最前線の育児論byはやし浩司(Biglobe-Blog)

最前線で活躍するお父さん、お母さんのためのBLOG
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田丸謙二先生のドイツでの講演

2011-12-03 13:44:36 | Weblog
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 彡彡人ミミ      彡彡彡彡彡
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凸/Σ▽乃q ・ ・ p ̄Σ▽乃 ̄` /
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 子育て最前線の育児論byはやし浩司   11年12月 3日号臨時
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2011年月8日1日現在……1552号
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【1】(子育てのこと)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

●田丸謙二先生の講演旅行記より

     Fritz Haber Institut の創立百年祭に招待されて


1911年にKaiser Wilhelm Institut として Berlinに創立された研究所が途中で Fritz
Haber Institut (FHI) と名前を変えて、今年の10月26日~28日に創立百年のお祝いをし
た。


4年前にノーベル化学賞をとった前所長の Ertl 教授の75 歳の誕生日のお祝いも兼ねて、
世界中から一流の学者を招いての盛大な講演会でもあった。


参加した人たちは物理、化学は言うまでもなく化学史の専門家まで含み、千人近くの集ま
りであった。


私は百年の歴史の中での「Haber と日本」と題して、原稿も見ずに、この百年の間での田
丸家と Fritz Haber Institut との関連について講演をした。


  内容的には亡父が1908年2月に Karlsruhe の Haber 研究室に留学し、「死ぬほど働
いて」アンモニア合成の成功に関与し、Haber が新設されたBerlin の Kaiser Wilhelm
Institut の所長になった折に直ちに亡父を所員に招き、第一次世界大戦が始まって日独が
敵対関係になるまで合計6年間 Haber と共に研究をして来た。


今回においてその当時亡父が撮った百年前の写真を何枚も出して見せたのは現在見せられ
た聴衆にとっては大変に印象的であったようであったし、FHI としても非常に貴重なもの
であった。


その後1918年に Haber はノーベル化学賞を受け、1924年に星一さんの招待に応じて夫妻
で来日をした。


在日中は各地で講演をし「国を発展させるには科学の振興が必要である]という、彼がド
イツで英仏をしのいで国を振興させた実績に基づいた講演をし、亡父がそれを翻訳し、自
分なりの科学振興の必要性も加えて、一冊の本として岩波から出版したのである。


(事実その頃の我が国から欧州への自然科学の留学の75%はドイツに行ったものである)
その影響もあってわが国では昭和一桁の非常な経済不況の中にありながら、Kaiser Wilhelm
協会をモデルにして日本学術振興会を作り、大学や研究所に研究費を増額分配し、ベルリ
ン工科大学をモデル化して東京工大を新設もした。


(尤もこの両方の学術振興の実積は亡父の尽力なしでは実現しなかったものである)Haber
がドイツの学術振興だけでなく結果的にはわが国でも科学振興の実績を積んだことは、ド
イツ人たちにとっても初耳であったし,大変に印象的でもあったらしい。(わが国でもほと
んど知られていない)


   次世代として私が、世界で初めて触媒反応中に固体触媒表面の挙動を直接観察して、
それまで反応機構は推論に基づいていただけだったのを飛躍的に発展させて、触媒科学が
科学として生まれたことを触れて、それをErtl が例えば Photoemission electron
microscope を用いて見事な発展をもたらしてノーベル賞に至ったことに触れ、さらに婿の
大山茂生(現東京大学教授)がフンボルト賞を三年前にうけて Hajo Freund と共に半年間
FHI に滞在したことを告げて、結局田丸家は過去百年の間三代にわたり FHIと深い関係を
持って来たことを紹介し、これまで一世紀の間世界をリードして来たFHI が更なる新しい
世紀も世界をリードすることを願う、と言って話を閉じた。


  話の途中に亡父が残した百年前の写真の中にある亡父が着ていたモーニングがベルリ
ン製であり、百年の間無事に保たれ、興味あることに私の娘の大山秀子にピッタリのサイ
ズであることを言って、秀子がその服を着て現れた時は拍手大喝采であったし、ハ―バー
夫妻が鎌倉の我が家を訪問した折の写真の中に、私が母の腕の中にいた赤ん坊であって、
ハーバーと直接会っている証拠でもあると言った時も拍手が湧いた。


