goo blog サービス終了のお知らせ 

お仕事(精神科看護)日記

精神科看護歴20年以上が経過しました。
なのに、なぜか現在訪問看護に在籍中!

先入観

2005年04月22日 | 精神科看護
【日勤】

16:00 病棟に1本の外線がかかりました。
入退院を繰り返している患者さんからで、入院したいという電話でした。

うちの病院は時間外受診24時間OKですが、夜間もしくは救急外来はやっていません。
そのため時間外受診は、急性期病棟である私の病棟が外来対応も兼ねています。
診察によっては入院になることも少なくないので、
常にベッドコントロールをして、緊急時に備えるようにしています。
しかし、今日は週明け入院予約が入っているため、
どうしても1床確保しておかなければならず、ベッドの空きを作ることができません。
先ほどの患者さん、やはり診察の結果入院ということになりました。
さて、私の病棟は空きがないし、どこへ入院してもらいましょうか?ということになりました。

ここからが院内中を巻き込んでの一騒動になってしまったのです。
この患者さんを他病棟で受けてほしいと依頼したところ、
他病棟から明らかな拒否反応を示されてしまったのです。
どこもこの時期は患者さんたちの病状が不安定で
日々その対応に追われて大変だという現状があり、
夜間ということもあり、入院に対応しきれないかも知れないということでした。

そのやりとりの中で、
「なんで入院を急性期病棟で見ないのか?
 予約の1床は、本当に入院させられないのか?」
などと言われ、自分の病棟の大変さを懇々と訴えられてしまいました。
こちらとしては本当に無理だからお願いしていることも伝えたのですが、
そのうち『患者自身に対する先入観』が表面化してきたのです。
これには本当にがっかりしてしまいました。

人が持つ先入観はどうやっても取り除くことはできません。
先入観が必ずしも悪いものとも限らないでしょう。
しかし、良いイメージより印象強く残ってしまうのは悪いイメージ。
それを持つなとも思わないし、感じてしまうのだから仕方がないとも思っています。
ただ、それはあくまでも【私個人】の問題であると思うのです。
先入観で物事を決められるなんて、患者さんにとってはいい迷惑です。
『患者のため』は本当に患者のため?

今回私はそれを聞かされる側にいました。
自分自身、同じ事をしていないだろうかと振り返りつつも、
やっぱり心の中には悔しいような、何とも言えない気持ちがチクリと残った一件でした。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。