最前線の育児論byはやし浩司(Biglobe-Blog)

最前線で活躍するお父さん、お母さんのためのBLOG
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5歳児の愛情飢餓+登園しぶり

2012-07-11 22:26:54 | Weblog
【AEさんより、はやし浩司へ】

はじめまして。
幼稚園年中(5歳)の娘のことでご相談させて頂きたく書き込み致しました。

年中にあがった4月から、幼稚園つまらない、行きたくないと言い続けています。
朝は1時間バスに乗って幼稚園に通っています。
出発は小学生の登校時間とほぼ同じです。
何度かべそをかきながらバスに乗ることもありました。

5月に先生にもご相談してみましたが、「何度か突然泣きだしてしまうことがありましたが、先生やお友達など環境が変わった事があるかもしれません。
幼稚園ではお友達とも遊んだりしているし、特にこれといった大きな理由があるようには思えないので、しばらく様子をみましょう」とのことでした。

しかし、5月の保育参観では私の顔をみるなり泣きだしてしまい、7月の夏祭りでも泣いてしまって、盆踊りもほとんど踊りませんでした。
後でそれとなく理由を聞くと、みんなのお母さんが見てるから恥ずかしいとのことでした。

6月の初め頃から登園前に腹痛が加わってきました。
幼稚園行きたくないって思うから痛くなっちゃうのかもよ、と言ってみたところ、「思わなくても痛くなっちゃう」と言っておりました。
昨日、バス通園をやめて車で送ったところ、緊張のせいか車でグッタリしていました。
ただ車から降りると手を振って教室に入って行きました。
そして本日も「行きたくない…」と言ったので、幼稚園を休ませました。

しかし、つい先日園の役員をやっているお友達のママが、「幼稚園で会うと、Aちゃんから声をかけてくれたり、手を振ってくれたりしてくれてるよ」と教えてくれました。

登園しぶりは年少の時にもありました。
年少の6月にある日突然大泣きし、行きたくないと言ったので、一日休ませました。
先生に相談したところ、「Aちゃんは頑張りすぎてないか心配していましたので、疲れが出たんだと思います。こちらもフォローしてみます」とおっしゃってくださり、その後は問題なく登園しておりました。

年少の時も参観ではモジモジしており、夏祭りではずっと泣いて先生に手をつながれていましたが、10月の運動会、2月の音楽会では立派な姿を見せてくれて、随分成長してくれたなと思っておりました。

本人は内弁慶ですが、気は強い方だと思います。
小さいころからしっかりしていると言われていて、幼稚園に入ってまさかこういうことになるとは正直思ってもいませんでした。
外遊び大好きで、幼稚園から帰ってくると同じマンションのお友達とお外で遊んだり、雨の日はお友達のお家などで楽しく遊んでいるように思います。

ただ、生後間もない時から一緒にいるお友達でも、大人数で集まって一緒に遊ぶとなると、毎回最初の1時間ぐらいは私にベタベタしています。

尚、もうすぐ3歳になる妹がいます。

私自身、1人っ子で、自分のペースを乱されるのに感情的になっていたと思います。
ちょうど彼女が一番甘えたい時期に、私が下の子の育児で一杯いっぱいになっており、手を出すこともありました。
色々とかわいそうな思いをさせて娘に申し訳なかったと、先生のHPなどを拝見して今更ながら反省しております。

また、私自身過敏性腸症候群であったり、神経症的な部分があると自覚しています。
「こうでなければならない」という観念も強く、おおらかな子育てができていないと思っています。

ただ、主人はとても穏やかな性格で、子供の面倒見も本当によく、大変助けられていると感じています。
今回のことも一緒に考えてくれています。

上記の内容をご覧になり、娘はどのような問題を抱えどのような状況にあるのか、私はこれからどのように対応していけばよいのか、アドバイスがありましたらお伺いいたしたく、よろしくお願いいたします。

【はやし浩司より、AEさんへ】

 原因は、下の子です。
嫉妬が日常化し、「お姉ちゃんだから……」と、いろいろな場面で、プレッシャーがかかっていることもあります。
(外の世界で、懸命に、いい子ぶっているのは、そのためです。)
簡単に言えば、娘さんは、慢性的な愛情飢餓状態にあります。
それが転じて、神経症的な症状をいくつか示しているというわけです。
「ママ、私にもっと関心を向けて」と。

