Invalid Life

「演歌・オブ・ザ・デッド」公式ブログ
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続網走番外地

2007年10月02日 01時53分33秒 | 映画・DVD・テレビ番組
前作の「網走番外地」が想定外のヒットになったらしくて、総天然色で続編が作られました。なんか最近の映画はリメイクや続編が多くて嫌やなぁって思っていたんですが、昔の映画って続編だらけですよね。それを楽しんでいたのになぁ。まぁ、連続活劇っていうのは、今でこそテレビドラマ特有のものになってますが、テレビのない時代では映画がそういう役目を担っていたんですもんね。

あ、いつものように微妙に話が逸れました。今回のこの映画は、微妙に前作の続きのようでそうでないという話になっています。前作のキャラの設定とかだけを引っ張ってきて、一応網走刑務所を出所したというところから話をスタートさせたというところでしょうか。一番のポイントは、網走が舞台とちゃうやんけ、ということです。主な舞台は青森です。

前作と違って今回は肌触りといいますか、結構コミカルな部分が多いです。まぁ、こういう映画なんで、硬派な部分もあるんですが。その相反するようなところを繋ぎ合わせて一つのものにしているのが、主演の高倉健なんですよね。

そういうのが影響しているのかどうか、高倉健の役が前作よりもなんとなく人懐っこくなってるような気もします。軽口叩いたりして、無口な印象ではないですね。

時代を感じさせる背景(風景)なんですが(当然ですよね、40年以上前やし)、映画としては古さをあまり感じさせないのは凄いと思いました。

途中まではスリリング(なんかな)展開とコミカルな描写が相まって進んで行くんですが、そういう中で綻びがところどころ出て来るんですが、それが最後に纏まって出てしまったっていうのが惜しいところではあります。ラスト部分の撮影は予算と時間がなくなったので、突貫で作ったのかなぁという印象を持ちました。

前作とは方向性が違うと思うので、前作が好きだった人には当時はどう受け取られていたのか、興味があるところです。高倉健の役でいうと、前作は更生していく人間が再び悪事に巻き込まれていく過程の葛藤を描いていたのに対して、今作は完全に人物描写がヒーロー的な描き方になっているっていうのが、最大の違いだと思います。

こういう映画は、頭を空っぽにして、わっはっはって楽しめればいいんですけどね。なんか、最近空っぽになれないようです。


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