備忘録

舞台の感想を書いています。(ネタばれ有り)Twitterはdacho115。

『エドワード・ボンドのリア』

2009-11-22 22:32:52 | 国内ストプレ
(パンフ続き)リアが捕らえられた後、娘二人に裁判に掛けられるが、移送中にコーデリア率いる反乱軍に捕まる。そこで反乱軍に娘二人は捕らえられ、獄中死。リアは目を潰されるものの釈放。そして、コーデリアがまた壁を作り始める。それを壊すため、リアは壁に向かうが守衛に殺され、また壁を作り始める。
『別の国に行く。この国のために働かない』がラストの主張。

串田。この至近距離でセリフが聞き取りヅライというのも問題があるが、やはり雰囲気・佇まいが好み。特に、暴君ぶりから世を達観する人間への変貌振りがツボ。
緒川。良い人、というか耐える人。それゆえに反乱軍の頭領になる展開は意外だった。
村岡。イヤミな役。基本的にはいつものカンジなのだが、後半の夫に尽くす農婦役は新鮮。ただ、どうしても゛何かあるのでは゛と観てしまう。
久世。こちらもいつもの様に低音で凛としたカンジ。それはそれで構わないのだが、違う役柄を観てみたい。
水橋。初。雰囲気は吉岡秀隆。セリフ廻しも気にならない。ただ、同役を白井氏で観たかった。
内田。今回、ロン毛カツラ。これだけでおいしい。

結局、歴史は繰り返さる的な内容だが、そのプロセスにリアの物語が絡む。黒板で場の説明が出てくるので、かなり分かりやすい。これがなかった場合、役者が数役をこなしているので、理解するのに時間がかかりそう。また、剥き出しの建設現場のセットで金槌を用いた音響効果がかなりウルサイ。ただ、そういった若干退廃的な演出が遊◎機械に通じる。これを串田演出にした時、どうなるのか観てみたい。

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