プロローグ
プロローグ
さて、君達、世の中には様々な愛のカタチがあるというが、この物語はとても特殊で猟奇的なものであることを、前もって伝えておかなければならない。しかし、そこには、誠実で純粋な愛のカタチしかないことも、また事実である。
いいだろ。
うらやましいだろ。
なんなら代わってやってもいいぜ。
ってか、代わってくんねえか?
彼らの声に耳を澄ましたとき、この世でもっとも大切なことがわかるだろう。さて、ご案内するのは、このわたくし、名は無き語り部。
語り部である私は、彼らに干渉は出来ないが、できれば彼らに幸多からんことを祈るばかりである。
第一章
下田幸之助は恋をした。身も裂けるほどの恋だ。
このままでは、本当に裂けてしまうかもしれない。しかし、それを我慢していると、想像を絶する痛みが襲い掛かってくるのだ。それこそ、身が真っ二つに裂けたほうがマシなくらい。
幸之助と彼女は、幼馴染だった。
そして、高校一年生になった彼らは同じクラスになったのである。
幸太郎は運命だと思った。いや、もう運命だった。
だから、ある日の放課後。
五月病ウィルスが学校に猛威を振るい始めた。歯痛にすら効くという効能を誇る、正露丸でさえ完治させることが不可能なのである。学生は震え上がり、外に出てはいけないと、家にこもりがちになっていた。
しかし、流行性感冒症にかかるすきもなく、幸太郎は恋煩いにかかってしまっているのだ。
彼女にはウィルスも効かないようで、楽しげな学校生活を送っていたのだ。その笑顔を見るたびに、苦しみ悶える幸太郎。
もう我慢は出来なかった。
「好きだ。付き合ってください」
体育館裏という、もはや都市伝説にすらなりかけている、そんなベタなシチュエーションで、幸太郎は彼女に手を差し出す。握ってくれれば、幸太郎の恋愛は成就したと言える。
「よろこんで」
彼女は、やわらかな感触を幸太郎にもたらした。
幸太郎の恋愛は成就したのである。
しかし、幸太郎は不幸になった――。
つづく
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
百合に挑戦したかった……。
なんで一人称で女性主人公にしてしまったんだ、僕。
ということで、違うプロローグを上げてみました。今回は、ちょっとヤンデレが……。ヤンデレって、どこが萌えるのかわからん。だから、また逃げ出すかもしれませんので、あしからず。
ところで、
「ミルヒオーレ姫、万歳! オール・ハイル・ブ(ry!」
なんだ、あの姫様は!
か、かわいすぎる。
先生、ビスコッティ共和国に行くには、どうしたらいいんですか? え、勇者召喚? 逆に、姫様召喚とか、できないんですか? 僕は、ミルヒオーレ姫に会いたいだけなんです!
プロローグ
さて、君達、世の中には様々な愛のカタチがあるというが、この物語はとても特殊で猟奇的なものであることを、前もって伝えておかなければならない。しかし、そこには、誠実で純粋な愛のカタチしかないことも、また事実である。
いいだろ。
うらやましいだろ。
なんなら代わってやってもいいぜ。
ってか、代わってくんねえか?
彼らの声に耳を澄ましたとき、この世でもっとも大切なことがわかるだろう。さて、ご案内するのは、このわたくし、名は無き語り部。
語り部である私は、彼らに干渉は出来ないが、できれば彼らに幸多からんことを祈るばかりである。
第一章
下田幸之助は恋をした。身も裂けるほどの恋だ。
このままでは、本当に裂けてしまうかもしれない。しかし、それを我慢していると、想像を絶する痛みが襲い掛かってくるのだ。それこそ、身が真っ二つに裂けたほうがマシなくらい。
幸之助と彼女は、幼馴染だった。
そして、高校一年生になった彼らは同じクラスになったのである。
幸太郎は運命だと思った。いや、もう運命だった。
だから、ある日の放課後。
五月病ウィルスが学校に猛威を振るい始めた。歯痛にすら効くという効能を誇る、正露丸でさえ完治させることが不可能なのである。学生は震え上がり、外に出てはいけないと、家にこもりがちになっていた。
しかし、流行性感冒症にかかるすきもなく、幸太郎は恋煩いにかかってしまっているのだ。
彼女にはウィルスも効かないようで、楽しげな学校生活を送っていたのだ。その笑顔を見るたびに、苦しみ悶える幸太郎。
もう我慢は出来なかった。
「好きだ。付き合ってください」
体育館裏という、もはや都市伝説にすらなりかけている、そんなベタなシチュエーションで、幸太郎は彼女に手を差し出す。握ってくれれば、幸太郎の恋愛は成就したと言える。
「よろこんで」
彼女は、やわらかな感触を幸太郎にもたらした。
幸太郎の恋愛は成就したのである。
しかし、幸太郎は不幸になった――。
つづく
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百合に挑戦したかった……。
なんで一人称で女性主人公にしてしまったんだ、僕。
ということで、違うプロローグを上げてみました。今回は、ちょっとヤンデレが……。ヤンデレって、どこが萌えるのかわからん。だから、また逃げ出すかもしれませんので、あしからず。
ところで、
「ミルヒオーレ姫、万歳! オール・ハイル・ブ(ry!」
なんだ、あの姫様は!
か、かわいすぎる。
先生、ビスコッティ共和国に行くには、どうしたらいいんですか? え、勇者召喚? 逆に、姫様召喚とか、できないんですか? 僕は、ミルヒオーレ姫に会いたいだけなんです!