備忘録

舞台の感想を書いています。(ネタばれ有り)Twitterはdacho115。

『ある王妃の死』(青年座)

2022-01-23 12:03:36 | 国内ストプレ
テキトーなあらすじ。

舞台に現れる男。

彼の名前は純宗。
大韓帝国最後の皇帝。

彼の母親、閔王妃と、
最後に交わした会話を再現。

舞台は日本に。
軍人あがりの三浦が
朝鮮の公使に任命される。

その意図を理解しつつ、
朝鮮に赴任。そこで、
現地の公使間館職員や、
軍部の関係者と懇意に。

現状を把握した結果、
日本ではなく、
ロシアと手を組み、
日本を牽制しようとする。

特に、ロシアとの
パイプが有るのが、閔王妃。

そこで、日本軍は、
閔王妃を暗殺する計画を。


決行日の夜、
閔王妃と純宗、
それに、高宗が庭に。

冒頭の会話に、
高宗も加わり、暗転。


この計画に関わった人々の行く末、
(日本側は、ほぼほぼ逮捕のち釈放)
純宗の最後が語られ、幕。



『乙未事変』が題材の今作。
タイトルロールは閔王妃だけど、
日本側がここまで、赤裸々に、
朝鮮の支配権を欲してる悪と
描かれるのは、珍しい。
(視点が、でなく、とことん、
日本側が一方的な支配したと書かれる題材)

そもそも、この事件が、
あまり日本では有名で無いし、
日本史でもサラッと学習した程度。

事件の背景をここまで説明する戯曲は、
かなり珍しいのかも、それも、
韓国の翻訳戯曲でなく、国内戯曲。


ミュージカル明成皇后の
ベースになった話なので、
予習の意味でも。

閔王妃と高宗、 
それに、洪啓薫(ホンゲフン)
王妃の警護官が、主役枠。
更に、三浦役も美味しいし。

舞台では、チェロが生演奏。
そのBGMがなかなかに重くのしかかる。


津嘉山@大院君
閔王妃の義父。

特に、閔王妃との対立は描かれず、
隠居の身として描かれる。

ただ、隠居しようなんて、
思わず、虎視眈々と再起を狙う。

そのためには、
実の息子も見捨てるが、
再起を狙うには遅すぎて、
結局、日本軍の駒の一つに。

利用しようとしていたのに、
結局、利用されていた側。
こういう役、スゴく好み。


久々の生舞台。
実に4年ぶり。

最近、沖縄言葉設定の役が
多く、さ行の発音がアヤシいかな、
と思ってたけど、今回は久々に
シビレる系の滑舌の良さ。

出番こそ、多くないけど、
出てくる度に、目が離せない。


既に、隠居身分の年齢なのに、
隙あらば、返り咲こうとする野心とか、
最近、好々爺な役が多いので、
ギラギラする役、怒号を飛ばす役、
そういうイキイキとした役を観れて良かった。

舞台のリピートは出来ずとも、
コレは、配信購入案件。
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