先日 弟から 子供のころ 野口雨情の映画を見たのを覚えている?って聞かれ、なつかしく思い出しています。
映画くらいしか娯楽の少ない我々子供時代。
野口雨情(森繁久弥)が川を小船で渡る光景、流れていた「船頭小唄」は、思い出しても胸にじーんとくるものがあります。
背景、前後のストーリーは忘れましたがモノトーンの場面は心に深く残っています。
野口雨情は、今でも歌われている童謡の詩を多く作っています。
シャボン玉、七つの子、赤い靴 、あの町この町、こがね虫・・
それぞれに詩人野口雨情の人生が絡んだ、悲しい、うれしい、なつかしい体験からやさしい童謡が作られたと思われます。
最近この映画を探し出して見た弟は、あんな映画だったかな?って。
大人になってみると、波乱万丈の人生故、映画にもなったんだとは思いますが。
また秀でた感性の人は、我々凡人からは理解できない発想から、純粋な心が湧き出るのでしょうか?
「船頭小唄」には、私の思い出があります。
昔 私がヴァイオリンを習いかけたころ、父親が晩酌の後機嫌がよかったのか、ヴァイオリンを弾いたことがない父親が、手探りでこの「船頭小唄」を弾いていたのを思い出します。
少々音の上下に「船頭小唄」の哀れさが表現できたのでしょう、家族は苦笑いでした
ご存知ないかたに・・♪ おれは河原の枯れすすき 同じお前も枯れすすき どうせ二人はこの世では 花の咲かない枯れすすき……♪
なんと もの悲しい、地味な曲・・ですが。
心の片隅に残っていた場面を姉弟で語り合える ・・・
いいものですね。