森中定治ブログ「次世代に贈る社会」

人間のこと,社会のこと,未来のこと,いろいろと考えたことを書きます

市民シンポジウム 「人類は戦争をやめることができるのか?」

2023-03-30 20:49:00 | 人類の未来

昨年12月に開催された第1回さいたま国際音楽コンクール一般部門で、「ありふれた話」を歌って埼玉県知事賞をいただきました。
昨年はクラシックやシャンソンコンクールにチャレンジしたけれど鳴かず飛ばずだったので、年末になって栄誉ある賞をいただき大変嬉しいです。先日表彰楯が送られてきました。
歌で県知事賞なんて、私の生涯でもう2度とないでしょう。これを励みに今年も頑張りたいと思います。

今年2023年4月8日(土)に午後1時から市民シンポジウム「次世代にどのような社会を贈るのか?」をZoomにて行います。

テーマ:人類は戦争をやめることができるのか?

ロシア・ウクライナ戦争、そしてそれが終われば東アジアでの戦争かと恐ろしい社会情勢になってきたと思います。

私は、一昨年、昨年と2年間、人間の真の利他(純粋利他)をテーマとしてこの市民シンポジウムを行いました。
私は真の利他性(純粋の利他性)、つまり自分の利益を動機としない利他性が、現代以降つまり人新世において人類を導くと考えます。
一昨年は、「真の利他性とは天動説である」と言うお話がありました。つまり本当は利己性に基づいてあらゆる生物はこの世に存在できるのだけれど、真の利他性があるように見えるから、あるいはあると思いたいから、それがあると人は考えるのだと、そう言うお話しと受け取りました。
昨年は、細胞内部にある真の利他性について「それは単なる制約」に過ぎないと言われました。

それから丸1年、私はさらに考えました。
単なる制約!
それは間違っていません。正しいです。
でも、その理解は正しくても人間にフィットするものではないのです。この1年でそれがわかりました。
その話をいたします。

人類が戦争をやめるには、2つの主張と理解が必要です。


1 種問題
2 真の利他(純粋利他)

この二つです。
私の話の内容は決して専門家しか理解できないような話ではありません。誰もが理解できます。

でもそれが本当にあり得るのか?という点において、実際に認識するには壁を飛び越える必要があるのです。

壁を飛び越えることができれば人類は戦争をやめることができます。
少なくとも、その原点を持つことができます。
でも、それができなければ人類は戦争をやめることができないと私は思います。

私は人類がその壁を飛び越えることができると思います。

講演:
森中 定治(日本生物地理学会会長、綾瀬川を愛する会代表、放送大学埼玉SC所属

   「人類は戦争をやめることができるのか?」

論評:
山極 壽一 (総合地球環境学研究所所長、前京都大学総長、前日本学術会議会長)
千葉 聡 (東北大学 東北アジア研究センター教授)
松本 直子 (岡山大学 文明動態学研究所所長)
石川 洋行 (八洲学園大学 非常勤講師)
論評・クロージングアドレス:
石井 剛 (東京大学大学院 総合文化研究科教授)

ポスター

講演要旨

参加費無料
参加申し込みは、お名前と市民シンポジウムと明記して、学会事務局 (delias@kjd.biglobe.ne.jp)へ
学会のHPからも申し込みができます。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdiAR7gXhd9CkGURbmG6APln1PmRyPbxbOyaxQBwixJcc-p2g/viewform

 

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第1回さいたま国際音楽コンクール

2023-02-11 21:30:38 | 声楽

昨年2022年は、歌のコンクールにあれこれチャレンジしました。クラシックが1回、カンツォーネが1回、シャンソンが5回もチャレンジしましたが、入賞なし。鳴かず飛ばずでした。シャンソンは予選落ち(CD審査で落選)が2回ありました。

年末に第1回さいたま国際音楽コンクールがありました。FBでそれを知ったのが11月末、締切は12月末で日がなくギリギリでした。

今までに聞いたことのない面白いコンクールで、ピアノ、ヴァイオリン、トランペット、マリンバなど楽器は何でもOK、歌もクラシック、シャンソン、ポップス、合唱、演歌、民謡他、何でもOKのコンクールです。自分の演奏のYoutubeを作成し、主催の事務局に送って審査というコンクールでした。

私は年末のどん詰まり、12月20日に幸手市在住の懇意なピアニストに頼んで幸手の公民館で録音録画し、送りました。

結果の発表は2023年1月27日、私は一般部門で4位、埼玉県知事賞を受賞しました。入賞の多くはピアノ演奏です。歌は少ないです。
県知事賞なんて、私の生涯にもう2度とないでしょう。
今年も努力し、また様々のチャレンジもしたいと思います。

第1回さいたま国際音楽コンクール

歌唱(ありふれた話)

森中 定治

 

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日本の未来

2023-01-07 14:20:32 | 人類の未来

新年おめでとうござます。

ロシア・ウクライナ戦争はまだ続くのでしょうか。
それが終わって、日本・中国へと死神がシフトすることを恐れます。

以下のメールを今朝「市民のメール(CML)」に投稿しました。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

一昨日、1月5日に知人から年賀状が来ました。


コロナの前は講演会や集会などでお会いし、親しく話をさせていただいた方です。
そのころはかくしゃくとしていました。
コロナ以後はお会いしたことがありません。
92歳になられたと聞いて、私はとても驚きました。
あれこれ議論していた時、そんなお年には全く見えませんでした。

彼の年賀状をご紹介します。
https://www.dropbox.com/s/a9o3j7v2aaysqgv/年賀状2023年1月5日.jpg?dl=0

今年いただいた、私にはいちばんの年賀状です。
日本が戦争を避けるにはどうしたらよいのか、ここには貴重な示唆があります。

ロシア・ウクライナ戦争の評価は概ね以下のとおりです。
1 ウクライナを侵略したロシアは悪者である。国際法違反の犯罪者である。
2 ロシアはこの厳冬の中ウクライナのインフラを破壊し、ウクライナの子どもたちが凍えている。

1、2は事実でしょう。
でもロシア・ウクライナ戦争に関してこの1、2の視点にとどまる限り、平和外交による解決はなく、暴力によって押しつぶすしか道はないと思います。

