千羽鶴のちょっと気になったこと

時事問題や法律・阪神について気になったことを書いていきます

桜宮高校自殺事件と指導方法

2013-01-13 01:26:52 | 日記

バスケ部員が無断共同生活 校長、把握も報告せず 桜宮高2自殺(産経新聞) - goo ニュース

いまや日本一有名になってしまった大阪市立桜宮高校。

自殺問題後いろんなことが湧きだしてきています。

この高校は公立にしては珍しく体育科というのがあるようです。

当然、部活動で活躍することを条件とするスポーツエリート集団ということでしょう。

エリート集団ということは、当然勝つことが至上命題。

勝つためには手段を選ばずというところですか?

 

指導方法も過激です。

体育会系は熱血指導が定番です。

鉄拳制裁とか当たり前でしょう。

問題にならなかったのは、それが当然という考えと指導者に逆らえばレギュラーから外されるという虞から隠蔽されていたということ。

今回は殴るという有形力の行使が程度を超えていたということ。

報道によれば、顧問は生徒に対してキャプテンを辞めるかどうか確認しているようです。

生徒自身が継続を希望した結果、暴行も継続された。

妙な話ですが、生徒がキャプテンを継続する意思を表示したことが、暴行を認める意思表示と解釈されてしまってる。

キャプテン=暴行受忍?

 

刑法的には傷害罪は成立するでしょう。

傷害罪は怪我をさせるという意思は必要ありません。

暴行の意思があれば成立します。

顧問は暴行の意思はあったでしょうから、その結果として傷害が成立。

しかし、顧問の指名が公表されていない。

刑事犯なんですけどね。

公務員だから?

教員だから?

逮捕もされていないよね。

-------------------------------------------

元巨人の桑田さんが体罰に関する意見を出しています。

PL学園時代は水をのむことも許されず、便器の中の水を飲んでいたというショッキングなことも。

桑田さんはPL学園時代に甲子園大会で大活躍し、卒業後巨人の18番を背負っていました。

まさに野球のエリート中のエリート。

普通なら桑田さんが成功したのはPL学園の指導方法が正しかったとも考えられるでしょう。

しかし、本人はPL学園とは指摘していませんが、従来の指導方法に疑問を呈しています。

高校時代は本来育成期間であり、勝利至上主義は弊害をもたらすって。

-------------------------------------------

 

ミスをした選手に対する暴行・脅迫…さらに言葉もかなり過激で差別用語や放送禁止用語の連発。

こんなことで健全な精神が育成されるのでしょうかねぇ。

スポーツ選手は礼儀正しいとか違ってるよね。

西宮の高校の野球部員が路線バスの中で障害者に対して嫌がらせをしていたというニュースがありました。

とても健全な精神とはいえないでしょう。

 

こうなると体育科というのは教育機関ではなく、試合に勝つための存在ということになる。

結果としての勝利ではないということ。

-------------------------------------------

反面、指導者が変わることによりチームが劇的に強くなることも事実です。

そうゆう指導者は効果的な練習方法を知ってる場合もあるでしょうが、厳しい指導を伴うこともあるでしょう。

全国大会に出場して勝ち抜くためには必要という意見も多い。

特に実績のある指導者は自分の指導方法に自信があるから、悪いのは付いてこれない生徒の方という感覚。

 

今回は顧問の指導が行き過ぎたということなんでしょうけど、顧問(加害者)はキャプテンを辞めるなら2軍に落とすとか、

退部した場合は来年から出身中学からの推薦を受け付けないとか話していたようです。

これって脅迫に近いと思いませんか?

実力がないから2軍に落とすというならまだしも…。

 

とにかく顧問には何らかの処分が必要です。

懲戒処分のような行政的なものだけではなく、刑事処分も。

顧問の体罰と生徒の自殺との因果関係は明白です。

生徒が自殺したということは顧問の指導方法が今回の場合間違っていたということです。

他の場合は成功していたとしても、今回は失敗なのです。

その責任を負わせなければ同じようなことが起きる可能性があります。

一定期間の謹慎処分とか甘すぎる。

 

桜宮高校は市立高校ですからトップは橋下大阪市長です。

弁護士資格を有することから、なんらかの英断を期待できると思うのですが。