DayDreamNote by星玉

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flake22.焚火

2018年12月06日 | 星玉帳-Star Flakes-
【焚火】


川のそば、旅支度のものたちが火を囲んでいた。


川を渡る船を待っているのだ。


船の時刻を尋ねたが誰も知らないと言う。


煙が昇るとそれが目印となり船がこちらへ向かうらしい。


一緒に待つことにした。


水の音と炎の音に混じり誰かが呟く。


戻れない旅のことと置いていく人のことを


ぽつりぽつりと。





flake22『焚火』