SONYのラジカセCF-1980が手に入りました。
汚れは少なめですが、テープ走行ダメ、ラジオ不調ですので整備?です。
残念な事にスイッチノブが2個破損しています。
早速ケースを外して見るとスピーカーの外形が丸いので後期型のようです。
CF-1980はスピーカーの形で前期型と後期型に分類できます。
その他に回路や使用トランジスターでも前期型と後期型では違いがあります。
こちらは前期型でスピーカーの外形が四角です。
スピーカーを保護して作業開始です。
作業計画としては次の様な感じです。
1)スイッチの分解整備
2)トランジスターを取り外して性能チェック、不良品は同等品と交換
3)電解コンデンサーの交換
4)カセットメカ部の固着グリスの取り除きとグリスアップ
5)モーターサーボアンプ部の整備(速度調整半固定ボリュームの交換)
6)チューナー基板のモールド抵抗全数交換
7)調整(チューナー部、速度調整等)
スイッチを取り外し分解して見ると接点部分が真っ黒で結構な汚れです。
稼働接点は形状が複雑なのでサンハヤトの接点プライトで処理しています。
固定接点側は銅用コンパウンドで磨き、荒れた接点面を綺麗にします。
スイッチ擦動面にはコンタクトグリスを少量塗布致します。
このコンタクトグリスは流動性がものすごく有ります。
使用後フタをしていても容器を写真のように横にして置くと漏れ出します。
必ず立てて置かないといけません。
こちらの接点は方向性が有りますので気を付けないといけません。
右端2個の可動接点は形状が微妙に違います。
マイク入力などの入出力端子の交換です。(取り外した端子)
前もって処理してある端子と入れ替えです。
手前が処理品で硫化膜が取り除いて有るのできれいです。奥が取り外し品です。
整備スイッチの取り付けですが気を付け無いといけないのが方向性が有ると言う事です。
昔、SONYのサービスマンが言っていました。反対に取り付け事が有ると…
スイッチノブを直立したまま取り付けるとどちらに傾くか分からないので反対に付けることも有るようです。
だからいつもノブを傾けた状態で取り付けるようにしています。
壊れたていた2個のスイッチは部品取りしてあった物を使用です。
スライドボリュームはスリットが有るので接点復活剤を塗布して綿棒で清掃です。
以前、分解清掃しましたがスライド操作のスムーズ感が無くなったので最近は特に必要が無い限りこの方法にしています。
トランジスターを取り外してチェックです。
CF-1980シリーズで使用されているトランジスターのリード線はハンダ付け性向上のために銀メッキされた物が多用されています。
これはCF-1980に限った事では無く1970年代初期のラジカセや無線機も同じです。
この銀メッキリード線は経年の変化で例外なく硫化して真っ黒になっています。これが性能低下や故障の原因になっています。
それと同時にリード線の銀メッキが析出してバリバリ音やジージー音の原因になるイオンマグレーションを起こしています。
トランジスターは全数取り外して良否のチェックと硫化膜やイオンマグレーションを除去します。
※取り外したトランジスターです。
リード線は硫化して真っ黒になっています。
それに底面にシミのような物が見えますがこれが析出した銀です。
ここを電流が断続的に流れバリバリ音やジージー音の原因になっています。
この現象は本機だけに限らず古いラジカセには良く見られる現象です。
同じ型番でも銀メッキリード線を使用していないトランジスターも有ります。
左が銀メッキリード線使用トランジスターです。
過渡期で銀メッキ品とハンダメッキ品の物が使用して有るようです。
電解コンデンサーは取り外しチェックすると劣化で30~50パーセント位の容量の増大が見られます。
こちらは0.47μFの電解コンデンサーですが2倍の容量になっています。
電解コンデンサー、AF回路はオーディオ用に交換です。電源部は高耐久型に交換です。(一部を除く)
回転不良はたいがいベルトですが本機のベルトも伸びきっています。
これでは回転しません。
モーターサーボアンプ部、トランジスターのチェックと速度調整半固定ボリュームを調整のしやすい多回転型に交換です。
多回転型ボリュームは基板裏側にとりつけて有ります。
メカ部のメンテナンス作業風景です。
操作ボタンの所はグリスがベトベトで大変です。
ピンチローラーを中古品ですが状態の良い物に交換です。
スピーカーを取り外し内部もきれいに清掃です。
メカ部メンテナンス完了で取り付けました。
チューナー部は劣化しているモールド抵抗を全数P型抵抗に交換です。
トランジスターは取り外してチェックです。結果、劣化品4個を同等品に交換しました。
問題の無いトランジスターは再利用で硫化膜やイオンマグレーションを除去して有ります。
取り外して有ったスピーカーを取り付けました。
スピーカーヨークが分厚く立派です。
さてさて緊張の電源投入!