プーチン大統領は、世界の多くの国がロシアの侵攻を批判していることを知らないでしょうか。
国連が批判していることを知らないでしょうか。
そんなことは絶対にありません。
そんなことは百も承知でウクライナ侵攻を続けているのです。
国民の生命を預かる立場の人間にとって、国民の生命と安寧を守ることが最高最大の使命です。
ゼレンスキー大統領は親米であり、NATOに入りロシアへ向けた核ミサイルを配備した後では遅いのです。
それが予想されるなら、ロシアはウクライナ侵攻など何の躊躇もしないでしょう。
侵攻に入る前の何年もの間、ゼレンスキー大統領がプーチン大統領にどのような接し方をしてきたのかそれが問われます。

ゼレンスキー大統領がロシア国民にロシア語で話しかけたYoutubeを観ました。
ロシア国民に向かってプーチン大統領を、常にこそこそ逃げ回る子ネズミのように言っています。
平和を願う心がここに現れているでしょうか。

今朝の新聞によれば、プーチン大統領のクリスマス休戦提案を拒絶したとか。
どこまでも殺し合いをするぞっ!と言う勇ましい意志表示です。
プーチン・ロシアを追い詰めれば、ロシアは最後には核兵器を使うでしょう。
核兵器を使わずむざむざ降参することも絶対にないとは言えませんが、相手を殺そうとする時、滅ぼそうとする時、その滅ぼされる相手が滅ぼす相手に
手心を加えてくれると考えることは間違っていると思います。
核兵器を持っていなければそれで論理的でしょうが、持っているのですから、持っているものを使わないと期待することは論理的に破綻しています。
追い詰めたその結果、核戦争に道を開きます。

この年賀状には、フルシチョフ・ソ連とケネディ・米国の関係が記されています。
キューバにソ連の核ミサイルが置かれそうになった時、ケネディ大統領は世界核戦争も辞さなかった。
ケネディ米大統領は自国民の生命と安寧を、世界核戦争よりも上に置いたのです。
フルシチョフはキューバからソ連の核兵器を引き上げました。
だからケネディ・米国は安心しました。これが戦争を止めたのです。

上の1、2の考え方をとる限り、プーチン大統領はそんなこと知っていてやっているのですから、国際法違反だからやめろと言っても兵を引くわけがありません。
ロシアの侵攻を未然に防ぐ。
つまり戦争をしないためには、プーチン大統領に自国民の生命は安全だよという安心を与えなければならなかったのです。
ゼレンスキー大統領はそれがわからないのでしょう。

2度あることは3度あります。
中国も全く同じです。
台湾が米国と仲良くし、台湾に中国に向けた米国の核ミサイルを置けば、世界核戦争です。
世界核戦争まで行かなくても、そんな場合は中国は台湾侵攻に何の躊躇もしないでしょう。
沖縄も同じです。
幸い沖縄には、核兵器を持たず、作らず、持ち込まさずの非核3原則があります。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kaku/gensoku/ketsugi.html

ソ連・米国、ロシア・ウクライナ、そして日本・中国です。

全く同じですが、我々には神様から授かった大きな頭脳があります。
過去の2事例から我々はどうすれば戦争を未然に防ぐことができるのか、ソ連・米国型の解決、あるいはロシア・ウクライナ型の解決、どちらがよいのか、
よく考えるべきだと思います。

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戦争とプルトニウム

2022-12-06 15:55:33 | 人類の未来

10月16日にNHKTVの日曜討論で各政党の国会議員の議論を視ました。
冒頭、与党議員から「弱いあるいは自国を守る気がないとみられた国はいきなり侵略されることを、このロシア・ウクライナ戦争で我々は学んだ」との趣旨の発言がありました。これを与野党の全てが基本的な考え方として合意しているように私には見えました。

この主張はまさに「人を見れば泥棒と思え」の諺通り、国はハリネズミのような防備をし、常に構えていなければならないことになります。
人間は相手が弱いとみればいきなり襲いかかる野獣でしょうか。いや野獣でさえ、空腹時しか弱い動物を殺さないでしょう。では人間は野獣以下なのでしょうか。

私はこの主張は間違っていると思います。

この主張には、国は違っても、この地球に暮らす誰しもが喜怒哀楽を持つ同じ人間だという、人間についての理解が欠損しているように思います。その理解の上に、人間の信頼が築かれるのだと思います。人間とは何なのか。その理解の上で、初めて人類は戦争を捨てることができるのだと私は思います。常に最新の兵器でハリネズミのように防備しても、人類は戦争を終わらせることはできず、むしろ未来永劫戦争に苦しむと私は思います。

ロシアは自国が攻撃されれば核兵器の使用も辞さないと公言します。人類は現在、核戦争の縁に立っています。

10月24日、25日、26日、27日、4日連続で「汚い爆弾」(ダーティーボム)という言葉が、私がとっている新聞に出ました。おそらく他の新聞も同様でしょう。24日、25日はロシアが管理するザポロジエ原発をウクライナ軍が攻撃し、放射性物質の拡散を狙っているとの論調でした。西側諸国は、これはロシアの嘘だと言います。本当なのか、嘘なのか私にはわかりません。

26日になって内容が変わりました。
見出しは「米露軍トップ電話協議「汚い爆弾」意思疎通は維持」です。
これは原発が攻撃され、破壊された原発から放射性物質が漏れ出るというようなレベルの話ではないと思います。兵器として汚い爆弾をウクライナが使うとか、ロシアが使うとか、そのような話だと私は感じました。

この汚い爆弾はとても恐ろしい兵器です。言葉で言い尽くせないほど恐ろしい兵器です。
自然界でも放射性元素は種々あります。放射性元素を汚い爆弾の材料にするとすぐ失効したり、危険で扱いが困難だったり探知されやすいとか、難点がたくさんあります。でも都合のよい放射性元素もあります。プルトニウムです。

現在の原発の燃料であるウラン235の3万倍の力を持ちます。わかり易く言えばプルトニウムの微粒子1粒が鼻から肺に入るのと、ウラン235の微粒子3万粒が鼻から入るのと、計算上その力は同じになります。コソボやイラクで奇形児が生まれたり白血病が出るのは、劣化ウラン弾のせいだと言われます。戦車の装甲を貫く劣化ウラン弾、爆発によってでき空気中を漂うこの劣化ウランの微粒子が体内に入ったせいだと言われます。劣化ウランはほぼウラン238でできていますが、プルトニウムはこの19万倍の力価です。

