備忘録

舞台の感想を書いています。(ネタばれ有り)Twitterはdacho115。

『Be more chill』

2022-08-08 23:02:57 | 国内ミュージカル
テキトーなあらすじ

ジェレミーは内気な高校生。

外出予定がないと、
ズボンも履けない父親
と二人暮らし。(母親は家出中)

学校でも、
スクールカーストの最下位で、
女子生徒には相手にされず、
男子生徒からはイジメられる。

そんなジェレミーが
気になっているのが、
同級生のクリスティーン。

ただし、劇のオーディションに、
立候補しているクリスティーン。

もし、劇に参加したら、
さらに、ゲイのレッテルを張られる。

そんなジェレミーにも、
マイケルというゲームで、
遊ぶ友達が居る。

こんな学校生活で、
どうやって生き延びるか、と悩むジェレミー。
”More than Survive”

しかし、一歩踏みだし、
オーディションの部屋に足を踏み入れる。

そこに居たのは、クリスティーン。
快く受け入れるクリスティーンだが、
劇が好きなクリスティーンは個性的。
”I love Play Rehearsal”

始まる、劇のリハーサル。
それは”夏の夜の夢”をベースに、
パックの代わりにゾンビが登場する
という、原作を完全に無視する内容。

そのリハーサルには、ジェイクも現れ、
クリスティーンにモーションを掛けるジェイク。

それを見て、ジェレミーは、
やはり、どうすれば良いと悩む。
”More than Survive re”


トイレに行ったジェレミーは、
リッチに会い、更にイジメられそうに
なった時に、突然、動きが停まるリッチ。

『去年までの自分とは違う』と
言いだし、”SQUIP”によって、
勝ち組になったと告白。
ジェレミーにも、”SQUIP”を
手に入れるよう、提案する。
”The SQUIP song”

帰宅したジェレミーは、
マイケルとテレビゲームに興じる。
二人の友情は何が有っても変わらないと歌う。
”Two Player game”

マイケルに相談するが、
『騙されてる』と一刀両断。
でも、父親の様になりたくないジェレミーは、
マイケルを誘い、SQUIPを
取り扱う、ショッピングモールへ。

聴いていた通りに、
売人に金を払い受け取る。
そして、始めるには一緒にマウンテンデューを
呑むように、停めるには…という
処で、邪魔が入る。

そしてSQUIPを飲むジェレミー。
飲んだ直後は何も無い。

そこに、クリスティーンとジェイクが、
現れ、クリスティーンに話しかけようとした瞬間、
キアヌリーブスのようなSQUIPが目の前に。
”BE MORE CHILL”

SQUIPの操作で、
脊髄に電流を流され、猫背を直す。
また、エミネムのTシャツを選び、
スクールカーストの上位、ブルック
の目に留まり、送っていく?と提案される。
”Do you wanna ride?”

しかし、それを断るジェレミー。
SQUIPは、変わりたければ、
従うだけでなく、実行しないと行けない
と、チル系になれ、と。(BE MORE CHILL Re)

翌日、まず、電流効果で、
目が良くなるジェレミー。
”Sync Up”

更に、SQUIPの指示で、
どんどん、スクールカーストを
駆け上がっていく、ジェレミー。

劇のリハーサルに行くジェレミー。
リハーサルは棒読みの烏合の衆、
そんななか、SQUIPのおかげで、
台詞も暗記出来たため、クリスティーンは、
ジェレミーに一目、置く。

そんなクリスティーンに、
周りの目を気にしない性格を
興味深いと評するSQUIP。

クリスティーンは、
タイプじゃないけど、
気になって来てる人が居ると歌う。
”A guy that I'd kinda be into”

でも、それはジェイク、と。
ジェレミーを拒絶、
それでも、クリスティーンが良い、
という、ジェレミーに、
まずは人気者になれ、と、
ブルックを誘うようにけし掛ける。

そして、クリスティーンに
相応しい男になるよう、アップグレードしろ、と。
”Upgrade”