 2~3年前ですが、あの新生児ですら、親に向かって、愛着行動を繰り返していることがわかりました(アメリカ、サイエンス誌)。
親の愛情を自分のほうに向けさせるため、親をして、「かわいい」と思わせるよう、親を誘導しているというわけです。
いわんや……、ということで、一連の不可解な行動は、愛情飢餓が原因と考えてください。

 解決方法は簡単です。

 もう一度、上の姉に、100%の愛情を注ぎなおします。
多少の問題(甘えん坊的な依存性など)は、起こるかもしれません。
しかしこの際、思い切って、100%、注ぎなおしてみます。
子どもの側からみて、安心できる家庭環境を用意します。
「何をしても許される」「何をしてもいい」という、絶対的な安心感が、姉の心を落ち着かせます。
「絶対的」というのは、「疑いを抱かない」という意味です。
下の子が、さみしい思いをするかもしれませんが、下の子は、すぐそれを受け入れます。

 コツはいくつかありますが、(1)求めてきたときが、与えどき……と考え、娘さんが、何かの愛情を求めてきたら、すかさず、抱いたりしてあげます。
「あとでね」「忙しいのよ」は、禁句。
すかさず、です。
添い寝、抱っこ、いっしょの入浴など、もう一度、娘さんが、乳幼児だったころの、(=下の子がいなかったころの)、状況に戻します。

 年齢的に、やや時間がかかるかもしれません。
たとえば3~6か月ほどです。
その間、幼稚園へは、適当に行けばよいとおおらかに構えてください。
ときには、幼稚園をさぼって、親子で動物園などへも行ってみてはどうでしょうか。

 ……家に帰っても、自分の居場所がない?
今は、そんな状況です。
(何か、赤ちゃん返りによる症状も出ているはずですが……。
妙によい姉を演じたりする、など。
これを反動形成と呼んでいます。
あるいは親の見えないところで、下の子に攻撃的ないじめをするとか。
もちろん赤ちゃんぽくなり、おねしょうをしたりするなど……。)

 あとは白砂糖の多い食生活を避け、K、Mg、Caの多い食生活(海産物中心)の献立に切り替えてみてください。
不安定な心は、それで落ち着きます。
(ついでにダラダラした姿勢も、それでなおります。)

 不安先行型の子育てになっているようなら、もちろん改めます。
顔を見たら、ほめる……を繰り返し、あなた自身の心も作りなおします。
お姉さんが完ぺきにできることを求めるのではなく、万事、適当に。
遊戯会など、舞台で、それらしく踊れば、それでよいのです。
(もちろん、それでもほめてやりますが……。)

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

似たような相談が、少し前にありました。
転載します。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

【SKさんより、はやし浩司へ】

『はじめまして。息子のことで悩んでおり、こちらを見つけました。どうぞよろしくお願いします。

息子は7歳(小一)で、下に3歳(年少)の妹がいます。
父母との4人暮らしです。
ここ2年くらい、不機嫌なことが多く(波があっておだやかな時期もあるのですが)、イライラしているとほんの些細なことで騒いだり、母親の私に乱暴をしたり(手加減はしてるようですが)、ものを倒したり本棚の本をぶちまけたりします。

今までは家の中で私に当たることが多く、幼稚園や公共の場で困ったことをすることはなかったのですが、小学生になって1学期の終わりくらいから、家以外での問題行動が増え、学校では授業中立ち歩いたり他の子にちょっかいを出したり、物を投げたりとにかく落ち着きがないようで、先生も困っている様子です。

先生の記事もいくつか読ませていただいて、何か家庭で問題があるのかなと考えているの
ですが、なかなかよい解決方法が見つからずにいます。

うちは父親が厳しく、母親が優しいという感じの家庭です。
私自身は子供を信頼して口は出さないおおらかな母に育てられ、私の兄も私も反抗期もなく自立しました。
子供もそのように育てたいと思っています。
できるだけ子供の話はよく
聴いて気持ちに共感しているつもりです。
泣きたいときは我慢せずに泣かせたり。子供の
悪い部分には注目せずに頑張っているところやあたりまえの行動に注目して、子供のあるがままを認めてあげたいと思ってきました。
なので、これ以上どうしたらいいのか悩んでいます。

息子の特徴としては、気が弱くて、ちょっと神経質なところがあります。
小さいときから
ブランコなど恐くて乗れなかったり、自信のないものにはチャレンジできなかったり。
運動は苦手ですが、工作など物を作るのが大好きで、同年齢の子に比べると高度な物が作れます。

