ロッキーの節電大作戦!「暑さ寒さを我慢しないで脱原発達成!」

浜岡原発停止による「電力不足?」報道に触発されて始めた節電日記。
必要な電気は使用、ムダな電気は使用しない。

SONY Studio CF-1980 整備?

2024-05-02 19:03:31 | アマチュア無線
SONY Studio CF-1980シリーズを数多く整備?しましたがその中で気づいたことを書いてみました。
皆さんご存じのようにCF-1980シリーズはCF-1980、CF-1980Ⅱ、CF-1980Ⅴと有ります。
構造的には良く似ていますのでCF-1980を中心に他機種もおりまぜて記します。
発売後かなり経っているので普通に入手出来る物はまず正常動作する事は有りません。
電気系統およびメカ部分の整備は必須となります。
整備内容を動画でもUPしています。
https://youtu.be/HVtbXmB-QEo

CF-1980は大きく分けて前期型と後期型が有ります。
スピーカーの外形形状が四角いのが前期型で丸いのが後期型です。
左写真が前期型、右写真が後期型です。
   
左写真がCF-1980Ⅱ、右写真がCF-1980Ⅴです。ダイヤル面に違いが、スピーカーは同径ですがヘッジに違いが…
   
CF-1980のケースを外す時の注意事項です。
カセットメカ部にビス止めがして有ります。ここの取り外しを忘れない様にしましょう。


先ずは心臓部のヘッドの状態です。
中古ラジカセのヘッドは多少減っている物ですが…
ヘッドはギャップのスジが確認できる状態まで減った物は寿命です。
写真右側のヘッドはそのギャップのスジが見えますのでもう寿命です。
この状態でも録再生は出来ますが悲惨な音です。
オークションを見ていると整備品ながらヘッドの状態は秘密と言う出品物がほとんどですが…


次はスイッチの分解整備です。
色々な洗浄剤や復活剤を試しましたがどれも一時しのぎ程度の効果しか有りませんでした。
スイッチを分解して見ますと結構な汚れです。どれも硫化して真っ黒になっています。
硫化=排気ガスや温泉のガスなどに含まれる硫黄成分が銀(Ag)と化合し硫化銀(Ag2S)になること。電子部品故障の原因となる。
数多くのCF-1980シリーズを見ていますがどれも似たような汚れです。
   
入手品の中には前ユーザーの方が接点復活剤を使用した物も有りましたが写真の様にヒドイ状況でした。

以上のような状態なのでスイッチの分解整備は必須となります。
固定接点側は「銅用コンパウンド」で磨き、荒れた接点面を綺麗にします。
擦動面にはコンタクトグリスを少量塗布致します。
稼働接点は形状が複雑なのでサンハヤトの「接点プライト」で処理しています。
処理前後の状況写真です。
      
整備スイッチの取り付けですが気を付け無いといけないのが方向性が有ると言う事です。
昔、SONYのサービスマンが言っていました。反対に取り付け事が有ると…
スイッチノブを直立したまま取り付けるとどちらに傾くか分からないので反対に付けることも有るようです。
だからいつもノブを傾けた状態で取り付けるようにしています。


マイク等の入出力端子も硫化で黒くなっています。
取り外してサンハヤトの「接点ブライト」で処理して黒い硫化膜を除去します。
写真は処理前後の状態です。


スライドボリュームは動きがスムースな場合はスリットが有るので接点復活剤を塗布して綿棒で清掃です。

動きの悪い物や汚れがひどい場合は分解整備が必要です。
ただし足が折り曲げて取り付けて有る物は足を伸ばすと必ず折れてしまいますのでお気お付けを!
    
回転型ボリュームも取り外して見ましたが、抵抗習動面が上側にありほとんど汚れていません。
取り外さなくても接点復活剤の吹き付けで問題無いようです。


1970年代ラジカセのトランジスターリード線はハンダ付け性向上のために銀メッキされた物が多用されています。
この銀メッキリード線は経年の変化で例外なく硫化して真っ黒になっています。
この硫化が性能低下や故障の原因になっています。
それと同時に銀メッキが析出してイオンマイグレーションを起こしています。
このイオンマイグレーション部分を断続的に電流が流れる事によって「バリバリ音」や「ジージー音」の原因となっています。
CF-1980シリーズのトランジスターはどれもこの様な状態です。
写真はリード線の硫化とイオンマイグレーションを起こしているトランジスターです。
   
この様なトランジスターは取り外して性能をチェックし問題無ければ硫化膜やイオンマイグレーションを除去し使用しています。
劣化品は新品に交換してますがバイアス抵抗の調整が必要です。
以前チューナー部2SC710を2SC1675に交換しましたがそのままでは正常動作しませんでした。

CF-1980はチューナー部にはモールド抵抗が使用して有ります。
このモールド抵抗は例外なく抵抗値の増大や割れなどで劣化しています。
劣化モールド抵抗は全数P型抵抗に交換します。
左写真はモールド抵抗の割れた状態です。右写真はモールド抵抗をP型抵抗に交換した様子です。
   
チューナー部の不具合でよく起きるのが電源ラインのセラミックコンデンサー劣化です。
絶縁が低下して抵抗になっていますので受信出来ない状態になります。

今まで経験したCF-1980のチューナー不具合の80%をこのセラミックコンデンサーの劣化が占めています。
この不具合はCF-1980、CF-1980Ⅱで有りました。
皆さんもチューナー不具合の時は疑って見てください。
また、良く鳴っていたのに突然無音になったことがありました。(CF-1980)
TR8のベース電圧が「ゼロ」でしたのでIFTの断線を疑い交換したら直りました。


電解コンデンサーの交換
電解コンデンサーを取り外しチェックすると劣化で容量の増大が見られます。(左写真)
電解液が蒸発して電極間が狭くなって増大しているのか?
容量抜けも有ります。(右写真)
   
いずれにしても電解コンデンサーは全数交換したほうが良さそうです。
特に電源回路は使用していなくてもACコードが差して有ると常に稼働状態なのでなおさらです。
写真は交換したオーディ用電解コンデンサー、右下の黒いのが高耐久電源用電解コンデンサーです。


オーディオ基盤の半固定ボリューム
CF-1980の前期型にはオーディオ基盤に半固定ボリュームが使用して有ります。
これが劣化すると「ボコボコ」と音が出ることが有ります。
この半固定ボリュームは整備または交換して置く必要が有ります。
右写真は劣化した半固定ボリューム、左写真は交換した半固定ボリューム。
   

モーターサーボアンプ部
ここのトランジスターもご多分に漏れず硫化しています。
取り外し性能チェックと黒い硫化膜の除去です。
速度調整半固定ボリュームは劣化して調整しにくいものです。
ここは調整のしやすい多回転型に交換です。
多回転型ボリュームは基板裏側にとりつけて有ります。
モーターのノイズをキャンセルするダイオードの劣化も有りました。
予防的にダイオードは交換するようにしています。


再ハンダ
経年でハンダが劣化してクラック等が発生している事が有ります。
怪しそうな所は新しいハンダを追加しながら再ハンダをします。
以前、音がだんだん出無くなる不具合に遭遇しましたが、トランジスターを取り外して清掃して取り付けたら直ったことが有ります。
多分、ハンダが劣化して不完全は導通不良を起こしていたのでしょう。


メカ部メンテナンス
グリスの固着と余分なところに油が付着していいるためメカ部の分解整備も必須です。
CF-1980やCF-1980Ⅴはわりとグリスの固着が少なめです。
CF-1980Ⅱは固着が多目で特にブレーキ部の固着が酷く大変です。
稼働シャフト部分のグリスが乾き接着剤の様になってこびり付いています。
ここを分解できるかどうかがメカ部分整備の成否を握っています。

作業中は手にグリスが付くので写真は少なめです。


定番のベルト交換
   

フライホイルのサビも綺麗に取ります。


ヘッド部の真ちゅう板も磨きピカピカに…

メカ部とスピーカーを取り外しボデー内部も清掃です。


数多く見ているとこんな事も…
モーターが逆回転、これには驚き!
マグネットの圧入がゆるく使用中にマグネットが回転してS極とN極が入れ替わって回転が逆になった様です。


モーターの回転が不安定
モーター内部のコンデンサーが断続的にショートしている様でした。


これはリード線を挟み込んでカバーをした様でリード線が潰れています。


これはヒートシンクを基板に締め付けているビスですが最後まで締まっていない。


これはカウンター用のベルトがプーリーに掛かっていない。


クリップが掛かっていない。


ハンダの外れ


接着剤が垂れ下がってランプスイッチを強く押さないと点灯しない。


カセット操作部の摩耗
手持ちの現物で確認するとCF-1980前期型のシリアルNo.117,721番以前は押しボタン部に摩耗がみられる。
リンクの当たり部分が少ないのが原因です。
このようなのを入手した場合は部品取り品から幅の広いリンクと入れ替えを行っています。

手持ちのシリアルNo.211,024番はリンクの当たり部分を広くして改善され摩耗は見られません。


これはスライドスイッチの取り付けが傾いている。


調整です。
まずは電源電圧12Vの確認とチューナーへの電圧調整です。
チューナー電圧は4.6Vです。調整は半固定ボリュームで行います。
この半固定ボリュームも劣化している場合は整備または交換です。
下写真の左下隅が交換した半固定ボリュームです。
CF-1980の前期型ではこのボリュームは無くて抵抗の選択になっています。