その一方で、ジェイクは
クリスティーンに更にモーションを掛ける。
そして、二人はつき合うように。

現状が慌ただしいので、
一回、SQUIPの起動を止める。
すると、目の前にマイケルが。

マイケルから避けられた、
と言われた時に、SQUIPに
アップグレードの弊害で、見えなくなった、と。

このままアップグレードを続けるには、
マイケルを切り捨てるしかない、
というSQUIPの提案に、
もう、負け犬はうんざり、と
SQUIPの提案を受け入れる。
そして、マイケルを拒絶。
”Loser Geek whatever”

2幕
ジェイク宅の
ハロウィンパーティ。
”Halloween”

クリスティーンもジュリエットの
衣装でやってくるが、ジェイク
との打ち合わせと違う結果に。

ブルックだけでなく、
クロエにも誘われるジェレミー。
”Do you Wanna Hang?”

SQUIPに頼ろうとするが、
ジェレミーがアルコールを飲んだ事で、
SQUIPが一時的に不能に。

クロエとブルックに迫られ、
慌てて浴室に逃げ込む。
そこには、マイケルが居た。

マイケルがSQUIPの危険性を話すが、
ジェレミーは嫉妬からと話を聞かない。

実際、同じ症状で、精神病院に
行ったモノも。それは、SQUIPを
脳みそから出そうとして起きたと話す。

そんな事はしない、
とジェレミーは浴室を出て行く。

取り残されたマイケルは、
ジェレミーの不満をぶつけるが、
ジェレミーに何もして上げる事が
出来ない事も分かっていた。
(Michael in the bathroom)

クリスティーンと出会うジェレミー。
傍らには、ジェイクはおらずクロエの元に。

そして、ジェイクは最低と気づき、
そんなジェイクに相応しい女に
なろうとしてた事に気づいていたクリスティーン。
”A guy that I'd kinda be into(Re)”

と、そこに赤いマウンテンデューを
探し、狂ったようなリッチの姿が。

そして、クリスティーンと
いい雰囲気になった処で、
改めて、告白するも、振られる。

そこにサイレンが。
ジェイクの家が火事に。

翌朝。
話題は昨夜のジェイク宅の
火事の話で持ちきり。

それは、リッチが
放火した後、
窓から飛び降りたという事実。
”The Smartphone hour”

ジェレミー宅。
ジェレミーの父親は、
ジェイクの火事を心配し、
何か起こってるのでは?
と、心配するが、
ジェレミーは、逆に
たんかを切って去ってしまう。

ジェレミー父は、
ジェレミーを愛してるから、
ズボンを履くと決意する。

また、マイケルだけが、
ジェレミーを助けられる、
ジェレミーを愛してるなら、と。

そんなマイケルは、
ジェレミーに負け犬と言われたと、
それでも、愛してるなら、
ズボンを履いて、ジェレミーのために、
行動を起こせと、発破を掛ける。
”The Pants Song”

状況が最悪と自暴自棄に
なっているクリスティーンに、
ジェレミーが慰めようとした瞬間、
SQUIPがジェレミーに指令を与える。

それは、生徒にSQUIPを飲ませ、
不幸な子供たちを救えと、言うもの。
そして、全校生徒に浸透していく。
”The pitiful children”

”真夏の夜のゾンビ”本番当日。

ジェレミーは自分だけが孤独だと思ってたけど、
皆も、孤独なんだと、クリスティーンに話す。
すると、それに同意するクリスティーン。
更に、SQUIPを勧めるが、クリスティーンは、
SQUIPも、その悪影響も知っていった。

それでも、SQUIPを勧めるジェレミーだが、
クリスティーンは、SQUIPを拒絶する。

ジェレミーはSQUIPに判断を委ねるが、
クリスティーンに無理矢理、SQUIPを。

実は、SQUIPを浸透させ、すべてのネットワークを
繋ぐ事が、SQUIPの目的だった。

SQUIPの反乱に気づいたジェレミーは、
リッチの最後の言葉から、赤のマウンテンデュ
が停める方法と思いつく、しかし、
それは販売停止されてるモノ。

そこで、マイケルの出番。
このタイミングで現れ、
赤のマウンテンデューを持ってくる。

だが、そのマウンテンデューを
飲まそうとすると、SQUIPによって、
抵抗するジェレミー。

なんとか赤のマウンテンデューを
手にするジェレミーだが、
SQUIPが有れば、クリスティーンが
手には入ると脅迫。

それに、抵抗して、SQUIPを
飲んだクリスティーンに
赤のマウンテンデューを飲ませ、
SQUIPの稼働を停止させる。
”THE Play”

