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佐世保銃乱射事件について

2007-12-15 23:04:04 | ニュース
もう…なんというか…
「言葉もない」とよくいいますが,
感想が言葉にまとまらなくて書くにも書けませんね…

佐世保乱射 「奇行」ついに暴発 容疑者クレー射撃4位
(産経新聞 - goo ニュース)2007年12月15日(土)17:05 「銃を持って近所を歩いていて怖かった」-。自殺した馬込政義容疑者(37)は、日ごろから近所で「奇行が目立つ人物」とみられていた。迷彩服を着て銃を持ち歩き、深夜に他人の家の呼び鈴を押すことも。一方で、クレー射撃の団体に所属し、水泳にも熱心で、いずれも大会で入賞した経験があるという。自殺したカトリック教会に通う信者でもあった。

 ≪深夜に呼び鈴≫
 馬込容疑者は両親と妹、弟の5人家族。地元の中学を卒業後、佐世保工業高校、県外の大学に進学したが中退し、電気会社に就職したがまもなく退社、地元の病院で看護師見習をしていたという。
 しかし、6~7年前に病院を辞めてからは無職になり、知人は「このころから少しおかしくなったように思う」。自宅の離れにこもりがちになるなど、人を寄せ付けない雰囲気になり、教会にも年に数えるほどしか姿を見せなくなった。

 大音量で音楽をかけたり、迷彩服を着て釣りに出かけたりするなど、奇行が目撃されるようになったという。
 市役所に勤めていた父親の退職金で乗用車を買い、夕方になると外出。近所の人は「4、5年前、深夜2時ごろに馬込容疑者に自宅の呼び鈴を鳴らされた。玄関に出ると『トイレを貸してほしい』と言われた。同じことが2度ほど続いた」。このころ、馬込容疑者は「近所の人があちこちで悪口を言うから就職できない」と周囲に漏らしていたという。
 馬込容疑者の母親と親交があったという女性は「精神的に不安定で通院していると聞いた。最近顔を合わせたときは目がつり上がっていて恐ろしかった」と話していた。

 ≪「あの銃が…」≫
 平成14年には散弾銃の所持許可を取り銃を購入。地元の射撃団体に入り、クレー射撃などにのめり込むようになった。近くの主婦(43)は「散弾銃を持ち歩いていて怖かった」と話し、近所の住民が警察に相談することもあったという。
 佐世保市内に事務局を置く「佐世保クラブ」という射撃団体に一時所属し、15年9月には、佐賀県伊万里市内であったクレー射撃大会のスキート部門で4位になっている。
 今年9月、同市内の銃砲店で3本目の散弾銃を購入。「NewSKB」という上下2連銃で、約20万円。主に競技用や狩猟で使用されているという。この店の関係者は「背が高い好青年で、愛想がいい印象だったが、あの銃が事件で使用された可能性があると思うと…」と、動揺を隠せない様子だった。

 ≪週4、5回利用≫
 馬込容疑者は、2年前には水泳の長崎県マスターズ大会で年齢別の二十五メートル自由形競技で優勝。事件のあったスポーツクラブにも今年6月に入会、営業時間内はいつでも自由に施設を利用できる正会員として、週に4、5回訪れていた。8月からの利用回数は計80回という。
 親しくしていた男性は「ジャグジーで体をほぐすときなど親しく話しかけてきた。付き合いやすくいい人で、ほかの会員とも楽しそうに話していたのに…」。
 馬込容疑者は、自殺した教会で生後間もなく洗礼を受けていた。母親が古くからの熱心な信者で15日朝、神父に「教会や皆さんにご迷惑をかけ、申し訳ありません」と、ほとんど聞き取れない涙声で電話をかけてきたという。


私はゆうべ全然ニュースを見なかったため,
朝になってまとめサイトとか見て当時の情報の錯綜ぶりを
感じ取りましたが,すごい事件でした…。
「撃たれた倉本さんは外国人にしつこく言い寄られていた」
「犯人は日本ではほとんど見られない据え置き銃を使用」
等々など…
しかも立て籠もったスポーツクラブから
犯人が逃走に成功したということで,
警察は何をしているのか,
逃がす・犯人の正体を隠さなければならないような
事情があったのかという憶測まで誘われる状況。

