本日は晴天なり

誰しも人生「毎日が晴天なり」とは行かないものです。「本日は晴天なり。明日はわからないけどね」という気持ちを込めました。

最近のお気に入り

2008年06月11日 14時21分12秒 | 洋画・海外ドラマ
最近の私のお気に入りの海外テレビドラマは「ミディアム」と「クローザー」です。

「ミディアム」は霊能力のある女性が主人公のお話しです。
主人公の女性(アリソン・デュボワ)は実在の人物で、エンジニアの夫と結婚して3人の子供の母親でありながら、生まれつきのサイキックな能力を生かして、アメリカ、アリゾナの検事局で誘拐や殺人事件の捜査に協力している女性です。

彼女の書いた本をベースにこのドラマ「ミディアム」は製作されているのですが、このドラマが面白い
通常この種の(刑事ものなどの)ドラマには、大げさな効果音や恐怖をあおるようなシーンがあって、かなりうんざりするのですが、「ミディアム」ではそういう効果は極力抑えてあります。まずその点がマル。
そして、主人公のアリソンを演じる女優(パトリシア・アーケット)がまた、本物のアリソン・デュボワよりも普通の主婦っぽくてマルです。
世の中の悪に立ち向おうとしたり、苦しんでいる人を助けようとする彼女の正義感は、肩にヘンな力が入っていなくてとても素朴で自然なもので、魅力的です。そしてパワフル!その彼女を理解し支える宇宙工学の技術者であるダンナさんもまた、人間くさくて魅力的です。
ドラマでは、アリソンが夜見る夢の中で、犯罪に関する情報を受け取る、という設定になっています(本当のアリソンはほとんど夢を見ることはないそうですが)。犯罪シーンの夢を見てアリソンがハッと目覚めるベッドでのシーンが多いのですが、その度に夫のジョーは夜中に一緒に起こされます。
時にブツブツ言いながらも、ジョーは優しいんですよね~。アリソンとジョーの娘たちもそれぞれすごく個性的でキュートで、私はデュボワ家が大好きであります。

「クローザー」の方は、ロサンジェルス警察の特別捜査チームのチーフである女性(ブレンダ・ジョンソン)が主人公のドラマです。
突然外部から抜擢されてロス警察にやってきたブレンダが、初めはチームの反感を買いながらも、その手腕を徐々に発揮して行き、男性の部下や同僚の嫌がらせも受け流しながら、見事な手腕で犯人を自白させ、事件を解決に導いていく、というドラマです。

「ミディアム」のアリソン・デュボワが好きだった私は、最初「クローザー」のちょっとギスギスしたブレンダ・ジョンソンに共感できなかったのですが、何話か見ていくうちに、このドラマの隠されたテーマが分かったような気がしました。隠れているのは、「女の怒り」。
今まで男性中心の製作陣によって作られてきたドラマにありがちな男性を理想化したような部分がこのドラマにはあまりありません。男性刑事によるセクハラ発言や、女性の上司の足を引っ張ろうとする姿など、男性のセルフィッシュさがリアルに描き出されます。犯罪も、不誠実な男性の言動に騙され、恨みを持った女性による犯行だったり。言外に男性中心社会に対する疑問を投げかける姿勢が見え隠れするドラマです。(と私は勝手に解釈しました
主人公のブレンダが、甘いものが大好きだけど、体型を気にして無理に我慢している摂食障害の女性の雰囲気を見事に出しています。

「ミディアム」も「クローザー」も、社会の矛盾や犯罪に立ち向かおうとする女性の姿をたくましく描いていて、女性としてはかなりスッキリ!する部分も多く、そして励まされます。
最近の男性は、社会や組織に押しつぶされて元気がなくなっている人も多いようですから、これからは、女性が社会のために闘って行く時代なのかも!!!