  話が終わってからの皆の態度はそれまでとはガラリと変わり、何十人もの人が入れ替
わりに、素晴らしい話だった、wonderful だけでも十何人か、, beautiful, elegant, moving
(感動的), gem (宝石)(招待に与った Friedrich さんの表現)、highlight (今回の
Centenary の議長を務めた FTI のdirector のGerard Meijer 教授も使った表現),
excellent (Ertl さんの表現)と各人なりの言葉を使って私に対してベタ褒めであった。



英語も解りやすく、素晴らしかったし、とにかく88歳の人があんな素晴らしい presentation をするなんて考えられない、という大変な評判であった。


そうしてあの話はとても内容が素晴らしくて、話を聞いておくだけではもったいないし、
是非テレビで放送させ、その資料をドイツ化学会やFHIに永久に保存すべき話であるから、
面倒でももう一度同じ話をして貰いたいということになり、今度は聴衆は十何人か位のま
までもう一度 presentation をさせられた。


ビデオにまとまったら送ってくれるという。


とにかくこの上ない大変な好評であった。


ビジネスクラスの旅費まで出してくれてのご招待であったので、それに充分以上に報いる
ことが出来て本当によかったと思った。


中には鎌倉まで人を派遣して古い資料を見せてくれないか、とまで言われた。


FHI の図書室に「田丸古文書」の枠を作ることも議論されているとのことであった。


  昔は従来英語で苦労をすることがなかったが、今回は耳が遠くなり、英語が聞き難く、
秀子が大分助けてくれた。


老化現象も耳の遠くなる不便さはどうにかしなければ、もっと優れた補聴器にするか、と
いうのが正直の感じであった。


幸い婿が全てを手配してくれたし、私は日本円を彼らにまとめて手渡しただけで、ドイツ
のお金は一文も使わずに、済ますことが出来た。


ベルリンでは日本に比べて非常な寒さであって、往復途中もよく眠れず、時差もあって肉
体的に大変な苦労であったし、風邪をこじらせながらようやく無事に帰国できた。(会議が
終わってから秀子たちと Romance Road を回って来た)


  秀子が科学史の専門家に我が家には亡父が百年前に購入した Lavoisier ヤ Liebig
などの手書きの手紙があると伝えたら大変に興味を示していたという。


亡父が購入したままに置いてあっただけに、多分世界で唯一の本物の手書きの手紙だけに、
科学史の資料としても大変に貴重なものであるからである。


Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●ハーバー博士

 ハーバーのおかげで、今、私やあなたは、ここにいる。
そう言っても何ら、過言ではない。
ハーバーは、空気中の窒素の固定化に成功した。
当時は、『空気からパンを作った』と、絶賛された。
私たち人類が受けた恩恵には、計り知れないものがある。

 その私といえば……おととい、伊東市で講演をし、帰りに御殿場のホテルに泊まってき
た。
何とも書くのもみじめなほど、スケールが小さい。
情けない。
田丸謙二先生という方は、42年前から、いつもそうだった。
言うなれば、私にとっては、北極星。
Unreachable Star! (ラ・マンチャの男より)
いつも私の数十歩先を歩き、その先で、私のようなヒヨコがヨチヨチ歩いてついてくるの
を、笑って見ていた。

 ともかくも先生、無事のご帰国、お喜び申し上げます。
いただいた原稿は、さっそく、先生のHPにUPしておきます。

 で、私が言えることは、ただ一言。
「私も88歳まで、がんばります!」と。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

【2】(特集)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

●YOUTUBE

(注※)「こんにちは、はじめまして。
今日の講演会でお話を聞かせていただきました。
質問したかったのですが手をあげれなかったのでコメントしました。

お話の中の「責任論」につながるんでしょうか、
躾というか、家でのルールがあるのですが、場所が変わると通せなくなり、うやむやにな
ったりします。

例えば、食事中に立ち上がったら食事は終わり、が、家では出来るのですが、実家などで
は難しくなります。
周りに厳しい、可愛そうみたいにされてしまうと、私が間違いみたいな状態になってしま
うのではないかと思ったりもします。

場所が変わっていることを子供が分かっているので、ルールがリセットされる事はないの
ですが複雑です。
教えていただけたら嬉しいです。」(以上、ココログへのコメントより)

