新・定年オジサンのつぶやき

残された日々をこの世の矛盾に対して勝手につぶやきます。
孫たちの将来に禍根を残さないよう、よき日本を「取り戻したい」。

改憲論議よりも早く能登災害地の復旧を急げ

2024年08月06日 11時04分32秒 | 岸田文雄

8月6日は広島に原爆が投下されて79年前になる。
 
朝からNHKテレビが中継していたが、やはり気になることがある。
 
例えば岸田文雄の挨拶ではこんな表現であった。
 
「【全文掲載】広島平和記念式典 岸田総理のあいさつ 核兵器のない世界と恒久平和の実現に向けて力を尽くすことを改めて誓う

今から七十九年前の今日、原子爆弾により、十数万ともいわれる貴い命が失われました。街は焦土と化し、人々の夢や明るい未来が容赦なく奪われました。一命をとりとめた方々にも、筆舌に尽くし難い苦難の日々をもたらしました。内閣総理大臣として、ここに原子爆弾の犠牲となられた方々の御霊に対し、謹んで、哀悼の誠を捧げます。そして、今なお被爆の後遺症に苦しむ方々に対し、心からのお見舞いを申し上げます。・・・


 
あたかもどこからともなく落ちてきた「原子爆弾により、十数万ともいわれる貴い命が失われました。」という表現はまるで自然災害のような響きが感じられる。
 
  


そして8年前、米国の現職大統領として初めて式典にやってきたバラク・オバマ大統領の演説ではこんな表現であった。

 

71年前の明るく晴れわたった朝、空から死が降ってきて世界は一変しました。閃光(せんこう)と炎の壁によって町が破壊され、人類が自らを破滅させる手段を手にしたことがはっきりと示されました。・・・


 
どちらの挨拶も「どこの誰が」という主語が隠されているからである。
 


 
 
