エッセイ -日々雑感-

つれづれなるままにひくらしこころにうつりゆくよしなしことをそこはかとなくかきつくればあやしゅうこそものぐるほしけれ

 葵祭へ

2017年05月16日 | 雑感

 2017年5月15日

 

Kからメールが来た。

 

五月の好天気が続く。

真に気分がヨロシイ。

例によって,暇人間の駄文を送る。

***

《五月まつ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする》

伊勢物語の歌である。何となく都王朝風の上品なエロスも

感じられる。一寸難癖付けるならば,《香》が二度も出て来る。

tautology。

 

以下長文で彼の博識を例によって披露している。

 

上の歌、“香”二度出てきて、tautology(同義語反復)だと難癖をつけている。

そうかな?

この歌、風雅優雅のみやびな歌と単純に思っていた。

花橘の香も昔の人の香も必要不可欠、ふたつ揃わないと私のような歌知らず?には、歌の意味がわからないなあ、古今集の歌として国語の教科書に出ていたような気がするなあ ・・・。などと考えていると、時間となった。

今日は葵祭だ、上賀茂神社までいかねばならない。家から歩いて40分ほど。

                    

                   

 ずいぶん待ってやっと行列が来た。御所を出発して、下賀茂神社に立ち寄り、最終、ここ上賀茂神社に到着する。道のりは約8キロ、みなあの服装だから歩きにくいだろう、くたくたに疲れているはずだが、よくやっている。馬も疲れて気が立って云うことを聞かない。

 残念ながら斎王代のお顔は拝しそこねた。(3番目の写真)

近くで「およよ(斎王代の腰輿)て こんなちゃっちいものやった?」という声がきこえる。縄のはられた無料の場所から見る行列は何もかもが小さい。何もかも小さくみえる行列の中で小さな童女扮する子供たちがひと際、かわいらしかった。

                    

                      

                    

 そこそこ疲れて家に帰宅。

 庭に去年は咲かなかった芍薬が咲いている。これも5月の花だ。芍薬を見て歌一首というわけにはいかないのが残念だ。