●11月8日

 現在、時刻は、午後10時45分。
もうすぐ今日も、終わる。
私とワイフは、テーブルに相向かって座り、それぞれ勝手なことをしている。
私はパソコンを叩き、ワイフは、雑誌を読んでいる。
ときどき話しかけてくる。
適当に、私はそれに答える。

 PRESIDENT誌(11・14日号)に、おもしろいことが書いてある。

●幸せなお金持ちの共通点(PRESIDENT誌より)

(1)人と自分を比べない。
(2)がんばらない。
(3)競争しない。
(4)ギラギラしない。
(5)ジタバタしない。
(6)苦労しない。
(7)自己投資している。
(8)大きく発想する。
(9)大きい挫折の経験がある。
(10)好きなことで成功している。
(11)人のためを考えている。
(12)さわやかな図々しさがある。
(13)夫婦仲がよい。(以上P43)

 つまり金持ちかどうかは、収入の額によって決まるのではなく、生き様の問題というこ
とらしい。
本文の中に、こうある。

『夫婦仲がよくないと、お金は残りません。
夫婦間にストレスがあって、それを手っ取り早く解消する方法は、お金を使うことだから
です。
反対に、夫婦仲がいい家庭は、お金を使わない傾向がありますね。
家でパスタでもつくって、映画でも観ていれば、それだけでハッピーなんです』(同誌)
と。

 (1)~(13)項目の中で、「さわやかな図々しさがある」というのは、どういう意
味か。
それをワイフに聞くと、こう教えてくれた。
「図々しいけど、イヤミのない人ね」と。

 ウ~ン、ナルホド?
わかったような、それでいてわからない説明だが、へんに納得。

●福島県の人

 先ほど、フロントの女性に聞いた。
何でもこのロッジには、福島県からの避難してきた人たちが住んでいるという。
フロントの女性は、「女の子たち」と言った。
その言葉通りとするなら、集団で、女の子たちだけが、避難しているということになる。
ここへ着いたとき見かけた女子中学生風の子どもたちは、彼女たちだったかもしれない。

 浜松市にも、福島県からの避難者が来ているという。
私は直接的には知らないが、子ども(生徒)たちから、そういう話を聞いている。
「福島から転校生が来たよ」と。

●カナダ風ロッジ

 このロッジは、カナダ風という(宿の案内書)。
カナダ規格で建てられたロッジにちがいない。
廊下も幅が広く、ドアの高さも高い。
キッチンも高い。
全体に大ざっぱだが、がっしりとしている。

 どこか外国のモーテルに泊まっているよう。
だんだんと、そういう気分になってきた。
つまり気に入ってきた。

●自己投資

 幸せなお金持ちの共通点(PRESIDENT誌より)の(7)に「自己投資」という
言葉が出てくる。
自己投資……たいへん重要なこと。

とくに60歳を過ぎたら、重要。
努めて、自己投資する。
というのも、60歳を過ぎると、どうしてもケチになる。
金銭的にケチになるというよりは、自分の保守的な部分が削られるのを、恐れる。
守銭奴ならぬ、守「我」奴になる。

 自己投資ということは、つまりは新しい「我」を、どんどんと注入すること。
そうでなくても、知恵や知識は、容赦なく、こぼれ出て行く。
努めて補充していかないと、要するに、バカになる。
保守的になる。
その「努めて」という部分が、「自己投資」ということになる。
具体的には、「しっかりと金を使え」ということか。

●自己投資

私「なあ、自己投資しろとあるよ」
ワ「どうせまた、パソコンが欲しいと言うのでしょ」
私「ビンゴー(当たり)」
ワ「自分の都合のいいように解釈しないほうがいいわよ」
私「そうかなあ……」と。

 パソコンという機器は、いくら高性能でも、数年たてばただのパソコン。
たとえば数年前、私は当時では最先端を行くデスクトップ・パソコンを買った。
が、今では、ノートパソコンでも、同等の性能をもっている。
言い換えると、パソコンという機器は、使い倒してこそ、価値がある。
飾ってしまっておくようなものではない。

●富士山

 先ほど露天風呂の鍵をFRONTへ返しに行ってきた。
そのときFRONTの男性に、「富士山はどちらですか?」と聞くと、指をさしながら、
「そこ!」と言った。
「目の前です」と。