式典参加者の被爆者たちは明確に米国の原子爆弾で多数の広島市民の命を奪ったと認めてもらいたかったのだろう。
 
残念ながら、岸田文雄もバラク・オバマも「口が裂けてもそんなことは言えない」という事前の了解があったのは間違いない。
   
それならば、当然のごとくこれからの日本はどうなるかといえば、ジャーナリストの有田芳生に言わせればこうなる。
 
自ら進んで“米国のポチ”になる日本。誰が大統領になっても自民が下野しない限り続く我が国の「従属帝国主義』 
 

■極めて危険。岸田政権が国民無視で進める「従属帝国主義」
11月に行われるアメリカ大統領選挙は、81歳のジョー・バイデン大統領と78歳のドナルド・トランプ前大統領の闘いとしてはじまり後者が優勢に進んできた。
「もしトラ」と呼ばれたように、再びトランプ政権が誕生すれば、米中関係だけでなく、地球温暖化対策からの離脱や難民拒絶政策など孤立化政策が進み、日本の安保政策にも大きな変動が起きる可能性がある。
もっとも北朝鮮との関係では、大統領時代に保守派の反対で思うような政策が取れなかったため、こんどは朝鮮戦争の休戦協定を恒久的な平和協定に進めるなどの劇的対応があるかもしれない。その課題についてだけいえば朝鮮問題関係者のなかでは、期待感がある。
しかしバイデンが候補者を降り、59歳のカマラ・ハリスが候補者になることが確実となり、大統領選の行方も波乱ぶくみとなっている。トランプ先行の世論調査だったが、ハリス登場で差が狭まりつつあるからだ。
『朝日新聞』が「百年 未来への歴史」と題する大型連載をはじめた。序章の「瀬戸際の時代」(8月2日付け)に驚くべき事実が紹介されている。国内総生産(GDP)という指標は、1940年代に米英が開発したという。資源や物資など戦争を遂行する生産力を表す。
日本は1920年には世界全体に占めたのは3.4%。それが戦後の高度経済成長で急伸し、1990年には8.6%となり「ジャパン・アズ・ナンバーワン」(エズラ・ヴォーゲル)と呼ばれるほどだった。ところが2022年には3.7%に落ち込んだ。中国などが経済成長を果たしたのに対して、日本は少子高齢化が急速に進み、先進7か国(G7)のなかでもっとも低成長となった。指標でいえば100年前と同水準になってしまったのだ。それでもGDPは世界4位の水準だが、ゴールドマンサックスの予測では、2050年に6位、75年には12位に転落するという。
そんな経済水準にあるにもかかわらず、岸田政権は2027年の防衛費をGDP比で倍増する方針を取っている。24年度予算では約8兆円が計上されたが、27年度には11兆円になる。国家権力の核心は軍事だ。日本は米軍の指揮下にあって、従属的かつ能動的に軍拡路線を進めていく。
「2プラス2」で合意された日本の軍拡と米軍との一体化
もともと安倍晋三政権で集団的自衛権を求める安保法制の制定により、日本に武力攻撃がなくても武力を行使する憲法解釈変更を可能にしたことを起点にして、岸田文雄政権で「安保3文書」(22年12月)により、敵基地攻撃能力を保有する方針に大転換した。アメリカ大統領選挙で誰が当選しようと、日本政府の意思として選択した方針ゆえに、政権交代と安保認識を変更しないかぎり、これからも制度化され続いていく。
7月28日に行われた日米安全保障協議委員会(「2プラス2」=「外務・防衛担当閣僚会合」。1960年の安保条約からはじまった)では、中国に対抗するため西太平洋地域における米軍の強化、日本の軍拡と米軍との一体化が合意された。
とくに注目しなければならないのは「拡大抑止」(「核の傘の提供」)の方針のもと、米軍と自衛隊が司令部機能を強化し、「統合作戦司令部」を24年3月に設置、「日本全国における日米共同演習および施設の共同使用のさらなる機会の追求を指示した」(「2プラス2」共同発表)ことだ。7月28日から沖縄県石垣島や与那国島などではじまった日米共同訓練「レゾリュート・ドラゴン24」は、実戦訓練と見ていい。
注目すべきは実務者協議を閣僚級に格上げすることが日本政府の要請で行われたことだ。日本がアメリカの従属国として行動しつつ、経済的には帝国主義国家として能動的に役割を果たしていく。「従属帝国主義」として全体像を捉えなければならない。


