中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

そんなにイメチェンが必要なの?

2008-02-16 17:34:39 | Weblog
 快晴の土曜日。混雑必至のソフトバンク、巨人両キャンプを避け、宮崎市内から日南まで足を伸ばした。途中で道路工事をしている海岸ルートをパスし、山道を延々と走ること約1時間ちょっと。宮崎の山々を眺めつつ、観光気分に浸っていると、広島が第2次キャンプを張る「天福球場」に着いた。まあ、きれいになったこと。この前訪れたのは、7年前の2001年だから変わっていて当然でも、変わりようにはビックリ。球場入り口はきれいに整備され、スタンドも見やすくなっている。右翼スタンド後方にあった古くさかったブルペンも、今や室内練習場になっていて、実にこぎれい。巨人のサンマリンスタジアムに行ったときも書いたが、時の流れをしみじみと感じた。

 球場のイメチェンはいい。その時代に即して変えていかなければ、ファンにもあきられる。古きよきものを残しつつ、新しきを採り入れる。何事もそうだ。しかし、いいものを捨てて、全面的にイメチェンを図る、というのはいかがなものか。この日、フリー打撃で投げていた守護神・永川。新聞紙上では、新フォームを練習中、などと書かれていたが、実際に見て「これでいいの?」と思ってしまった。彼らしい豪快なフォームをやめ、こじんまりとコントロール重視の投げ方になっているのである。

 ちなみに、去年の成績が61試合に登板し、4勝7敗31S、防御率3・06。阪神の久保田や藤川に比べると、明らかに悪い。7敗という負け星も多すぎると感じる。だが、決してダメな数字だとは思わない。確かに、コントロールを乱して四球を連発、自滅する悪癖を持った投手ではある。安定感には欠けるけど、投球フォームを全面的に変えるほど深刻ではない(と思う)。永川の持ち味と言えば、大きくふりかぶったあの独特のフォームから繰り出される速球と、落差の大きいフォーク。完ぺきに抑えたときの威圧感と、綱渡り的なピンチに陥ったときのハラハラ感は、見ていてあきない。もちろん、これは敵側としての見解ではある。

 新フォームがしっくりとくるかどうか、これからの結果にもよるだろうが、失敗したとき、広島はまた抑えに苦しむことになる。と、気楽に日南の話を書いている間に、阪神はまた日本ハムに練習試合で敗れたそうな。中田にまたもや筒井が三塁打を喫したとか…。何をやってるんだか、全く。練習試合での3連敗は、別にどうでもいいが、中田と匹敵するくらいに強烈な光を放ったヤツはいないのか。みんな、怪物君に食われてしまったのか!試合を見てないから、これ以上は言えないが、ボチボチ危機感を持ってやらないと。キャンプは長いようですぐ終わる。