●闇路に迷う愚痴人間(はやし浩司 2011-11-29朝記)
+++++++++++++++++
「闇路に迷う愚痴人間」。
まさにその通り。
「愚痴」というのは、「法を知らない愚かな」という意味。
「法」とは、すなわち、「仏法」をいう。
つまり私のこと。
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●週刊現代を読む
昨日、夕食のあと、空き時間があった。
『週刊現代』(2011・12・10)を読む。
改めて、60歳以上の人たちが置かれた立場のきびしさを実感する。
うすうすわかってはいたが、具体的な数字で示されると、衝撃も大きい。
働くといっても、60歳以上の人には、満足な仕事すらない。
ほんの少し前には、少子化による労働力不足が叫ばれた。
が、今は、仕事そのものがない。
働きたくても、また働かなければならなくても、仕事そのものがない。
●ターニング・ポイント
円高から、円安へ。
そのあとこの日本は、一気にハイパーインフレの時代へと突入する。
そのターニング・ポイントはいつか。
その目安となるのが、日本国債の応札倍率と利回り。
国債の利回りが、急激に上昇し始めたとき、あるいは上昇したときが、あぶない。
先日のドイツのように応札倍率が、1倍に満たないとき、つまり「札割れ」したときも、あぶない。
そのとたん……というより、その瞬間から、日本は一気に円安に向かう。
●札が紙くずに
日本の国家債務が、1000兆円。
地方債務を含めれば、その額は、もっとふくらむ。
国家税収(=収入)が40兆円余りだから、その25倍ということになる。
たとえて言うなら、年収が400万円の人が、1億円の借金を抱えているに等しい。
見た目には豊かでも、中身はガタガタ。
が、私はこの数字を逆に読む。
「日本は、実際には、25年前に逆戻りしてもおかしくない」と。
つまり2011-25=1986年。
1986年だぞ!
それ以後の日本は、まさに砂上の上に築いた楼閣のようなもの。
わかりやすく言えば、1986年以後築いた財産などは、すべて失っても文句は言えない。
●1986年(昭和61年)
1986年という年は、どんな年だったのか。
講談社の「20世紀全記録」によれば、つぎのようにある。
1月……「チャレンジャー」爆発……砕かれた宇宙開発の夢、7人、全員死ぬ
2月……「ピープルズパワー」……マルコス追放
3月……(とくに目立ったニュースなし。)
4月……ハレー彗星接近、そしてあの「チェルノブイリ原子力発電所・爆発!」
5月……チャールズ英皇太子、ダイアナ妃と来日
6月……(とくに目立ったニュースなし。)
7月……ワールドカップ・アルゼンチン優勝……マラドーナの5人抜き
8月……タイタニック号を撮影、円高1ドルが152円に
9月……(とくに目立ったニュースなし。)
10月……第10回、アジア大会、ソウルで開催
11月……レーガン・ゴルバチョフのレイキャビク会談失敗、三原山209年ぶり噴火
12月……数十年ぶり、ヨーロッパ全土に大寒波襲来
「チェルノブイリ原子力発電所・爆発」と書いたとき、心底、ドキッとした。
それから25年。
この日本でも、同じことが起きた!
