのと、いや違うな、遠藤久美子様が出るからです、はい、正直になります、エンクミ目当てでした。すみません(何故謝るっつーか、誰に謝ってるねん)。

エンクミは主人公グループなんやけど、この主人公グループが全話中半分位出てないっちゅーのも凄い試みとは思うけど、エンクミ目当てで見ていた私には辛かった。

一話完結スタイルですが、当たり外れが多く、いや、ここでも正直になります、外れが多すぎて、大阪では土曜日(つ~か日曜日)深夜の放送だったんですが、ビデオもない私にとっては見るという行為に至ることも含めて辛いものが多かった。

事前にエンクミが出るかどうか調べればええやんかってなるんですけど、一応ウルトラQというブランドへの期待もあったんです。

この話は別だった。それは私の音楽好きなのも影響していました。
話の内容は何処にでもあるようなものです。寓話です。
私も昔似たような感じのものを作ったことがあります(出来自体は段違いですけど)。
そして、劇中の空気に痺れ、ウッドベースの響きにも痺れた。

劇中の空気は、日本でようで日本でない、70年代のテレビドラマのような、空気は乾いているけどフィルムは湿っているという映像も相俟って、妙に生活感がないのに、自分もそこに住んでいるかのような錯覚に陥らせる。そんな空気を吸わせてくれる。

私はギター奏者が大好きで、ギター(ソロ)中心に聴いていますが、ベース奏者も大好きで、ポール・マッカートニーやジャコ・パストリアス、ミック・カーン、マイケル・マンニングらもよく聴いていました。

ベースはフレットレスのトーンやフレーズが好きで、この話が放映されたちょい前の時期に、ちょっとベース奏者中心のものでいいのはないかなぁと探していたんです。

また、以前テレビで何度か見たピアノトリオという形式の演奏が格好良くて、特にウッドベースサウンドが頭の片隅に残っていたのも、この話に惹かれた理由でしょう。

これで私は背中を押されました。この話によってジョージ・ムラーツやレイ・ブラウン、バスター・ウィリアムス、ペデルセンらの素晴らしいベース奏者を知ることが出来ました。秀樹感激(ふる~)ですよ。

もしおもんなかったらさ、恐らくウッドベースの良さを知らないままだったかもしれない。大袈裟じゃなくてね。

仕事が余りないベース奏者の主人公。しかもベースの腕も落ちてきている。ある日の客演演奏中に少女を見掛ける。主人公の帰宅途中、運転する車の前に突然その少女が現れる。

このうらぶれた設定のベース奏者を野村宏伸氏が熱演しています。彼は「メインテーマ」という映画でも音楽家の役をやっていましたが、音楽家の役は得意なところなんでしょうか。夢と希望を捨てられないけど、現実も痛いほど思い知らされているという役どころを自然に演じていると思います。

主人公のベース奏者は現在はレコード会社勤務の昔のバンド仲間から仕事の依頼をするが、その時に主人公が憧れていた音楽家の幻のレコードを見せられる。

昔の仲間役のデビット伊東氏の演技もいいです。夢や希望を捨てた代わりに現実を生きているという感じが主人公のベース奏者と対照的ですが、根本は一緒だったという細かな作りこみもあって、嫌な奴という印象をギリギリの所で抑えています。

これは映画で作り直して欲しいなぁ。設定や配役はこのままでいいし。もっと演奏シーンとか入れて、もうちょっと主人公達の描写を細かくして。いい音楽を描く映画になると思うねんけどなぁ。

30分でウルトラQという枠の中ではこれが精一杯だと思うのですが、このままだと主人公の行動が唐突に感じる人も多いと思うし。まぁ、これはこれで色々想像出来て楽しいんですけどね。

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