最前線の育児論byはやし浩司(Biglobe-Blog)

最前線で活躍するお父さん、お母さんのためのBLOG
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●霊感商法  ●レボリューショナリーロード

2009-02-12 10:41:53 | Weblog
●霊感商法(Spritual Boom)

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『神奈川県警警視が関与したとされる霊感商法企業「神世界」(山梨県甲斐市)に、
強制捜査のメスが入った。癒やしや霊感ブームに乗って若い女性ら数千人から
100億円以上を集めたとみられるが、「ヒーリングサロン」と称して、セレブ気分が
味わえる高級マンションや邸宅に、被害者たちを誘い込んでいた』(以上、産経新聞・
090211)。

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この中で注目すべき点は、数千人から、100億円も集めていたということ。
仮に被害者が1000人とするなら、1人当たり、1000万円ということになる。

方法はこうだ。

『……神世界被害対策弁護団によると、最初は1000円の体験ヒーリングや占いで引きつけ、「霊視鑑定」で「悪行をした先祖が取りついている。今何とかしないと!」と脅し、「力」と大書した紙入りのお守り袋(力(ちから)ライセンス)を10万5000万円で買わせる。
 1万500円の「神書」と称する教典には、「人類が初めて授かった神様からの品で、本来1冊1兆円以上だが、最低価格に設定」との後書きが。除霊のための玉ぐし料などとして金を吸い上げ、中には1000万円以上だまし取られた主婦もいた』(同)と。

スピリチュアルブームも結構だが、そういうものに乗せられて、「1000万円以上も
だましとられた主婦もいたという。

霊視ねエ~~?
神書ねエ~~?
除霊ねエ~~?
玉ぐし料ねエ~~?

では、本当の加害者はだれかということになる。
産経新聞はつぎのようにしめくくる。

『……紀藤M樹弁護士ら弁護団は江原啓之、美輪明宏両氏が出演する「オーラの泉」や、細木数子氏出演の「ズバリ言うわよ!」などの番組を挙げ、「ヒーリングサロンの被害はここ1、2年で激増した。霊感を断定的に放送する番組の影響は明らかにある」と安易な霊感ブームに警鐘を鳴らしている』(同)と。

実名をそのまま転載させてもらったが、ここに出てくる、江原氏にしても、
美輪氏にしても、加害者ではない。
彼らは、ただの「人」。
彼らはこう言うだろう。
「私たちには関係ありません」と。

そう、関係ない。
その「力」もない。
あるわけがない。
本当の加害者は、実はテレビ局である。
こうしたアホな番組を、何らフィルターにかけることなく、世間に垂れ流す
テレビ局である。

言うなれば、カルト教団の広報宣伝を、無料で請け負っているようなもの。
そしてその結果、「神世界」だけでも、数千人の被害者が出たという。
が、ここで誤解していけないのは、何も「神世界」だけが、霊感商法企業では
ないということ。
現在日本には、宗教法人だけで、20万以上もある。
さらに宗教法人格をもたないまま、個人で活動している人は、その数10倍は、いる。
最近では、町角のあちこちに、占いだの、何だのという、おかしなボックスが、
並ぶようになった。
見ると、たいてい若い女性が、そこへ出入りしている。

では本当の加害者はだれか?

実は考えることを教えない、文部科学省である。
……とまあ、話が飛躍してしまったが、教育にもその責任がないとは言わせない。
ざっとみても、小学生の40~60%が、占いやまじないを信じている。
中には、真剣にそれと取り組んでいる子どももいる。
「霊」を信じている子どもも、ほぼ同じくらい、いる。
こうした事実を一方で放置しておきながら、何が教育かということになる。
あるいはそれについても、「信仰は個人の自由」とか言って、放任するとでもいうのか。

どうして学校で、もっと(合理)を教えないのか。
あるいは占いやまじないを、否定しないのか。
宗教問題とからんで、むずかしい点はあるということは知っている。
しかし教師が、それ以上の(合理)を子どもたちに語るのは、自由のはず。
一例だが、私は、ときどきこんな指導を、子どもたち(小学高学年児)にしている。

●錯覚(思いこみ)

「みんなは、ハンドパワーというのを知っているか?」と話しかける。
「手のひらからは、オーラが出る。そのオーラで、病気を治したり、精神を
癒したりすることができるよ」と。

中に、とたん、目を輝かせる子どもがいる。

「実は、ぼく(=はやし浩司)にも、そのパワーがある。
あまり強くはないけど、しかし君たちに見せるくらいの力はある。
これから実験してみせてやろう」と。

そこで私は子どもたちの手を、甲を上にして、机の上に並ばせる。
その上から、私の手をかざし、それを子どもたちの手に近づけていく。
そのときコツは、そういうものを信じやすそうな、つまり暗示に弱そうな子どもを、
最初に選ぶこと。

私の手のひらをゆっくりと近づけていくと、その子どもが、「アッ、感じる、
感じる……」と言う。
ふつうの人なら(おとなでも)、熱気というか、圧迫感のようなものを感じるはず。
これは大脳の視覚野から送られてきた情報を、脳みそが勝手に判断するためである。
実際に、熱気や圧迫感を感じるわけではない。
まったくの錯覚である。
すると、つぎつぎと子どもたちは、「感ずる」「感ずる」と言い出す。

で、私は、「なっ、オーラというものはあるんだよ」と言う。
それまでそういうものを信じていなかった子どもでさえ、「本当だ」「知らなかった」と
言って驚く。

多くの霊感商法も、同じような手口を使う。
で、ここで終わったら、私も、その手先ということになる。
そして実験は、つぎのようにしてしめくくる。

「では、これからが本当の実験だ。
A子さん、前に出てきなさい。
今度は、あなたに目を閉じてもらいます。
目を閉じて、ぼくのオーラを感じてもらいます。
あなたはとくに霊感の強い人ですから、ぼくのオーラを強烈に感ずるはずです」と。

A子さんに目を閉じてもらい、私は言葉だけで、こう言う。
実際には、私の両手はポケットにつっこんだまま。

「いいかな、ぼくの手を近づけるよ。
ほら、だんだん近づけていくよ。
今、ぼくの手は、君の額の上にある。
どのあたりでぼくのオーラを感ずるかな……。
ほかの人は、この距離だと、まだ何も感じないはずだ。
しかし君は特別だよ……。
ほら、もっと近づけるよ……」と。

私の両手は、ポケットにつっこんだまま。

するとA子さんは、こう言いだす。
「感じる、感じる、先生! 額が熱くなってきた……」と。

それを見て、ほかの子どもたちが、ゲラゲラと笑いだす。
笑ったところで、A子さんが目をあけ、自分がだまされたことを知る。

そこで私は脳みその構造を簡単に説明する。
思いこみで、感覚が勝手に反応してしまうことを説明する。
最後は、こう言ってしめくくる。

「オーラなんてものは、ないよ。ただの錯覚だよ。
よく駅前などに行くと、そういうことをしている人を見かけるけど、
君たちは近づかないようにね」と。

テレビ局も、そういった「人」を出すだけではなく、一方で科学的知識のある
専門家を登場させるべきである。
これは「べき」である。
つまりバランスのとれた番組づくりをすべきである。
いや、もともと、いくらブームとはいえ、そういう番組など、制作すべきではない。
少しでも知性や理性に恥じるなら、そういう番組など、制作すべきではない。

プラス、一言!

占いやまじないに凝る前に、若い女性たちよ、もう少し自分の脳みそで、ものを
考えろ!
顔や頭は、飾るためだけにあるのではないぞ!
被害者だ、被害者だと叫ぶ前に、やるべきことがあるはずだ!

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