テープ関係の調整は基準テープを再生しながらオシロを見ながら行います。

チューナー部の調整は目盛り合わせと感度調整です。
左写真はCF-1980の後期型、右写真はCF-1980Ⅱのチューナー部です。
     

故障モード
いままで遭遇した故障と対策を簡単に記します。
1)ジージー、バリバリ音等のノイズ(CF-1980、Ⅱ、V)
  トランジスターのイオンマイグレーションを除去
  トランジスターの不良→交換
  パワーICの不良→交換(CF-1980Ⅴ)
2)ボコボコ音(CF-1980前期型)
  AF回路の半固定ボリュームの劣化、整備または交換
  その他ヘッドの磁化でも発生(CF-1980シリーズ全般)
  消磁する。
3)音量可変が出来ない。音が小さい(CF-1980Ⅴ)
  ボリュームのブラシが脱落、CF-1980Ⅴはブラシの固定が特殊なので発生しやすい。
  これは部品取り品と交換
4)レベルメーターが半分位振れる。(CF-1980シリーズ全般)
  4-1)切り替えスイッチが汚れて端子間の絶縁が低下→スイッチ分解整備
  4-2)IFTの絶縁低下でTRコレクターの電圧が検波回路に流れ込む為→IFT交換  
5)ラジオが聞こえない(CF-1980、Ⅱ、V)
  チューナー部のセラミックコンデンサーの劣化→交換
  チューナー部のコイル部のハンダ劣化で導通不良→再ハンダ
  感度が悪い。トランジスターや検波ダイオードの劣化→交換
       バーアンテナの線がハンダ付けの所で断線→再ハンダ
6)モーターの回転ノイズが発生
  サーボ回路のダイオード劣化→交換
  モーターの不良→部品取り品に交換
7)モーターが回転しない
  電流制御トランジスターの不良→交換
8)テープ走行不具合
  グリスの固着等→メカ部の分解整備、
9)音がこもる
  ピンチローラーの不良でテープが蛇行している。
  ピンチローラー交換
10) テープを再生すると消去される。
   切り替えスイッチの汚れで端子間の絶縁が低下して消去ヘッドがOnになる。
   切り替えスイッチの分解整備
11)テープ再生時擦れるような音がする。 
   誤録音防止の金具が変形してキャプスタンプーリーと接触している。 
   金具の変形を修正する
12) ダイヤル面の針が動かなくなる。
   ダイヤル糸を掛けているプーリーのシャフトが折れている。
   ストレート部の有るスクリューをタッピングしてシャフト代わりにする。
  
13)ラジオやLINE INで聞いていると30分位で音がかすれて来る。
  LINE INジャックの接触不良なので何回かジャックを抜き差しすると直る。
14)録音時消去されないで前の音が残る。
  バイアス発振回路の不具合かと思いユニットやコンデンサーを交換してみたけど直らず
  結局、消去ヘッドを交換したら直りました。
15)FMの時にチューニングメーターが振れない。
  FM側の検波ダイオード不良、ガラスが破損、もう一方も亀裂が…
  
16) ラウドネススイッチをOFFにすると音が出なくなる初めての現象です。
  最初はスイッチの接触不良かと思いましたが、テスターを当ててみるも問題なしです。
  スライドボリュームの端子に追加半田すると良くなったり駄目になったりで不思議な現象です。
  回路図を見るとスライドボリュームのカシメ部が接触不良で導通していないのだと気づきました。
  カシメ部も酸化していて取り外し取り付け時の半田の熱で接触不良になったようです。
  部品取り良品に交換で良くなりました。
  
17)音が小さい、16㎝スピーカーボイスコイルの断線でした。
  スピーカー交換で音が出るようになりました。
18) 音が微妙にひずむ。
  カップリングコンデンサー等を疑り交換しましたが改善せず。
  最終的にパワーTRを交換したら直りました。
  交換したパワーTRのhfeは正常で、hfeだけでは判断出来ないようです。
  
19)音がかすれる。
  スピーカー交換で正常になるのでスピーカーが問題ですね。
  スピーカーの外形にサビが発生しているので内部もサビが発生していると思われます。
  分解してみると予想通り内部がサビていました。
  コイル側にもサビが…
       
※つづく

 
 


 
 
 
 
   
   
 
  
  
  
  




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モノラルラジカセの最高峰!SonyCF-1990

2020-12-26 16:50:10 | アマチュア無線
今回は、Sonyのモノラルラジカセ「CF-1990」の整備です。
大きなキズも無く比較的状態の良い物ですが惜しいことにスイッチノブが1ヶ所折れています。
状態はテープ不動、ラジオもイマイチです。
発売後かなりの年月を経ているので想定の範囲ですが…
    

早速ケースを外して見ると大迫力の20㎝スピーカーが表れました。
コーンの状態も良く中心ドームの凹みも有りません。
ツイーターのマグネットがCF-1980等と比べると随分大きくなっています。
   

基板の配置はCF-1980シリーズと同じ感じです。

本体が大きい分部品配置は余裕が有ります。
下の写真はチューナー基板ですが、左側が本機、右側はCF-1980で比べると分かります。


ちょっと意外だったのがチューナー部のモールド抵抗です。
CF-1980ではチューナー基板にモールド抵抗を使用していましたが…
その後のCF-1980ⅡやCF-1980ⅤではP型抵抗に変更されていたのにCF-1990ではモールド抵抗に先祖返りしています。
モールド抵抗は劣化で抵抗値が増大するので全数P型抵抗に交換する必要が…こりゃ大変。
トランジスターの足も硫化で真っ黒になっていますので取り外して清掃や特性チェックです。
それにバリバリ音やジージー音の原因となるイオンマイグレーションの除去が必要です。

トランジスターの対策とP型抵抗に交換した状態です。トランジスターは6個の劣化品が有りましたので交換しました。
      

モーターサーボ基板です。
CF1980シリーズと比べると電源電圧が6Vになったせいか回路が変更して有るようです。
コンデンサー交換、トランジスターチェック、速度調整半固定ボリュームの交換です。
速度調整半固定ボリュームは基板裏面に取り付けて有るのでみえません。
モーター制御用のトランジスターの発熱が多いような気がしたのでアルミの放熱版を付けました。


バンド切り替えスイッチです。
操作ノブが上面に有るので複雑なリンクを経て右写真のバンド切り替えスイッチを動かしています。
スイッチをノッソリと動かすとバンドが上手く切り替わらない場合が有ります。
   

サイド面に有る各種の入出力ジャックです。
これも硫化で真っ黒になっているので取り外してサンハヤトの接点プライトで処理が必要です。右写真が処理後で綺麗になりました。
   
スイッチ類を取り外し分解整備です。
汚れた状態で接点復活剤を使用しても効果は限定的なので分解整備が必要です。
      
開口部に近い方の接点が汚れています。

小さいスイッチは外気に暴露されやすいので硫化で真っ黒です。
本機の発売された1970年代は公害で亜硫酸ガスが多く放出されたのでその影響でしょう。

銅用コンパウンドで磨きピカピカに…
     

壊れていたスイッチは他機のを移植です。
ノブの形状が違いますが特に違和感は有りません。


乾電池BOXは綺麗です。
乾電池4本で動作するようです。CF-1980シリーズは8本使用だから随分進化している。
プラス側端子が3個になっているので不思議ですが充電式バッテリーの為の物かと思う?
   

電解コンデンサーは無条件に交換です。(一部交換できないところ有り)
外観は綺麗でも例外なく劣化しています。(特に容量の小さいのが悪くなりやすい)
   

電圧調整用半固定ボリュームが汚れていました。カシメの所に黒い硫化膜が入り込むとダメになります。
サンハヤトの接点プライトで処理して硫化膜を除去して有ります。抵抗値も4.7KΩでOKでした。


メカ部分を取り外し整備です。定番のベルト交換です。
   
ヘッド部分のスライドはスチールボールの5点支持となっていました。
いつも思うのだけどグリスは作業者の手加減で多く塗られている所に固着の不具合が発生しています。
同じ場所でも固体によって全く問題の無い場合が有ります。本機は固着ヶ所が多めでした。
あと、金属と金属がスレ合う所は黒っぽいモリブデングリスが使用して有ります。
メカ部整備中は手がグリスで汚れるので写真少なめです。


ヘッドは段差が有ったので少し研磨して有ります。
      
テープスピードの調整は多回転型ボリュームに替えたのでスムーズに出来ました。


一通り終わりテスト中です。
ボタンの操作は軽く非常に良いですがラジオSW等は少し固めです。
オートシャットオフは当たり前ですが、CF-1990には再生終了でオートリワインドやオートリピートが有ります。
この操作をメカの機構部分だけでおこなっている事に驚きます。
ラジオではMWの帯域を広くして音の深みを増す切り替えも出来ます。
レベルメーターがテープ再生時に振れないのでおかしいと思っていましたがスイッチをミキシング側にすると振れます。
振れ方がピークに対して鋭く反応する感じで高級感があります。


ケースの締め付け部1ヶ所破損が有りました。
瞬間接着剤で固定し回りを今はやりの紫外線で固める樹脂で固めました。固めた状態の写真撮り忘れです。


ケースに収めました。
パソコンのスピーカーに慣れた耳にはこの迫力はなんだと言うくらいの音質です。
  
「使い終わったら必ずOFFに」のラベルが剥がれていたのでプリントアウトして作りました。


しばらく使用していて気がつい事ですが、AC100Vの場合に本体の電源が入って時に一瞬ですがブーンと小さな音がします。
この現象は乾電池や外部電源(無線機用安定化電源)では発生していません。
一瞬なのでラジオを聞いているときやテープを再生している時は何ら問題無いのですが波形を調べてみました。
アンプに供給されている電源は、トランス→整流ダイオード→平滑コンデンサ→パワーアンプと流れています。
供給されている電圧がスイッチが入ったときに一瞬下がりますがここでブーンと小さな音がします。
最初に下がるのは各回路にチャージされるからだと思います。
チャージが終わればブーン音もしないのでこう言う仕様なのか?