ラジオなにがしかの放送が聞こえる…チューナーは目盛り合わせと感度調整です。
テープも取りあえず音が出ているのでテープスピードとアジマス角の調整をしました。
外部電源での確認です。12Vが定格です。
どれ位電圧が降下しても動作するか確認すると8Vまでは正常動作しています。
調整も終わりランニングテスト中…
ようやくケースに収めました。
長くなりますが同じCF-1980 №27 の整備内容です。
同じ様な内容なので適当にカットして有ります。
いきなり整備後の写真です。
電解コンデンサー交換ご写真です。
オーディオ用コンデンサーがきれいです。
奥に見える黒っぽいコンデンサーが電源用高耐久型です。
電源スイッチも硫化して真っ黒になっていたのですが綺麗に清掃です。奥の方に見える青く四角い部品が、交換した速度調整半固定ボリュームです。
他機の例ですが2枚目写真は処理前後の比較です。
劣化していましたモールド抵抗交換後の写真です。
ハンダの劣化も予想されるので増しハンダをしました。
ツェナーダイオードも取り外しチェック清掃です。写真は清掃前
ヘッドの状態は良さそうです。
終わりです。
汚れは少なめですが、テープ走行ダメ、ラジオ不調ですので整備?です。
残念な事にスイッチノブが2個破損しています。
早速ケースを外して見るとスピーカーの外形が丸いので後期型のようです。
CF-1980はスピーカーの形で前期型と後期型に分類できます。
その他に回路や使用トランジスターでも前期型と後期型では違いがあります。
こちらは前期型でスピーカーの外形が四角です。
スピーカーを保護して作業開始です。
作業計画としては次の様な感じです。
1)スイッチの分解整備
2)トランジスターを取り外して性能チェック、不良品は同等品と交換
3)電解コンデンサーの交換
4)カセットメカ部の固着グリスの取り除きとグリスアップ
5)モーターサーボアンプ部の整備(速度調整半固定ボリュームの交換)
6)チューナー基板のモールド抵抗全数交換
7)調整(チューナー部、速度調整等)
スイッチを取り外し分解して見ると接点部分が真っ黒で結構な汚れです。
稼働接点は形状が複雑なのでサンハヤトの接点プライトで処理しています。
固定接点側は銅用コンパウンドで磨き、荒れた接点面を綺麗にします。
スイッチ擦動面にはコンタクトグリスを少量塗布致します。
このコンタクトグリスは流動性がものすごく有ります。
使用後フタをしていても容器を写真のように横にして置くと漏れ出します。
必ず立てて置かないといけません。
こちらの接点は方向性が有りますので気を付けないといけません。
右端2個の可動接点は形状が微妙に違います。
マイク入力などの入出力端子の交換です。(取り外した端子)
前もって処理してある端子と入れ替えです。
手前が処理品で硫化膜が取り除いて有るのできれいです。奥が取り外し品です。
整備スイッチの取り付けですが気を付け無いといけないのが方向性が有ると言う事です。
昔、SONYのサービスマンが言っていました。反対に取り付け事が有ると…
スイッチノブを直立したまま取り付けるとどちらに傾くか分からないので反対に付けることも有るようです。
だからいつもノブを傾けた状態で取り付けるようにしています。
壊れたていた2個のスイッチは部品取りしてあった物を使用です。
スライドボリュームはスリットが有るので接点復活剤を塗布して綿棒で清掃です。
以前、分解清掃しましたがスライド操作のスムーズ感が無くなったので最近は特に必要が無い限りこの方法にしています。
トランジスターを取り外してチェックです。
