――今日のサークル報告。参加メンバーは、僕とアサヒ先輩、綾瀬先輩、それから綾瀬先輩に連れて来られた見学の方の四人でした。
このサークルに見学者とは、滅多に無いことです。由々しき事態です。
狙いすましたかのように手薄な陣営の日を狙うとは、中々の手練です。そして、絵のほうも素晴らしい。門外漢の僕でも唸る候。
輪をかけて女性ともなれば、まさに待ち望んでいた人材です。男性諸賢はもちろんのこと、神風さんや、sueさんも喜ぶでしょう。
……大袈裟なこと言ってますが、まだ見学の段階なんですよね。このサークルに入るかどうかはグレーゾーンといった感じでしょう。
サークルの新人門番を任せられた立場を一時等閑にして言わせてもらえば、大学での学びは良し悪しは、どこまで自分の理想を追えるかであると思います。而して、大学での学びは自分で選べます。要するに、自分の利益にならないものは切り捨てて構わないのです。一歩踏み入れて、合わないと分かれば棄てるべきです。必要ならば喰らってやるまでの貪欲な学習態度が必要なのだと思います。
しかし、それは成績低空飛行の言い訳じゃないのかい。……そう言われたら、不肖立つ瀬がありません。だが、僕には小説があるのです。どんなに稚拙なものでも、これが僕にとっての大学生活の在り方です。
何にせよ、見学にわざわざ足を運んでくれた方、ありがとうございました。サークル一同に代わって御礼申し上げます。今度は、是数が多いときにお越しください。
どこかに見学したい方はいらっしゃいますか。迷いを捨てて一度見学にいらしてください。話しを聞いたり、実際の活動風景を見るだけでも、きっと無駄にはならないはずです。気長にお待ちしております。