国民保養温泉酸ヶ湯「混浴を守る会三か条」。見ればまいね(好奇の目で見るべからず)。三浦敬三没後に代表浅井慎平の名が。
9月の半ば「青森十三湊に行かない?」 鷲さんに誘われて、「津軽半島まで行くんなら酸ヶ湯温泉に泊まろう。連休避けて最後の週27日からどう?」と即OKの私。かくして1日目は青森八甲田山の酸ヶ湯温泉泊り。二日目は鎌倉室町に貿易港?として栄えたと伝えられる幻の港町を見て弘前城址公園前泊まり。最低限泊まるところだけ予約して新潟から北に600kmの弥次喜多行当りバッタリの物見遊山に出かけたのだ。
平成6年JR東日本 岩手・青森・秋田観光キャンペーンのデカポスターが入口にあった。総ヒバ造り千人風呂と呼ばれる浴場入り口側「熱湯(ねつゆ)」で100人以上(外人も?)の大混浴、皆さんいい顔してますね。奥に「四分六分(しぶろくぶ)」の別源泉。東京JR山の手線電車でこのポスター見たらブッたまげ間違いなしです。今日は仕事にならんでしょう!
不届きな輩が覗き見したことから今は仕切られていて衝立に近づくことはできない。更に女性専用時間(夜朝それぞれ2時間)もある。守る会結成の所以(会員申込書に名前書いてきた)だ。今夜の千人風呂は男性10数人とかつての女性数人の混浴だ。日帰り入浴は入口に自動販売機600円。我々は2食付き7,700円、古色蒼然大正時代一番奥の湯治棟宿泊最低料金6畳2人コース、入口ドアノブはセロハンテープで補強済みだ。更に安い6畳3人コースもある。湯治棟宿泊のみは3,500円、炊事室には洗濯乾燥機備え付け。長期滞在したら身も心もリフレッシュ間違いないだろう。「わだばゴッホになる」の棟方志功も湯治しながら作品作ったそうで廊下に氏の作品と写真があった。建物の古さ、廊下の物音など全然気にはならず、かえって歴史が感じられてこの上なくいい感じ。感心したのは掃除は行き届いておりトイレはウォシュレット。千人風呂それも混浴と晩酌付き夕ご飯、あったかい寝床があれば何を言うことがあろうか。
ユニークな名の由来は、江戸前期から手負いの鹿が傷を癒したことから「鹿湯」と呼ばれたが東北人はシとスがナマッてるので発音そのまま漢字だけ「酸ヶ湯(すかゆ)」になったとある。実際、目に入れば痛く沁みるし酸っぱい味がした。八甲田に登って来たというお年寄りの一団。大勢いたけど今日は昨日より空いてますよとフロントで。夕食のキリタンポ鍋がおいしくて3杯もお代わりしてしまった。
冬は積雪5メートル。かつて1月厳冬、青森と弘前から冬季訓練で200人も死んだ八甲田雪中行軍。今は完全除雪で年中無休。
幸せな八甲田山中、酸ヶ湯温泉の一夜。京都ナンバーもいた。
年配のおばちゃんたちが前を隠して入っているのに、若くてスマートな美女が隠すこともなく堂々と入ってきた時は本当に見とれてしまいました。
今も脳裏にしっかり焼きついています。
その時わかったことは、女性が前を隠すのは恥ずかしいからでなく、自信がない人が前を隠し、自信のある人は堂々と隠さないのだとわかりました。
こんな混浴温泉、残ってほしいですね。忘れられないのは蓮華温泉。ウチらは山からの帰り、東京から来たというギャル3人が狭い露天風呂に水着で入ってきたときはあわてました。