朝になって,容疑者が37歳の男と発表され,
周辺住民から「あの男に銃を持たせるべきではない」と
相談が持ち込まれるなど問題視されていたという
情報がテレビで流れましたが,あまりにも断片的な話
ばかりなので情報操作臭さすら感じたものでした。

日テレを見てると7時40分あたりに,教会に近づく捜査車両と
人員をヘリから撮影した映像を流して,ズムサタ司会の
アナも焦ってましたけど私も「どう考えても捜査妨害」と
呆れました。結果論でいえば5時台に銃声が聞こえていて
それが容疑者の自殺発砲らしい(警察側は撃っていない)ので
誰にも迷惑をかけたり危険にさらすようなことはなかったわけですが。
もしかしたら,わざと録画映像をタイムラグで流したのかも
しれません。
TBSなら低空飛行で撮影したあげく生で流しそうな感じですが。

8時台になると容疑者のフルネームが公表,
各局とも凶悪な犯人確定ということで
「容疑者を馬込政義と断定しました」などといった
呼び捨て連発報道。

だんだん情報が増えてきて容疑者の実像が明らかになってくると
いちおうつじつまが合うというか,納得できるようになってきましたが
こんな犯人像で納得できるような,閉塞感やコンプレックス
疎外感のたぐいで人を殺める大きな事件を起こす輩が多い
世の中というのも恐ろしいものです。


佐世保・乱射事件 自殺の道連れ/仲間に疎外感
(産経新聞 - goo ニュース)2007年12月15日(土)17:04

2人が死亡、6人が重軽傷を負った長崎・佐世保乱射事件は当初の「無差別乱射」から「特定の個人を狙った犯行」との見方も浮上してきた。関係者によると、馬込容疑者は、射殺された漁具製造業、藤本勇司さん(36)と小中高時代の同級生で、犯行の前日にも藤本さんの自宅を訪れていたという。

 佐世保署の調べや関係者によると、馬込容疑者は事件当日、スポーツクラブに友人男性3人を呼び出していた。藤本さんはその一人で、「ジムの無料券を持っている。来ないか」と誘われていたという。藤本さんは1人でクラブへ行き、馬込容疑者に「オス」と声を掛けた途端に撃たれたという。
 他に呼び出された友人も中高などの同級生だったとみられ、馬込容疑者は事件前日の13日に「あす、友人3人を見学させたい」とクラブに申し込んでいたという。

 藤本さんの弟(34)によると、馬込容疑者は週に1度は食事をしに藤本さん宅を訪問したり、一緒に釣りに出かけたりしていた。事件前日の13日も、藤本さん宅を訪れ、2人は昼食をともにしたという。
 弟は「学生時代よりは、社会人になってから親しさが増したようだ。兄は馬込容疑者のことを『いいやつだ』『親友だ』と言っていた。その相手に、こんなひどい殺され方をするとは…」。

 一方、もう一人の犠牲者となった水泳インストラクター、倉本舞衣さん(26)も馬込容疑者とは面識があった。ただ、同じクラブに通う男性は「特に好意をもっているようには見えなかった」と話していた。
無二の親友なぜ 弟「わからない」 知人ら「優しい人」涙 佐世保・銃乱射(西日本新聞) - goo ニュース
 長崎県佐世保市の散弾銃乱射事件で犠牲になった同市鹿子前町の漁業藤本勇司さん(36)は、3人の子どもがおり、仲の良い家族と近所で評判だった。「あの優しい人が、なぜ同級生に…」。住民らは一様に、言葉を失った。
 弟の重利さん(34)は馬込政義容疑者(37)について「兄とは無二の親友だった」と話し、「なぜ殺されたのか理由がよくわからない」と首をひねった。近くに住む無職陣山重美さん(68)も、「同級生に恨みをかうような人ではない」と語り、平和な一家の暮らしを壊した発砲事件への憤りで声を震わせた。
 住民によると、藤本さんは妻と幼稚園児の長女と長男、2歳ぐらいの二女の5人家族。藤本さんの自宅に隣接した両親の家には、網や浮きなど釣り具を作るための作業場があり、藤本さんは父親の仕事を継いで漁具などを製造販売していた。
 近所の田崎ユリコさん(60)によると、作業場では藤本さん夫婦と両親が4人で働き、子どもたちが頻繁に遊びに来て、笑い声が聞こえた。「思いやりのある一家で、犬をたくさん飼い、1匹が死ぬと家族みんなで泣いていた。勇司さんは、うちの庭の草刈りまでやってくれる優しい子でした」と唇をかんだ。