整流回路の内部抵抗を少なくしてやれば改善するかと思い整流ダイオードを順方向抵抗値の小さい整流用ショットキダイオードに変更。
それに平滑用電解コンデンサーの容量を2200μF×2個から3300μF×2個に変更してみました。
結果は多少の改善が見られましたが解消には至りませんでした。
おなじソニーのラジカセCF-1980が手元に有ったので電源波形を調べて見ましたが同じ様な感じで最初のドロップが有りました。
しかし波形ドロップが少なくスピーカーが小さいせいかハム音として感じません。


受信周波数とダイヤルの位置関係です。
         
整備完了です。


コメントを頂き返信したのですが何故か反映されないのでこちらに書き込みます。
今日は、古いラジカセは多少の整備が必要です。
最近の私はメカ部の分解整備や劣化部品の交換などかなり徹底してやっていますが、
取りあえずベルトの交換とスイッチ類に接点復活剤を吹き付ける位で何とか実用になる場合も有ります。
程度の良さそうなのを入手して少しずつ始めて見るのも良いかと思います。
私も最初はベルト交換と接点復活剤の塗布から始めました。

修理の依頼もたまに有りますが、主に整備しているのがソニーのCF-1980シリーズなのでそれ以外はお断りしております。
整備するにしても古い機器なのでいつ故障するか分かりませんのでその辺をご納得いただいてからやっています。
自己所有の機械ですが以前こんな事が有りました。整備後の動作確認をしてOKとなりケースに収めたら故障していたことが有りました。

整備品の一部はヤフーオークションにも出しています。興味が有ればご覧下さい。
「CF-1980」で検索していただければ出てくると思います。スピーカーの画像が私の出品物です。
現在CF-1990も整備前の物を1台保有しています。整備後出品予定ですけど物になるかはまだ分かりません。
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モノラルラジカセの最高峰!SonyCF-1990 №2

2020-11-10 07:33:59 | アマチュア無線
CF-1990の2台目が手に入りました。
説明では全ての動作確認で問題無し!とのことでしたが発売年からかなり経っているので眉唾だなと思いつつ整備前提で取得です。
オリジナルの外箱に入って到着です。

小キズは有る物の外観は綺麗です。
         
次に動作確認です。
確かに各種スイッチやボリュームにガリは無く操作に問題は有りませんでした。
よほど保管状態が良かったのでしょう。
ただ、テープスピードは倍速くらいの速さで回っています。
ベルトが劣化して伸びれば回転は遅くなるはずだが?
後から分かった事ですがモーターサーボ基板の電解コンデンサーの不良でした。

基板の配置はCF-1980シリーズと同じ感じです。
左側はチューナー基板、中央は20㎝スピーカーヨーク、右側がAFアンプ基板です。

チューナー部基板はシールド部分のくすみも無く鏡のように部品が映り込んでいます。
      
大迫力の20㎝スピーカーです。8Ω6W、今は余りお目に掛からない「MADE IN JAPAN」です。
   
5㎝ツイーターのマグネット、CF-1980シリーズと比べると随分大きいのが使用して有ります。

驚きなのがスイッチ部分やスライドボリュームの綺麗さです。
CFシリーズを数多く見ていますがこんなに綺麗なのは初めてです。
動作はガリも無く正常に切り替えや可変が出来ています。
接点復活剤を塗布と思いましたがこんなに綺麗で動作も問題無いので復活剤で汚すことも有るまいと思い止めました。

下写真は他機の例ですが、スイッチ部分は外気に暴露されやすいので硫化で黒く変色しているのが常です。
  
ヘッドの状態もほとんど使用していないのでは無いかと思われます。
状態の良さを何とか伝えようと思い格子状の紙をヘッド手前に置いてみました。
線が連続して変化しているので状態の良さが分かると思います。

これほど程度の良い状態の物ですが電解コンデンサーに付いてはかなりの劣化が有りました。
やはり古いラジカセは電解コンデンサーの寿命が尽きていることが多い様です。
音が出ていても本来の性能を発揮しているとは考えられませんので交換が必須となります。
先ほどのモーターサーボ基板の電解コンデンサーをチェッカーで測ってみると47μFが倍の容量になっています。
100μFもほぼ倍の容量です。結局サーボ基板の電解コンデンサーを交換したらテープスピードが直りました。
   
電解コンデンサー交換後の状態、右写真は取り外した電解コンデンサーです。
   
いままではスピード調整用半固定ボリュームが劣化して調整が困難なことが多いので多回転型半固定ボリュームに交換していますが…
本機の半固定ボリュームは劣化も無く綺麗なので交換していません。スピード調整も問題無く出来ました。

CF-1990で使用されているトランジスターのリード線はハンダ付け性向上のために銀メッキされた物が多用されています。
この銀メッキリード線は経年の変化で例外なく硫化して真っ黒です。この硫化が性能低下や故障の原因になっています。
それと同時に銀メッキが析出してバリバリ音やジージー音の原因になるイオンマイグレーションを起こしています。
この硫化やイオンマイグレーションは1970年代に発売された古いラジカセには見られる現象です。
本機の場合この硫化が少ないので取り外しての対策は止めようかと思いましたが…
それでもと思い取り外して特性をチェックし劣化品は交換して有ります。
いつもは一気に外してしまうのだけど今回は慎重に1個ずつの対応です。
リード線が硫化して黒くなっていますがわずかです。

チューナー部にモールド抵抗が使用して有ります。
このモールド抵抗は劣化で抵抗値の増大が見られるのでCF-1980では全数交換していました。
しかし、前のCF-1990でP型抵抗に交換しながら抵抗値を測るとほとんど抵抗値の変化が有りませんでした。
発売年が新しい分、劣化も起きていないようです。ゆえに本機では交換は取りやめました。

経年により変色していることが多いポリアセタール樹脂部品ですが真っ白で綺麗です。

受信周波数とダイヤル位置です。
MW 730kHz

MW 1330kHz

FM 76.8MHz

FM 90.4MHz

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SONYのラジカセ「CF-1980」 №26

2020-10-27 21:01:12 | アマチュア無線
SONYのラジカセCF-1980が手に入りました。
汚れは少なめですが、テープ走行ダメ、ラジオ不調ですので整備?です。
残念な事にスイッチノブが2個破損しています。


早速ケースを外して見るとスピーカーの外形が丸いので後期型のようです。
CF-1980はスピーカーの形で前期型と後期型に分類できます。
その他に回路や使用トランジスターでも前期型と後期型では違いがあります。

こちらは前期型でスピーカーの外形が四角です。


スピーカーを保護して作業開始です。

作業計画としては次の様な感じです。
1)スイッチの分解整備
2)トランジスターを取り外して性能チェック、不良品は同等品と交換
3)電解コンデンサーの交換
4)カセットメカ部の固着グリスの取り除きとグリスアップ
5)モーターサーボアンプ部の整備(速度調整半固定ボリュームの交換)
6)チューナー基板のモールド抵抗全数交換
7)調整(チューナー部、速度調整等)

スイッチを取り外し分解して見ると接点部分が真っ黒で結構な汚れです。
稼働接点は形状が複雑なのでサンハヤトの接点プライトで処理しています。

固定接点側は銅用コンパウンドで磨き、荒れた接点面を綺麗にします。

スイッチ擦動面にはコンタクトグリスを少量塗布致します。
このコンタクトグリスは流動性がものすごく有ります。
使用後フタをしていても容器を写真のように横にして置くと漏れ出します。
必ず立てて置かないといけません。

こちらの接点は方向性が有りますので気を付けないといけません。
右端2個の可動接点は形状が微妙に違います。

マイク入力などの入出力端子の交換です。(取り外した端子)

前もって処理してある端子と入れ替えです。
手前が処理品で硫化膜が取り除いて有るのできれいです。奥が取り外し品です。

整備スイッチの取り付けですが気を付け無いといけないのが方向性が有ると言う事です。
昔、SONYのサービスマンが言っていました。反対に取り付け事が有ると…
スイッチノブを直立したまま取り付けるとどちらに傾くか分からないので反対に付けることも有るようです。
だからいつもノブを傾けた状態で取り付けるようにしています。
壊れたていた2個のスイッチは部品取りしてあった物を使用です。

スライドボリュームはスリットが有るので接点復活剤を塗布して綿棒で清掃です。
以前、分解清掃しましたがスライド操作のスムーズ感が無くなったので最近は特に必要が無い限りこの方法にしています。


トランジスターを取り外してチェックです。
CF-1980シリーズで使用されているトランジスターのリード線はハンダ付け性向上のために銀メッキされた物が多用されています。
これはCF-1980に限った事では無く1970年代初期のラジカセや無線機も同じです。
この銀メッキリード線は経年の変化で例外なく硫化して真っ黒になっています。これが性能低下や故障の原因になっています。
それと同時にリード線の銀メッキが析出してバリバリ音やジージー音の原因になるイオンマグレーションを起こしています。
トランジスターは全数取り外して良否のチェックと硫化膜やイオンマグレーションを除去します。
※取り外したトランジスターです。

リード線は硫化して真っ黒になっています。
それに底面にシミのような物が見えますがこれが析出した銀です。
ここを電流が断続的に流れバリバリ音やジージー音の原因になっています。
この現象は本機だけに限らず古いラジカセには良く見られる現象です。

同じ型番でも銀メッキリード線を使用していないトランジスターも有ります。
左が銀メッキリード線使用トランジスターです。
過渡期で銀メッキ品とハンダメッキ品の物が使用して有るようです。


電解コンデンサーは取り外しチェックすると劣化で30~50パーセント位の容量の増大が見られます。

こちらは0.47μFの電解コンデンサーですが2倍の容量になっています。

電解コンデンサー、AF回路はオーディオ用に交換です。電源部は高耐久型に交換です。(一部を除く)