ただ完璧主義で思う通りに作れないと癇癪を起こしたりします。
家族でも人が口をつけたものは口にしません。
ルールから外れるのを嫌がり、公共の場所では注意書きを気にします。
飲食禁止と書かれたところで妹に水を飲ませようとするだけでも怒ります。
妹が悪いことをするのも許せません。
自分に何かされたわけでなくてもよく妹に怒っています。

何かに遅刻しそうになると「もう行かない」などと、遅れることを嫌がります。
学校へも忘れ物するのが嫌で教科書などは全て毎日ランドセルに入れています。
学校の勉強には充分ついていけているようですが、宿題などで間違えに気づくと「お母さん消して!」「もうやんない」と放り投げます。

照れ屋で口が悪いので素直に友達に「入れて」と言えなかったり、友達作りも苦手なほうです。
同じマンションで仲のいい友達がいてそのこと遊べているので楽しいときもあ……(以下、10行ほど、文字化け)……父親は弱虫でいつまでも母親にべたべたしている息子に不満を持っていて、厳しく叱っています。

息子は父親の顔をかなりうかがっており、父親が家にいるときは悪いことはしません。
父親自身体罰ありの厳しい家庭に育っています。
自分の思い通りにならないとすぐイライラして相手に怒りをぶつけます。
よく考えると息子は父親にかなり似ています。

主人には「お前があまやかしてるからつけあがっているんだ。
悪いことをしたらシバいたほうがいい」と言われます。
確かに、息子は私に命令するときもあり、それをきかないと騒ぐので私も言うことをきいてしまうことがあり、私はなめられているのかなという気もします。

ただどうしても本人も自分の性格をもてあまして苦しんでいるようにも思え、私にしか発散できないなら受け止めてあげたほうがいいのかなとも思ったり。
人を傷付けたり誰かに迷惑をかけるようなときは厳しく言っているつもりですが、それ以外のことでは甘いのかなあと。

今はまだ押さえることができますが、もっと大きくなって暴れられたらどうしようという
不安もよぎり。
その気持ちがあるということは心の底から子供を信頼できていないのかな。
それを息子は見抜いているのかなとも思ったり。
そんな感じで、どうすべきか今悩んでいます。何かよいアドバイスがあればよろしくお願いします。

●愛情飢餓

 一口で言えば、「愛情飢餓」。
SKさんの息子は、慢性的な愛情飢餓状態にある。
原因は、「下の子が生まれた」こと。
こういうケースでは、親は、「平等にかわいがっています」と言う。
しかし上の子にしてみれば、「平等(=半分)」ということが、おもしろくない。
下の妹は、家族というより、自分から母親を奪った「恋敵(こいがたき)」ということにな
る。
 要するに家庭教育の失敗ということになる。
で、こういうケースのばあい、もう一度、全幅の愛情を、上の子(息子)に注ぎなおして
みるしかない。

(妹にはかわいそうだが、こういうケースのばあい、妹には、寛容力があるはず。)
添い寝、手つなぎ、抱っこ、いっしょの入浴など。

子どもがそれを求めてきたら、すかさず、愛情表現をしてやる。
「あとでね」とか、「今、ママは忙しいの」は、禁句。

 子どもの側からみて、安心感を覚えるような家庭環境を大切にする。
問題は、父親(=夫)だが、父親と対立するのは、まずい。
「あなたの言うとおりね」と言いながら、父親の言いたいこと、したいことを、先にまわ
ってする。
父親も、息子を相手に、飢餓状態にある。
つまり嫉妬している。
父親も、大きな駄々っ子と思えばよい。
権威主義的に見えるかもしれないが、それも自分の弱さを隠すための反動形成と考えれば
よい。

(詳しくは、「はやし浩司 反動形成」で検索。)

 コツは、息子を、けっして家族から孤立させないこと。
父親と息子を断絶させないこと。
親子の糸を切らないこと。
息子に、そう感じさせないこと。
キーワードは、先にも書いたが、「安心感」。
息子が安心しているかどうかだけを見ながら、接する。

 こういうケースで気をつけなければならないのは、親がアタフタすること。
叱ったり、説教したりするなど。
それが悪循環となり、息子をますます悪い方向に追いやってしまう。

 その安心感を覚えるようになれば、1週間単位で、症状はウソのように消える。
つまり息子は、そういう形で、母親のあなたを困らせる。
困らせて、自分へ関心を向けさせようとしている。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

(参考)
●反動形成

●もう1人の自分(反動形成)(Another Man in Me)