佐世保・乱射事件 37歳男 教会で自殺 車に散弾銃2丁、迷彩服(産経新聞 - goo ニュース)2007年12月15日(土)17:05
「一日体験」で被害者誘う 佐世保の銃乱射事件(共同通信 - goo ニュース)2007年12月15日(土)21:01


佐世保乱射 散弾銃許可めぐり論議も(産経新聞) - goo ニュース

これらの銃を所持しようとする場合、住所と氏名、生年月日のほか、銃の種類、所持の目的などを記載した許可申請書を警察署に届け、公安委員会の許可を受ける。欠格事項の規定もあり、散弾銃を所持できるのは20歳以上。精神障害やアルコール中毒、住所不定などの場合は許可されない。
 警察庁によると、平成18年末現在で許可された散弾銃は26万3725丁。一方、散弾銃による発砲事件は昨年2件発生し、5人が負傷。散弾銃が犯罪に使われるケースは少なくないが、要件がそろえば所持を認めざるを得ず、犯罪防止上の限界が指摘されている。
 馬込容疑者への許可について県警は「審査は適正にしており、馬込容疑者には欠格事項に相当する問題は見つからなかった」としている。


日本も銃社会へ近づいているという不安感が高まる事件が
多かった1年でしたが,許可を受けた銃所持に関しては
現在13万人で,かつては40万人いた猟銃所有者がこれだけ
減少しているということで,クマ出没などで狩り出される猟友会の
人たちが後継者不足で人材難に陥っているという話さえあるそうです。

アメリカの銃社会に比べれば26万丁のうち3丁(長崎県でいえば
約2千丁のうち3丁ということになりますが)が起こしたことで
数字だけ見ればごくごく少ないような気もしたりしますし
総数でいえば自然減少していることもあり,
昔に比べて今が特別物騒になったとか今のほうが危険だ
ということは,その印象と実情は必ず一致しないのではと
思いますが…
現状のままでいいとか問題がないという話は全然違うわけで。

「長崎市長の銃撃殺害等相次ぐ事件に
 九州では人々は夜も眠れません」

などとある意味レポートの締めの決まり文句みたいに
今日は頻発されていましたが,
実際,県内,九州内でこうも事件が続くと,
犯人が捕まれば安心という気にはなれないですよね…。
まして子どものいる家では…。

クレー射撃とかハンティングとか趣味・スポーツの道具でも
ありますが,要は殺傷・破壊のみに使う道具なんですよね。
刃物や自動車などとは存在の本質が違う。

そして,周りとの折り合いがつけられないとか
人間関係がうまく構築できないとかいうレベルをとっくに超えた
まるっきり訳のわからない,他者に危害を加える危険な
人間が存在して,社会問題になってきている以上,
用件さえ整っていれば許可が下りる・更新を拒否できない
という制度は,現状として国民の安全上放置できない,
システムのほころび・欠陥となってしまっていると思います。

ブログではこれまで書いていないかもしれませんが,
銃に関しては,撃つ,人を殺傷する以前に
違法所有だけで最上級の重い刑罰を課すべきだと
常々思っておりました。これは去年大問題になりました
飲酒運転の比ではない。
飲酒運転より轢き逃げのほうが罪が軽くなるような
愚かな法整備の不備なんて論外。

プロボクサーのライセンスを取得した者は
人を殴った場合,刑法上凶器を使ったと見なされるといいますが,
銃を所有することは凶器そのものなわけですから
もう,こんなものを持つ人間は
間違いを起こしたら自殺すら許されず射殺されても構いません
盗まれても刑務所送りされても文句は言いません

くらいの覚悟を,精神論でなく制度的にも
させられるべきじゃないでしょうかね。

与えられた権利を奪うというのは大変なことですから
銃所持の規制強化へハードルはいくつも存在すると思いますが
アメリカみたいにライフル協会がガンガン政治に圧力を
かける暴力社会じゃありませんから,来年からでも早々に
制度を整えるべく動きだすべきですね。

加害者予備軍はこれから減ることはないでしょうし
今回のニュースで「こんな奴でも銃が持てるんだ
奇行連発でも捕まらないんだ」と知って
銃を持とうとするDQNが増える可能性すらあるわけですから。

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コメント (2)
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