備忘録

舞台の感想を書いています。(ネタばれ有り)Twitterはdacho115。

『パ・ラパパンパン』

2021-11-14 10:06:20 | 国内ストプレ
テキトーなあらすじ。

クリスマス。
作家のてまりは
ミステリー作品を執筆中。

しかし、それは難航。
そこをサポートする
編集者の浅見と編集長の裏木戸は
クリスマスキャロルを引用した
『クリスマスキャロル殺人事件』を
書き始める事になる、てまり。

スクルージがある夜、
殺されてしまうストーリー。

容疑者は前日の夜、
パーティに集まった人。

たまたま、スクルージ宅の
前で寝起きしてた路上生活者の
探偵が人が出入りしてた事を証言し、
スクルージの甥、フレッドが自白。

そのまま、事件は解決するかと
思われたが、てまりは真相に気づく。
が、何故か意識を失ってしまう。

二幕。
気づいたら、フレッド逮捕後の
クリスマスキャロルの世界に居る、てまり。

てまりは、フレッドがモンナを庇って
逮捕されたと見抜き、モンナは
スクルージに会いに行った事を告白。
しかし、その目的は果たせず、帰宅。


すると、倒れ込むスクルージ。
原因は油絵に含まれていた、
毒素が気化された事によるもの。

結局は事故で有った事が分かり、
誰も犯人は居なかった。

真相が明らかになり、
現代に戻る、てまり。

そして、そのストーリーを
書き始める、てまり、で幕。


松@てまり
安定の台詞廻し。

時折、松尾演出の、
べらんめえなカンジと、
すっと、いつもの松たか子。

そして、無駄に歌い上げる役。
いや、歌声をソロで聞けるとは。

大人寄りの松尾演出でも、
あまりブレない、松たか子。

むしろ、前回のヤツが、
特殊過ぎたのかも。

松尾テイストの笑いが
藤本脚本で一般ウケしやすい方向性。


神木@浅見
自然というか、
舞台に馴染んでる。

こんなに、舞台でも
自然な演技をするとは。

子役から映像に行くのかと思ったら、
舞台でも、あまり不自然のない演技。

これは、演出家問題なのか、
元々、舞台に通用する演技派なのか。


大東@フレッド
スクルージの甥役。
身長と彫りの深い顔なので目立つ。
映像と余り変わらない雰囲気は有る。

ただ、桐谷氏っぽい雰囲気も。
あまり、特出するところが無い。


皆川@ディック
おとぎ話のハズなのに、
そのキャラ設定がリアル。
そして、突然、始まる話芸コーナー。

ソロコーナーが
始まると、大人計画だったか。

むしろ、一瞬で空気を変える。
これは良いんだか、悪いんだか。


早見@モンナ
甥の妻。

かなり映像寄りな、
オーバーな演技。

実は、有名人枠。
なんだけど、いまいち認識が。

元ももくろ、と言われても、
舞台を何本かコナしてるからか、
あまり、違和感なし。

ただ、映像寄りの演技なだけ。


小松@刑事
刑事。
脱線するのかと思ったら、
意外と軌道修正する役。

客演俳優のイメージが強いけど、
今回も、安定のバイプレーヤー。
出過ぎず、でも、埋没もしない。


菅原@探偵
探偵。
この役が一番美味しい。

意識して観たのは、
今回が初、なんだけど、
猫ホテ、のメンバーなのか。

どうりで、クセが強いハズだ。


村杉@クラチット
スクルージの会計係。
もっと、マジメな役かと思いきや、
てまり、によって、カオスなツッコミを。

この辺が劇団員の無駄遣い。
あえて、見せ場を作らないのか、
普通に良い演技を見せてくる。


宍戸@エマ
洗濯屋。

女性キャラでは、
唯一のイロモノ。

ジミーと牧師に
揺れる三角関係という、
なかなかにハードな役。

イロモノ、
というよりはコメディエンヌ枠?


少路@ジミー
煙突掃除屋。

若者枠で、
エマと牧師の三角関係という、
若者カップルと見せかけて、当て馬枠。


川嶋@ティム
クラチットの息子役。
俗に言う、ティム坊や。

でも、純真無垢なキャラに見えて、
結構、毒舌というか、正直ゆえに。

ここも、ゲスト枠。
特に、舞台で活躍する女優では、
なさそうだけど、ポイントポイントで美味しい。


片岡@牧師
牧師。

スクルージの妹との
関係を話しつつ、借金持ち。

更に、エマとも、
謎の恋人関係という。

楽器弾きの人かと思ったら、
オンシアター自由劇場の人、という。

串田演出作品にあまり出ない?
なので、元メンバーでも知らなかった。


オクイ@裏木戸
編集長。
マーレイポジションのラスボス。

よく見る名前だけど、初。
かなりクセの強い役。

マサカ、ラスボスだとは
思わず、こういうポジションなのか。


筒井@イザベル
ディックの奥さん。
実は、スクルージを思ってた人。

作家さんかと思ったら、
役者専業の方だった。

大変にベテラン感が有る。


坂井@ベス
クラチットの妻。

コント寄りの芝居の
イメージだったけど、
演出がちゃんとしてると、
そこは脱却するらしい。


小日向@スクルージ
有る意味、主役。
襲われるけど、生き残っていた。


台詞がちょっと聞き取りづらく、
あれ、こんな台詞廻しだったっけ?
そして、歌うし、最後には演奏も。

舞台でメイン、
それも、この人数が出る芝居で。

脇で濃い役、という印象が強いので、
こういう正当派の意味深な過去を持つ、
主役キャラ設定を、この人数が出る舞台で。

結構、貴重。


松尾演出。
大人計画、かな。
ギャグの間、みたいなモノが特に。

ただ、藤本脚本が複線を
細かく張っていくので、
シリアスモードとギャグモードが、
ちょっと乖離してるような。

この本と演出の微妙な齟齬みたいのが、
クドカン脚本には無い大人計画?
たぶん、松尾演出でも、自分に合う本、
合わない本が有るんだろうな。


本がしっかりしてるので、
途中、抽象的な展開になっても、
そこまで置いてきぼり感も無いし。

ただ、2回観れば、更に深まりそう。
伏線とか結構、張っているのに気づかず。


しかし、何故、あそこまで、
東京03を推してくる。
大豆田夫ネタ?
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