DayDreamNote by星玉

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黄色い羽

2015年07月09日 | 創作帳
背中を
何度も何度も
だいじょうぶ、だいじょうぶ、って
なでては、鳴いて、くれるんだ

山の途中でカナリアが
背中をなでてくれるんだ
人の肌よりの倍も倍も軽やかなその黄色い羽は
だいじょうぶの色なんだ

羽毛のように、
だいじょうぶが飛ぶんだ

根拠のある、だいじょうぶ?
根拠のない、だいじょうぶ?

もはや
どっちでもいいことだよ、と
だいじょうぶの呪文とともに
羽は祈りの文言になったんだよ


羽は、ただなでるんだ
時々、いいよもう、って
はらいのけてしまうのは
わたしにまだ羽がないからなんだよ
きっと


信じられるか、られないか、
もはや、答えは、ないんだよ

鳥の、羽ざわりと
黄色い、世界の、希みが

背中に触れれば
世界は答えを求めないんだよ





(画像提供は「写真AC」みーゆさんより。ありがとうございます)



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