しかもプルトニウムの放射線はアルファ線で空気中を5cmしか飛ばず、探知ができません。核爆弾のように高純度に精製する必要もありません。
もしプルトニウムの1ミクロン以下の微粒子をドローンで都市上空で撒けば、その都市は死の都市となります。半減期は24000年、万年の単位で地球を汚染します。恐ろしい兵器です。

Wikipediaに詳細が出ています。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B1%9A%E3%81%84%E7%88%86%E5%BC%BE

Wikipediaでは、放射能兵器とか放射能爆弾という用語が使われていて、それが核兵器なのか通常兵器なのか明記されていません。
私は、もし汚い爆弾にプルトニウムを使えば、プルトニウムは核弾頭なので、これは核兵器だと考えます。でも汚い爆弾は、核分裂によって瞬時に爆発する核力を解放する爆弾ではありません。だから汚い爆弾は通常兵器の一種という考え方も出てくると思います。

汚い爆弾についての協議とは、このようなことを協議をしたのではないかと、私は推察します。米国はロシアを世界的な悪と叫び、高い戦闘力を持つ通常兵器をウクライナに供給しています。そのためにロシアは苦戦しています。この汚い爆弾を通常兵器と考えれば、米国やNATOからのウクライナへの高性能の兵器供給に対して通常兵器同士で対等に戦えます。米国がロシアに対して急に軟化し、和解を求めるように変わってきたのは、こういうやりとりがあったのではないかと、そんな気もします。

先に示したWikipediaでは、実際に汚い爆弾の使用が計画された事例が出ています。日本でも、2015年4月にドローンが首相官邸の屋上に落下した事件がありました。所有者は不明で放射線のマークがついていたそうです。私には意図が感じられます。同年にワシントンのホワイトハウス敷地内にもドローンが落ちています。オバマ大統領も2016年の核セキュリティーサミットの演説で汚い爆弾について言及しました。2日前の12月4日には沖縄那覇空港にドローンが飛行したと、新聞に出ました。

今のままの状態で放っておけば恐ろしいことが起きると思います。戦争と同じく起きてからではなく、起きる前に対処すべきです。汚い爆弾はすでに公知の事実であり、我々平和を望むものは核についてもっと敏感さと深い理解を持つ必要があると思います。

今現在、我々人類は、人類の未来まで汚染する核戦争、その縁に立っています。
人類は戦争をやめる時が来ています。

プルトニウムは人類史上最悪の物質だと私は考えます。
プルトニウムは現在の自然界にあるものではありません。
人類が生み出したものです。
プルトニウムを生み出したのが人類なら、人類はプルトニウムをこの世から消滅させる責任があるでしょう。
その責任があると私は思います。

核兵器廃絶運動を推進するのであれば、まずこの汚い爆弾が核兵器なのか、それとも通常兵器なのか明確にする必要があります。核兵器を廃絶することができても、その代わり弾頭のプルトニウムが通常兵器として汚い爆弾へとシフトしたら、地球の未来は何万年も恐ろしい放射性物質で汚染されることになります。核ミサイルが飛んできて爆発する以上の恐ろしさを私は感じます。

核兵器廃絶運動というなら、プルトニウムをこの世から消滅させる運動をやらねばならないでしょう。鋼鉄やアルミやその他の金属、プラスティックなどでできたミサイル本体やミサイルの発射台を廃絶しても、弾頭のプルトニウムが残れば意味がありません。核兵器廃絶運動によって核ミサイルは無くなったけれども、弾頭のプルトニウムは通常兵器に衣替えしたのでは、より悪いと私は思います。端的に言えば、核兵器廃絶運動とはプルトニウムをこの世からなくす運動だと言えるでしょう。

ところが、ウラン235を燃やす現在の軽水炉原発でプルトニウムはいくらでもできてきます。
人間は電気が欲しいだけです。
ただ電気を得るために、こんな恐ろしいものを生み出す必要があるのでしょうか。
プルトニウムは人類が原子炉で作り出したものです。原子炉で作り出したものであれば原子炉で消滅させることができます。
その時の熱を利用して電気を起こす、つまり原発にするかどうかは、冷静に考えてみる必要があると私は思います。

もう10年以上も前ですが、スウェーデン社会についての研究会で古川和男先生という液体金属や原子炉の専門家に出会い、プルトニウムができない原発って知っているかい?と問われて・・、私は全く知らなかったのです。それどころかその原子炉でプルトニウムを消してしまうことができるんだよと聞きました。そして本を書きました。もうずっと前、東日本大震災の前のことです。今年になって絶版になっていた私の本を電子書籍にしたいという申し出があってごく最近電子書籍になりました。そしたらそこがYoutubeも作ってくれました。

以下に要約されています。

https://www.youtube.com/watch?v=avj2xbZJL7g&list=RDCMUCLoKVNpZfI9ozZSORdX2_fg&start_radio=1&t=4s

10月14日の新聞に出た中畑流万能川柳の一つです。
「無防備で子らが眠れる国であれ」 姫路 ダイキン前

冒頭に戻りますが、日本の未来を担う政治家が、このロシア・ウクライナ戦争で他国に対して常にハリネズミであらねばならないと学んだとしたら、私は間違った学びをしたと思います。

相手に弱いと見られたからいきなり侵攻されるということはないと、私は思います。侵攻の前に両国の永い関係があるのです。戦争の種蒔き、芽吹き、そして成長があり、そして一番最後に戦争という死の花が咲くのです。
このことを理解すれば、戦争になる前に対処ができます。
それしか人類は戦争を廃絶する道はないと、私は思います。

「国は違っても、この地球上の誰もが喜怒哀楽を持つ同じ人間」です。この言明に対する深い理解が根底にあれば、先に掲載した川柳が地球上のあらゆる国の間に、個々の人間の間にできると、私は確信します。

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素足遊歩道シンポジウム

2022-10-06 12:18:03 | 原発・エネルギー

急に寒くなりました。
埼玉県川口市でボランティア「綾瀬川を愛する会」の代表をしています。
綾瀬川は超汚い川で日本の水質汚染ワーストワンを何と15年連続!でもらいました😂
 
ところが私たちが30年ボランティアをやって、水質改善日本一をいただき、国土交通省から復活宣言もいただき、鮎が登ってくるまでになりました。
この川の堤防の小径の川口市の部分が舗装をまぬがれ、埼玉県が素晴らしい土を入れてくださって、素足遊歩道(アーシングロード)に生まれ変わりました。
裸足で歩ける道というのは、おそらく日本中でほとんどないと思います。
2021年5月30日にはお披露目会もやり子ども達もたくさん来てみんなで裸足で歩きました。
 
