最前線の育児論byはやし浩司(Biglobe-Blog)

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●生きる本分

2007-11-21 08:32:11 | Weblog
●生きる本分

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生きる本分を忘れると、
何のために生きているか、
それがわからなくなって
しまう。

しかし、これほど、恐ろしい
ことはない。

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 リチャード・マクドナルドという人がいた。数年前に89歳でなくなったが、あのハンバーガーチェーンの「マクドナルド」の創始者と言えば、だれでも知っている。が、当のマクドナルド氏自身は、早い時期にレストランの権利を別の人物に売り渡している。

それについて生前、テレビのレポーターが、「損をしたと思いませんか」と聞いたときのこと。マクドナルド氏はこう答えている。「もしあのまま会社に残っていたら、今ごろはニューヨークのオフィスで、弁護士や会計士に囲まれてつまらない生活をしていることでしょう。(こういう農場でのんびり暮らしている)今のほうが、ずっと幸せです」と。
 
 話は大きくそれるが、私には3人の息子がいるが、そのうちの2人をあやうく海でなくしかけたことがある。とくに二男は助かったのが奇跡としか言いようがない。そんなこともあって、私は二男に何か問題があるたびに、「こいつは生きていてくれるだけでいい」と思いなおすことで、それらの問題を乗り越えることができた。生きることを原点にしてものを考えるということは、そういうことをいう。

 私はマクドナルド氏の話を聞いて、大きな衝撃を受けた。日本人には信じられないような生き方だが、アメリカやオーストラリアでは珍しくない。私の友人のP君も、宝石加工会社をおこし、40数歳の若さで、「輸出高ナンバーワン」で、オーストラリア政府から表彰されている。

しかしそののちまもなく権利を売り渡し、今はシドニー郊外で悠悠自適の隠居生活を楽しんでいる。ほかにもこういう例は多い。よく知られた人物としては、ジェームズ・ルービン報道官がいる。彼は妻の出産を理由に、ホワイトハウスの報道官を退任。今はロンドン郊外で「主夫業」(報道)をしている。

 ものの考え方というのは相対的なものである。日本人が「あれっ!」と思うということがあれば、ちょうどその反対のことで、彼らもまた同じように、「あれっ」と思うもの。アメリカ人やオーストラリア人にしてみれば、日本人の生き方のほうが奇異に見えることだって多い。

……いや、だからといって日本人の生き方がまちがっているというのではない。日本人は日本人で、今、精一杯がんばっている。こういう生き方しかできないといえば、それはし方ないことだ。しかし心の基本が、どこにあるかで生き方そのものも変わってくる。ものの考え方も変わってくる。もちろん子育てのし方も変わってくる。仕事は大切だ。名誉も地位も肩書きも大切だ。しかしそれは決して世界の常識ではない。世界の常識は、もう少し違った位置にある。

 要は、生きる本分を忘れないということ。忘れると、世界から日本はいつも奇異な目で見られる。個人について言えば、結局は自分の人生をムダにすることになる。


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