昨年暮にご逝去された田辺猛さんが、フィラテリストに洒脱な文章の「小判論語」を連載されていた時期に書かれた「小判切手の集め方」が最近Yahooに出品されていました。結果は1万円強。あのような文章の書かれる郵趣家はその後出ていないと思いますが、写真家経験が土台になったと思う「小判論語」の文章のリズムが、懐かしく思い出されます。
山梨・上九一色局の櫛型のゴム印(濃青色)ですが、初めて見るもので、結果は17,000円でした。初期櫛型のゴム印で、なんとか入手できるのは、名古屋局の使用例ですが(ただし、到着印の使用例が多く、抹消に使用したものはかなり少ない)、他には、だいぶ前にF氏によってフィラテリストに報告された山梨・一町田中局のものが知られています。明治42年に、山梨県の三等局の一部に、ゴム印を配布したのであれば、今後も新発見があるかも知れません。