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op's weblog

文字通りのログ。経験したことや考えたことの断片のアーカイブ。

今日の一言:ゲームしない僕が何故『異世界おじさん』のSEGAネタにウケるかというと…

2023年05月31日 21時54分54秒 | Weblog
やはり何度か『浦島太郎体験』をしてるからで、最近ではやはりGoogle Colaboratoryがそうだったりします。

いや、僕が最初にPython勉強した時はPyCharm入れてWindowsの設定いじってAnacondaだなんだ…をネットブック(!)でやって実行環境までつくっていたもので…それでも「Jupyter NotebookみたいにUIがなじみづらくて激重のよりまし!」と思ってました。だから、Google Colaboratory触った時、「なにこれ!最初から全入りじゃん!クライアント側プアでも没問題じゃん!GPUも使えるじゃん!」と…

ちなみに仕事の関係でDreamcastの記者発表会には見物に行っておりまして、記念のクオカードは使う機会もなくまだ持ってます。で、その発表会の時点で「これはダメだ」とすぐにわかりました。当時セガのトップは入交昭一郎氏で、NR500、NS500、スペンサー…のHRC初代社長だった氏を応援していたんですが、彼が使ったプレゼン資料もデモコンテンツも悲惨なもので、イベント関係者に対して怒りさえ覚えた程でした。あれからもう4半世紀ぐらい経つのか…

ところで『異世界おじさん』のアニメ第2期っていつ始まるのかな?

今日のひとこと: #AI がらみでこれから何が起こるのか(1)

2023年05月03日 22時20分36秒 | Weblog
AIがもたらす脅威浮き彫り、教育関連株が急落-投資家は負け組意識

これについては記事の最後のDavy Groupのコメントが(ほぼ)正しい。このままいけば、(スーパーリッチの家に生まれない限り)若者は「一握りの本当にできる奴」を目指すしかなくなるからです。単純に言って、世界の富の偏在は更に加速、極端化する。

機械が多くの業務を「直接」こなすようになってくると、多くの組織において「確実に存在が保証」されるのは、資本家(/オーナー)と、機械の仕事を戦略立案のレベルからダブルチェックして「仕事の品質」を維持できる「優秀な上級管理職」だけになってしまう。勿論「組織の歯車としてほどほどにうまくやって生きてゆくつもりの人材」など多くの場合不要になる。若さだけを切り売りする、単価の安い(もしくは寿命を縮める)仕事の奪い合いに加わるしかなくなるでしょう。

だから最初から「プレイングマネージャー」、いや「一人会社」を念頭に置いた学習プランをたて、学んでゆくしかない。そして決定的な違いをつくるのは(勿論)「幅も奥行きもある教養」です。

こう書いてしまうと単なるディストピア予想に思えてしまいますが、実際には物事には再帰性(ここではジョージ・ソロス氏の言う「reflexivity」)というものがあります。つまり、(使い捨ての兵隊育成を目的とする)伝統的な教育システムから脱して、自分の頭でしっかり考える「個人」が増えざるをえなくれば、馬鹿げた政治体制や社会構造が看過される確率も下がってゆくということです。「馬鹿げた政治体制や社会構造」はそんな「個人」が増えるのを防ごうとするでしょうが、それは自分の畑に毒を撒くようなものです。より自由で動的な社会が生き残ります。

結局いつの時も大事なのは「今」に負けない「勇気と知恵」、ということだと僕は思います。




今日のひとこと: #AI がらみでこれから何が起こるのか(0)

2023年04月25日 22時22分20秒 | Weblog
ジェネレーティブAI(生成型AI)狂騒曲はまだ鳴り止む様子を見せませんが、実際にサービスをいじってみた方なら、以下のエントリー(常識的?に考えた展望)の現時点での答え合わせをしていただいても大きな異論は出ないと思います。