●精神
しかし60歳以上の人には、さらにきびしい現実が待ち構えている。
仕事だけが問題ではない。
どう精神的に自分を支えていくか……。
実は、こちらの問題のほうが、大きく、かつ深刻。
たとえて言うなら、目的地のわからない暗い夜道を歩くようなもの。
その先に待っているのは、断崖絶壁。
それでも死ぬこともできず、ただひたすら歩きつづける。
そういう中で、自分をどう精神的に支えていくか。
●IMFへの出資比率
昨日、IMFについて書いた。
「日本は大口出資者なのに、ディレクター(理事)のメンバーに加えられていないのはおかしい」と。
そこで調べてみた。
「大口」(ウィキペディア百科事典)とは、何か。
「間違いだらけの金融知識」サイトにそれが、あった。
……2010年11月5日の理事会で、IMFは新しい出資比率の改定を承認した。
この承認案は2012年の発効を目指しており、また、出資金総額も7557億ドル(約61兆円)にほぼ倍増される予定。
背景には、ギリシャやウクライナなどへの金融支援によって、資金基盤の増強が急務であることがあげられている。(以上「間違いだらけの金融知識」より)
(以下、出資比率、単位は(%))
1位 米国 17.407
2位 日本 6.464
3位 中国 6.394
4位 ドイツ 5.586
5位 フランス 4.227
6位 英国 4.227
7位 イタリア 3.161
(以下、つづく)
日本の出資率は、6・464%。
出資金は、61兆円x0・06464=3・94兆円となる。
「今回の増資による出資金は約2兆円」(同サイト)とある。
その後、それだけの出資金を支払ったかどうかは知らない。
(たぶん、日本のことだから、支払ったにちがいないが……。)
「お金がない」と言いながら、どうして日本は外国では、こんなに気前がいいのだろう。
数週間前には、野田首相は、東南アジアで2兆円もばらまいてきた。
●お金
お金で人を助けてはいけない。
助けた方は、「相手は感謝しているはず」と考えがち。
しかしその相手は、その場だけ。
ばあいによっては、逆恨みされる。
「返せ」と言えば、そのとき人間関係は終わる。
が、それだけではない。
一度、保護・依存の関係ができると、それを断ち切るのは容易なことではない。
助けてもらうほうは、いつまでも、それを当然ととらえる。
国際関係を見ていると、それがよくわかる。
あの3・11大震災のときも、民間の義援金の話は耳にした。
とくに台湾からの義援金は、突出していた。
しかしどこかの国が、国として復興費用を支援してくれたという話は聞いていない。
日本は、今まで何をしてきたのか。
そのつどそれぞれの国で、1兆円単位のお金をばらまいてきた。
受け取る方は「Thank You」と言うかもしれない。
しかしいつもそのままで終わってしまう。
●親子でも
親子でも、お金の貸し借りはしてはいけない。
息子や娘のほうは、必要になるたびに、こう言う。
「就職したら返すから」「給料があがったら返すから」と。
が、いまだかって、そういう息子や娘が、親にお金を返したという話も聞いたことがない。
で、親がいよいよ生活に困るようになって、息子や娘にこう言う。
「そろそろ少し返してくれないか?」と。
とたん息子や娘の態度が豹変する。
「家でも土地でも、売ればいい」と。
「お父さんには年金があるだろ」と、息子に直接言われた知人もいる。
さらに「お前は見返りを求めて、オレたちを育ててきたのか」と、息子に怒鳴られた知人もいる。
今、親子の関係も、ここまで希薄になっている。
●どうでもなれ!
現世に執着するかぎり、私たちはこの闇路から抜け出ることはできない。
抜け出るためには、執着、あるいは執着心を捨てなければならない。
執着があるから、迷い、悩み、苦しむ。
が、ひとたび執着を捨ててしまえば、前の道が、パッと明るくなる。
わかりやすく言えば、「どうでもなれ!」と宣言すればよい。
自分の命すらも、この宇宙という大自然界に託す。
……とまあ、口で言うのは簡単なこと。
しかし実際、そこまで割り切らないと、この複雑怪奇な世界では、楽しく生きていくことはできない。
「どうでもなれ!」と。
●闇路に迷う愚痴人間
今日も闇路に迷う。
明日も闇路に迷う。
今までも闇路に迷ってばかり。
いつになったら、執着から解放され、安穏の世界に入ることができるのだろう。
そこにある「現実」を前にすると、かけ声ばかりで、前に進まない。
「とりあえずすべきことは……」と考えたとき、思いつくのは「生活」のことばかり。
「この原稿を書くのが終わったら、30分、運動をしよう」
「今日は胃の調子がよくないから、節食しよう」
「明後日からの教材の準備を始めよう」
「為替の様子を見て、現金を現物資産に交換してこよう」
「AさんとBさんに、暮れの付け届けを送ろう」
「年賀状のデザインを考えよう」などなど。
『六趣輪廻(りんね)』に振り回されながら、それに抵抗する術(すべ)もない。
こんな私には安穏の世界など、夢のまた夢。
ドロドロした現実の中で、今日もこうして生きていく。
ア~ア!
では、みなさん、おはようございます。
こうして私は、すでに1時間も、命を無駄にしてしまった。
もう一度、ア~ア!