10月29日に地元の戸塚公民館で、素足遊歩道シンポジウムをやります。ウェルカム・コンサートもやります😊
芸大の修士を出たプロの歌手と一緒に歌います。私は「落葉松」と「ありふれた話」を歌います。
「メリーウィドウ・ワルツ」をデュエットで歌います。
初めてです。
うまくいったら、シャンソンでもやってみたいです。
 
 
 
 

 

 

 

 

 

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9−10月コンサートの季節

2022-09-17 17:24:13 | 原発・エネルギー

ロシアとウクライナの戦争は今も続き、さらに過激になりつつあります。東アジアをめぐる情勢も急激に変化しています。日本は戦争前夜だと思います。
ーーーーーーーーーーーーー

リタイア後、歌唱をやってきました。ずっとクラシックでテノールのアリアや歌曲などを歌ってきましたが、ここ1−2年はシャンソンにシフトしています。

間近ですが以下のコンサートに出演します。

1 Deux Un Deuxの会コンサート
2022年9月19日(月、祭日)内幸町ホール
有名なシャンソン「愛の讃歌」とチレア作曲オペラ「アルルの女」からテノールのアリア「ありふれた話」を歌います。これも有名です。


2 秋の歌謡フェスティバル
2022年9月25日(日)赤坂区民ホール
ホップス「歩き続けて」とチレア作曲オペラ「アルルの女」からテノールのアリア「ありふれた話」を歌います。

3 村上敏明と歌う秋のソロコンサート
2022年10月19日(水)西国分寺いずみホール
「愛の讃歌」とチレア作曲オペラ「アルルの女」からテノールのアリア「ありふれた話」を歌います。

「愛の讃歌」は一般に歌われている日本語歌詞ではなくて、美輪明宏の訳詞、原曲の意味に最も近いと言われています。

昨年からテノールのアリア「ありふれた話」が私の主要曲になりました。

昨年11月に、村上敏明と歌う秋のソロコンサートで歌った「ありふれた話」を添付します。

https://www.youtube.com/watch?v=mHBuyXdUPXo

9月のコンサートはいずれも無料です。

関心のある方はぜひおいでください。事前にご連絡いただけるとスムーズです。

 

 

 

 

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ウクライナにおける人間の盾から人類が戦争をやめる方法を思いつく

2022-08-17 16:17:02 | 人類の未来

ロシアとウクライナの戦争は今もって続いています。
日本も中国と戦争になるのではないかと、とても不安な気持ちです。

来年の市民シンポジウムでは、「人類は戦争を廃止することができるのか?」と言ったタイトルで、人類が未来永劫に戦争を廃止する方法について論じたいと思っています。

以下の内容はそれを論じたものです。
私のアイディアの半分ですが、先般のアムネスティー・インターナショナルの報告でそのヒントを得ました。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
毎日新聞がこの8月上旬に、ウクライナ軍が住宅地に軍拠点を置いていることは国際法違反だとして、アムネスティー・イターナショナルがウクライナ軍を批判する報告書を出したと、報道しました。
https://mainichi.jp/articles/20220806/k00/00m/030/027000c

ウクライナは自国の一般市民を盾に使っていると、数ヶ月現地を見てきたアムネスティーの人が感じたようです。

ウクライナ軍とロシア軍が殺し合いをする。
ウクライナ軍は自国での殺し合いだから自国の市民の中に混じり込むことができる。ロシア軍が撃とうとすると、ウクライナ軍は一般市民の中に混じり込む。

「ロシア軍よ!どうだこれでも我々を撃てるか!」と言ったところでしょう。
これを現地でつぶさに観察してきたアムネスティーの人が、これじゃウクライナ市民は、ウクライナ軍のためのロシア軍に対する盾だと感じたのでしょう。

戦争は殺し合いです。
相手がこちらを殺そうと銃撃してくるのに、相手がいるところに一般市民が混じっているからロシア軍は撃てない。
双方対等の殺し合いではなく、一方が不利な殺し合いになります。
これではロシア軍はたまったものではないから、結局は市民がいても撃ちます。
これで殺し合いとしては対等ですが、ロシア軍は一方的に極悪非道になります。
なぜならロシア軍は一般市民を撃っているからです。
普通の人間なら誰もがそう思い、ロシア軍は許せない!となります。
確かにロシア軍は極悪非道ですが、ウクライナ軍もロシア軍を撃っているくせに、自分達は一般市民を盾にしてロシア軍の良心に訴えて、撃たせないようにしています。

人間は本来、心の底に優しさや他人に対する暖かさ、いわゆる良心を持っています。兵士がいくら心を鬼にするように訓練されても、その心の奥底の人間らしさを失ってはいないでしょう。だからPTSDになるのでしょう。
ウクライナ軍は、自分は撃っているのに、ロシア軍には心の奥底の人間らしさを利用して撃たせないようにしているのです。それでも撃てば、今度は真の人でなし!鬼になります。
これってどちらが悪どいでしょうか。

世界中の誰もがロシア軍を悪くいう。しかし現地にいたアムネスティーはウクライナ軍が自国市民を人間の盾に使って、ロシア軍を鬼にしていることを感じ取ったのです。
ゼレンスキー大統領は、ロシア軍の極悪非道の上を行く存在だと思います。
アムネスティー・インターナショナルの報告書はそれを言っているのでしょう。
ゼレンスキー大統領の怒りに押されて言葉を濁してしまいましたが、報告書は撤回しませんでした。

私は、プーチン大統領やロシア軍の極悪非道さ、さらにその上を行くゼレンスキー大統領やウクライナ軍の極悪非道さを言いたいのではありません。

戦争とは、一度始まってしまったら、人を鬼にするものだということを言いたいのです。

この報告書が出て、アムネスティーウクライナ代表がこの報告書はロシアに利するとして、代表を辞めてしまいました。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2022080600530&g=int

もしこの報告書が全くの間違いだとか、嘘だとかいうのであればこの代表者は絶対に辞めないでしょう。アムネスティーの代表者になるくらいの方です。強い意志と人間愛、信念を持った方でしょう。徹底的にこの報告書の撤回を求めて闘うはずです。