CF-1980シリーズで使用されているトランジスターのリード線はハンダ付け性向上のために銀メッキされた物が多用されています。
これはCF-1980に限った事では無く1970年代初期のラジカセや無線機も同じです。
この銀メッキリード線は経年の変化で例外なく硫化して真っ黒になっています。これが性能低下や故障の原因になっています。
それと同時にリード線の銀メッキが析出してバリバリ音やジージー音の原因になるイオンマグレーションを起こしています。
トランジスターは全数取り外して良否のチェックと硫化膜やイオンマグレーションを除去します。
※取り外したトランジスターです。
リード線は硫化して真っ黒になっています。
それに底面にシミのような物が見えますがこれが析出した銀です。
ここを電流が断続的に流れバリバリ音やジージー音の原因になっています。
この現象は本機だけに限らず古いラジカセには良く見られる現象です。
同じ型番でも銀メッキリード線を使用していないトランジスターも有ります。
左が銀メッキリード線使用トランジスターです。
過渡期で銀メッキ品とハンダメッキ品の物が使用して有るようです。
電解コンデンサーは取り外しチェックすると劣化で30~50パーセント位の容量の増大が見られます。
こちらは0.47μFの電解コンデンサーですが2倍の容量になっています。
電解コンデンサー、AF回路はオーディオ用に交換です。電源部は高耐久型に交換です。(一部を除く)
回転不良はたいがいベルトですが本機のベルトも伸びきっています。
これでは回転しません。
モーターサーボアンプ部、トランジスターのチェックと速度調整半固定ボリュームを調整のしやすい多回転型に交換です。
多回転型ボリュームは基板裏側にとりつけて有ります。
メカ部のメンテナンス作業風景です。
操作ボタンの所はグリスがベトベトで大変です。
ピンチローラーを中古品ですが状態の良い物に交換です。
スピーカーを取り外し内部もきれいに清掃です。
メカ部メンテナンス完了で取り付けました。
チューナー部は劣化しているモールド抵抗を全数P型抵抗に交換です。
トランジスターは取り外してチェックです。結果、劣化品4個を同等品に交換しました。
問題の無いトランジスターは再利用で硫化膜やイオンマグレーションを除去して有ります。
取り外して有ったスピーカーを取り付けました。
スピーカーヨークが分厚く立派です。
さてさて緊張の電源投入!
ラジオなにがしかの放送が聞こえる…チューナーは目盛り合わせと感度調整です。
テープも取りあえず音が出ているのでテープスピードとアジマス角の調整をしました。
外部電源での確認です。12Vが定格です。
どれ位電圧が降下しても動作するか確認すると8Vまでは正常動作しています。
調整も終わりランニングテスト中…
ようやくケースに収めました。
長くなりますが同じCF-1980 №27 の整備内容です。
同じ様な内容なので適当にカットして有ります。
いきなり整備後の写真です。
電解コンデンサー交換ご写真です。
オーディオ用コンデンサーがきれいです。
奥に見える黒っぽいコンデンサーが電源用高耐久型です。
電源スイッチも硫化して真っ黒になっていたのですが綺麗に清掃です。奥の方に見える青く四角い部品が、交換した速度調整半固定ボリュームです。
他機の例ですが2枚目写真は処理前後の比較です。
劣化していましたモールド抵抗交換後の写真です。
ハンダの劣化も予想されるので増しハンダをしました。
ツェナーダイオードも取り外しチェック清掃です。写真は清掃前
ヘッドの状態は良さそうです。
終わりです。