Hiroshi Hayashi++++++Nov. 2011++++++はやし浩司・林浩司
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「闇路に迷う愚痴人間」。
まさにその通り。
「愚痴」というのは、「法を知らない愚かな」という意味。
「法」とは、すなわち、「仏法」をいう。
つまり私のこと。
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●週刊現代を読む
昨日、夕食のあと、空き時間があった。
『週刊現代』(2011・12・10)を読む。
改めて、60歳以上の人たちが置かれた立場のきびしさを実感する。
うすうすわかってはいたが、具体的な数字で示されると、衝撃も大きい。
働くといっても、60歳以上の人には、満足な仕事すらない。
ほんの少し前には、少子化による労働力不足が叫ばれた。
が、今は、仕事そのものがない。
働きたくても、また働かなければならなくても、仕事そのものがない。
●ターニング・ポイント
円高から、円安へ。
そのあとこの日本は、一気にハイパーインフレの時代へと突入する。
そのターニング・ポイントはいつか。
その目安となるのが、日本国債の応札倍率と利回り。
国債の利回りが、急激に上昇し始めたとき、あるいは上昇したときが、あぶない。
先日のドイツのように応札倍率が、1倍に満たないとき、つまり「札割れ」したときも、あぶない。
そのとたん……というより、その瞬間から、日本は一気に円安に向かう。
●札が紙くずに
日本の国家債務が、1000兆円。
地方債務を含めれば、その額は、もっとふくらむ。
国家税収(=収入)が40兆円余りだから、その25倍ということになる。
たとえて言うなら、年収が400万円の人が、1億円の借金を抱えているに等しい。
見た目には豊かでも、中身はガタガタ。
が、私はこの数字を逆に読む。
「日本は、実際には、25年前に逆戻りしてもおかしくない」と。
つまり2011-25=1986年。
1986年だぞ!
それ以後の日本は、まさに砂上の上に築いた楼閣のようなもの。
わかりやすく言えば、1986年以後築いた財産などは、すべて失っても文句は言えない。
●1986年(昭和61年)
1986年という年は、どんな年だったのか。
講談社の「20世紀全記録」によれば、つぎのようにある。
1月……「チャレンジャー」爆発……砕かれた宇宙開発の夢、7人、全員死ぬ
2月……「ピープルズパワー」……マルコス追放
3月……(とくに目立ったニュースなし。)
4月……ハレー彗星接近、そしてあの「チェルノブイリ原子力発電所・爆発!」
5月……チャールズ英皇太子、ダイアナ妃と来日
6月……(とくに目立ったニュースなし。)
7月……ワールドカップ・アルゼンチン優勝……マラドーナの5人抜き
8月……タイタニック号を撮影、円高1ドルが152円に
9月……(とくに目立ったニュースなし。)
10月……第10回、アジア大会、ソウルで開催
11月……レーガン・ゴルバチョフのレイキャビク会談失敗、三原山209年ぶり噴火
12月……数十年ぶり、ヨーロッパ全土に大寒波襲来
「チェルノブイリ原子力発電所・爆発」と書いたとき、心底、ドキッとした。
それから25年。
この日本でも、同じことが起きた!