辞めるというのは、それについて自分は何も出来ないから、その責務から降りるということ、逃げてしまうことです。
これは、この報告書が真実を語っていることを意味します。そして、ウクライナ代表は、だからと言って今まさに自国とロシアが殺し合っていて、ロシア軍に利することなど言えない。人間個人の能力を超えるから、個人ではどうにもできないから、辞めざるを得ないのです。

私も、このロシア・ウクライナ戦争がどういう結末になるか、未来を見通すことができません。全くわかりません。

戦争が始まってしまったらもう遅い。人間には、始まってしまった戦争に適正に対処する能力がないのです。

「戦争とは、その種蒔きがあって、蒔かれたその種が芽を出し、育ち、そして戦争という死の花が咲く」のです。戦争という死の花が咲いてしまったら、どちらが悪いと上から目線のジャッジをしても解決しない。
種のうち、芽のうちに摘み取ってしまうのです。それなら人間の個人の持つ能力でやれることがたくさんあります。

私は、安倍元首相の国葬にロシアを呼ばないとの政府の揚げたアドバルーンを耳にしました。日本がロシアに対して、「お前は俺たちの仲間じゃないので来るな!」と言っています。悪意を含んだ意地悪です。それを察知してプーチン大統領は、日本に通告される前に、私は行かないと言った。日本が蒔こうとした戦争の種を、蒔かせなかったのです。

広島市民は、原爆の追悼である広島平和記念式典にロシアを呼びませんでした。広島市民は、ロシア人は原爆で死んだ人のために祈る必要はない。来るな!と言っています。なんということでしょう。それを事前に察したロシアは、広島平和記念公園で献花し原爆での死者とその後遺症に苦しんでいる広島市民及び他の被曝者のために祈りを捧げました。
どちらが戦争の種を蒔き、どちらが戦争の芽を摘もうとしたのでしょうか?

このような時点でのことなら、我々一般市民も声を上げたり、行為を止めたり、反省を促したり、個人レベルで対応ができるのです。こういった戦争の種蒔きに敏感に対応すること、こまめに戦争の芽を摘むこと、これこそが人類が未来永劫に戦争を廃止するための我々一般市民がなしうる行為だと思います。
戦争が始まってから、上から目線で一方的にジャッジし退け!退け!と言っても遅いと思います。

日本が戦争をするとすれば、相手は中国、ロシア、北朝鮮です。今からはそれらの国と信義と友好を心がけ、少なくとも同じ人間としての礼節を保ち、戦争の種を蒔かないようにすることが一番重要であるし、またそれは一市民の個人の能力でできることです。

我々は、できないこと、人間の能力を超えることをやるのではなく、人間の能力の範囲内にあることやるのです。それだけで戦争をなくすることは十分できると思います。

始まってからでは、その適正な対処は、もはや個人というより人間の能力それ自体を超えていると私は思います。

 

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ザリガニの鳴くところ

2022-06-06 17:59:24 | 人類の未来

昨日、推理小説『ザリガニの鳴くところ』を読み終えました。

全米では700万部突破! 日本では2021年本屋大賞1位・・・500ページを越す大著。
https://mimipon5.blog.fc2.com/blog-entry-116.html

今年夏に映画にもなるようです。
https://kirakiraperry.com/movie/wherethecrowdadssing/

湿地の少女カイヤ。元々は両親と兄弟のいる家族でした。しかし父親が戦争で負傷して帰り、それから酒と暴力・・。まず母が家を出、その後年上の兄弟から次々と。最後は父とカイヤだけ。その父もどこかへ・・。
カイヤは貝や魚を採って町に行き、たった一人親切にしてくれる黒人の雑貨屋に、それを売って暮らします。
教育委員会が学校へ通えと・・。蔑まれ笑いものにされ、たった1日だけ、2度と学校へはいきません。野生の少女カイヤも思春期を迎え、大人になります。町に住む人気者、ラグビーの名手チェイスが湿地に住む女のことを聞きつけ・・、そして純真なカイヤは・・。

暫くしてチェイスは深夜にヤグラの上から落ちて怪死。事故か事件か!カイヤに容疑がかかります。カイヤにはその動機があります。そして状況証拠も。しかしカイヤにはアリバイがあります。
カイヤは出版社から招かれてその日は長距離バス、目撃者もいます。その完璧なアリバイが・・・
裁判での検察官と弁護士の息もつかせぬ戦い・・第1級の推理小説です。

でもこの本の真の論点は、そこにはありません。

著者は米国の著名な動物行動学者。
クジャク美しい翼が性選択によるものであることは広く知られています。

では、メスギツネが我が子を見捨てること、カマキリは交尾中にメスがオスを食べてしまうこと、ホタルが発光シグナルの速度を変えて別種のホタルを誘き寄せ食べてしまうことは・・。
生物の生殖に関わる興味深い行動の進化がいくつも出てきます。
このホタルの行為が、人間の怖さを表しています。蛍も騙すなら人も騙す・・。この怖さ・・この物語の一番怖い部分です。

そして、P498(訳本)・・いよいよ最後の部分です。
ここで著者は「人間の愛には、湿地の生物が繰り広げる奇怪な交尾競争以上の何かがある」と述べています。
この物語の真髄はこの言葉にあります。
著者は生物学者です。現代の進化理論を尊重しています。

でも最後に彼女は、人間には、生物の宿命である生殖を超えた何かがあると主張します。
人間は、生物の持つ宿命を超えています。今年の市民シンポジウムは人間の利己性と利他性、生物の宿命を超える何か・・まさにこれがテーマでした。
来年4月の市民シンポジウムでは、さらにこの点をもっとクリアーにしたいと思います。

素晴らしい本に出会いました。

 

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ロシアウクライナ戦争と東アジアの危機をどう回避するのか?

