大事小事―米島勉日記

日常起きる小さな出来事は,ひょっとして大きな出来事の前兆かも知れません。小さな出来事に目を配ることが大切と思います。

安倍晋三氏は,自民党総裁選に出るべきではない―国民は,首相当時の敵前逃亡を忘れていない

2012年09月10日 21時02分50秒 | 日本の政治

民主党・野田政権が事実上崩壊して,まもなく総選挙に向かった動きが活発化します。
その前に,民主,自民両党とも,それぞれ党首選を控えており,その日程も確定しました。総裁選に向かっての両党内の動きが活発化しています。

民主党の顔なんか2度と見たくないという人も多いでしょう。
そこで期待されるのが旧政権党・自民党への期待です。
ところが一向に期待されないのは,現谷垣総裁に何の魅力も感じられないからではありませんか。
谷垣総裁が総裁として不向きなことは,このプログでずっと以前から指摘していました。
要するに,あまりにも良い子になりたがるのです。根底にあるのは,明日は我が身という脅迫観念かも知れません。現総理である民主党・野田氏を攻撃すればするほど,まもなく来るであろう自らの党の時代には,現在野田総理が受けていると同じかそれ以上の攻撃を,野党に堕ちた民主党を始めとする野党から受けるであろうことは自明だからです。
言葉遣い一つをとって見ても,谷垣氏は相手に対する気遣いが過剰です。
これは美徳でもありますが,政治の場での丁々発止には不向きです。

さて,谷垣氏は次期自民党総裁として期待されないとして,誰がなるか。
困ったことに,安倍晋三氏が総裁候補として名乗りを上げています。
安倍晋三氏は,すでに自民党総裁,総理大臣を経験しています。
しかし,それなりに期待されたはずの総理大臣就任後,わずか1年(366日)で潰瘍性大腸炎を発症したとは云え,病を理由にして退任してしまいました。
(もっと政治的な理由があったとも云われていますが。)
その間,いろいろな政策上の障害などがあったとはいえ,云うなれば「敵前逃亡」を図ってしまったのです。
敵前逃亡は,戦場において銃殺刑に値する重罪です。許されるものではありまません。
病を得たのですから敵前逃亡は酷すぎる,と云うのであれば,「戦線離脱」とでもしましょうか。
この言葉は,現在プロ野球における選手の故障者リスト入りを意味するそうです。要するに,当面使いモノにならないわけで,当てにはできないことには変わりありません。
ただ,国家の指導者としては,厳しい「敵前逃亡」の方が用語としてより近いのではありませんか。総理大臣の地位は,病気だから辞めるなぞという甘いものではないのではありませんか。文字通り命がけの職業のはずです。
在任中に抜き差しならない病気に陥った人はたくさんいます。古くは石橋湛山氏然り,小渕恵三氏も総理の座に殉じました。また,池田勇人氏は高度成長の立役者でありながら,東京オリンピック開催にこぎつけてから,その閉会式の翌日に退陣を表明しました。前癌症状だったとのこと。また,大平正芳氏も総理としての激務の中で心臓発作で亡くなりました。
共通するのは,総理大臣の職に命をかけたことです。
これからすると,安倍晋三氏は,どこまで命がけだったか,と批判されても致し方ないところがあります。
持病だというのならば,一層いけません。再び総理の座についても,また何時発症するかも知れません。持病がある人は,総理大臣になってはならないのです。
総理の座の重さを考えれば,ご本人が辞退すべきではありませんか。

安倍晋三氏を措いて誰がいるか。それは,次のプログで書きましょう。