 自分にとって、受けいれがたい、もう1人の自分を感じたとき、その自分を抑圧するために、人は、それとは正反対の自分を演ずることがある。
これを「反動形成」という。

 その中でも、とくによく知られているのが、牧師や教師による、反動形成。
たとえば、牧師や教師の中には、ことさら、セックスの話や、露骨な話を嫌ってみせる人がいる。

 特徴は、「ことさら」、つまり、不自然なほど、大げさな様子を見せること。
信者や生徒が、「セックス」という言葉を口にしただけで、「オー、NO!」と大声で、叫んでみせたりする。

 これは自分の職業観とは相容れない、許しがたい欲望を、自分の中で、抑圧しようとして起きる現象である。

 ほかに幼児の世界で、よく知られている反動形成の例に、弟(妹)思いの、よい兄(姉)がいる。
本当の自分は、弟や妹を、殺したいほど憎んでいるのかもしれない。
しかしそんな感情を表に出せば、自分の立場がなくなってしまう。

 そこでその兄や姉は、ことさら、人前で、よい兄や姉を演じてみせたりする。
しかしこれは意識的な行為というよりは、無意識下でする行為と考えてよい。
本人に、その自覚はない。

 さらに、その醜い本心を偽るために、仏様のように(できた人)を演ずる人もいる。
老人に多い。
自分自身の醜い素性を、隠すためである。
このタイプの人は、何十年もかけて(ニセの自分)をみがきあげているので、ちょっとやそっとでは、他人には、それを見抜くことができない。
何十年も近くで住んでいる親類にすら、「仏様」と思いこませてしまう。

 反動形成であるかどうかは、先にも書いたように、「ことさらおおげさな」様子を見せるかどうかで判断する。
反動形成による行為は、どこか様子が不自然で、ぎこちない。
ときにサービス過剰になったりする。

 本当はその客の来訪を嫌っているにもかかわらず、満面に笑顔を浮かべ、愛想よくしてみせる、など。

 こうして人は、本当の自分を抑圧するために、その反対側の自分を演ずることがよくある。

 たとえば力のない政治家が、わざとふんぞりかえって歩いて見せるなど。
あるいは体の弱い子どもが、みなの前で、かえって乱暴に振る舞ったりするのも、それ。

 ほかにもいろいろな反動形成がある。

 本当は、たいへんケチな人が、豪快に、人に太っ腹なところを見せる。
 心の中では憎しみを感じている社員が、その上司に、必要以上にへつらう。
 自分に自信のない人が、わざと大型の馬力の大きな車に乗ってみせる、など。
 もう少し、その反動形成を、自分なりに、整理してみる。

(嫉妬、ねたみ)→(見えすいた親切、やさしさ)
(欲望、願望)→(見えすいた禁欲者、謙虚さ)
(悪魔性、邪悪な心)→(見えすいた善人、道徳者)
(闘争心、野心)→(見えすいた謙虚さ、温厚さ)
(ケチ、独占欲)→(見えすいた寛大さ、おおらかさ)
(劣等感、コンプレックス)→(見えすいた傲慢さ、大物)
(だらしない性格)→(見えすいた完ぺき主義者、潔癖主義)など。

 わかりやすく言えば、反動形成というのは、自分の心を偽ることをいう。
中には、夫を心の中で憎みながら、その反動として、つつしみ深く、できのよい妻を演ずることもあるそうだ。(私のワイフなどは、その1人かもしれない? ゾーッ!)

 あなたの中には、はたしてその反動形成による部分は、ないか? それを知るのも、また別の自分を発見することにつながるのではないかと思う。

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(補足)

 たまたま今日、年長児のクラスで、おっぱいの話になった。
そのときのこと。
私が子どもたちに、「君たちは、おっぱいが好きか?」と聞くと、みな、おおげさな言い方で、「嫌いだヨ~」と叫んだ。

 これも反動形成の一つと考えてよい。
このころになると、子どもは「恥ずかしい」という言葉の意味がわかるようになる。
たとえば、赤ちゃんに見られることは、恥ずかしいことと考える。
だから(おっぱいが好き)イコール、(赤ちゃん)と考えて、それをあえておおげさに否定してみせたりする。

 しかしおっぱいが嫌いな子どもは、いない。
とくに男児においては、そうだ。
が、中に、正直な子どもがいたりして、私が、「ウソをついてはダメだ」と、強くたしなめると、小声で、しかも少し顔を赤らめながら、「好きだよ……」と言う子どももいるにはいる。
しかしそういう子どもは、例外と考えてよい。


Hiroshi Hayashi+++++++July. 2012++++++はやし浩司・林浩司2012/07/11


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