大事小事―米島勉日記

日常起きる小さな出来事は,ひょっとして大きな出来事の前兆かも知れません。小さな出来事に目を配ることが大切と思います。

石原東京都知事は,野田総理に嵌められた―民主党の尖閣買収案は,石原新党阻止だ

2012年09月06日 18時30分46秒 | 日本の政治

いやはや野田総理の策士ぶりも堂に入ったものです。多分,例の新宿中央公園にも珍しい民主党の貧乏神が,知恵を付けたのかも知れません。

尖閣諸島の買収については,かねてから石原東京都知事が発案して,地権者の同意も得ていたはずです。
それがここ1,2ヶ月の内に突然割り込んできた野田総理が,尖閣については国が買い取る,と云いだしたのです。
石原都知事もびっくりしたようですが,そこは政治家。国の方が強いのは判っていますから,購入は国に譲るが,条件として,漁船のための台風時の避難港を整備して欲しい,と注文を付けました。
しかし,これまでのところこの条件は見事無視されたようです。
それにしても,野田総理は,なぜ,どんな理由で,尖閣買い取りを云い出したのでしょうか。
答えは明白。石原東京都知事が新党を結成して国政に参加する,という噂に敏感に反応したのです。
だいぶ前に,国と云うより野田総理が,媚中親韓で右顧左眄しているのを見かねた石原東京都知事が,東京都で尖閣を買い取ると宣言して,地権者ともかなり具体的に話を進めてきました。
東京都民も石原知事の趣意に賛同して,東京都民だけではないと思いますが,買い取りの資金の足しにと,寄付が集まり,相当の額に達していました。
そこへ持ってきて最近唐突に野田総理が,いや尖閣は国が買い取ると云い出したのです。
政権末期の断末魔の野田総理が,なぜこんなことを突然に云いだしたのでしょうか。
愛国心からでしょうか。とんでもない。1932年生まれの石原氏とは違って,1957年生まれ。松下政経塾出身だそうですが,民主党員ですから,愛国心のカケラも期待できません。
今回の問題も,自分の政治的エゴイズムから出た話と考えた方が合点がいきます。
つまり,総理としてとことんまで追い詰められた身としては起死回生に手段を選ばず。ここで石原新党なんぞでさらに立場が苦しくなるのは御免蒙りたい。それが本心でしょう。
石原氏の足を引っ張れば,石原氏とかなり通じていると見られる大阪の橋下市長の足も引っ張れる。
2兎を追えると踏んだのでしょう。
この知恵を付けたのは,輿石東参議院議員会長ではないでしょうか。新宿中央公園のホームレスにもいないような人相の策士。山梨県の日教組出身です。
野田総理の不思議なところは,民主党を離党して「国民の生活なんとか」とかいう党を作った刑事被告人・小沢一郎が最も頼りにしていた懐刀―輿石東を,依然として重用していることです。いつでも野田総理を売り渡すつもりの,碌なことも考えない裏切り策士なのに,です。

いずれにしても,石原東京都知事は,野田総理に足を掬われてしまったのです。
尖閣は今後どうなるのか。注意深く監視を続けないと,結局は元の木阿弥,中国にのっとられてしまう可能性が極めて大です。