回転不良はたいがいベルトですが本機のベルトも伸びきっています。
これでは回転しません。
   
モーターサーボアンプ部、トランジスターのチェックと速度調整半固定ボリュームを調整のしやすい多回転型に交換です。
多回転型ボリュームは基板裏側にとりつけて有ります。
  
メカ部のメンテナンス作業風景です。
操作ボタンの所はグリスがベトベトで大変です。

ピンチローラーを中古品ですが状態の良い物に交換です。

スピーカーを取り外し内部もきれいに清掃です。

メカ部メンテナンス完了で取り付けました。


チューナー部は劣化しているモールド抵抗を全数P型抵抗に交換です。
トランジスターは取り外してチェックです。結果、劣化品4個を同等品に交換しました。
問題の無いトランジスターは再利用で硫化膜やイオンマグレーションを除去して有ります。
   

取り外して有ったスピーカーを取り付けました。

スピーカーヨークが分厚く立派です。


さてさて緊張の電源投入!
ラジオなにがしかの放送が聞こえる…チューナーは目盛り合わせと感度調整です。
テープも取りあえず音が出ているのでテープスピードとアジマス角の調整をしました。
         
外部電源での確認です。12Vが定格です。
   
どれ位電圧が降下しても動作するか確認すると8Vまでは正常動作しています。

調整も終わりランニングテスト中…

ようやくケースに収めました。


長くなりますが同じCF-1980 №27 の整備内容です。
同じ様な内容なので適当にカットして有ります。
いきなり整備後の写真です。
   
電解コンデンサー交換ご写真です。
オーディオ用コンデンサーがきれいです。
奥に見える黒っぽいコンデンサーが電源用高耐久型です。

電源スイッチも硫化して真っ黒になっていたのですが綺麗に清掃です。奥の方に見える青く四角い部品が、交換した速度調整半固定ボリュームです。
他機の例ですが2枚目写真は処理前後の比較です。
    
劣化していましたモールド抵抗交換後の写真です。
   
ハンダの劣化も予想されるので増しハンダをしました。

ツェナーダイオードも取り外しチェック清掃です。写真は清掃前

ヘッドの状態は良さそうです。

終わりです。
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YAESU FT-736MX 50&144&430&1200 トランシーバー (ロッキーの節電大作戦)

2019-02-07 10:58:12 | アマチュア無線
調べて欲しいとローカル局より「FT-736MX」の持ち込みが有りました。
初めて見る立派なリグなので調べて見るとMXタイプは50Mhz~1200Mhzまでカバーしている様です。
しかし現物には50Mhzのユニットは装備されていません。?

動作を調べて見ると…
144Mhzは送受信共まったくダメです。
430Mhzは受信は出来ますが送信がダメです。
1200MhzはN栓のケーブルやアンテナが無いので未確認…
周波数表示は問題無くメインダイヤルを回すと正確に変化する。

YAESUのHPに回路図が有ったので信号の流れを検討…
早速内部を見てみました。
ホコリやサビも少なく保管状態は良かったようです。
先ずは電源をチェック、スイッチングレギュレーターの様です。
電圧は13.8Vと9V共に正常に出ていました。
中央が144Mhz基板、右が430Mhz基板です。(電源ユニットは裏側に有ります)

まずは送受信信号の出ていない144Mhz基板をチェック…
元の信号は出ているのに…

どうもこのICが???
このICから送受信時に157~159Mhzの信号が出ているはずなのだが…

基板を取り外し各部のハンダをチェック、怪しいところを再ハンダ。
再組み付け、期待して電源を入れるも状態は同じ…
受信時に周波数変換へ供給される157~159Mhz当たりを確認すると信号は出ている。
しかしメインダイヤルの操作に関係なく少しずつ上の方へと変化する???
144Mhzまで見られる周波数カウンターが無いので無線機でモニター。

後から調べた430Mhz基板の場合はこの周波数はメインダイヤルの操作に比例して変化する。
TRの不良くらいなら何とでもなりそうだがICがらみだと難しい。

次に430Mhz基板をチェック、受信は問題無いので送信信号の流れを追うと…
中央の小さなフェライトコアーに巻いた線が断線しているのを発見!
ここで信号が途切れている。
これも替え部品が無いのでここで中断。

ファイナルのパワーモジュール
144/430共ハンディ機の小出力でドライブしてやるとそれなりのパワーが出るので問題無さそう。

そんなことで今回は修復できず残念な結果となりました。
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TRIO 50MhzAMトランシーバー TR-1000 No.3(ロッキーの節電大作戦)

2018-08-06 15:07:28 | アマチュア無線
TR-1000の3台目が手に入りました。
付属していた「取扱説明書」は1966年4月の印刷で、かれこれ52年が経っていることになります。
   
CQ誌1966年3月号に「TR-1000新発売」の記事が出ていますので発売直後の物と思われます。
記事写真に送信部の発振TRと思われる2SA70が見えます。
   
CQ誌のTR-1000発売記事の写真と現物を比べてみると送信部、等にかなり違いが有ります。
記事写真には大きなタンクコイルがファイナルTRを挟んで二つ有ります。
現物はファイナルTR後側のタンクコイルが小さなローパスフィルターのコイル二個に変わっています。
真意の程は分かりませんが、発売当初はLPF無しだったのでTVIが出てLPFを追加したとどこかで読んだことが有ります。
写真は現物品のLPFコイル二個になっている送信部。

最初は乾電池の向きを示した張り紙は無かった様です。

超重要なことですが、最近の乾電池を装着すると電源のオンオフに関係なくショート状態になる可能性が有ります。
最近の乾電池は外装が薄いプラスティックのシートで絶縁して有ります。
これが破れるとプラス側が露出します。TR-1000の様に電池ケースが金属だと接触して短絡のループができる恐れが有ります。
そのループの途中に乾電池押さえのバネが有るとそこで発熱してバネが潰れて変色します。
写真は別のTR-1000の乾電池押さえのバネです。初めはなぜこの様に変色して潰れているのか分かりませんでした。


取説の「回路図」です。

送信部の50Mhzの発振に2SA-70が使用して有ります。現物は2SC478です。
 バッファーは2SC32で同じですが、現物はコイルとベース間に抵抗とコンデンサーが入っています。
 ファイナルは2SC609でLPF無し、現物は2SC679でLPF有りです。
 クリコン部は2SA70と2SA71の構成です。
 第二局発部は2SA102の発信です。
 IF部は2SC102の混合、2SC101×2の中間周波数増幅です。
 AF部は2SB171×2の電圧増幅と2SB178×2の電力増幅です。
通電をして見ました。
 受信は強い信号には反応しますが、他機では聞こえているビーコンが聞こえないので受信感度は悪い。
 自作のプリアンプが取り付けて有りますが機能していない様です。
 送信は調整しても0.2W程度でした。
 送信部バッファーの2SC32が取り替えて有る様です。

 水晶は3個いずれも発信しました。

 なぜか、16V100μFのコンデンサーが追加して有ります。

 アンテナ出力部に不思議なRFC、回路図や他機には取り付けて有りません。

 調べて見ると約1年後の1967年3月印刷の回路図にはこのコイルが入っていました。
 LPFを付けた当初は取り付けて有ったようです。

ビーコンが聞こえない、出力が出無い、なので全面的な部品交換に着手です。
ダイオード、電解コンデンサー、モールド抵抗は全数交換です。
モールド抵抗は抵抗値が大きく変化している物も有りました。
セラミックコンデンサーはそのまま使用です。

TRは取り外しhFEを測定して手持ち品と比較して良い方を使用です。
手持ちTRはオークション手配の長期保管品なので必ずしも良いとは限りません。
今回測って見ると結構カスをつかまされていることに気づきました。
hFE20前後のオークション手配「新品長期保管TR」…
2SA101の規格を調べて見るとhFE MIN:30となっていた。
   
AF電力増幅TRの片方がNG、これは在庫品と交換です。もう一方はhFE157でOKです。
      
電解コンデンサー、モールド抵抗、TRを取り外したIF/AF基板。

TRのハンダ付け、ゲルマニュームTRは熱に弱いので熱を逃がしています。

珍しいSANYOの2SB171に交換、松下のOEM品だと思う。

IF/AF基板、部品の取り換え完了!この基板は数が多いので大変でした。

取り外したクリコン部の基板、上に有るのが追加して有ったプリアンプ…

プリアンプに使用して有った2SA71はhFE20とダメになっていました。
手持ちの2SA71はhFE167とOKの様です。
  
モールド抵抗、TRの取り外し   新しい抵抗とTRの取り付け完了。
   
リレー接点清掃の為にケースを外した所。

9Vのツェナーダイオードも交換対象です。

チューニングの2SC102のOSC部、TR&モールド抵抗の交換です。
周波数安定度にこだわったのか大きなチタンやマイカーのコンデンサーが使用して有る。

単独で試験してみましたが正常に発振しているようです。

チューニング軸センターがズレている。
   
取り付け部かさ上げして有りますが量が足りないようです。

送信基板、ファイナルTRは何回か取り替えて有るようでプリントパターンが剥がれて無くなっている。

送信部TR、取り外して確認しました。
バッファーの2SC32が不良、その他TRはOKでした。
ファイナル基板ではモールド抵抗と2SC32の交換です。

全基板を取り外した所です。

高周波の回り込み防止かマイク入力の所に4.7kΩの抵抗が有りましたが取り払いました。
問題が起きれば抵抗とコンデンサーのフィルターを付けようと思っています。

クリコンとIF部は発信止めの抵抗でつないである。
写真右下、本当は330Ωだったけど先日誤手配の220Ωの在庫を使用。

電源逆接属時の保護のためダイオードを取り付けです。

再組み付け完了!
信号系の配線は同軸ケーブルに変えたのでリレー端子回りが込み入っている。
一息ついて配線の確認です。

電解コンデンサーの極性反対、基板間のアース線忘れ、リード線のハンダ忘れがそれぞれ一ヶ所ずつ有りました。
極性反対、本機はプラスアースなのを失念しいつもの感覚でマイナスをアースに繋いだのでした。
写真は修正後です。(中央の電解コンデンサー)

