中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

久米島、って南の島だよな?

2008-02-03 19:16:20 | Weblog
 別に豆なんかぶつけなくても、こんなに寒けりゃ鬼だって逃げ出すよ。東京は大雪か。その昔、東京に5年間いたが、たまに降った雪で交通がズタズタに遮断され、難儀したことがある。考えてみれば、東京の雪なんてちっともおかしくない。ということは、鬼も寒いのは慣れているのか。やっぱり、逃げ出すのは温暖化にすっかり慣らされたこっちの方だな。ま、南の島にいるおっさんには、全く関係のないことだが…。と思いきや、関係おおありだった!

 久米島。楽天がキャンプを張る南国の島。田中のマー君が吠(ほ)えまくる暖かな島。沖縄本島から約30分の海上にポツンと浮かぶ楽園…。そんなイメージで向かった記者が悪かった。寒波はどこにもやってくる。久米島も例外じゃなかった。俺が甘かった!

 まあ寒いのなんの。那覇空港から飛び立つ前、大雨で強風。当然、プロペラの機体はグワングワン揺れる。キャビンアテンダントの飲み物サービスもなしだ。危なすぎる。それはいいよ。風が吹けば飛行機が揺れるのは仕方ない。だが、久米島に着いてからの寒さは、体感的には東京にいる感じと同じ(おそらく)。ただ、ワイシャツに長袖の薄手のジャンパーをはおっただけの姿だから、そら寒くいわな。そんな格好でいった方が悪い。誰のせいでもない。

 朝からの雨で、練習は室内練習場でやっていた。投内連係を少し見てから、ブルペンに向かう。田中のマー君。「アーッ!」とか「ギャーッ‼」とかまあ賑やかなこと。絶叫しながら投げる19歳に、思わず若さを感じ、外で震えている自分の情けなさを思った。マー君は今年も頑張るだろうが、新人・長谷部もいいじゃないの。北京五輪予選の全日本代表に選ばれるだけある。小柄でも制球力がいい。パッと見だが、阪神・下柳に似ている。要するに技巧派。このブログを読んでいる人は、下柳とヤクルト・石川を足して2で割った感じの投手を思い浮かべたらいい。スタミナはどうかわからないが、確実性はありそうだ。個人的には、前日の広島で見た篠田の方がよく見えたが…。こればかりはわからない。

 選手はともかく、首脳陣や関係者に知り合いが多いのがうれしかった。野村監督の世話を焼く嶌村広報は、阪神担当時代からの旧知の仲だし、コーチ陣も山田や関川、杉山ら旧阪神勢が多数。裏方は元近鉄の人がズラリ。寒さも忘れ、暖かな気分になった。嶌ちゃん、おおきに!監督の世話は大変やけど、頑張れよ。

 てな個人的なことは置いといて、楽天は若さがあった。室内での練習は選手の声が響いて、隣りでしゃべる記者の声が聞き取れないくらい(大げさです!)。今年で創設4年目だが、うまくやれば、上位争いも可能とみる。ただし、山崎が去年ほど打つというのは考えにくい。打線はやり繰りになる。就任3年目となるノムさんの本当の手腕が問われるだろう。

 寒かった。この南国の島で「ミネストローネ」を飲み、暖をとるハメになるとは想定外。世の中、いろんなことが起きる。これもまた楽しいもんだ。