2022-05-24 11:48:13 | 国際政治・外交

前回のブログが2022年3月27日ですから、今日でほぼ1ヶ月半ぶりになります。

ロシアとウクライナの戦争が長引いています。この戦争に対する与野党、学識者などから聞こえてくる主張は、先に手を出したロシアが一方的に悪く、国際法違反!ロシアは即時軍を退け!という内容です。米国を筆頭にして、プーチン大統領は戦争犯罪者呼ばわり、強力な兵器をはじめとして世界の西側国からさまざまな援助がウクライナになされています。

一昨日5月22日、知人の主催する憲法カフェ『ウクライナ戦争と憲法9条』に参加しました。お話は、池袋の法律事務所にいらっしゃる大山勇一弁護士の要約に基づいて進められました。要約の後半部分の「3 日本のめざすべき方向は?」という部分は事実の列記ではなく大山先生の考え方が記述されていますが、私は共感するところがたくさんありました。

こういった世界情勢に関する主張というものは、まず事実に基づいてなされなければなりませんが、その事実が分からないことが多いのです。特に一番大事なポイントは本当はどうなのか、分からない場合がたくさんあります。何十年も経ってから公文書館で見つかったとか、あるいは最後まで真相はわからないことも多いと思います。
なので、大山先生の要約のように、ある程度は既知の事実に基づきながらも、自分自身の考えを構築することが大事だと思います。

昨日の憲法カフェでの討議、及び私自身が過去に得た知識から私は以下の通り考えます。

ロシア・ウクライナ戦争は、一般的にはいきなりロシアがウクライナに攻め込んだとされ、これは国際法違反でありロシア軍は問答無用で即時撤退せよというという声が、右派も左派も一緒に日本中を席巻していると感じられます。
ある左派の政党は、戦争を憎み平和を希求するその姿勢に対して日頃私は感動し共鳴していますが、この戦争に対する主張は上から目線のジャッジによる一方的な主張であり思考が不十分だと思います。それでは人類にとっていい結果を産みださないと私は思います。
正しいジャッジだからよいというのではなく、戦争を止めるにはどうするべきかと、そこを考える必要があります。
プーチン・ロシアが100%間違っているから世界が団結してプーチン政権を追い詰めろという主張です。ここに相手を理解しようとする意志や和解を望む気持ちは少しも感じ取れません。力で押し潰せばよいという冷たさしかありません。即時撤退せよという上から目線の命令のような主張では、相手を余計怒らせ、結果として戦争を煽るばかりだと思います。
プーチン・ロシアは核を持っています。このような一方的な追い詰め方は、私は大変危険だと思います。追い詰めた結果核兵器が使われた。それからでは遅いのです。核兵器を持つ国を力で押し潰そうとすることはやるべきではないと、私は思います。

バイデン大統領はロシアの侵攻の数日前にはロシアの侵攻を予言したようです。予言ができるはずはないので、何か事実を掴んでいたからだと思います。ゼレンスキー大統領は現時点ではクリミアについては黙っていますがその時はクリミアを取り戻すと公言し、クリミアを空爆したという話も聞きました。何が本当か私にはわかりません。

腕力が強いAと、弱いBがいるとします。AがBを殴ればBはどうするでしょうか。Aが殴ったと大声で騒ぎ立て、周囲を味方につけます。逆にBがAを殴ればAはどうするでしょうか。Bの場合と同じことをするでしょうか。そんなことはしないでしょう。そんなことをすれば、メンツは潰れ、腕力が強いという看板を下さねばならなくなるでしょう。ではどうするか。それを騒ぎ立てるのではなく黙っているでしょう。その代わり5倍にしてやり返すでしょう。

このAがロシアじゃないのかと、私はそんな気がします。両陣営はそれぞれ都合のいいプロパガンダをやるし、都合の悪いことは隠します。その上真相を知る人はごく僅かで、また喋らないでしょう。有り得る可能性を自分なりに推察するしかありません。
とても巧妙な心理戦略だと思います。

重要なことは、上から目線でジャッジし、問答無用の一方的な主張ではなく、両者の主張を取り上げなければ和解はできないということです。
大山先生の要約には、ロシアの主張が分かりやすくはっきりと取り上げられています。ここが上から目線の問答無用の人たちとは異なるところです。まさに両者を和解させたいという気持ちが溢れています。その中に、「(ウクライナは)ロシアに対して領土請求をおこなっている」という言葉が明記されています。ロシアは、上記の弱いBのように騒ぎ立てはしませんが、とても控えめではあるけれどこの部分に、侵攻の引き金を引いた直接の原因を述べているように私は感じとりました。

どのようにして戦争が起こるのか。どのようにして世界的な極悪人が作られるのか。再考してみると、身体に戦慄が走るくらい巧妙に仕掛けられているように思います。

このロシア・ウクライナ戦争から我々は何を学ぶのでしょうか?

もし日本と中国が戦端を開くとなれば、その発端はロシア・ウクライナ戦争よりももっと巧妙に仕掛けられるということです。日本の政治家は知らなかったという立ち位置で、例えばもし仮に自衛隊の一部と米軍が一体となり極秘に戦略を進めれば、真相が表に出ることは絶対にないでしょう。本当のことは極く少数の当事者を除いて誰も知らないのです。これは日本人の不幸であり、アジアの不幸であり、また人類の不幸でもあると私は思います。この不幸を防ぐには、ジャッジをするとしてもまず誰にも見える表面に出た現象だけでジャッジをしてはいけないということです。プーチン大統領の場合と同じように〇〇は悪だ!〇〇を許さない!と右派も左派も皆一緒のジャッジ・・・そこに戦争が生まれます。

でも、このロシア・ウクライナ戦争から学ぶ明るいこともあります。

プーチン大統領が、北欧2カ国のNATO加盟に柔軟な発言をし「何の問題もない」と述べたことです。5月17日配信のロイターの動画でのプーチン大統領の主張を聞いて、自分が何をしたいのかよくわかっている冷静な人だと思いました。「狂人」とか「悪魔」というプーチン像は、意図的に作られた虚像だと感じます。

https://sn-jp.com/archives/81414?fbclid=IwAR3lTzh8s5l18eTPdvX3xwEp4jRvmiO1ZCsu7CFIC_vXyD0RrWDgH6t66HE
(動画2分8秒)

スウェーデンやフィンランドは民主主義が徹底した国です。スウェーデンは多い場合は個人所得の何と60%が税金として徴収されます。なぜ国民はそれを黙っているのか。なぜそんな政府が支持されるのか。それはそのお金が真に人間のために使われていると考えるからです。徴収側の主張だけではなく徴収される側もそう考えています。人間社会として現代人類の行い得る最高レベルに進歩した社会だと思います。もともとスウェーデンは極寒の、じゃがいもしかできない極貧の国でした。スウェーデン社会民主労働者党のエルランデルやパルメが理想とも言える素晴らしい社会を作りました。

