op's weblog

文字通りのログ。経験したことや考えたことの断片のアーカイブ。

レビュー:ベイビーステップ (18)

2011年09月29日 23時39分32秒 | Weblog
錦織氏、マレーシアで順調に勝ちあがって次はアルマグロか~。添田氏もタイで2回戦突破で日本勢調子よさそうなのだが、来週のジャパンオープンのための体力が心配な取り越し苦労。ニホンノワカモノタイリョクナイデスカラ…

さて、注目度が上がってきているようで全くもってご同慶の至りの本作、連載のほうもいい感じで進んでいる。ただ、この漫画の特性もあって、連載で細切れに(しかも立ち読みで)読んでも正直大体の筋しか頭に残らない。コミック買って「ああ、こうだったっけ」という箇所ばかりになっている。ある意味連載とコミックではっきり違った楽しみ方ができる作品とも言える。まあ僕の記憶力の問題ということもできるが(笑)


まず、“心理戦”を挑んできた高木戦の後半。“新時代型リアルスポーツ漫画”の面目躍如で、いきなり旧来のスポーツ漫画のキホンを否定してみせる(笑)
ダメだ…。
「怒り」は試合に生かせないんだ

もちろん16巻のレビューで書いたとおり、これは“旧来の”スポーツ漫画の弱点であった部分であり、さらにこの漫画のconsistencyという点でもこれは「正しい」。

さらにいつもの超人的な精神力でウォーニング(警告)を聞き流し(笑)、きっちりメンタルを立て直してしまうという、悪魔のような大人っぷりを見せる!(笑)

続けて相手が取った行動(ボディへのアタック)を逆手に取り、目でプレッシャーをかけて足を止めるという、地力の高さを見せつけるポイント。

これで1stセットを取ると、モヤモヤが解放されて乗ってきたメンタルに合わせて一挙にギアを上げ、心理的にも相手を圧倒することで勝負を決めてしまった。


試合終了後にコーチが解説する精神状態の変化のプロセスだが、「重圧(プレッシャー)」から「挑戦」に移行するための手法について描いてもらえると大変大変有り難かったかな。この作品の主人公には不要かも知れないが…


メンタルについては主人公の恋人がさらに上手をゆくお手本、「何でもプラスに転化する」を見せるが、これも「天然」というだけでなく、習得できる技術にできるのではないかとも思うが、このままで行くと「いらないものを捨てる習慣」とか、はては苫米地博士まで出てきそうな、ことはないか。この回(#165)は主人公にとっても読者にとっても「ごほうび」の回となっていて、主人公が試合をしていなくても楽しめる。

次の回では難波江がウィルソンのBLXとKの新旧モデルをバッグに入れており、まだ最新型へのフィットが完全でないことをうかがわせる。コマによってフェイスサイズが違って見えるが、6.1 95 かな?


次の試合はその日本最強が相手なのだが、その前に主人公には新たな「ニンジン」と「ごほうび」が与えられる。

試合に入ると、
頭は冴えているのに
体だけが反応している

絶好調の状態。難波江は「異変」を察知し作戦変更、ペースを落とすが、主人公はお構い無しで攻めまくり先行してゆく。難波江はあわてず豊富な手札を切ってゆく。
感情でノッてきた選手が
実力以上の力を発揮する時こそ
その人の本質が見える
その本質こそ
何より得難い情報(データ)

ここで主人公はミスを犯す。「ゾーン」を維持することに関心を集中しすぎてしまうのだ。圧倒的な経験と自信を持っている難波江はこれを見逃さず得点を重ね、さらに主人公の勝負球を見切ることでどんどん追い上げてしまう。このままでは前回の対戦同様全てが見切られ打つ手なしになって終わってしまう。さてどうするか?
このままで
追いつかれる
なら…

リードしている
今こそ先手を
打つべき

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レビューというほどでもないメモ:『サンクタム』『ツリー・オブ・ライフ』

2011年09月23日 00時54分49秒 | Weblog
台風で時間が空いたので、わざわざシネコンまで映画のはしごに…

入間市のシネコンは比較的良心的で、どの部屋も高めの階段型なのでどの位置からでも比較的見やすいつくりになっている。

まず『サンクタム』から。3Dでジェームズ・キャメロンがエグゼクティブ・プロデューサーというちょっと微妙な肩書きでクレジットされている。が、単なる名前貸しではなく、原案や3D撮影のためのサポートはじめしっかりコミットしているようだ。パンフレットによると、自分で監督しなかった理由は、3000万米ドル?という比較的低予算(!)できちんと3D効果を生かした映画ができることを証明したかったらしい。そして多分ちゃんとした3D映画が撮れる監督を育てたかったからではないだろうか。

確かにこれは「低予算」の映画とは思えない映像だ。洞窟の中のシーンがセットだったとは今でも信じられないくらいだ。

で、感想や解説の方は、何ともつまらんことに(笑)実は模範解答がパンフレットに載っていたりする。語っているのは正露丸のCMや『世界の車窓から』で御馴染みの石丸謙二郎氏。アウトドアスポーツが得意とは聞いていたが、この人洞窟探検もやるのだ。

ということで全部石丸氏に言い尽くされているので今更書きにくいのだが、この映画はプロフェッショナルによる極限状態での危機管理をかなりリアルに描いたフィクション。冒険映画なのだが、普通、映画に期待されるドラマ的つくりがされておらず、あまり救いも無いストーリーで、終わってから、例えば『アポロ13』のようなカタルシスもない。ついでに色気もない(ねーちゃんの下着姿はちょっとあるがサービスカットのうちに入らん)。エンターテインメントとしては多分失格だがこれはこれで正しい。何となく。実録本読んで勉強する感じにちょっと近い。