 ついでに天気も調べてくれた。
「明日は快晴ですね」と。

 これまたラッキー。
最近、旅行に恵まれている。
どこへ行っても、「ラッキー」がつづく。

●ロッジ
 
 昼間見たら、さびれたロッジだった。
が、夜のロッジには、独特の風情がある。
都会のホテルのよな冷たさが、ない。
反対に人間的な温もりすら覚える。

私「あのなあ、老人ホームってさあ、こうでなくちゃあ」
ワ「そうねえ。オーストラリアで見たオールドマン・ビレッジ(老人村)によく似ているわね」
私「ぼくも、そう思っていた。二階部分を取り払ったら、まさにオールドマン・ビレッジ
だ」と。

 またまたケチをつけて、恐縮だが、日本の老人ホームは、お金のかけ過ぎ。
どこも一流ホテル以上。
お金をかければ、それでよいというものではない。
それがわからなければ、日本の役人も、一度、オーストラリアのオールドマン・ビレッジ
を見学してくることだ。
一戸一戸、それぞれが別棟になっていて、庭もある。
その横には、幼稚園が併設されている。

●就寝

 FRONTでもらった日本酒。
それをワイフが飲み始めた。
私が泊まった、「貸し切り風呂付きコース」には、こうしたサービスがついている。

 「これ発泡酒よ」と言って、今、テーブルに置いてくれた。
「フ~ン」と言って、私はそれを横目で見る。
今日も、これでおしまい。
忙しかったが、それだけ。
成果、なし。

 明日は、午前9時25分にここを離れ、三島駅で10時過ぎの新幹線に乗る。
昼までには、家に帰れるだろう。
途中、義兄に、みやげを届けるつもり。

 ……では、このつづきは、また明日!
Have a good Nite!

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●11月9日

 朝、7時にモーニングコール。
部屋というより、ロッジ中に響き渡るような大音響だった。
ジリジリジリ……、と。

 目覚ましにはなったが、そのあとすぐ、また夢を見た。
ほんの数分のことではなかったか。
どこかの体育館のようなところにいた。
いろいろな人がいた。
何でもない夢だった。

 起き上がって、「目覚ましが鳴ったあと、夢を見た」と告げると、ワイフは怪訝(けげ
ん)そうな顔をしてみせた。

●朝食

 朝食は近くの朝食センターでとった。
窓の外には、サッカー場が見えた。
どこかの女子チームが、三角のポールを並べているところだった。

 私は和食。
ワイフは洋食。
「9時25分のバスで帰ろうか?」と聞くと、「あわてなくてもいいんじゃない?」と。
朝食のあとのコーヒータイム。
ゆるやかに時間が流れる。
頭の中はまだぼんやりとしている。
まだ夢の中。

●散歩

 朝食のあと、あちこちを散歩した。
お薦めは、『茶目湯殿』。
風情のある建物で、もし時之栖(ときのすみか)に泊まるようなことがあれば、ぜひ行っ
てみたらよい。

 ほかにもいろいろな催し物が用意されている。
スケート場もある。
私自身は寒いのが苦手。
だから冬場に来ることはない。
来るとしても、春。
今度は来年の春にでも、もう一度、来てみたい。

●批評

 時之栖(ときのすみか)について、ほめてばかりいては、いけない。
全体としてみると、随所に(やる気なさ)が感じられる。
看板は立て放題。
美的感覚も乏しい。
路上の三角ポールに張りつけた紙も、風に舞ってパラパラしている。
建物の形、色づかいにも統一性がない。

 あと数歩崩れると、全体として町中の小さな公園風、もしくはさびれた遊園地風になる。
要するに、手当たり次第というか、その場、その場で、とってつけたような建物が無造作
に並んでいる。

 この不況下。
何かとたいへんだろうとは思うが、唯一の救いは、料金が安いこと。
ときにこれからの冬場は楽しそう。

●鼻水

 帰りのバス。
軽い鼻水が出る。
風呂から出たあと、風邪をひいたらしい。
今のところ、症状は鼻水だけ。

●新幹線の中で

 今ごろになって、眠気が襲ってきた。
横では、ワイフが「サンデー毎日」を読んでいる。
「雅子さまの高まるストレス」というタイトルの記事を読んでいる。
女性というのは、皇室でのできごとが気になるものらしい。
よく知っている。