  
そして、最後の調停官 島田久仁彦に言わせればこうなるという。
 
ハリスが次期大統領なら欧米諸国は次々と“脱落”、逆にトランプでも好ましい戦争帰結は望めぬ「ウクライナの暗い未来
 

■行き詰るウクライナ戦争。プーチンの核使用という「エクストリーム」はあり得るのか
これまでいろいろな紛争案件を見てきた上で言えることは、想定される最悪の事態はそうそう起こらないということなのですが、「だから今回も大丈夫だ。きっと皆が落としどころを見つけて何とか収めるだろう」と過信するのは危険ではないかと考えます。
実際に調停グループをはじめ、このところいろいろな紛争や国際情勢に係る協議に参加していますが、これまでとは違った緊張感が高まっており、これまで比較的落ち着いた雰囲気で案件の対応について話し合えた場でも、少しエクストリームな意見が、まだ少数ではありますが、出始めているのも現実です。
現時点では、そのようなエクストリームな意見や見解、懸念も掬い取り、対応策を練ることが出来ていますが、複数の紛争案件を扱い、それらの繋がりが議論されるようになってきているため、どうしても紛争の飛び火と連鎖から、手が付けられない戦火の広がりへの懸念が高まっています。
協議のなかで上がってくる懸念が高い案件は、やはりイスラエル案件とロシア・ウクライナ案件が主なのですが、ロシア・ウクライナ戦争については、ロシアが核兵器を何らかの形で使用するというエクストリームな状況を除くと、膠着状態が続くものと思われますが、イスラエル案件については今後、戦端と戦闘の拡大が予想されることが多く、また先行きが読みづらいという分析が多くなっています。
もし最悪のシナリオが現実のものとなった場合、イスラエルがイランとアラブ諸国を相手とした全面戦争に突入し、その戦火が北アフリカに飛び火して、モロッコ・アルジェリア・チュニジア、そしてエジプトに及ぶのみならず、地中海を挟んで東アフリカ諸国にも飛び火し、エチオピア、スーダン、南スーダンなどの内戦・政情不安の火に油を注ぐことになり、それが地域全体に広がることが懸念されます。
そして、仮にイランなどを本格的に巻き込むような紛争になった場合には、それはアルメニア・アゼルバイジャンのデリケートな状況に飛び火し、そしてロシア・ウクライナ戦争にも飛び火しかねない状況も予想できてしまいます。
もうここまできたら妄想だと言われるかもしれませんが、専門家による分析で示されるシナリオにはこのような事態がシミュレーションとして出てくるため、一応まじめに対応策については検討しているところです。
■中国の仲介にも交渉テーブルに着く用意のないウクライナと露
ここ最近、また中国がパレスチナ問題やイランとサウジアラビア王国の確執などの紛争解決の仲介に奔走していますが、ロシアとウクライナの戦争にも再度、積極的に関与し始めています。
今週には王毅外相とクレバ外相(ウクライナ)が中国で会い、中国からは「いち早く停戦のための交渉を行うべきであり、中国はその仲介を行う用意がある」とクレバ外相に持ち掛けたようですが、当のクレバ外相も、これまでとは違い、「まだ停戦協議のテーブルに就くには多くのハードルがあるが、戦争を長引かせることは好ましくない」との反応をしたそうで、「すこし変わったかな」という印象を受けましたが、「プーチン政権のロシアとはいかなる交渉も行わない」という法令の存在が障害になるだけでなく、ゼレンスキー大統領もバイデン大統領もどこかで「もう一度ロシアに対して大攻勢をかけて、ロシアの企てを挫く機会がある」と信じており、そのチャンスにかけてみたいという思惑が強いようで、そのトライの結果が出るまでは、ロシアと話し合う用意はないとの考えのようです。
ロシアについても、ペスコフ大統領府報道官が停戦協議に就く可能性について発言していますが、「ロシアはいつでも話し合いのための門戸を開いているが、それにウクライナが応じないだけ」と前向きともとれる発言をしつつも、「ロシアはゼレンスキー大統領を交渉相手とは見ていない」と大きなNOを突き付けていることもあり、実際にはまだロシアとウクライナが交渉のテーブルに就くのは随分先になりそうだと見ています。
しかし、もし他地域からの紛争の飛び火が及んでしまった場合には、予期せぬ暴発も予想され、さらに戦争・戦闘の当事者がロシアとウクライナ以外にも拡大した場合には(例えば、ロシアがバルト三国やモルドヴァに手出しをしたり、NATO加盟国がCoalition of the Willingでウクライナ側に参戦したりする事態)、周辺の紛争の火種を一気に起こし、相互に紛争が影響を与え合うという大変な事態に発展しかねません。
■トランプならばウクライナ戦争を終わらせられるのか
ここにも皮肉にもアメリカの次期政権がどうなるかという要因が絡んできます。仮にハリス政権になった場合には、現在のバイデン政権の対応方針とさほど変化がないため、大きな変化は望みにくく、アメリカと欧州各国がロシア・ウクライナ戦争に積極的に関与してくることはないかと思われます(引き続き、軍事支援を淡々と続ける方向でしょうが、そう遠くないうちに、欧州諸国から次々と脱落国が出るものと予想します)。
仮にトランプ政権になった場合、トランプ氏は「就任から24時間以内に終わらせる」と景気のいいことを言っていますが、具体的にはどうするのかは明かしておらず、恐らく選挙戦のためのアピールに過ぎず、実際には何も考えておらず、考えていたとしても、それがウクライナにとって好ましい帰結ではないだろうと考えます。
ただ、これまでバイデン大統領がしてこなかった“アメリカによる直接仲介・調停”という選択肢は、直接にリーダーと会ってディールメイキングすることを好むトランプ氏であればやりかねず、そうなった場合には、何らかの“答え”が示されることになるかもしれません。
ただし、中東情勢がその時までに火を噴いていなければ、という大きなIFが付けられますが。
■もはや中東地域を抑える力を持たない欧州各国
イスラエルとハマスの間の間接交渉がほぼ瓦解したと思われる今、これまで仲介の労を担ってきたエジプトとカタールはプロセスから脱落する可能性が高く(すでにカタールのムハンマド首相兼外相は「折衝の片方の責任者が殺害されるような事態において、どうやって話し合いを続けるというのだ?」と後ろ向きの発言をしています)、アメリカもそのイスラエル寄りの姿勢から中立な第3者としての立場を取れないばかりか、ネタニエフ首相がバイデン大統領の助言に耳を貸さないという現実に直面して、今後、国内における対イスラエルの関係見直しの声にも押されて、突如、イスラエルに背を向けて責任放棄するような事態になれば、多方面に戦端が開かれた戦闘が激化し、一気に地域に広がり、中東を不安定化させ、どんどん戦火が他地域に飛び火するような状況になりかねません。
ハマスは最近鎮静化してきたと見られてきましたが、ハニヤ氏の殺害を受けてイスラエルへの攻撃を再度強化する可能性が高いですし、ゴラン高原での爆撃事件とベイルートへの報 復攻撃を受けて、ヒズボラも他の親イラン組織と共にイスラエルへの攻撃を本格化させることになるでしょう。
もしそこでイランが本格的な攻撃をイスラエルに仕掛け、それにアラブ諸国が同調するか黙認するかという状況になれば、一気に周辺地域も巻き込んだ火の海になる可能性が高まります。
欧州各国にはもう抑える力はありませんし、アラブ諸国の中にも単独でイスラエルと対峙し、混乱を治めることが出来る力がある国は見当たりません。