恐る恐る電源投入さて結果は…
先ずは各部の電圧を測定9V&12V、正常に掛かっているようです。
ボリュームを上げると盛大なノイズが…
各コイルを微調整、チューニングを取るとビーコンが聞こえてきました。
他機と同じくらいのレベルなので期待していたほどでは無かったが取りあえず第一目標達成。

次にパワー計とダミーロードを取り付け送信テストです。
発信は調整コアーを抜いてゆくと停止するので少し入れ込んだところで固定。
3個の各水晶とも問題無く発信しているようです。
パワーはトリマー二ヶ所の調整で無変調時に0.4Wで思ったより出ていませんが、マイクより変調を掛けてやると1W越えとなります。
2SC32のコレクター側のトリマーが最小で最良点になりませんので、並列接続して有るコンデンサーの容量を少なくする必要が有る様です。
このコンデンサーは基板裏側に取り付けて有りましたが横から半田ゴテを入れて取り外しました。
取り外したコンデンサー   トリマーも中程で最良点になりました。
  
無変調時出力         変調時出力
   
調整途中では有りますが変調が驚くほどクリアーです。
こんな古いマイクでも息使いまできれいに載ってくる…
他の600Ωマイクもテストして見ましたが良好でした。

TR-1000の1、2号機について、古いリグはこんなもんだと思っていた変調音質ですが、1、2号機も部品交換をしてみようかと思い始めています。
追記
2SAトランジスターの在庫が少なくなったので手配しました。
オークション品は不良が多いと中程に記載しましたが、
今回Net通販で入手したモノは100%良品でしかもお値打ちでした。





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15A安定化電源 DM-130MVZ(ロッキーの節電大作戦)

2018-07-13 21:47:52 | アマチュア無線
古い15A安定化電源が手に入りましたので整備です。
事前チェックでは電圧計と電流計が振れません。
電圧は出ていますしVRでスムーズに可変します。

ケースを開けてみますと立派なトランスと放熱板が目に付きます。
   
ファンも付いていますが通電だけでは回転しないので常時回転では無さそうです。

変わったパワートランジスターが付いていると思ったら見えているのはソケットだそうです。

整流ブリッチと中央の丸い部品はファン用の温度スイッチです。

少し清掃…
   
基板の取り外しは半田吸い取り機と吸い取り線が活躍!
   
電圧計と電流計を取り外し、本格的な物では無くラジケータータイプです。

ラジケーター可動部の調整と清掃です。

小容量の電解コンデンサーは交換です。

再組み付けで苦労したのがLEDランプのパネルへのはめ込みです。
いっそうの事、基板からLEDを外して瞬間接着剤で止めてリード線をハンダ付けしようかと思いましたが何とかはまり込みました。

電圧計の表示も復活しました。

この平滑電解コンデンサー小さいのに25WVで33000μFも有ります。
掛かっている電圧は26V有るので余裕の無い設計です。

使いながら各部の温度測定です。
トランス、整流ブリッチ、パワーTRのヒートシンクです。
ファンの温度スイッチはヒートシンクが50度になると作動しました。

各部の電圧です。
トランス端子20.1V、  平滑コンデンサー26.6V、  出力電圧13.8V
        
短時間ですが10A負荷を掛けて見ましたが出力電圧の変動は0.00Vで優秀でした。
不思議なのが貼り付けて有る銘板は15アンペアなのに仕様書は連続出力25アンペアとなっているのはなぜ…
   
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TRIO TS-780 144&430 トランシーバー (ロッキーの節電大作戦)

2018-05-22 17:56:57 | アマチュア無線
調べて欲しいとローカル局よりTS-780の持ち込みが有りました。
初めて見る立派なリグです。
調べて見ると受信は出来ますが送信は各モード共まったくダメです。
取説に回路図が有ったので信号の流れを検討…

電源ユニットの電圧は13.8Vと9V共に正常に出ていました。
Sメーターのランプが切れています。(トップ写真は裏側から懐中電灯で照らしています。)

早速内部を見てみました。
TR-5200と比べると実装密度も高く技術の進歩を感じます。

良く使用されたリグの様で空気孔近くの基板にホコリが結構有りました。
使用しなくなってからの保管状態が良くないようでコイルケース等が結構サビて居ます。

こちらのIC、足が真っ黒になっています。最初から黒い塗装がして有るのかも? 綿棒で磨いたらきれいになった。
   
電源端子も磨いて綺麗に…

送信信号の出ていないIF基板を取り外し、割と簡単に外せた。

このFET(2SK125)が怪しいので取り外してTRテスターで見る事に…
それにしても良くさびているコイルケースだ…なにか厳しい物を感じる。

取り外して測定、特に問題はないようでした。

そこでその前段のFETを取り外し測定、変な表示が出たのでこれが不良か…
   
早速FETを取り換えた。そうするとPowerが少し出るように…

各コイルやトリマーの調整をすると430Mhzでは20W以上、144Mhzは15W前後出るように…
Powerが出過ぎなので出力調整の半固定VRを回すも430Mhzは17Wくらいまでしか下がらない。

Powerの最大値を調整するVRが壊れているようでPowerを押さえ込めない、さて困った。
このVRはホコリの侵入ヶ所にあるので故障しやすいらしい。

手元に有ったVRと交換、少し大きいので窮屈そう。
これで14Wに押さえることが出来た。

SメーターがFMの時ほとんど振れない。
この不具合は受信調整で解決した。同調がズレていて感度不足になっていたようです。
   
切れているSメーターの照明をLEDに交換。
   
プラスチックの劣化でバラバラになっているメモリー用の電池ホルダー

現在は電源を切ると初期状態に戻ってしまう。

これは手持ちが無いので電池ホルダー購入か…
またはリチュームイオン電池の3.7vくらいのが流用できるらしい。
どうするか持ち主に確認しなくては…

周波数が10Khzくらいズレている。
該当箇所のトリマー調整が必要ですが、周波数カウンターが無いのでこのままとします。
表示の数字でメイン周波数を受信中です。

レピータ運用に欠かせないシフトが出来ません。
レピーターの周波数がダウンしないのであきらめて取説を見たらビックリ!
「将来レピーター運用が許可されたときの為の物でシンプレックス動作しかしない」の記述がありました。
現状のままでは写真のSWは動作しないそうです。
ただし内部のジャンパー線の移動でシフトは出来るようです。
その後トーンユニットはオプションで用意されていた様ですが、本機には付いていませんでした。

そんなところで中途半端ながらここまで出来たのはこのメンテナンスブックが手元に有ったからでした。
      
長文お読み頂き有り難うございました。
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TRIO 50Mhz AM&FM トランシーバー TR-5200 No.5(ロッキーの節電大作戦)

2018-04-27 18:19:35 | アマチュア無線
1972年、今から46年前に私とQSOしたリグが診断のために手元にきました。
使用されていた方は当時高校生だったそうです。
写真はその時発行されたQSLカードです。当時ハガキは10円で送れたのですね。
   
機体は後期型のようで後ろ面のファイナルユニットが有る部分のビス部がへこんで居てファイナル部の空気の流れが良くなっています。

ホコリがなぜか電源のパワーTR部に集中的に積もっている。電源や同軸コネクターの清掃も必要のようです。
   
こちらのスイッチノブ2個は本来同じ方向を向いていなければならないのですが、手前のが変な方向を向いています。
ON/OFF の動作は問題ありませんでした。

内部のホコリは割と少ないが、空気穴から入り込んだホコリがケースに…
   
RF、AF、ドライバーの各ユニット。
      
部分的にサビの多い所が有ります。AF部のトランス部や各部のビス等…
   
ドライバーTR、かすかに2SC517の文字が見えます。

ファイナルユニットです。左が2SC517の取り付け面、右が基板面です。
   
リレーは2個使用して有りますが取りあえず分解清掃です。
  
シャーシー下面のユニットはホコリが少なくきれいです。 VFOはケースに囲われているのでホコリの侵入はほとんど無しです。
   
シャフトは何とか磨かなくても良さそうなサビ具合でしたが結局磨きました。

電源を入れてみようと思い100Vプラグを見るとこちらも清掃しなくては、またコードにヒビ割れらしき物が有るので要交換です。

電源投入、ランプの切れは無さそうです。
   
13.8Vと9Vの電源電圧も少し低めですが問題無さそうです。
     
各ボリュームやスイッチの確認です。
VRは全てにガリが有りました。数回動かしていると収まるのも有りましたが、ダメなVRには接点洗浄剤を少し使用したらガリは無くなりました。
各スイッチは切り替え時にガリと言いますが接触が不安定と言う事は有りません。
音声VRを一杯に上げても低周波発信しないのでAFアンプ部の電解コンデンサーの交換は必要なさそうですが、他ユニットのこの電解コンデンサーは要交換です。
   
実際のところは電解コンデンサーは外して見ないと本当の良否は分かりません。
下の写真は以前取り外した電解コンデンサーですが、上から見てOKでも下から見ると液漏れしている物が結構有りました。
     
受信は50~52Mhzまで固定チャンネルを含め出来ています。
正規マイクは有りませんが、この機体は送信スイッチが有るので早速ダミーロードを付けて送信テストです。
逓倍ユニットの出力が他の機体に比べると半分くらいなので2SC460Bの劣化か…
それでも送信パワーは8W位出ているので当面は問題無さそうな気がします。