昨日も、「雅子さんは~~だけれども、紀子さんは~~」と、詳しく説明してくれた。
まるで知人か友人でもあるかのように、性格分析までしてくれた。
私は「どうしてそんなことを知っているのだろう?」と思いながら、聞いた。

が、私自身は、ほとんど興味がない。
大切なことは、そっと静かにしておいてやること。
どんな家庭にも、問題がある。
問題のない家庭など、ない。

 それにしても、眠い。
「家に帰ってから寝よう」と言うと、「うん」とワイフは言った。

●新富士

 列車は新富士に着いた。
FRONTの男性は「明日は(=今日は)、快晴」と言った。
ところが起きてみると、どんよりとした雲が、低く垂れ下がっていた。
新幹線の中からも、そうだろう。
向かって太平洋側の席に座ったこともある。
私は見上げることもなく、パソコンを開いたまま、まどろみ始めた。

 ……こんな話をした。

「もし、敦賀原発(福井県)が事故を起こしたら、岐阜県は全滅する。
少し間をおいて、静岡県も全滅する。
そのときは、逃げるしかないね」と。

 浜岡原発(静岡県御前崎町)については、すでに行動計画は立ててある。
間髪を入れず、即、避難。
風向きにもよるが、浜松市は一夜にして、高汚染地帯に入る。
政府の避難勧奨など、まったくアテにならない。
アテにならないことは、一連のフクシマで証明された。

 が、どこへ避難するか?

 ……放射線を浴びても、症状が現れるのは2~5年後(チェルノブイリ)。
だったら、寿命のほうが先にくる。
そんな意見もある。
しかし放射線のような得体の知れないもので、寿命を縮めることはない。
そこらのチンピラにからまれ、怪我をするようなもの。
死ぬときになって、「原因は、あの原子力発電所の事故によるでは?」と疑うことくらい、
無念なものはない。
はっきりと因果関係がわかっていれば、まだ救われる。
恨んで死ぬことができる。
が、それもあいまいなままだと、恨んで死ぬこともできない。
つまり生殺し!

 土俵際に立たされたような私だが、まだまだふんばってやる!

●静岡

 新幹線は、静岡駅を離れた。
窓の下には、大井川が見える。
今回の講演旅行も、終わりに近づいてきた。

 ところでボケには、転地療法がよいという。
もちろん予防にもなる。
称して「転地予防」。
部屋の様子が変わるだけでも、脳みそへの刺激になる。
ワイフもそう言った。

 これからも機会を見つけ、もちろん懐(ふところ)とも相談しながら、転地予防をつづ
けたい。
肉体の老化もこわいが、脳みその老化は、もっと、こわい。
私が私でなくなってしまう。
そう言えば、先ほどバスの中で、うしろに座った老夫婦が、こんな話をしていた。
何でもその老夫婦の知人が、認知症になってしまったという。
そこで家族がその老人を、施設に入れた。
が、入れたとたん、その老人が盲目になってしまったという。
恐らく緑内障か何かになったのだろう。
一時的でも、強力なストレスが加わると、それまでボヤボヤとしていた持病が一気に悪化
する。
そういうことは多い。
いくら認知症になっても、まだ「心」は残っていた。
私はその老夫婦の話を、そのように理解した。

 窓の外には、寒々とした冬の景色が広がっている。
こういうときは、気分まで暗くなる。
ア~ア、暖かい布団に入って、昼寝をしたい!
列車は、掛川駅に止まった。
つぎは、浜松駅。

(伊豆、御殿場、講演旅行記、おしまい!)
はやし浩司 2011-11-09


Hiroshi Hayashi+++++++NOV. 2010++++++はやし浩司・林浩司

【3】(近ごろ、あれこれ)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

●11月10日朝記(はやし浩司 2011ー11-10)

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昨夜、友人宅から帰ったのが、午後11時。
4時間近くも、話し込んでしまった。

そのときのこと。
何かを説明するために自分のパソコンを開いた。
ついでに……ということで、EUの経済動向を見て、驚いた。
イタリアの10年国債の利回りが、7・14%になっていた(午後19:00)。
朝方は、たしか、6%前後だったはず。

