仮想現実の世界
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生きるために稼ぐのか、
稼ぐために生きるのか?
すべての疑問は、その
1点に集約される。
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●生きるのがマトリックス(母体)
生きるためにお金を稼ぐ。稼ぐために働く。働くために仕事をする。あくまでも生きることがマトリックス(母体)。それが今、逆転している。仕事が生きることより優先され、仕事のために生きている人はいくらでもいる。たとえば休暇。
私たちは「休みになったら、○○をしよう」と考えて仕事をする。それは問題ないが、休みになったら、休みなったで、今度は仕事のことばかり考える。よく日本人は休暇の過ごし方を知らないと言われるが、その理由の一つはこんなところにもある。子どもの教育とて例外ではない。土日が休みになって、子どもが家でゴロゴロと横になって休んでいたとする。そういうとき親は、「勉強はしなくていいの?」とか、「もうすぐテストでしょ」とか言って、子どもを追い立てる。
生きることがマトリックス(母体)とするなら、仕事の世界はまさに仮想現実の世界。この世界にハマると、本来大切でないものまで大切と思い込むようになる。学歴だの出世だの、地位だの肩書きだの、そんなことばかりを気にするようになる。それだけならまだしも、その一方で、本来大切にすべきものを、粗末にするようになる。よい例が、単身赴任だ。昔、私のオーストラリアの友人たちがこう言った。「家族がバラバラにされて何が仕事か!」と。
もちろん仕事をするのが悪いと言っているのではない。しかし本分を忘れてはいけない。この本分を忘れると、自分の人生そのものまで犠牲にすることになる。やっと楽になったと思ったら、人生も終わっていた……、と。
子どもをなぜ教育するかといえば、それは子どもたちに心豊かで、幸せな人生を歩んでほしいからだ。教育に目的があるとするなら、私たちの知識や経験を武器として、子どもに与えることだ。
つまりそれが教育のマトリックス(母体)。たしかにこの日本には学歴社会があり、それにまつわる受験競争もある。しかしその本分は忘れてはいけない。これを忘れると、子ども自身もまた、今のあなたと同じように、いつまでたっても自分の人生をつかめなくなる。いや、その前に、あなたと子どもの関係は、まちがいなく崩壊する。
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生きるために稼ぐのか、
稼ぐために生きるのか?
すべての疑問は、その
1点に集約される。
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●生きるのがマトリックス(母体)
生きるためにお金を稼ぐ。稼ぐために働く。働くために仕事をする。あくまでも生きることがマトリックス(母体)。それが今、逆転している。仕事が生きることより優先され、仕事のために生きている人はいくらでもいる。たとえば休暇。
私たちは「休みになったら、○○をしよう」と考えて仕事をする。それは問題ないが、休みになったら、休みなったで、今度は仕事のことばかり考える。よく日本人は休暇の過ごし方を知らないと言われるが、その理由の一つはこんなところにもある。子どもの教育とて例外ではない。土日が休みになって、子どもが家でゴロゴロと横になって休んでいたとする。そういうとき親は、「勉強はしなくていいの?」とか、「もうすぐテストでしょ」とか言って、子どもを追い立てる。
生きることがマトリックス(母体)とするなら、仕事の世界はまさに仮想現実の世界。この世界にハマると、本来大切でないものまで大切と思い込むようになる。学歴だの出世だの、地位だの肩書きだの、そんなことばかりを気にするようになる。それだけならまだしも、その一方で、本来大切にすべきものを、粗末にするようになる。よい例が、単身赴任だ。昔、私のオーストラリアの友人たちがこう言った。「家族がバラバラにされて何が仕事か!」と。
もちろん仕事をするのが悪いと言っているのではない。しかし本分を忘れてはいけない。この本分を忘れると、自分の人生そのものまで犠牲にすることになる。やっと楽になったと思ったら、人生も終わっていた……、と。
子どもをなぜ教育するかといえば、それは子どもたちに心豊かで、幸せな人生を歩んでほしいからだ。教育に目的があるとするなら、私たちの知識や経験を武器として、子どもに与えることだ。
つまりそれが教育のマトリックス(母体)。たしかにこの日本には学歴社会があり、それにまつわる受験競争もある。しかしその本分は忘れてはいけない。これを忘れると、子ども自身もまた、今のあなたと同じように、いつまでたっても自分の人生をつかめなくなる。いや、その前に、あなたと子どもの関係は、まちがいなく崩壊する。