 
こんな世界情勢に全く無頓着な自民党議員連中の頭の中にはコレしかない。
 
自民、国会機能維持の憲法改正で見解一致 条文化に向け公明などと協議へ
 

自民党は5日、憲法改正実現本部(古屋圭司本部長)に設けた衆参両院間の意見集約を図るワーキングチーム(WT)の第6回会合を開いた。緊急事態下における国会機能維持のための改憲を巡り、衆参の認識が一致した。岸田文雄首相(自民総裁)が出席する7日の改憲本部の全体会合で了解を得た上で、条文化に向けて公明党や日本維新の会など他党との協議に入る方針だ。
両院は「参院の緊急集会」が現行憲法で唯一の緊急事態条項であることや、自民の改憲4項目で必要性に言及した選挙困難事態下での議員任期延長を一定の要件下で認めることなどで合意した。

また、任期延長の対象事態は大規模自然災害に加え、武力攻撃やテロ・内乱、感染症の蔓延(まんえん)なども含むと確認した。
一方、選挙困難事態下での前議員の職務権限行使の是非などは継続審議となった。「お手盛り改憲」と誤解されないよう、任期延長の場合も含めて歳費の扱いなどを慎重に議論する。

古屋氏は終了後、記者団に「(衆参間で)基本的に全て合意した。改憲本部で了解を取る。(その後は)各党とも相談しながら進めていく」と説明した。
 

 

 

●独仏の「憲法上の緊急事態条項」の第1目的は
「①他国から侵略された時」に
軍隊を容易に動かすために「②自国民の私権制限」となっている。

自民党が説明する「緊急事態条項」なんて
次の2点であり得ない。
①目的として、自然災害の対応なんてあり得ないし
(なぜなら、本来の目的は「①他国から侵略された時」だから)
②効果として、国会議員の任期延長なんてあり得ない。
(なぜなら、本来の効果は「②自国民の私権制限」だから)

>国会機能維持の憲法改正

国会がさぼらずに「災害対応の法律」を整備しておけばよく
災害発生時は行政権に「法律」に基づき専念させるべきであり
国会機能維持してまで、てんてこまいの行政権の足手まといしてはならない。

侵略受けた時の「憲法上の緊急事態条項」の場合は
国会の権限は内閣が発した自衛隊出動命令を
国会が承認か否かに限定されるので
最低限、参院緊急集会で対応可能である。

自民党の身内の総裁選や解散した時の自分の身の振りしか念頭にない連中に「緊急事態条項」などを与えればまさに「〇〇〇に刃物であろうとオジサンは思う。  

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