自転車ひとり旅★

自転車大好きなTVディレクター日記。

ツールド北海道。

2019年09月08日 21時28分51秒 | チャリダー★



人群れにまみれて よく笑ったあとは
より一層孤独に苛まれることがある


ツールド北海道はそんなレースだった







6日(金)の朝7時に 日曜放送の「日本代表〜」が完成
(ギリギリ…)
その足で会社で自転車をパッキングし 羽田空港へ
飛行機で久しぶりの睡眠を1時間
ヨダレ垂らしながら女満別空港へ運ばれる





今回のレースは
ツールド北海道 市民エリートクラス
距離127km
乗鞍からほとんど寝ていないので
まともに走れるのか心配で仕方ない





日没までの2時間だけ コースの試走へ
五郎監督が 最近走れていたなかったので
2日後のレースに向けて パワーを上げておきたいらしく
ガンガンに飛ばす

寝不足の私は 巻き添いを食らう



↑五郎監督がいきなりパンク
 へたったチューブをレース用バイクに使ってはいけません
 


千切れて一人旅しようかと思ったが
それよりも集団の着き位置で走った方が楽だと思い直し
ついていく


寝不足の時は 必ず足裏が攣る
延々と2時間攣りっぱなしで走った






勝負所は 65km地点の北見峠
上りがジワジワと30kmぐらい続くのだが
ラスト6kmの勾配がキツくなる
そこを耐えられるかどうか

6kmでこの勾配なら 15分ぐらいだ
なんとか300Wを超えないペースで行ってほしい





男子部のみんなと 宿は相部屋
レースをどうやって走るか
あとは五郎監督のエロ話
延々と話が尽きない

そのうち静かになって 気がついたら寝ていた



レース当日





徹夜続きのため
体重は良い具合に軽い(56.5kg)
体脂肪もまあまあ良い感じ





6時半から検車だというので
10分前から並んでいたが
係員が一向に来ない
7時を過ぎてようやく検車開始
なんてユルいレースなんだ…

スタート順も早い者勝ちだというので
前に並べなかったらどうしよう と思っていたが
レース直前でも最前列だった






出走は120人
JCF登録者(実業団選手)が半数ぐらい
はっきり言って 最後まで着いていく自信がない
おっさんになって 2日寝たぐらいでは
体力が回復しなくなってるからだ…


スタート直前
撮影スケジュールを見て あることに気付く
ゴール予想時間があまりにも遅いのだ


担当ディレクターの王子に
なんでそんなに遅い時間を予想してるのかと聞いたら
公式パンフレットの到着予想時間が そうなっているらしい


このコースで平均時速32kmなんて ありえない
たぶん36km/h〜38km/h ぐらいになると思う
試走した感じと レースのスピードを考えて
予定を1時間繰り上げる
撮影チームは 慌ててスケジュールを組み直して
出て行った


レースを知らないスタッフが作ると
「まさか」というミスが出る
だってレースを知らないんだもん 仕方ない

それではレースを学びなさい と思うけれど
それを言ったら 今の時代じゃ
パワハラになるらしい(笑)



自主的に自転車を勉強して
レースにも出て
バイクのメンテナンスもできるようになるスタッフは
なかなかいないのです(笑)







午前8時 レーススタート


スタート直後から スピードはガンガン上がり
50km/h オーバーで突き進む
後ろを見ないで進路変更してくる人が2人いて
落車の危険を感じたので
集団の先頭付近に出て先頭交代に加わった
パワーが350Wぐらい必要だった
上級クラスの先頭というのは こんなに大変なものか…
10秒ぐらい引いたらすぐに交代を促した(笑)


50km地点
峠を前にして 少しスピードがゆるんだ
全員 峠でのドロップを恐れて
体力を温存しておきたいのだ
もちろん私も その1人



トンネルが現れ 勾配がキツくなる
ここから6km 平均勾配5%ぐらいの坂
予想通り 先頭がペースを上げ出す
ここで選手の数を絞りたいのだ
手元のパワー計で320W
まだ大丈夫だが
今日の体調では 着いていけそうにない


峠まで残り3km
ペースが落ちてきた
だいたい280W
振り向くと 私の後ろの選手との距離は50m


「後ろ千切れてるよ! あと6分頑張ろう!」
と声を出す
するとペースがわずかに上がる
ここにいる人たちは 人数を絞って
逃げ切りたいのだ



北見峠までの15分 平均284W
後ろとの差を広げて 下り坂へ
どうにか乗り切った




レース中
男子部のみんなと話しながら走るのが
たまらなく楽しかった
こんなすごい連中と一緒に走れることなんて無いし
お互いに認め合って ここで走っている
空は遠いし
空気は澄んでいる
脚は思いのほか回ってくれている
ずっと彼らと一緒に走っていたかった


危険だと思っていた2人のうちの1人は
ゴール直前で 後ろの選手を巻き込んで落車していた
近づかなくて正解だった


ゴール手前の4つの坂道も 先頭集団でクリア
ゴールスプリントをこの目で見届けることができた


男子部の結末を見届けながら
私も腰砕けのスプリントでゴール


あとで順位を見たら 10位だった





男子部のレースがどうなったかは
放送をお楽しみに
いろんなドラマがありましたよ






ゴール地点で 差し入れをいただく
わざわざありがとうございます
しるこサンド 初めて食べました
クセになる旨さですな







男子部のレースを最後まで見届けられたのは
これが初めて
1年半続けてきてようやく実現した


オンボードカメラで撮影しながら
カメラマンに指示を出し
男子部の動きをしっかり見ておく


ようやく私は 今日をもって
男子部担当のディレクターになれた
そんな気がした




あと1戦で シーズンも終わるというのに






自分はもうすぐチームから去るのだ
そう思うと 寂しかった

男子部のメンバーたちは
走りはダメなところもあるけれど
本当に気持ちの良い連中だ
素直で 正直で
何より人間として信用ができる
だからこそ走り方も正直すぎて 下手なところもあるけれど^_^



あと2ヶ月で 沖縄だ
それが終われば 冬が来る
男子部員でなくなったら 何を目標にすれば良いかのう…






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4 コメント

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お疲れ様でした (mac)
2019-09-09 20:39:23
> 自分はもうすぐチームから去るのだ

何か大きな動きがあるのでしょうか。社内で人事異動?
すごく気になります。
ずっとチャリダー担当でいてほしく思いますが、
お身体も大事になさって下さい。

8日の2時間番組、拝見しました。
何度も見返したくなる内容でした。
ずっと保存しておきます。

しるこサンドは愛知県じゃめっちゃメジャーですよ。
というか、まさか北海道で手にはいることのほうが、
驚きでした。
来県の際には大量に買っていって下さいw
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macさま。 (D☆)
2019-09-12 18:33:51
楽しんでいただけて嬉しいです!
一応今年の沖縄までは
私も男子部に所属させてもらうのですが、
その先のことは未定なんです。
来年度も番組が続くように精進します☆
返信する
Unknown (りょーへい)
2019-12-01 18:08:03
毎週、楽しみに見ています。
昨年のおきなわ、小一の娘がTVに向かって真剣に頑張れ‼️と叫びました。
今回はゴール手前まで逃げ続けた伊織さんを家族揃って応援してました。
いろんな意見があると思いますが、ロードレースの面白さ、頑張る事の価値を自転車に興味の無かった家族と共有でき、とても嬉しいです。
おきなわ、楽しみにしています。
返信する
りょーへいさま。 (D☆)
2019-12-13 21:20:26
コメントありがとうございます。
嬉しくて涙が出ました。
おかげであと1年ぐらい走り続けられそうです☆
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