森中定治ブログ「次世代に贈る社会」

人間のこと,社会のこと,未来のこと,いろいろと考えたことを書きます

安倍首相の2%インフレ目標

2013-01-10 13:43:12 | 原発・エネルギー

今朝(2013年1月10日)の新聞によれば,安倍首相は,日銀に対してデフレ脱却に向け2%の物価(上昇)目標を設定することをあらためて求めたとあります.

物価が上がって収入が上がらなければ,人間として生きていくぎりぎりの暮らしをしている人は生きていけなくなります.逆に,物価が上がってもそれに平行して収入が上がれば,単に名目的に金額(数字)が大きくなるだけのことです.

米国の哲学者ジョン・ロールズは,彼の著作「正義論」の第二原理において“それらの不平等がもっとも不遇な立場にある人の利益を最大にすること(格差原理)”と述べています.政治に関わる人は政策の施行によって,経済的に苦境にある人,不遇の立場にある人がその結果どうなるかという視点をいつももっていなければならないと私は思います.

物価の2%インフレを政府が積極的に主導するなら,不遇な人々の収入を2.5%上げるといったことをパッケージにして目標に掲げることが必要でしょう.でないと,実質的に社会的強者と弱者の格差拡大を目的として,この2%物価上昇の施策を行うと誤解されても,それを打ち消す方法がないでしょう. 

デフレは物価が下がることであり,一方収入(給料)は簡単に下げることができないので,方向は必然的に不遇な人,貧しい人が有利になり,貧富の格差が縮まる傾向になります.インフレは,その逆なので,政府は最新の注意を払う必要があるように私は思います. 

ジョン・ロールズの哲学を,もう一度踏まえてみるとよいと私は思います.

  

コメント