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同人戦記φ(・_・ 桜美林大学漫画ゲーム研究会

パソコンノベルゲーム、マンガを創作する同人サークル

秋のイメージ 【律氏】

2010年10月07日 | 短編小説
 ぼんやりとしたイワシ雲を見上げ、川原横、土手の草はらの匂いを嗅いだ。
 まだ若い薄を撫ぜた風は、背を草の敷布に投げ出した俺を蹴飛ばし、昨日の雨で三割り増しに増水した北上川の流れに乗ってどこまでも行く。
 あの風が目指す下流には広大な自由の地が広がっているのだろうか……。
 俺はため息をついた。
「こんなとこにいたのね。ずいぶん探したわっ」
 寝転んだ俺と青空の間ににゅっと横入りしてきたのはむっとした顔だった。
「別にいいだろ。俺がどこにいたって」
 無表情というのは意識的だ。それは篠原由紀の唇のぴくつきをさらに強める。恐いと思わないのは幼馴染の慣れだろう。というより、篠原由紀は年齢のわりに童顔で、本人は怒っていると思っていても、周りは微笑ましいと口元が緩む。
「学校抜け出して、どこにいても、じゃないわよっ。ほら、これ、公民のプリント」
「げっ、いらねえよ」
「なんでよ。せっかく持ってきたのに。たまには宿題やりなさい!」
 鼻をくすぐられたと思ったら、篠原由紀の栗毛のツインテールだった。突然吹いた風の仕業だ。そして気付いたら、篠原由紀の息がかかる距離にその顔があった。瞳の薄茶色が透き通って、そこに俺の阿呆面が浮かび上がっている。
 一瞬の時が止まり、草の音が素早く通り過ぎる。
「おい、どうしたんだよ」
「ば、ばか! なんでもないわよ」
 我に返ったように、ぱっと離れてそっぽを向いた篠原由紀は頬が赤い。
 また風が吹いた。ツインテールがなびき、それを片手で押さえて目を細めている。それはどこか秋の風景画のようだった。涼しい空気の中に取り込まれているようだった。綺麗だった。
「そろそろ秋も中頃だな」
 覚えず口をついた。
「え、まぁそうね」
 突き出した唇がアヒルのよう。やたらと子供に見える。
 俺はため息とも、苦笑ともとれない息をついて、
「……んじゃもう一眠り」
 と、腕を首の下で組んで枕にする。草の匂いを大きく吸い込み欠伸をした俺に怒鳴り声が飛んでくる。俺にとっては、スズ虫の声ほどでしかないが。
「ばかぁ! この、なまけものぉ!」
 そして、また一陣の風が吹きすさび、切なさや、優しさの物語とともに、残り少ないカレンダーを捲っていく。


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 いつの間にか秋ですね。

 季節の中で秋が一番好きです。空気感が切なくて。


 あともう少しで一年も終わるんですね^^

 今年は色々ありました。たぶん、来年も色々あります。楽しいことも、嬉しいことも、そうでないことも。

 あと少しのこの季節、この一年をのんびりできたらいいなぁ。


 ところで、ざくろってサクラ大戦っぽいと感じるのは僕だけかな? 結構、おもしろそうですね。着物少女っていいなあ。

 荒川二期や、それまちも期待! シャフト頑張れ! 

 しかし、今季はそんなにアニメを見れない……orz

秋ですねぇ【二足歩行】

2010年10月07日 | ひとりごと
寒かったり風邪気味だったりと色々ありますが、漂ってくる金木犀の甘い香りが『あぁ、やっぱり秋なんだな』って教えてくれます。


私はこの甘い香りが大好きで、帰り道に生えてる金木犀の前に立ち止まっては…思わずうっとり。



さてそんな私ですが、今は学祭用に春のお話を書いていたり。
なかなか良い出来になりそう…?
同時にちょこちょこシナリオの方で冬や夏なんかも。

季節感はどこ吹く風ですね。


桜の花びらがひらひらと舞い散る中、
ジリジリと照り付ける陽射しを浴びて、
かさこそと足元の枯れ葉を踏みながら、
マフラーに首を埋めて白い息を吐く訳です。


贅沢です。
西行法師もびっくり。



一服。