新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
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中東に派兵しない国はみんな石器時代に戻るのか?

2020年01月11日 13時05分23秒 | 安倍外交

年が明けて10日も経っているのに、相変わらず野党による「桜を見る会」の追及チームが精力的に隠されていた事実を公にしている。
 
関連ツイートを探してみた。


もはや、呆れてまともに怒る気も失せてしまうほどの腐敗ぶりである。
 
しかし直ちに安倍晋三退陣にはすぐには結び付かないが、徐々にボディーブロウが効いてくるので決して無駄な時間を費やしてはいない。
 
モリカケ疑惑では忖度官僚に守られ、「うまく逃げ切った」とほくそ笑んでいる安倍晋三だったが、この税金の私物化は安倍晋三・昭恵たちが自ら行っていた違法行為なので、安倍晋三の国会での説明責任は免れない。
 
さて、河野太郎防衛相は10日、自衛隊に対し、海自の護衛艦「たかなみ」とP3C哨戒機2機を中東海域へ派遣する命令を出した。
 
しかしそんな命令を出した防衛大臣とは思えない「?」というツイートを発信していたことには驚いた。

今朝の毎日新聞の社説が「なぜ自衛隊派遣が必要なのかについて、政府はこれまで国民に向けて丁寧に説明していない」と批判していた。
 
<海自に中東派遣命令 情勢変化踏まえていない>
 毎日新聞 2020年1月11日   
 昨年末の閣議決定後、中東情勢は大きく変化している。それを踏まえた再検討が必要なはずだ。
 河野太郎防衛相が海上自衛隊に護衛艦などの中東派遣を命令した。護衛艦1隻が2月下旬にオマーン湾などで情報収集活動を開始するほか、先行して海賊対処部隊のP3C哨戒機2機が海上監視を始める。
 そもそも、米国の主導する有志連合への参加は見送り、情報収集のみ協力する「お付き合い」で決めた派遣である。イランを刺激しないようホルムズ海峡から先のペルシャ湾は活動海域から外してある。
 しかし、年明け早々に米国がイラン司令官を殺害し情勢は一変した。ひとまず報復の連鎖は回避できたとしても、周辺海域の緊張は高まる。
 米国の同盟国である日本の自衛隊派遣が地域の反感を買い、日本の民間船舶や自衛隊が武装勢力の攻撃対象となる危険はないか。
 さらに情勢が悪化すれば、近くに自衛隊がいるのにどうして米軍を支援しないのだと、トランプ大統領から強く迫られる懸念もある。
 防衛省設置法の「調査・研究」を法的根拠とする「軽い任務」で済ませようとした情勢判断の前提が崩れていないかを点検すべきだ。
 しかも、なぜ自衛隊派遣が必要なのかについて、政府はこれまで国民に向けて丁寧に説明していない。
 国会承認が必要ない「調査・研究」で派遣すること自体、海外の紛争に巻き込まれる恐れのある重い政治判断と見合わない。国民の代表によるシビリアンコントロール(文民統制)として国会の議論が欠かせない。
 臨時国会の閉会後に閣議決定し、通常国会が始まる前に派遣命令を出した政府の姿勢は、国会を避けたと見られても仕方ない。
 護衛艦の出港は2月2日以降となる。今月20日に開会する国会で徹底的に議論し、派遣の見直しも含めた対応を検討する必要があろう。
 安倍晋三首相はきょうからサウジアラビアなど中東の親米3カ国を歴訪する。自衛隊派遣への理解を求める環境整備の色合いが濃く、オマーンからは護衛艦の港湾利用などへの協力を取り付けたい考えだ。
 イランとも友好関係にある日本ならではの外交努力にこの局面の自衛隊派遣が水を差すことを危ぶむ。
 
1週間前には、野党第一党の立憲民主党・枝野幸男代表が、記者会見で「立憲・枝野氏『中東地域に自衛隊を行かせて良いのか』」という発言に対してトンデモツイートを飛ばしていた輩がいた。

このツイート内容を批判する前に、このツイート主について確認しておく。
 
まづはこんなツイートを見てほしい。

「嫌中派」の櫻井よしこや金美齢と一緒に台湾で取材している作家・ジャーナリストの 門田隆将。
 
26年間も「新潮社」で活躍したジャーナリストなのでその思想性は自ずと伝わってくるものである。
 
先ほどの門田隆将というペンネームの御仁発言のポイントは以下の4点。
 
>それを言うなら「それ程危険な地域に石油タンカーを行かせていいのか」ではないか。
>ついでに「石油に頼らず日本は石器時代の暮しに戻れ」と言いなさい。
>他国に日本船を守らせて通用すると思う根拠をまず示せ。
 