●精神
しかし60歳以上の人には、さらにきびしい現実が待ち構えている。
仕事だけが問題ではない。
どう精神的に自分を支えていくか……。
実は、こちらの問題のほうが、大きく、かつ深刻。
たとえて言うなら、目的地のわからない暗い夜道を歩くようなもの。
その先に待っているのは、断崖絶壁。
それでも死ぬこともできず、ただひたすら歩きつづける。
そういう中で、自分をどう精神的に支えていくか。
●IMFへの出資比率
昨日、IMFについて書いた。
「日本は大口出資者なのに、ディレクター(理事)のメンバーに加えられていないのはおかしい」と。
そこで調べてみた。
「大口」(ウィキペディア百科事典)とは、何か。
「間違いだらけの金融知識」サイトにそれが、あった。
……2010年11月5日の理事会で、IMFは新しい出資比率の改定を承認した。
この承認案は2012年の発効を目指しており、また、出資金総額も7557億ドル(約61兆円)にほぼ倍増される予定。
背景には、ギリシャやウクライナなどへの金融支援によって、資金基盤の増強が急務であることがあげられている。(以上「間違いだらけの金融知識」より)
(以下、出資比率、単位は(%))
1位 米国 17.407
2位 日本 6.464
3位 中国 6.394
4位 ドイツ 5.586
5位 フランス 4.227
6位 英国 4.227
7位 イタリア 3.161
(以下、つづく)
日本の出資率は、6・464%。
出資金は、61兆円x0・06464=3・94兆円となる。
「今回の増資による出資金は約2兆円」(同サイト)とある。
その後、それだけの出資金を支払ったかどうかは知らない。
(たぶん、日本のことだから、支払ったにちがいないが……。)
「お金がない」と言いながら、どうして日本は外国では、こんなに気前がいいのだろう。
数週間前には、野田首相は、東南アジアで2兆円もばらまいてきた。
●お金
お金で人を助けてはいけない。
助けた方は、「相手は感謝しているはず」と考えがち。
しかしその相手は、その場だけ。
ばあいによっては、逆恨みされる。
「返せ」と言えば、そのとき人間関係は終わる。
が、それだけではない。
一度、保護・依存の関係ができると、それを断ち切るのは容易なことではない。
助けてもらうほうは、いつまでも、それを当然ととらえる。
国際関係を見ていると、それがよくわかる。
あの3・11大震災のときも、民間の義援金の話は耳にした。
とくに台湾からの義援金は、突出していた。
しかしどこかの国が、国として復興費用を支援してくれたという話は聞いていない。
日本は、今まで何をしてきたのか。
そのつどそれぞれの国で、1兆円単位のお金をばらまいてきた。
受け取る方は「Thank You」と言うかもしれない。
しかしいつもそのままで終わってしまう。
●親子でも
親子でも、お金の貸し借りはしてはいけない。
息子や娘のほうは、必要になるたびに、こう言う。
「就職したら返すから」「給料があがったら返すから」と。
が、いまだかって、そういう息子や娘が、親にお金を返したという話も聞いたことがない。
で、親がいよいよ生活に困るようになって、息子や娘にこう言う。
「そろそろ少し返してくれないか?」と。
とたん息子や娘の態度が豹変する。
「家でも土地でも、売ればいい」と。
「お父さんには年金があるだろ」と、息子に直接言われた知人もいる。
さらに「お前は見返りを求めて、オレたちを育ててきたのか」と、息子に怒鳴られた知人もいる。
今、親子の関係も、ここまで希薄になっている。
●どうでもなれ!
現世に執着するかぎり、私たちはこの闇路から抜け出ることはできない。
抜け出るためには、執着、あるいは執着心を捨てなければならない。
執着があるから、迷い、悩み、苦しむ。
が、ひとたび執着を捨ててしまえば、前の道が、パッと明るくなる。
わかりやすく言えば、「どうでもなれ!」と宣言すればよい。
自分の命すらも、この宇宙という大自然界に託す。
……とまあ、口で言うのは簡単なこと。
しかし実際、そこまで割り切らないと、この複雑怪奇な世界では、楽しく生きていくことはできない。
「どうでもなれ!」と。
●闇路に迷う愚痴人間
今日も闇路に迷う。
明日も闇路に迷う。
今までも闇路に迷ってばかり。
いつになったら、執着から解放され、安穏の世界に入ることができるのだろう。
そこにある「現実」を前にすると、かけ声ばかりで、前に進まない。
「とりあえずすべきことは……」と考えたとき、思いつくのは「生活」のことばかり。
「この原稿を書くのが終わったら、30分、運動をしよう」
「今日は胃の調子がよくないから、節食しよう」
「明後日からの教材の準備を始めよう」
「為替の様子を見て、現金を現物資産に交換してこよう」
「AさんとBさんに、暮れの付け届けを送ろう」
「年賀状のデザインを考えよう」などなど。
『六趣輪廻(りんね)』に振り回されながら、それに抵抗する術(すべ)もない。
こんな私には安穏の世界など、夢のまた夢。
ドロドロした現実の中で、今日もこうして生きていく。
ア~ア!
では、みなさん、おはようございます。
こうして私は、すでに1時間も、命を無駄にしてしまった。
もう一度、ア~ア!
Hiroshi Hayashi++++++Nov. 2011++++++はやし浩司・林浩司