私は今はもうやめましたが、若い頃、スウェーデン社会を学びたいと思ってスウェーデン社会研究所の会員になり、スウェーデン大使館で何度も講演を聴きました。スウェーデンやフィンランドはNATOに入るけれども、西側に言われてロシアを脅かすような軍拡行為をしないと言明しています。その言葉がプーチン大統領には信じられるのです。プーチン大統領もこの動画の中で、「だがこの領土への軍事インフラの拡大は確実に我々の対抗措置を誘発するだろう」と述べています。スウェーデンやフィンランドはプーチン・ロシアが何を嫌がるのか、何をすれば戦争が起こるのか、それを明確に理解しています。それさえしなければ戦争なんか起こらないのです。敵対する陣営にある国同士でも、あえて表現すれば「仲良く」できるのです。

「プーチンさん。私たちはあなたの今回の行為を見て、あなたを心からは信頼できないの。私たちにも安心が欲しいの。だからNATOに入ります。でもあなたを脅かすようなこと、あなたを苦しめるようなことはしないわ」

スウェーデンとフィンランドはプーチン・ロシアに対してこう言っているのです。
その言葉を「わかっている」とプーチン・ロシアは受け入れたのです。

同じ言葉、同じ行為でもそれを誰がするのかで戦争になったり、「仲良く」行われたり・・。他国の信用を得るということはこれくらいの差を生み出すのだと、このニュースで感じました。

ここから中国に対してどのような態度を取ったら戦争にならないか学べます。
仮に、敵対する陣営同士であっても、北欧2カ国とロシアのように「仲良く」なること、つまり戦争をしない関係を作ることができるのです。

大山先生の要約には、中国に対しては、日本が「レッドラインを踏み越えない」という確固たる意思表明と行動実践、具体的には台湾に対する「中国の立場を理解・尊重する」という1972年日中共同声明の立場を再確認し、実践することとあります。
私も、この点はとても重要だと思います。
相手を脅かすこと、相手を嫌がらせること・・。相手に戦争を起こさせるほど酷いことをしない。これが戦争を起こさないための方法です。
北欧2カ国とロシアのように、あなたを脅かすこと、あなたを苦しめることをしない、つまりお互いが敵陣営にあっても「仲良く」ということが、北欧2カ国にできて日本にできないことはないでしょう。

人類には戦争を止める時が来ています。
日本が東アジアでまずそのモデルを世界に示すことができれば、どんなに素晴らしいかと私は思います。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

と、ここまで書いて一応終わりにしましたが、数日が過ぎてさらに追加したいと思いました。
今日は5月28日(土)です。以下に追加をします。

選挙に向けたキャンペーンとしてお願いされ、日頃の休日版に加えこの5月から取り出した日刊紙、それを見ると「戦争をさせない」という言葉が目につきます。
戦争をさせないって、本当にそんなことができるのでしょうか。

私はベトナム戦争が始まったいわゆる「トンキン湾事件」を思い出しました。
米国の一番の目標は中国でしょう。習近平が率いる現在の中国の体制でしょう。米国の目標は現在の中国を崩壊させ、親米中国に作り替えたいのだと思います。

ロシア・ウクライナ戦争が長引けば米国も2面同時は困難、多分中国に対する行動はずっと遅れていくでしょう。もしロシアがこの戦争で負け、プーチン・ロシアが滅んで親米国家に変わったとします。
そうすれば米国の行動は急変し、対中国まっしぐらになるでしょう。その時は日本が矢面になるでしょう。
もしプーチン大統領も健在、プーチン・ロシアも永らえられれば、米国はロシアとウクライナの和解を試みるでしょう。先般5月14日、米国国防長官がロシア国防相と電話会談をしたとのニュースがありました。

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米国防長官、ロシア国防相に即時停戦を要請 ウクライナ侵攻後、初の電話会談
https://times.abema.tv/articles/-/10023571
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あれほどプーチンを戦争犯罪者と呼び、強力な武器を渡して一方的にウクライナを援助していた米国がロシアに停戦を申し出るというのです。ロシアの侵攻を弾劾し、プーチン・ロシアを滅ぼし親米ロシアに変えるつもりではなかったのでしょうか?

私は、ロシア・ウクライナ戦争がさらに長引くと判断されれば、米国はプーチン大統領と和解し、戦争終結を図ると思います。中国に対する行動を起こしたいからです。
その時はプーチン・ロシアは中国につかないという約束が、絶対条件でしょう。プーチン大統領がそれを飲むなら、戦争犯罪人は無罪放免となるでしょう。それどころかウクライナなどロシアにくれてやる!などともなりかねないでしょう。正義はどちらにも同じではなく、現実には重みづけがあります。

以下は、私の一つの仮の想定です。
地続きのロシア・ウクライナと違い、海を挟んだ日本と中国はミサイル合戦になるでしょう。
台湾海峡かその周辺で航行中の日本の漁船のような民間船、あるいは海上保安庁や自衛隊の船が攻撃を受けて沈没します。乗組員は全員死亡。その後に、近くに中国軍の船がいたという報道がなされます。日本では中国軍、日本船を攻撃!日本船は沈没、乗員は全員死亡!と大きな記事が出て、連日メディアが煽ります。
無論、中国は全く関与していないという声明を出しますが、その時点で日本人はもうすでに中国に対する憎悪が上り詰めています。
その時、沖縄の自衛隊の基地から中国に向けたミサイルが北京近郊に発射され、その報復として今度は中国から日本本土にミサイルが発射される・・。
こんなシミュレーションが、私の脳裏に浮かびました。

「戦争をさせない」なんて、こんなあっという間の変化の中で本当にそれができるのでしょうか。
どのようなシミュレーションを考えているのでしょうか。

日本が、米国の尖兵として対中国戦争に追い込まれない方法は、中国、ロシア、インドが一つのチームとしてがっちり手を組むことが大きな要因になると思います。世界は2ブロックの対立になりますが、米国を中心とした西側ブロックも簡単には手を出すことができなくなり、米国の尖兵たる日本からも死神が去っていくと思います。
先に書いたように、所属するブロックが異なっていても賢くあれば「仲良く」できます。