病院の一室。
ジェレミーは頭痛で起きる。
既に、リッチは通常に戻ってた。

そこに現れるマイケル。
SQUIPは無くなった事と、
劇は大成功という事を聴かされる。

更に、ジェレミーの父親も見舞いに。
その姿は、ちゃんとズボンを履いていた。

クリスティーンは誰か?
という問いかけから始まり、
皆がジェレミーに、クリスティーンに
どうすれば良いかアドバイスする面々。

SQUIPは必要ない事、
必要なのは、普通の声、
いつもの声だけと気づくジェレミー。
そして、クリスティーンに告白するジェレミー。
で、OKを貰うジェレミー。
”Voices in my Head”


ジェレミー@藪
安定の甘い声。
腹から声を出せ、
と、つい、ツッコミたくなる。

でも、その裏声が
キレイにハマる事も有る。
(地声で歌うのが正しい、としても)

また、デュエットも、
ユニゾンを歌っても、
ハモリのように聞こえることも。

ヘタレな学生役、
それに違和感が無いデフォルト感。
役のイメージに有ってる、
それが前提になっているのか。


クリスティーン@井上
元アイドルなのか。

特に、破綻の無い、
歌唱力と演技力。

むしろ、あの長いソロも、
コメディ要素を外さない程度に。

取り立てて、印象に残らない事は、
良いのか悪いのか?


マイケル@加藤
元子役だけあり、
演技に関しても違和感なし。

歌も取り立てて、
破綻することも無いし。

ダンスをしても、
声が切れない歌声。

と、ほぼほぼ問題無いけど、
舞台役者であるか?という疑問は別問題。


ジェイク@内海
主人公のライバルかと
思いきや、途中からフェードアウト。

他の作品で観たときは、
地味かと思ったけど、
このくらいの規模の作品だと、
結構、目立つ、歌唱力。


SQUIP@渡辺
こんなに歌って踊れる人だったとは。

歌った時の存在感と、
アンサンブルに混じっても、
違和感の無く目立つ、天賦の才。

他の作品でも観たい。
役は選びそうだけど。


ジェイミー父@トム
かなり色々な役で出演。
ズボンを履かない理由も、
衣装の切り替えの手間、と考えるか。

ただ、ソロで聴いたときに、
ミュージカルというよりは、
上手いカラオケ感、という雰囲気も。


レプリカ演出。
プロジェクション・マッピングを
シンプルな線で表し、ドローイング
のような、一筆書きの絵で、
町並みやロッカーへと変わる。

デジタルアートのような美術。

書き割りのような、
舞台セットは一切無し。


外国人が演出したんだろうな。
シンプルで分かりやすい演出。

というか、海外の学園ドラマを
観ている感覚で、日本人が演出しなさそうな、
あまり観客の共感を求めていない。


音楽。
打ち込みサウンドのような、
電気系の音楽がずっと続き、
時折、ゲーム音楽みたいなモノも。

部分的に、耳に残る事は有っても、
トータルでお持ち帰り出来る曲は無い。

リプライズが有れば、印象に残ったか?
ともかく、歌い手、歌詞、メロディを
変えて、リプライズするので、
聞き応えが有れば、印象に残るか。


脚本。
典型的なB級ホラーミュージカル。
ロッキーホラーと似てるけど、
あれよりもハチャメチャ度は下がる。

ちゃんと、オチが有るから、
B級ホラーでは無いのかも。

コンパクトに、キレイに
纏めているけど、マイケルが
同性愛者という必要性の無いLGBTや
『愛してるなら』という訳に
ダブルミーニングと、
ジェレミーも?、なのか。
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