中村正直の「頑張れプロ野球」

ベテラン野球記者の本音ブログです。

「怪物たち」の名護

2008-02-05 20:23:24 | Weblog
 中田を見てきました。前の日に恐れおののいた「北谷の中田」ではござんせん。全国のプロ野球ファンが注目する、19歳の中田クンの方であります。阪神がキャンプを張る宜野座を通り越し、その先の名護まで一っ走り。と言っても、沖縄の道という道を熟知するハイヤーの運転手さんが、目一杯アクセルを吹かせてかっ飛んでくれたわけでありますが…。那覇から1時間20分程度はかかるところを55分で走り切り、球場に着いたのは午前10時40分。いたいた、中田が球場で吠えていた。

 三塁の守備位置に入ってのバントシフト。前に突っ込んでくるスピードはまだまだ遅いものの、サマにはなっている。周りの先輩連中と比べてみて、体は遜色ない。というより、もう優っている。その太もも。その首周り。その胴回り…。とても高校出の18歳とは思えない。以前も書いたように「研ぎ澄まされたプロの体」に変化してくれば、とんでもない怪物になる。日本ハムの球団関係者も、初日のフリー打撃を見て「あんなの見たことない…」と腰を抜かしたそうだ。緊張の第1クールを終え、少し疲れもあるのかもしれない。この日のバッティング練習では目を見張るべきものはなかったが、この手の選手は日々成長する。我がデイリースポーツを含め、担当記者は彼が決して横に逸れないよう、ちゃんと見てやらねばならない。ただ、刺激的な原稿を書けばいい、ってなもんじゃない。

 そして、もう一人の怪物。言わずとしれたダルビッシュだ。ブルペンで調整する彼を見たが、何も言うことはない。あれやこれや言わなくても、結論は同じだからだ。日本プロ野球界を背負う男。今夏の北京五輪で、星野ジャパンに「金」をもたらす男。看板に偽りなし。軽い投球練習を見たにすぎないが、こっちのメタボリックな体に閃光が走った。いかにダルビッシュという選手がすごいか。後日に掲載する本紙を楽しみにしてほしい。いつ掲載するかはここでは言わない。毎日チェックするように―。

 投打の若きスターがいた名護。あいにくの雨で寒かったせいか、ファンの数はそれほどでもなかったが、これで天気がよければ、押すな押すなの大盛況になるだろう。いいことじゃないか。阪神にも若い看板選手がほしい。オーラのある、そんな若い選手が…。そんなことを思いながら、球場近くにある「沖縄そば」の店で名物・ソーキそばと、昔懐かしいカレーライスを食してきた。あ~、もうお腹いっぱいでござんす。