各部コイル&トリマーの調整で10W近くまで行けました。
電源が13.1Vと少し低めに設定して有りますので正規の13.8Vにすれば10W越えになるでしょう。

DC電源での送受信も確認、問題無さそうですが、コネクター部分を動かすと電源が切れることが有るので端子の清掃がまだ不十分のようです。

各部の清掃や電源コード、ビスの交換で奇麗になりました。
      
そんなことであちこちからTR-5200が5台そろいましたので記念撮影です。

長文お読み頂きありがとうございました。
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SWR&パワー計の更新!(ロッキーの節電大作戦)

2018-04-21 08:25:04 | アマチュア無線
 久しぶりに「SWR&パワー計」の購入です。
今まで使用していた「SWR&パワー計」は45年位前に購入したもので、一応送信すると頼もしくメーターは動きますが、指示が正しいかは甚だ疑問でした。
新しいSWR&パワー計を無線機につないで測定すると10Wのつもりが14W近く出ていてビックリです。
10Wのつもりが
      
14W近く出ていた。

Asahi のSWR&パワー計は中央のツマミでメーターの振れを調整出来るので校正して現役続行です。

28年前のモービルハム誌にこのSWR&パワー計の広告が載っている。
内部の改良はされていると思うが、デザインが同じように見える。
ある意味凄いと思う。
   
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あれから40年 10A安定化電源の改良!(ロッキーの節電大作戦)

2018-04-09 15:04:16 | アマチュア無線
あれから40年シリーズ第2段!13.8V固定の10A電源の改良?です。
実際は製作後33年位で40年は経っていませんが…
トップ写真は改良前です。
むかし購入の電圧計はジャンク品でしたので目盛りが合っていなくて「手書き目盛板」を貼り付けて有ります。
今にして思えば内部のシリーズ抵抗を調整すれば良かったのにと思います。
トランス式なので重く8.2kg有ります。今回少し軽量化を図る予定ですが、制御系はそのまま使用予定です。。

制御はスイッチングIC式なので余り発熱は有りません。
制作時10A連続負荷を行ったときに1番発熱したのはトランスでした。
解体中でトランスを外した所です。

スイッチングノイズ除去用のフライホイルコイルで480μH有ります。

整流ブリッジ部、なんだか複雑な加工をしたのだなぁと思う。
端子部分からも放熱するように銅板で配線が組んであります。

整流部放熱版を外した所です。シリコングリスがタップリと塗ってある。

この整流ブリッジは調べて見ると今でも流通しているようです。
リード線部が変色しているので銀メッキの腐食かな?

基本的には12V出力ですが、中央の半固定VRで多少の電圧可変が出来ます。
下部はサンケンの制御用ICですが今は発売されていないようです。

電解コンデンサーに懐かしい「カトー無線」の値段ラベルが…
名古屋近辺の方でないと分からないと思うけど、昔の電子部品調達は「カトー無線、仲野無線、栄電社(現エディオン)」でした。
   
新しい整流ブリッジを取り付けたところです。

デジタルの電圧計を取り付ける穴を開けました。

注文していた電解コンデンサーが入って来ました。
端子がボルト締め付けです。もう1個は5A電源用です。

電解コンデンサーの取り付け完了です。すごく存在感がある。

計量です。余分な放熱板などを取り除き 1キロ超の軽量化を実現です。

デジタル表示の電圧計も無事動作です。

無線機を接続し負荷を掛けて見ました。
13.8Vから13.6Vと多少の電圧低下が見られますが実用的には問題無いでしょう。
ただ今までは気にならなかったのですが多少ノイズが出ています。
このノイズ、後から分かった事ですが後付けのデジタル電圧計から出ているのが判明しました。
デジタル電圧計の電源ラインにフェライトビーズを入れても解決しません。
今は、電圧確認の時だけ点灯するようにスイッチを付けました。
右側写真、左下のスイッチを切るとノイズがピタリと止まりました。
最初はサンケンのICから出ているのかと思ったけどとんだ濡れ衣でした。
   
10Aの負荷テストです。
出力電圧をデジタルテスターで測定すると
無負荷の状態で電圧は13.77Vですが10A負荷時は13.29Vで0.48V低下します。
左写真、無負荷時      右写真、10A負荷時
      
10A負荷時、今回取り付けたデジタルの電圧計は13.5Vを表示しているので余り当てにならない目安程度です。

使用した負荷抵抗、数秒の使用で結構熱くなる。

そんなところで10A安定化電源の改造も終了致します。
長文お読みいただき有りがとうございました。
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あれから40年 5A安定化電源の改造!(ロッキーの節電大作戦)

2018-04-07 19:04:04 | アマチュア無線
40年前に製作した電圧可変5A安定化電源の改造です。
特に問題無く動作はしていたのですが、今後に不安を感じ改造に着手しました。
製作当時は新品の部品を使用したのでピカピカしています。

パイロットランプはネオン管ですが、残念ながら現在は点灯致しません。
LED化すれば良いのですが当面はこのままダミーとして残します。

整流ダイオードです。ブリッジ整流じゃ無いのが40年前を感じさせます。
写真は現在の状態です。

パワーTRは製作当時と変わっている様です。自身は替えた記憶が無い…
右写真、当時 TEN 2SD174 Max(Pc):50W
左写真 現在 TOSHIBA 2SD113 Max(Pc):200W
出力電圧が0~15Vの可変だったのでコレクター損失の大きいTRが手に入ったので変えたのだと思います。
   
NECの「C142A」ICによる制御基板です。

制御基板の裏側に制作年と思われる数字が…
昭和52年8月(1977年)のようです。

改造前、平滑用電解コンデンサーは4700μFが2個使用です。

部品調達の件は「10A安定化電源」の所で書きましたが、カトー無線で調達していたようです。
薄くて写真では見えませんがラベル下段に「パーツセンター」の文字が見えます。
当時、630円していたようです。

配線の取り外しには60W半田ごてが活躍です。

結構立派なトランスを使用していたのだ。

解体作業中…手前が手作り放熱版をバラしたアルミ板です。
これだけ沢山のシリコングリスを塗っていたのか…

ゴムブッシュが硬くなり破損していました。

替わりに手元に有る適当な物を使用しましたがデカい…

制御は秋月電子の10A電源キットを使用します。
電流検出用セメント抵抗0.1Ωを2本並列の所を1本にして、5A以上で電流制御が掛かるように目論んでいます。

ジャンク品ですが、放熱板も本格的な物にしました。
左下の穴は同軸のソケットを取り付けていた名残です。
このケースは以前、自作VFOのケースだったのです。

組み上がり全体写真、デジタルの電圧計を追加です。
電圧と電流の大型メーターは製作後5年くらい後に取り替えた物です。
外付けの電圧可変VRはまだ付けて有りませんが普通のVRにした場合、うっかり触って電圧が上がるといけないので多回転のポテンションメーターにしようかと思っています。

平滑用の電解コンデンサー、発注品が間に合っていないので前の物を一時流用です。

途中、基板上にTRを取り付け、その足を切ったままハンダ付けを忘れて電圧が出ませんでした。
こりゃ困ったと思い、テスターで各部の電圧を測定したら発見、無事に13.8Vを出力しヤレヤレ…

発注していた電解コンデンサーが入荷しました。
端子がネジ締めタイプでなんだか高級感があります。
右の小さいのは今まで使用していた物です。

取り付けも無事完了。取りあえず13.8Vの電圧固定で使用出来ます。
後は電圧調整のVRを取り付けるだけとなりました。
VRはポテンションメーターにする予定で発注しました。

次の日入荷!早い、A電子は相変わらずレスポンスが良い。
ポテンションメーターが入荷したので作業開始です。
制御基板との間はシールド線を使用しました。

電圧調整ツマミは、ストッパー付きバーニヤダイヤルにしました。
無線機を接続し負荷を掛けて見ましたが、電圧変動無く結構優秀です。

電流制限がどのあたりで働くのかを確かめるために負荷を掛けて見ました。
7Aを越えると働きます。当初のもくろみは5~6Aだったので少し高めです。

7A負荷時、本体に付けたデジタル表示の電圧は変化しませんがデジタルテスターで見てみると…
13.80Vから13.66Vと多少の低下が見られました。
無負荷時      7A負荷時
   
このキットは電流制限も調整出来るようにVRが付いています。
電流検出用セメント抵抗0.1Ωと並列に入っているこのVRを調整しましたが6.5Aまでしか低下しませんでした。
目標の5~6Aにするにはセメント抵抗の値を上げる必要が有りそうですが、電流回路の抵抗が上がるのでこのままとします。
後、無線機の受信状態の様な負荷の軽い時は(消費電流50mA位)無線機のVRを絞ると発信音ノイズが入ります。
通常はVRを上げているので無線機のノイズに消され気になりません。

その後、この発信音ノイズ実は後付けのデジタル電圧計から出ていることが分かりました。
電源ラインにフェライトビーズを入れてみましたが解消されません。
そこで電圧をデジタルで確認するときだけ表示するようにスイッチを取り付けました。

スイッチを切ると発信音ノイズがピタリと無くなりました。
電源キットのノイズかと思って居ましたがとんだ濡れ衣でした。
これで「5A安定化電源の改造!」は一区切りと致します。
長文お読み頂き有り難うございました。

追記、
この電源ユニットは無線機の電源に使用すると電波の回り込みで異常に高い電圧が出る場合が有りますので注意が必要です。
IC-71でAMを送信にすると場合によっては出力電圧が21V位に成り驚きました。


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ICOM 50Mhz AM&FM トランシーバー IC-71 No.2(ロッキーの節電大作戦)