++++++++++++++++++++++++++++++++++++

●イタリアの金融危機

 家に帰ったのが、午後11時ごろ。
それから軽い夜食。
お茶漬けを食べた。
そのあとイタリアの金融危機が気になった。
今では、リアルタイムで、その国の国債の利回りを知ることができる(Bloomber
g)。
で、「寝る前に……」とパソコンを開く。

23:30……7・213%
24:00……7・282%
00:10……7・299%
00:26……7・251%

 7%を超えたとき、アイルランドもギリシアも、金融危機に陥った。
Bloombergは、つぎのように伝える。

『……ロンドン時間午後5時3分現在、イタリア5年債利回りは前日比70ベーシスポイ
ント(bp、1bp=0.01%)上昇し7.57%。
同国債(表面利率4.75%、2016年9月償還)価格は2.54下げ89.265』と。

 この報道によれば、日本時間で、今朝(11月10日)午前4時3分ごろ、7・57%
まで達したことになる。
で、現在(日本時間:午前7時15分)は、やや落ち着いて、

07:15……7・206%

 今度はイタリア!、ということか。
しかし不思議なのは、……というか、私には理解できないのは、「では、ギリシアはどうな
ったのか?」という疑問。
ギリシアの金融危機問題にしても、何も解決していない。
が、EU関連のニュースのどこを見ても、ギリシアの名前が出てこない。
イタリアの陰に隠れてしまった。
言い換えると、イタリアの金融危機問題は、それほどまでに大きいということ。

●フランスの金融危機

 イタリアの最大債権国は、フランス。
ドイツは2番目。
そのフランスの国債(10年もの)の利回りも、ジワジワと上昇している。

00:00……3・147
00:10……3・184
00:26……3・168
07:15……3・179

 不気味なことに、フランスが今度は、イタリアのあとを追いかけ始めた。
中村清次日銀審議委員は9日、「イタリアに債権を沢山抱えるフランスについてもいろいろ
なうわさが出ている」と問題の深化・複雑化に懸念を示したという(ロイター)。

同時に、ニューヨーク・ダウ・工業株30種も、大暴落。
389ドルの下げを記録している(11月09日、終値)。

TBS-iは、つぎのように伝える。

『……9日からは、EUヨーロッパ連合がイタリアの財政監視を開始しましたが、ギリシ
ャの5倍という巨額の国債発行残高のあるイタリアが、財政再建に失敗すれば、世界的な
影響は計り知れません(10日03:50)』と。

 何やら恐ろしいことが起こり始めている……というところまでは私にもわかる。
わかるが、そこで思考停止。
世界経済は、一度、行き着くところまで、行き着く。

●証券会社の格下げ

 同じくTBS-iニュースは、こんな記事を配信している。

『……金融市場の混乱が証券業界を直撃しています。
アメリカの格付け会社・ムーディーズは、国内証券2位の大和証券グループの格付けを1
段階引き下げるとともに、国内最大手の野村ホールディングスの格付けも引き下げる方向
で見直すと発表しました』と。

 が、私には、この「ムーディーズ」(信用格付け)というのが、よくわからない。
経営の健全性を示す指標になっているということらしい。
たとえば日本経済新聞は、『……ムーディーズ・インベスターズ・サービスは9日、野村ホ
ールディングス(HD)の格付けを現在の「Baa2」から引き下げ方向で見直すと発表
した』と報道している。

「Baa2」とは何か。
そこでおさらい。

●格付け(ムーディズのばあい)

+++++++++++++++++

信用リスクが低い   Aaa
           Aa
           A

中程度の水準     Baa 
           Ba
           B
           Caa
           Ca

信用リスクが高い   C
債務不履行に陥っているD

++++++++++++++++

 大和証券、野村證券(ホールディングズ)は、上述「Baa」のレベルにあるというこ
とらしい。
しかし信用を第一とする銀行や証券会社にとって、この格付けはそのまま営業に直結する。
事実、この発表を受け、野村證券は、即、反応した。
「我が社の経営は、堅固である」と。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●田丸謙二先生(11月10日)

 昨夜(11月09日)、田丸謙二先生から、メールが届いていた。
ドイツでの講演が無事終わったらしい。
「前回のメールでは、命が心配です」とあった。
よかった。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

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