今日の一言:そんなに簡単にAGIなんて「実用化」されないし、超大手はAIでヤケドする可能性が高いから、AIスタートアップは簡単に諦めたり会社売ったりするな!(2023年02月07日 18時02分42秒 に投稿)

今日のひとこと: Microsoftはチェインバーを目指せ #ChatGPT #OpenAI #翠星のガルガンティア #ターミネーター #DUNE(2023年01月15日 22時59分51秒 に投稿)

まあここら辺の「論」は結構前から時々twitterに投げてはいたのですが。


で、わが日本の「動き」ですが、時系列に記事のリンクを並べてゆくことで、僕を含めどんくさい人でも「ストーリー」がうすうす見えてくるでしょう。(今更な感は否めませんが。)

日本独自のAIモデル開発は難しい 自民党が「AIホワイトペーパー(案)」公開 2023年03月31日 10時07分

来日したOpenAIのアルトマンCEO、日本へ7つの提案--自民党の塩崎議員が明かす 2023年04月10日 18時20分

【独自】マイクロソフト副会長が極秘来日、ChatGPTなどで自民議員と意見交換 2023年4月21日(金) 13:47

生成AI「開発規制、望ましくない」 松本総務相 2023年4月23日 2:00

「AIは新たなフェーズに入った」政府のAI戦略チームが初会合 2023 04 25 Tue

生成AIの活用に向けて環境整備進める=岸田首相 2023年4月25日

ガバメントクラウドなんかと同じスキームですね。日本の様な経済規模の産業国が、クリティカルな機能や技術を他国の、それもAIについては一社に握らせるなんて信じがたい話ですが、国防政策と同じです。一方、日本の事業者や研究者は例によって形ばかりの予算と半端仕事で満足しなさいというわけです。

〈独自〉総務省、量子・AIに438億円 令和5年度概算要求 2022/8/23 15:39

e-Govのガバメントクラウド移行をNECが受注、既存ベンダー富士通を退けた背景 2023.02.13

まあ日本の研究者たちはもうこのパターンには慣れているでしょう。そこそこ満足できる研究して国内でそこそこうまくやっていければいいし、海外に出るチャンスもあるかもと。

今迄の様にそれでもそこそこ幸せにやっていければいいんじゃない?

甘いですね。




 

ちょこっとレビュー:『RACERS - レーサーズ - Vol.67 2007-2011 RC212V』

2023年03月24日 17時29分26秒 | Weblog
マシン自体については写真も豊富で「できる限り」詳しく紹介されています。が、当時のレース専門誌の方が濃い部分もあるかも。一方、乗り手についてはストーナーはじめ直接のインタビューはなく、少々寂しい感じ。ストーナーのライディングについては数ページ記述はあるものの文章自体は多くない。ライディングスポーツの方に中本氏によるマルケスとの比較等興味深いものが掲載されたことがあるだけに残念。やはり外伝に期待かな。

それから、2011年の日本GPについては、参加を回避する傾向に対し書き手の西村章氏が「陰謀論」「風説」の影響を強調し、当時はライダー達に来日を強要するような質問までしているが、実際の原子力発電所の事故の経過(そして他の施設の体制)、まだ続いていた大きな余震(12年正月はビビった)等、近県に住んでいる者としては開催する方がおかしいと思った。西村氏の文章はかなり感情的でご都合主義的、そして非科学的かつ非倫理的なものです。しかもこれを2023年に書くとは信じ難いレベルです。

ちょこっとレビュー:『サイバーパンク桃太郎』が示したコミック本と日本の「終焉」と、クリエイティブの可能性

2023年03月09日 18時25分40秒 | Weblog
AIに生成させたイラストを用いた漫画『サイバーパンク桃太郎』の本がAmazonから届いた。

ポストに入っていた「梱包」のサイズを見て「あっ」と思った。

僕は基本スマートフォンではメールと天気予報、金融市場のチェック、そして仕方なく設定した金融サービスとネットモールの一部機能しか使わない。タブレットは電子書籍(テキストベース)の読書と床に入って寝入る前のアニメか動画サイトの閲覧ぐらい。だからSNSもオンライン化された漫画の閲覧も比較的低価格ながらGPU付きPCからの出力を23インチのモニターで観ている。

