備忘録

舞台の感想を書いています。(ネタばれ有り)Twitterはdacho115。

『ラマンチャの男』2022

2022-02-07 09:12:27 | 国内ミュージカル
白鸚@セルバンテス
最初は台詞も歌も違和感なく。

ただ、段々、台詞が覚束なく…。
(メイクしていくタイトルソングあたり)
早口と台詞が噛み合わない。

でも、歌に関しては朗々と歌う。
そこは、やはり揺るぎないモノが。

だったんだけど、
後半は、ボケ老人の役になり、
そこに演技が有るのか、無いのか。

って、いうくらい、リアルに。
歌もテンポが合わず。


そんななか、
”見果てぬ夢”は、
気負わず、淡々と歌う。

一番の見せ場なのに、
それが当たり前の、
普通のナンバーとして歌う。

なのに、終わった後の、
鳴り止まらない、拍手。
そこが、一番、スゴい。


松@アルドンサ
久々にアルドンサ。

ドスがきいた歌声に、
年齢を感じさせる。

でも、安定の”松たか子”節。

前半は、
髪型がおばちゃん、
というか、ボワっとした髪型。
それが、役の髪型なんだろうけど、
そこに違和感が無くなってきてる。


歌が裏声でなく、
地声で歌う部分が
増えた、気がする。

そこが、再びの登板する意味。


駒田@サンチョ
もう、役をモノにしてる。
テナルディエの域。

ただ、暴走はしない。

あくまで、
”駒田一”でなく、
”サンチョ”としてソコに。


上条@牢名主
最期の公演だから、
無理してるんだろうな、と。

台詞、というか滑舌に、
いつものキレが無い。
これだと、『アリージャンス』は、
どうやって、こなしたのか?

でも、歌になると、身体が覚えてると、
言わんばかりに、前回と変わらない、
(と、までは言わないけど)朗々とした歌声。

一瞬、プレスコ?
と思ってしまったが、
ちゃんと、喉は動いていた。


吉原@カラスコ
なんか、悪人。

そもそも、医者として、
第三者としての、佇まいが、
前任者には有ったけど、
今回、そこに感情を感じる。

台詞廻し?
そもそもの先入観?


実咲@アントニア
かわいい(声)

元ヅカ、それも、
娘役が演じると、
こうなるのか、この枠。

コゼット枠の
ソプラノかと思ってたから、
こんな孫っぽさを出してくるとは。

よく考えると、
かなり贅沢な配役。


石鍋@神父
安定。
ほんと、変わりない。

シングル問題は、
色々と言われるけど、
ここに関しては、
『ただいま』と言ってしまう。


荒井@家政婦
さらに、安定。
チョイ役なのに、
そのインパクトよ。

でも、遣りすぎない。
そのさじ加減。


祖父江@床屋
普通に上手い。
演技も歌も、コントも。

ただ、この枠がある種の登竜門か。

ミュージカルにある、
一曲だけ歌って去っていく、
印象的なキャラの1つだけに、
その”腕”が色々と試される。

なお、今期ネタは、
”~の呼吸”と
”私、失敗しませんから”


ファイナル、と銘打った今回。
アルドンサに娘を呼び戻し、
脇に、いまや、帝劇ミュージカルの
主役クラスの役者を従えての公演。

劇場こそ、帝劇では無いけど、
日生を完売するチケットセールス力。


そんなご主人様の初日。
もう、やり切った感がスゴく、
カテコでの手摺りを使って、
降りていく後ろ姿の悲壮感。


シングルで上演する事には、
賛否両論有るけど

他の役者”で”、

観たいでなく、

他の役者”でも”

観たいと言わせる役。


勿論、映像から入り、
他の舞台も観てきて、
(歌舞伎はハマらなかったけど)
2002年から、コレを観てきて、
途中、海外でも観てきたけど、
また、観れるという安心感。


台詞や歌詞も
だいたい頭に入ってるから、
例え、聞き取りづらくとも、
勝手に脳内で補完出来る演目。

それだけに思い入れが有るし、
今回が本当に最後かも知れないから、
通えるだけ、通う、とチケット確保。

こんなに観るのは、
2011年レミゼ以来だけど、
そこに悔いは無い。

開幕直後から、色々な問題が有るけど、
果たして、今回の公演はどうなるのやら。
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