2018-03-13 21:49:52 | アマチュア無線
2台目の IC-71が手に入りました。
前のIC-71と比べ、シリアル No.で約2,500番後です。
前機との違いを見ながらいじってみました。
上から見た感じの違いはあまり有りません。

ドライバーTRの2SC517ですがこれも同じTRです。

バッファーTRは2SC512から2SC642に変わっています。

左側コイルのコア-が抜け掛かっているのは同じです。

プリント基板が「手ハンダ付け」から「フローハンダ付け」に変更されています。
前機では基板名称に「IC-70 」が有りましたが全て「IC-71 」になっています。
 
IF基板、回路変更され部品配置に余裕が出来ている。

クリスタル発信部からミキサー部への接続が300Ωフィダー線から同軸ケーブルに。

発信部のクリスタルが一部ハンダ付けから全てソケットに変更。

Sメーターは光が透過しないタイプなのでイマイチです。

ジョイントの止めネジがシールドケースに当たるのは同じでした。


機構的な部分の内容確認です…
スケルチVR(プルSW付き)とシーソーSWの動作不良が有ります。
VRは分解して見ましたが内部部品が破損していました。

手持ちのプルSW付きVRはシャフトが短いのでアダプターで長さを延長です。
締め付けネジ部が1ミリくらい細いので回り止め穴の位置が違い追加で穴を開けました。

シーソーSWは内部を開けて見ました。
ここは100V を開閉するので接点部がアークの影響で汚れています。
写真は取り忘れたのですが動作不良の原因はこのプレートの裏側にシーソーさせるピンの痕が不規則に付いて動きを悪くしていました。
800~2000番のサンドペーパーで面を平滑にしたらパチパチとスムーズに動くようになりました。
   

電気的には音量ボリュームを上げるとピーと発信します。
出力は5W弱なので並列使いのファイナルが1個ダメになっているかも知れません。
いずれにしてもまずは製造後45年以上経っていると思われるので全電解コンデンサーの交換です。
写真はAF部で交換後です。

前機ではVFO内のコンデンサー交換は見送りましたが今回は挑戦です。
取り外し中です。

後から分かった事ですが、再組み付け時に位置が分かるようにマークをして置いた方が良いです。
全面パネルとダイヤル軸の所にメタルが入るので少し位置がずれただけでメタルが入らなくなります。

VFOは一ヶ所のアース端子に何本もの線が来ているので取り外しには大容量の半田ごてが必要です。
ターボ付きでしたがコテ先の小さな半田ゴテでは歯が断ちません。
昔ながらのコテ先の太い60W半田ゴテだと簡単に外せました。

丸いカバーを外したVFOです。1個有る電解コンデンサーは見た目でも分かるくらい劣化していました。

今回はせっかくバラしたのでFET、TR、ツェナーダイオード等も交換です。
FETはMK-10を2SK19に、TRは2SC710で同じですが足がハンダメッキの物にしました。
結果、2SK19でも問題無く発振して出力が1割方増えました。

続く
5ヶ月経ちますが訪問者の方も見えるのでその後の報告です。
メインダイヤル部のメタル位置調整を行いVFO部の再組み付け完了です。
丸いアルミのVFOケース、シャフト、バリコンのジョイント部、等を少し磨き見栄えを良くしました。

ランプはLED化しましたのでメインダイヤル部はきれいです。
パネル部の文字が消えかかっていた所にはネームシールを貼りました。
受信は各コイルの調整で近くのビーコン信号が保有機の中では良い方です。
出力はダミーロード負荷で8W以上出ているのでファイナルTRは健在のようです。
写真は他機との比較や機構部を眺めて楽しんでいますのでなかなかケースに収めてもらえない本機です。

長文お読み頂き有り難うございました。
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ICOM 50Mhz AM&FM トランシーバー IC71 No.1(ロッキーの節電大作戦)

2018-03-10 13:01:29 | アマチュア無線
1970年代当初にアマチュア無線を始めましたが、初めて電波を出したのが50Mhz帯でした。
交信相手局が良く使用していたリグの一つにICOMの「IC71」が有りました。
この度、送信不良品ですが手に入りました。
到着時の外観、結構汚れている。なんだか可愛そう、購入当時は可愛がられていただろうに…

清掃してインテリアとして飾って置きましたが、前回のTR-1000やTR-5200同様少しなぶってみようかと思い内容調査です。
外付け電源が付いています。
電源の電解コンデンサーを交換しようかと開けて見ましたが、再組み付けが難しそうなのでやめました。
この構造では組み付けに手間が掛かっただろうなと思う。
左上に過電流検出用の抵抗と思われる巻き線、今なら0.1Ω程度のセメント抵抗だけど…

本体のカバーを外した所、スッキリしている。
上部は発信MIX、受信RFアンプ、下部は発信部とドライバー部、中央左の丸いアルミのケースがVFOのようです。

下面カバーを外した所、コンパクトにまとめて有るので込み入っている。
TR-5200に比べるとレストアは大変そう…

ドライバートランジスター、奇妙な放熱板が付いている。
シールド版に触れそう、良く見ると絶縁テープが貼って有った。

送信バッファーのトランジスター2SC512、回路図上は2SC774となっているのだが…
2SC512でもトランジション周波数60 MHzなので問題ないのか?
修理交換されているのかメーカー出荷時から付いていたのかは不明…

中間周波数増幅基板こちらはの基板名称は」「IC71」となっている。
このリグ全体ですがハンダ付けが手で行われている。
1970年製なので当時のICOMにフローハンダ設備が無かったようだ。

ファイナルユニット基板、2SC517が2個並列で取り付けて有るはずだがハンダ面しかみえない。
こちらの基板名称は「IC70」となっている。

低周波増幅&変調基板、こちらも基板名称はIC70となっている。
最初はIC70で発売しようとして開発したが、東芝のラジオがIC70で発売されたので機種名をIC71に変更したらしい。
その名残が一部分基板名称に「IC70」として残っているようです。

発振回路部分、なぜか300Ωフィダー線が使用して有る。

送受信のクリスタル発信部、上が送信用で下が受信用です。
標準装備のクリスタル2個は直接ハンダ付け、オプションの2個はソケット取り付けです。
直接ハンダ付けは初期のモデルです。その後、全てがソケット取り付けとなりました。
最初のクリスタルだけ固定コンデンサーでその他は半固定トリマーです。

クリスタルの切り替えロータリーSW等はカバーが掛けて有り、接点部は余り汚れていなそうです。
汚れていてもカバーが有るので清掃がしにくいのですが…


取りあえず電源投入、ランプの切れは無いようです。
SメーターはSWR計も兼ねているようです。

受信感度が悪くSメーターの振れが悪い、RFアンプ2SK19の不良かな…
FMは通常のザーと言うノイズが出ています。
AMはノイズが少ない状態です。ボリューム最大でわずかに聞こえる程度。
RITやスケルチは取りあえず正常のようです。
ダミーロードを付けて送信して見るも50MHZ帯の第1クリスタルが発信していません。
52~53Mhz帯は弱いながらも出力は出ています。
この機種は50~54Mhzまでを4個のクリスタルで分担して送信しています。
最初の50MHZ帯の第1のクリスタルだけ発信していません。
切り替えSW、クリスタル、直列に入っているコンデンサー、等の不良が考えられます。
基板を外して色々と試しましたが最終的にクリスタルの不良と断定して第1クリスタルの62.255Mhzを発注しました。

取り外した不良と思われるクリスタル。


注文していたクリスタルが入って来ました。
思ったより安かったので2個注文していました。
支払いは品物が着いてからの振り込みです。早速振り込んできました。 アロー電子info@arrow-denshi.com

クリスタルをハンダ付けするのが嫌だったのでソケットを移植しました。
後から考えると配線を替えるだけで良かったのかなとも思う。

早速に発信テストです。出力は調整無しで5ワット弱でした。もう1個のクリスタルも同じ様に発信。
発振しなかったのはクリスタルの不良でした。
出力の調整は全体の電解コンデンサーを交換してからする事にします。

変調アンプ部の電解コンデンサーを取り外した所です。
この2SC710と言うトランジスターは高周波から低周波まで広く使用して有ります。

交換した電解コンデンサーです。
色々なメーカーのが混じっているので以前のユーザーさんがメンテナンスをしたのかな?
交換によりボリュームを上げると起きていた低周波の発信は無くなりました。
丸いケース内に有るVFOにもう1個有るのですが分解が大変なので今回は見送りです。

付属の専用電源を使用している限り問題ないのですが、逆接防止のダイオードが付いていないので取り付けました。

送受信切り替えリレーを取り外し接点を磨きましたが、通常の紙で磨くくらいでは50年来の黒いサビは落ちませんでした。
そこで2000番の紙やすりで磨き、接点洗浄剤とエアーブローで処理しましたがどうなることやら…
このリレーは2接点が6回路も有りチョット驚き、普通は4回路2接点の事が多い。

使用して有る同軸ケーブル芯線が0.3mm位のが1本なので、複数撚りの芯線同軸に交換しました。
効果の程は分かりませんが結構苦労した。


一通り作業が終了したので確認後電源投入!ランプも点かない、音も出ない…
調べて見ると13.5VDC電源が来ていない。
こりゃ電源が壊れたかと開けて調べて見たけど問題ないようです。
この電源は過電流が流れると電源を遮断する優れもの?の様です。

色々調べてたどり着いたのがこちらのジャンパー線です。
マイナスとマイナスを編み線でジャンパーして有るのですが、これの絶縁チューブ溶けてが下のプラスラインと接触していました。
電解コンデンサーを交換するときに邪魔だったので取り外しましたが、再取り付け時に接触させてしまったようです。