僕は『サイバーパンク桃太郎』の本を歴史的マイルストーンの記念、ほぼエビデンスとして購入したし、このサイズとしてはフルカラー印刷の品質も普通である。そしてやはりストーリーや台詞回しが秀逸であることに変わりはない。

でも「オリジナル」をでかい画面で読んで(鑑賞して)きた者の感想というか見解としては、この作品は「いわゆるコミック」ではなくグラフィックノベルに近い。何しろ疲れを知らないAIが力押しで描いた(?)濃厚なフルカラーイラストを使っているのだ。これはアメコミの様に大判で読む(そして鑑賞する)ものだ。白黒の線中心の漫画と違い、小さな「画面」では良さが十分発揮できない。逆に「普通のコミック」として読み流されることで、(本質的はどうでも良い)画の構図や一貫性の問題が目立ってくる。

判型を見ず「なんだか今時リーズナブルな値段だな~」と思いながらポチっただけの僕も僕だが、新潮社がこの本をサイズも値段も4倍にして出てこなかった事に僕は正直がっかりしている。例えば限定2000部でも1000部でもいい。これは図書館にも置ける(置くべき)作品なのだから。

そして本編以外に付録として画像生成AIを使った漫画のつくりかたが10ページ載っている。でもそれだけだ。この本に他のクリエイターや評論家、ジャーナリストの文章が全く載っていない事に僕は驚いた。

もはや出版社が「出版社」として機能していない。「プロの読み手」も同様に。


僕は似た現象を前に経験したことがある。21世紀のはじめに趣味で電気自動車など所謂「エコカー」に関するニュースサイトをやっていたのだが、テスラ等が動き出し、英語圏では様々な動きや情報が飛び交っていたにもかかわらず、日本ではメーカー系含め「マニア」達が仲間内で代わり映えしないことを続けているだけだった。サイトは初代リーフが発表されたところで「もう役目は終わった」と思い閉じたのだが、結局ヤマハのEパッソルから2023年の今まで、日本メーカーから出た製品はわざとかと思うくらい「マーケティング的に外した」仕様のものばかりである。そしてそれはメーカーだけでなくマスメディアや評論家の大多数も同様で、評論家でまともに取り組んでいたのは国沢光宏氏ぐらいだったと思う。

で、今、日本の自動車メーカーや国内自動車メディアのプレゼンスやポジション、その将来性はどうなっているだろうか。

日本の出版関係者も自動車ビジネス関係者も「自分たちは何を本当に守るべきかを敢えて考えずに」この段階まで来てしまった。(金融業界や政界より少し長く持ったかもしれないが。)


コンピューティングパワーの「インフレ」は、クラウドサービスやディープラーニングを一般化したように、(テキストベースのものも含め)ビジュアルコンテンツとその「体験」も大きく変えてゆく。最終的にそこ(市場?)にあるのは「サービス」とコンテンツ、そして「ブランド」だけになりそうだ。まあそれは進歩・進化として正しいと言えば正しい。


商業コンテンツ全般の将来については、昨夏(2022年)にもう勝負がついてしまった。圧倒的大部分は「純度の高いAI」製のものになる。麻薬や調味料の様なものだ。だからコンテンツの「つくり手」と成果物としてのコンテンツの「享受者」の分断が急加速する。(これは最近BBCが「改めて」暴露したジャニー喜多川氏の性犯罪問題に関する報道が同時に暴露した「古来から続く問題」と根は同じである。)表現者も「享受者」もテクノロジーによって飛躍的に自由になってゆくが同時に「ますます」孤独になってゆく。が、それに気づくかどうか、「何に価値を置き何を選び取るか」は勿論人それぞれなのだが。