小児アレルギー科医の視線

医療・医学関連本の感想やネット情報を書き留めました(本棚2)。

新型コロナ、「夜の街」クラスターは何を意味するのか?

2020年10月29日 16時28分50秒 | 予防接種
繰り返し話題になる「夜の街」クラスター。
夜の街に出かけていくヒトは、皆さん“接触”が目的なので、
致し方ありません。
人間の“性”(さが)ですからね・・・。

■ 東京「夜の街」クラスターの患者像

という記事によると、国立国際医療研究センター国際感染症センターの高谷紗帆氏らが、夜の歓楽街への曝露とSARS-CoV-2のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)検査結果との関連を検討した結果、「夜の歓楽街への曝露群ではPCR陽性率が63.8%と、非曝露群の23.0%に比べ有意に高い」そうです。
まあ、想定内ですね。

違う視点で、興味深い論説を見つけました。

■ コロナ禍で減っている感染症と変わらない感染症 その要因を感染症専門医が考察
 忽那賢志 感染症専門医(2020/10/25、Yahooニュース

新型コロナ流行により、コロナ以外の感染症の流行は影響を受けたのか?

感染対策が徹底されると、コロナと同じ感染経路(飛沫&接触感染)を持つ感染症も減少してきます。
小児科外来の風邪・感染症患者が激減していることを、見事に数字が証明していました。

マイコプラズマ、RSウイルス、溶連菌・・・
麻疹、風疹、おたふくかぜ、水ぼうそう・・・
接触感染する(飛沫感染はしない)、ノロやロタなどの感染性胃腸炎も激減しています。

しか〜し、この状況下でも全然減っていない感染症があるのです。
それは「性行為感染症」。
淋菌感染症、性器クラミジア、尖圭コンジローマ、性器ヘルペス・・・

著者は「性感染症のハイリスク層はコロナ禍においても行動様式はあまり変わっていないのかもしれません」とコメントされています。



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