最前線の育児論byはやし浩司(Biglobe-Blog)

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●偏差値

2009-06-01 11:12:45 | Weblog
●偏差値



 子どもを評価するとき、その尺度にするのが、(1)絶対評価と、(2)相対評価であある。



 絶対評価というのは、一定の基準をもうけ、たとえば、「90点以上を取ったら、成績は、A。8
0点以上を取ったら、成績は、Bとする」というもの。



 これに対して相対評価というのは、たとえば100人の生徒がいたとすると、「上位1~10位
は、A。11~20位は、Bとする」というもの。



 この相対評価を、さらに数学的に処理して、精度の高いものにしたのが、偏差値ということに
なる。



 平均点を50点に修正して、その50点を基準に、プラス・マイナス何点……というようにして、
その子どもの点数を決める。



 その偏差値を求める公式は、日本人が考えたものだという。が、それはさておき、個人の偏
差値を計算するためには、まず、(標準偏差)を求める。(一応、標準偏差を求める数式を、こ
こに書いておく。)



【標準偏差】







X=個人の得点

M=その年齢集団の平均点

N=受験者数



たとえば平均点が40点、SDが、10点であれば、30~50点の範囲に、3分の2の子ども(受
験者)が入っていることを示す。わかりやすく言えば、平均点プラス・マイナスSDの範囲に、3
分の2の子ども(受験者)が入っていることを示す。



 さらにこの標準偏差が10、平均が50になるように、数学的に変換したのが、(偏差値)という
ことになる。その偏差値は、つぎのようにして、求める。



【偏差値】







  SS=個人の偏差値

  SD=標準偏差

  X =個人の得点

  M=その年齢集団の平均点



 たいへんむずかしい計算のように思う人がいるかもしれないが、公式さえコンピュータに一度
入力しておけば、あとはコンピュータが瞬時に、偏差値をはじき出してくれる。今は、そういう時
代である。

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●親の抗議(?)



もう一度、なぜ親たちが、学校側に抗議をしたかについて、読売新聞から、そのまま引用す
る。



「同小によると、2年生は2クラスあり、通知表は担任が、国語や算数など、計6教科を30項目
に分けて、A~Cの3段階で絶対評価をつけることになっていた。50歳代の女性教諭が担任す
るこのクラスでは、最高評価のAが、1人平均3・6個だった」(同新聞)という。



 それぞれの子どもが、それぞれ30項目について評価を受けるわけだから、A、B、Cを均等
に分散するなら、1人平均、10個のA、10個のB、10個のCという成績をもらうことになる。



 しかしその担任は、「1人平均3・6個のAしか、与えなかった」という。



 つまりその分、BやCをもらう子どもが、多くなったということになる。



 しかし、だ。はっきり言おう。こんなことで、どうして親たちが、抗議をするのか! また抗議を
しなければならないような問題では、ない!



 30項目というが、実際には、それぞれの項目について、正確に評価するなどということは、
不可能! 絶対に不可能! ふつうは、その子どもを大ざっぱに見て、あとは、「多分、この項
目はこうだろうな……?」というような評価のしかたで、点数をつける。



 で、その先生は、1人平均3・6個のAしか、子どもに与えなかった……。そこでそのクラスの
親たちが、それに抗議をした。中学生や高校生なら、まだ話もわかる。しかし子どもといって
も、小学2年生!



 こうした抗議をすることで、親たちは、子どもをかばったとでも思っているかもしれない。が、こ
うした抗議をすることによって、先生(学校)と、子どもたちの間の関係は、こなごなに破壊され
る。



 それによる被害のほうが、私は、よっぽど、深刻だと思う。へたをすれば、今後、教室での授
業そのものが、なりたたなくなってしまう。



 私はこの記事を読んだとき、私自身が経験した話をいくつか思い出した。それをここに紹介
する。今回の事件とは、直接関係ないが、何かの参考になれば、うれしい。




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