■民間船と自衛隊派遣の持つ意味の違いも理解できない門田隆将
民間船が外国に行くのと軍隊が外国に行くのでは全く話が異なる。
 
民間の石油タンカーが航行しても、相手国がそれを敵対行為とみなすことはありえず、むしろ石油を買ってくれるお得意様なのでイランからしても望ましい行為であろう。
 
しかし、自衛隊を派遣するということは、相手からすれば全く望ましくない行為であることは言うまでもない。
 
自分の国の周りを他国の部隊がうろつくのは不愉快でありしかも、今回の派遣は敵対しているトランプ米大統領からの要請を受けてのものであることは誰が見ても明らかである。
 
もし日本の自衛隊派遣がアメリカと一体化した行動とみなされれば、イランが日本を敵とみなす可能性もあり、自衛隊派遣自体が、地域の緊張を高めたり、日本の危機を高めたりする恐れがある。
 
民間船と違い軍隊の場合は、武力行為をしなくても派遣すること自体が敵対行為とみなされる恐れがあるということを、門田隆将は全く理解していないらしく、自衛隊派遣に反対の人たちは、単純に「危ないから行くな」と言うより、自衛隊が行くこと自体がリスクを高めることになるから反対しているのである。
 
だからこそ、自衛隊の活動は法律上「非戦闘地域」に限定されており、戦闘地域で自衛隊が活動することは、憲法が禁じた武力による威嚇や武力の行使になりかねない。
 
中東で戦闘が始まった場合、民間の石油タンカーが戦闘地域に行くことは法律違反や憲法違反にはならず「危ないからやめてくれ」というだけの話なんですが、自衛隊が戦闘地域に行くことは法律違反であり、憲法違反なのは言うに及ばない。

「自衛隊に行くなと言うなら民間船にも行くなと言え」と言う門田隆将は、自衛隊の活動が非戦闘地域に限定されていることさえ知らないのかもしれない。
 
民間のタンカーがイランと貿易しに行くのと、アメリカの要請でイラン近辺に自衛隊を派遣するのとでは、全く意味合いが違うのだが、門田隆将はそんなことも理解できていないジャーナリストモドキなのだろう。
 
■派兵しない国はみんな石器時代に戻るのか?
こんな論法は、脱原発論議が盛んなころ、安倍晋三シンパのテレビキャスターが、「原発がなくなれば、江戸時代に戻ってもいいんですか?」とよく言っていたことを思い出す。
 
こんな主張は、「自衛隊を中東に派遣しないとどうしても石油が入ってこない!」という状況で初めて言えるものであって、現状はまだそうなってないわけなのでこの時点で門田隆将の主張は完全に崩壊している。
 
米国の有志連合に加わったのも米国を始めとするオーストラリア、バーレーン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、英国、アルバニアなど、親米・もしくは反イランの7カ国だけであり、米国の有志連合とは関係なく独自に派遣している国もあるのだが、門田隆将の頭の中だと、中東に軍を派遣しなかった国は、みんな石器時代に戻らないといけないということになってしまう。
 
さらに、門田隆将は「他国に日本船を守らせて通用すると思う根拠をまず示せ」とか言っているが、「通用する」とか「通用しない」という言い方は、一体どこに対して通用したりしなかったりするのか?
 
米国以外に「日本は中東に自衛隊を派遣しろ」などと言ってる国は皆無である。
 
おそらくは門田隆将の脳内では、自衛隊を中東に派遣しなかったら、日本は世界からつまはじきにされるのではないかという妄想が満ち溢れているようである。
 
それに、安倍政権も名目は「調査・研究」としていて、イランへの配慮からホルムズ海峡には派遣できない。
 
石油ルートの肝心かなめのホルムズ海峡に派遣せず、さらに「自衛隊で日本の船舶を守ります」と言って出ていくわけでもないので、門田隆将の理屈なら、安倍政権に対しても「ホルムズ海峡に派遣しないなら、『石油に頼らず日本は石器時代の暮しに戻れ』と言いなさい」「他国に日本船を守らせて通用すると思う根拠をまず示せ」と批判を向けなければならない。
 
おそらく、こんな自称ジャーナリストの頭の中には、「中東情勢が悪化しているからこそ自衛隊を派遣して日本の船舶を守れ!」と自衛隊の海外派兵を煽っているのだろうが、その結果は戦闘に参加することになり、不測の事態になれば、安倍政権は即終わりになるであろう、とオジサンは思う。
 
 

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