電源の問題が解消したので通電です。
電解コンデンサーを交換したのでAFボリュームを上げると発振していたアンプがおとなしくなりました。
これに気をよくしてダミーロードを付けて送信テストです。
各トリマーとコイルの調整で8Wまで出ました。ただしこのパワー計あてにならないけど…
取りあえずファイナルトランジスター2SC517は働いているようです。


ここでマイクを取りだし変調を掛けて見るもほとんど変調が掛かっていません。
信号発生器は無いのでAFアンプの先頭から手で触ってみて音の出方から先頭付近のトランジスターが思わしく無いと判断です。
先頭は2SC871と言う石ですが同じ物が無いので困ったときの2SC1815GRに交換です。
2段目は2SC710でこれは予備品が有りましたのでそれに交換です。
スピーカー端子にデジタルテスターを付けてACで測定しましたが交換前と比べると3~4割上昇しました。
トランジスター2個の交換で変調は掛かるようになりましたがまだ浅いので不満では有ります。
交換したトランジスターをチェッカーで測って見ましたが、問題無しで無実だと言っています。
 
しかし、交換した2SC1815GRや2SC710も同じ様なhfeでしたのでチェッカーでは分からない劣化が有るようです。
改善が見られたので気をよくしてAFアンプのトランジスターを全て交換してみました。(除くパワーTR)
しかしそれ以上の効果は有りませんでした。
交換でのその他変化点ははスケルチの閉じる位置が12時位置だったのが9時位置になりました。
交換したAFアンプのトランジスター


先にも書きましたが受信感度が悪いのでRFアンプの2SK19を交換しました。
取り外した2SK19をチェッカーで見てみると足の配置がBCEでトランジスターを表示しましたので不良のようです。

2SK19の交換で劇的に感度が上がるかと思いきやほんの僅かしか改善されません。
そこで他のトランジスターも試してみることに…
最初は足配置以外は2SK125と同じという触れ込みのJ310を試しましたが何も聞こえなくなりこれはダメ。
次に2SK241を試しました。感度は良くなったのですが、強い信号が入ると発信気味でこれもダメ。
結局最初の2SK19に戻しました。YランクをGRランクに替えたのでドレイン電流が増えてドレイン電圧が低くなったので電源からの抵抗470Ωを300Ωに変更して電圧を上げたら少し感度上昇です。

その他クリスタルOSCやIFアンプのトランジスターやダイオードを交換してみましたがあまり効果無しです。
コレクター電圧を当たって見るとIF最終段のトランジスターが低かったので抵抗値変更で電圧を上げたら少し感度が上昇しました。
コイルコア-の調整も行いましたが、硬くて動かないのも有りイマイチです。
そこで、コアー部にシリコンを少量スプレー、後から調整するつもりでしばらく放置です。
4ヶ月後、気が向いたのでコアーの調整です。調整ドライバーは竹箸を削ってコアーの溝に合うように作りました。

結構同調がズレていて調整範囲を外れているので外付けでコンデンサーを追加した所も有ります。
この処置により感度も上がり近くのビーコンが受信出来るようになりました。

AFアンプへの入力レベルがFMとAMで大きく違うのでFM側に半固定ボリュームを付けた。
この半固定ボリュームは回路図上では入っているのだけど実際は省いて有りました。

そんなことで製造より50年近く経った無線機の復活は送信より受信の改善に手間取るとは意外でした。
またインテリアに戻りますがこのIC-71はSメーターの照明が裏から透けて奇麗です。
長文お読み頂き有り難うございました。






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ICOM VHF FM トランシーバー IC-21 (ロッキーの節電大作戦)

2018-01-08 10:18:17 | アマチュア無線
いつ頃の発売なのか「IC21」で検索しても記事のヒットが無いので人気の無い機種のようです。
水晶発信方式だから1970年代で40年以上前の機種と思われますが…
先日、送信不良でオークションに出ていました。
少しいじってみようと思い入札しましたが、私の他に誰も入札せず送料と余り変わらない金額で落札。

本体が着きました。40年の歴史を感じさせる外観です。
まあ、回路の勉強教材だから良しとします。
それにしても多少掃除して見ようかなぁ…
   

電源投入、取りあえずランプの切れは無いようです。
スケルチVRを最小にしても開きませんが強い局を受信すると開きます。
その後ボリューム洗浄等を行ったせいか知らない内にスケルチは正常に…
ダミーロードを付け送信してみましたがパワー計がまったく振れませんでした。

送信の水晶は発振しているようでファイナルユニットまで信号が届いています。


ファイナルユニット
ここのトランジスター2SC552が不良なのかな? ハンダ面しか見えない。

ちなみにこのIC21は製造番号3000番台です。
もう1台のIC21が手元に有りましてこちらは製造番号が6000番台です。
ファイナルトランジスターが2SC1177に変更、改良?されている。


受信用の水晶が多めに入っています。
どこの周波数かは大体想像が付きますが最近はデジタル化されたので聞こえないでしょう。


リレーは接点洗浄が必要かな…


水晶の切り替えスイッチ。

基板は簡単に取り外せた。接点復活剤が乾燥して結構汚れている。
裏面に有るロータリーSWを接点洗浄剤で洗浄して再組み付け。
接点洗浄剤を使用するとシャフトの回転が重くなるのでシリコーンスプレーを軸部分に少量付けると良くなります。


全体への13.5V供給ユニットです。


IFユニットか…


こちらは小さな基板に、ファイナルユニットへの8~13.5Vの供給と水晶発信系への9Vの供給をになっています。
9V系は、1N757と言う聞き慣れないツェナーダイオードと2SC620による9V固定出力で問題なく出ています。

各部の電圧や送信信号の道筋を確認中にこのユニットからモクモクと煙が!
見ると、9V側のユニットの抵抗が炎上?
ツェナーダイオードの外観が醜い状態なのでこれの不良により電圧が上がり電流増で焼けたのかな?

換えのダイオードも無いので取りあえず9Vは外部電源から供給して調査続行です。
ただし供給先のユニット不良も考えられるので電流計をいれて監視です。
受信時約30mA、送信時約10mAで問題無さそう…
   

8~13.5V系は送信時だけ電圧が掛かるのですが13.5Vの入力は有るのですがファイナルユニットへの出力は2.5V位です。
トランジスターの不良が疑えますのでユニットを取り外しました。
丸いトランジスター横の抵抗が焼けています。


ここで送信系の電源も外部別電源で13Vをファイナルユニットに供給して送信したら出力10W以上をを確認、ファイナルトランジスターは生きていました!


先ほど取り外した電源ユニットのトランジスター不良を疑い出力側から順次外したがどれも正常…
どうも半固定ボリュームの不良のようです。
50kΩの規格に対して両端で75kΩ、写真の回しきった状態で中央と左の端子間が25kΩも有るのでファイナルユニットへの電圧が2.5Vしかなかったのでしょう。
最初に半固定ボリュームを疑うべきでした…
  
前回、半固定ボリュームの不良と判定したけど…疑問が出て来た。 
半固定ボリュームが高抵抗になれば出力制御のトランジスターのベースに電圧が掛からない方向になるからです。
結局このユニットも後から出てくる電源ユニットの不具合と同じく電解コンデンサーの問題だったかも…

取りあえず注文した部品が入って来たので作業開始です。
問題ユニットのトランジスター、電解コンデンサー、焼損抵抗を交換しました。
焼損抵抗は必要無いかと思いましたがワット数を上げて1ワット品に交換です。
この抵抗、回路図上は22オームの所を手配ミスで220オームを取り付けたけどその後のテストでは問題なし?…
最近の抵抗は値段は格安ですが100個単位の注文なのが難点です。
せめて10個単位くらいに成らないかな、残り99個使い切れない…

2SC372は手持ち品をその他はコレクター電流とワット数から適当な物に交換です。
組み込み前に電源を供給してテストをしましたが9Vと13Vがそれぞれの出力より出て問題なしでした。
半固定ボリュームの所に電圧を加えるとパワーユニットへの供給電圧が低下することも確認です。
SWRが悪くなると、ここに電圧がかかりパワーユニットへの電源電圧を下げてファイナルトランジスターを保護する役目を果たします。
交換後(1ワットの抵抗が大きく目立つ)
      
このユニットの回路図(R601 22オーム 間違えて220オームを付けた)

ファイナルへの電源供給とSWRが高い時に保護する役目を果たす回路部分。

部品交換したユニットを組み込み、ダミーロードを付けて送信テストを行いましたが「LOW」だと問題ないのですが「HI」だと電源が遮断されます。
最初は半固定ボリュームの所の問題かと思い色々と調整をしてみましたが状況は変わりませんでした。
その内に電源遮断は大元の13.5V電源だと言うことに気が付き基板上のコンデンサー3個を交換してみました。
そうすると送信「HI」でも問題なく成りました。どうも電源の過電流保護回路がコンデンサーの劣化で低い値で動作していたようです。
本当はこれくらい古い機体は電解コンデンサーを全て交換するくらいにしなければいけないのですが…

新スピリアスと免許の関係でこのリグを交信に使用することは無いのだけど、HI送信だと10W以上出るので電源電圧を少し下げた。

調整中にムギ球が切れたのでLEDに交換しました。ムギ球の方が暖かい色合いで良いのだけど…

もう1台のIC21や他機種と聞き比べ中ですが田舎なので交信している局がほとんどいない…

受信感度はそんなに悪くないようですが他の機械と比べるとイマイチなので調整が必要のようです。
ひとまず送信できるようになり色々と良い勉強が出来たリグでした。
これでこのタイトルはひと区切りとします。長文お読み頂きありがとうございました。

※コメント頂きありがとうございました。
 少しはお役に立てましたでしょうか?
 FBなハムライフをお送りください。




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