『アポロ13』は石丸氏も言及していたが、僕が最初に連想したのは落合信彦氏の『傭兵部隊』など傭兵や特殊部隊関連のノンフィクション本だった。だから怪我で身動き取れなくなった仲間を次々と(!)「楽にさせてやる」シーンも特に違和感なく観る事ができた。

舞台のスケールとリアリティは充分合格点だがキャメロン氏がサポートしたにもかかわらず、3D技術は充分に活かしきれていない印象だった。まず冒頭からヘリで洞窟の入口まで飛ぶシーンでも、『アバター』のような目を見張るインパクトがない。『アバター』は2Dでも凄かったから、これは多分どれだけ緻密に描きこんでいるかによるもので、予算や製作期間の違いが出てしまっているのだろう。また、水中のシーンも3D化されているが、カメラが固定されているため、今ひとつ3Dらしい臨場感がない。これなら多分通常の2Dでもっと上手く描写できる。洞窟にダイブするシーンも同様。ちょっともったいない。また、暗闇ももっと上手く利用できたはずだ。

この作品は基本的にキャメロン氏の好みの題材をそのまま映画にした感じだが、未だ3D効果を生かす題材やノウハウが徐々に業界内で溜まってきている段階なのだろう。この映画で確実にわかるのは、まず相当高画質な映像にする必要があること。撮影は「スクリーンの外やファインダーから眺める」のではなく「その場に居る」視点を常に意識する必要があること。

ということでWOWOWさん、ジャパンオープンの会場に3Dのデモブースつくってくれませんか?(笑)



実は先に観たのは『ツリー・オブ・ライフ』の方なのだが、


これそんなにすごい映画かなあ…


かなりの部分監督の自伝的な内容であること、子供の頃の断片的な記憶と印象をそのまま映像化したようなつくりであること、ベースに流れるのが宗教的「物語(テーマ)」であること。特に目新しさを感じなかったし、事前に目にしたレビューで言われて期待したほど「イメージ映像」も美しいとは思えなかった(何よりあんまり鮮明でなかった。これは映画館の責任ではないと思う。)。


最近どうも気になるんだけれど、映画をつくる側や業界の「ノリ」やコアターゲットのバックグラウンドに過剰に「配慮」しないとつまらなかったりわけわからんアメリカ映画多くない?「お前にゃ教養や芸術的感性が不足してるのだ」と言われればそうなのかもしれないけど、もっと抽象的な表現しててもきちんと伝わる映画は他にたくさんあるからなあ。これは作り手側の傲慢(もしくは内向きすぎる作品を無理やり宣伝する配給側の怠慢)でないの?
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ラケットに頼ることを考えてみた

2011年09月22日 21時13分35秒 | Weblog
主にスイングスピードの向上とその維持を手っ取り早く実現するために、Wilson 6.1 BLX tour 90より約10g軽い Dunlop Aerogel 200を久しぶりに持ち出してみた。

柔らかめのナイロンマルチ 1.28mm を 55P X 52P で張ったのだが、やはり6.1 BLX tour 90より球離れが早く、硬質な感触。出色なのはボレーで、とにかく面安定性が高い。もちろん337gなので(オーバーグリップ2枚巻いてる)、-10gの軽さにからくる扱いやすさもあり、なかなかミスをしなくなった。

一方、苦労したのはストロークで、とにかく真っ直ぐの弾道で飛びたがるため、ネットを連発。しならないフレームのため、正しくボールに近づき、正しい打点で正確に打ち抜く必要がある。それでも相手に跳ねない球を打たれると、余裕を持ってネットを越える弾道にするのは非常に難しい。打球のスピードは相当速くなるが、今の僕にとってこれでエッグボールを自由に打つのは夢に近い。バックハンドでスライスを打つのは逆に楽。切り過ぎても回転を維持しながら真っ直ぐ飛んでくれる。

肝心のスイングスピードについてはもちろん効果があった。ブレークやベルディヒと違って僕の相手はトッププロではないので(笑)、打点に比較的近いところから一挙に加速して、ややコンパクトに振りぬくことで回転と速度を得る打ち方になった。これは軽量で厚さのある(しなりにくい)ラケット向きの打ち方と思う。

一通り打ってみたのだが、ストロークのネットの多さを考えるとすぐに実戦投入は難しい。そこで当分の間6.1 BLX tour 90と日替わりで練習に使うことで、速いスイングの感覚と打点の正確さを体に覚えこませるのに利用しようと思う。もっと扱いやすいモデルを買うことも検討しているのだが(Wilsonはモデルチェンジが近いらしく、値段下がってるし)、スイングスピードを高める筋トレも始めているので、これで様子を見ようと思う。


今日はウィンブルドンで注目されたSRIXONのREVO X2.0のデモラケットをみかけたので借りてちょっと打ってみたのだが、このラケット予想より硬く、(Dunlop Aerogel 200より)しなるがあまり飛ばない。回転および面安定性も期待していたほどではなかった。もちろんグリップサイズが1で、ポリエステルストリングを52pX47pで張ってある分ヘッドも余計重く感じ、意識してヘッドのほうをボールにぶつける必要があるのだが、特に感心したところは正直なかった。多分かなり高い負荷をかけた打ち合いをすればまた違った結果になるのだろう。


同い年のトーマス・ムスター氏、2度目の引退だそうで、最初はBABOLAT Aero Pro Drive 使ってたのが、さっき数少ない勝った試合の動画観たらPrestige使ってましたね。フットワークも若々しい。励みになります。お疲れさんでした。
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