それと日頃から中国を敵対視しないことです。
敵対視と言うことは、よいことはなるべく伏せ、否定的な内容、嫌なことを中心に表面に出すことです。これで日本国民の意識に相手に対する不快感が育ち、それが中国に対する憎悪に変わっていきます。我々はおかしいと思うことははっきりと言うと言って否定的なことを強く主張し、そのために中国に対する敵対意識、否定的な意識がその野党を信頼する人々の中に大きく育ちます。実際はそうではなくとも、まるで与野党の主張が一致したかのように国民には見えます。そしてその一致したかに見える方向に右派も左派も一致していきます。こうして実質的に中国に対する嫌悪感を煽っておいて、いよいよその意識が全国民に育ってきた時、我々は戦争を否定すると言ったってどうにもなりません。科学的にはあれはあれ、これはこれ、でよいのかも知れませんが社会事象は繋がっています。口先ではなく、本当に戦争を避けたいと思うなら、この辺は本当によく考えてもらいたいものです。そうすれば何を一番望んでいるのか、その真意がもっと正しく伝わりさらに支持が増えると私は思います。

先の大戦の終結後、中国から逃げ遅れた日本の敗残兵に中国は何と言ったか?「恨みに報いるに徳を以てす」と言ったのです。この言葉を思い出すことは、日本と中国の戦争を避けるための大きな力になると、私は思います。日本の敗残兵と中国政府の関係を描いた『再生の大地』と言う合唱劇がもっともっと広まればよいと思います。

「戦争をさせない」とは、敵が攻めてきた時に白旗をあげることではなくて、まず敵が攻めてくるようなタネを蒔かないこと、不幸にして既にタネが蒔かれてしまっていても、それが芽を出さないようにすることです。タネが蒔かれ、それが芽を出し成長して花が咲く。戦争という花だけを見て初めて戦争だけは絶対に嫌だとか、戦争を始めた国だけが悪いとか、そこに至る過程は何も考えず、結果だけをどうこう言っても戦争を無くすことはできないと思います。「戦争をさせない」とは、攻めてきたらどうする?ではなく、攻めてくるようなタネを蒔かないこと、芽を出させないこと、そのために人間だけに授かったこの大きな頭脳を使うということではないでしょうか。

 

 

 

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利他性ー自然科学と社会科学の架け橋として

2022-03-27 21:27:03 | 人類の未来

今年2022年4月2日に午後1時から市民シンポジウム「次世代にどのような社会を贈るのか?」をZoomにて行います。

テーマ:利他性ー自然科学と社会科学の架け橋として

私は真の利他性(純粋の利他性)、つまり自分の利益を動機としない利他性が、現代以降つまり人新世において人類を導くと考えます。

昨年は、「真の利他性とは天動説である」と言うお話がありました。つまり本当は利己性に基づいてあらゆる生物はこの世に存在できるのだけれど、真の利他性があるように見えるから、あるいはあると思いたいから、それがあると人は考えるのだと、そう言うお話しと受け取りました。
以下の文章は、私の講演要旨の冒頭の部分です。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ヒトは生き物である。宗教や生活習慣など特定の制約のない限りヒトは魚や牛や鶏を食べるが、もし魚や牛や鶏の身動きが自由であれば逃げるであろう。すなわちヒトは、自分個人の生存と繁殖のために嫌がるものを力づくで捕らえ殺して食べる。そうしなければ生物個体として存在し得ない。ヒト以外の動物もまた植物も、何らかの手段を用いて自己を存続させ、また自個体の遺伝子を未来に繋ぐことが必須である。でなければ、この世に存在できない。ゆえに地球上の生物はその100%が必然的に利己性をもつ。
これは生物がこの世にあるための原理と言い得る。
平易な言葉に変えれば“生き物は私欲で成り立っている”。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
人間は論理的です。ですから、上記の文章が正しいと直感的にわかっていただけると思います。自分の利益をどんどん捨てて他人に与えていけば自分自身も自分の子孫も生存し得ない・・。論理的にそうなるでしょう。
しかし、果たしてそうか?
昨年の市民シンポジウムから丸1年が経ち、人間の持つ真の利他性とは本当にそのようなものか・・と考え続けて、1年後のこの市民シンポジウムにつながりました。昨年と同じような話になるかどうか。自然科学と社会科学の架け橋になるかどうか、私は最大限の努力を尽くすつもりです。
2022年2月24日、ロシアがウクライナに攻め入り戦争が始まりました。私がこの趣旨説明を書いている時点(3月27日)で、ロシアとウクライナの戦争終結に向けた会談はすでに何度も行われていますが、まだ奏功しておらず戦争は継続しています。先般もこの戦争に関する大きなシンポジウムに参加しましたが、ここでこの戦争について議論するつもりはありません。
私が大きな論点としてここで取り上げるのは、ロシアがウクライナへ派兵した大きな理由が、少数のロシア人を守るためということでした。ウクライナではロシア人は少数です。民主主義の原理は多数決にあります。多数決で物事を決めれば、少数者は常に不利になります。集団における人数の多い少ないが、この世に生きていくことの難易を決めます。集団 vs 集団、「俺たち」と「あいつら」。こうなると多数決は罪なものです。ある人たちを不幸に陥れます。実際に、この戦争の原因になっています。人間はこの矛盾を乗り越えることができないのでしょうか。利他性は集団内でしか働かないのでしょうか。集団を越えることができないのでしょうか。真の利他性とは一体何なのでしょうか。
・ハミルトンの方程式以外に、生物の存在における普遍的な原理は存在しないのか?
・人類は“集団”という壁を越えることができないのか?

今回の市民シンポジウムではこういう広い視点から問題提起をし、よく考え、自然科学と社会科学の架け橋になればと思います。

講演:
森中 定治(日本生物地理学会会長)利他性ー自然科学と社会科学の架け橋として
小林 佳世子(南山大学経済学部准教授)経済学における利己と利他
論評:
大門 高子(作家(児童文学)、作詞家、演出家)
大槻 久(総合研究大学院大学先導科学研究科准教授)
奥田 太郎(南山大学社会倫理研究所教授)
川上 祐美(上智大学、立教大学講師)
川西 諭(上智大学経済学部教授)
土畑 重人(東京大学大学院総合文化研究科准教授)
クロージングアドレス:
悠木 そのま(キャリアデザインフォーラム代表理事)

ポスター
https://biogeography.iinaa.net/image/22poster.jpg
講演要旨(日本生物地理学会HP)
https://biogeography.iinaa.net/index.html

参加費無料

参加申し込みは、お名前と年齢を明記して学会事務局 (delias@kjd.biglobe.ne.jp)へ

 

 

 

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