死してなお威厳保てる王の貌 アガメムノンでありやなしや
(in the National Archaeological Museum, Athens, Greece)
まさとし
アテネにある国立考古学博物館――入ってすぐの正面第4室
「ミケーネの部屋」に、黄金のマスク(実物)が飾られている。
1876年、ミケーネ遺跡を発掘したシュリーマンは、
「これこそアガメムノンのマスクに違いあるまい」と主張した。
だが、後年の時代考証により、「時代が合わない」とされた。
すなわち、アガメムノンよりも300年も前のマスクだった。
しかし、いまだに誰の葬儀用マスクなのか、特定できていない。
そこで、いまわれわれは、シュリーマンに敬意を表して、
”通称アガメムノンの黄金マスク”と呼ぶことにしよう。
アガメムノンはミケーネの王で、ギリシャ軍の総大将として、
トロイア戦争(トロイの木馬で有名)に勝利したとされている。
トロイア戦争はホメロスの叙事詩「イリアス」(ギリシャ語の
トロイア)に謳われているが、神話であって、史実ではないと
考えられてきた。
しかし、このように立派なデスマスクが残されていることから、
単なる神話ではなく、実際にあったと考えることもできる。
いずれにしても、この黄金マスクは、古代史ロマンの夢を
掻き立ててくれます。
(in the National Archaeological Museum, Athens, Greece)
まさとし
アテネにある国立考古学博物館――入ってすぐの正面第4室
「ミケーネの部屋」に、黄金のマスク(実物)が飾られている。
1876年、ミケーネ遺跡を発掘したシュリーマンは、
「これこそアガメムノンのマスクに違いあるまい」と主張した。
だが、後年の時代考証により、「時代が合わない」とされた。
すなわち、アガメムノンよりも300年も前のマスクだった。
しかし、いまだに誰の葬儀用マスクなのか、特定できていない。
そこで、いまわれわれは、シュリーマンに敬意を表して、
”通称アガメムノンの黄金マスク”と呼ぶことにしよう。
アガメムノンはミケーネの王で、ギリシャ軍の総大将として、
トロイア戦争(トロイの木馬で有名)に勝利したとされている。
トロイア戦争はホメロスの叙事詩「イリアス」(ギリシャ語の
トロイア)に謳われているが、神話であって、史実ではないと
考えられてきた。
しかし、このように立派なデスマスクが残されていることから、
単なる神話ではなく、実際にあったと考えることもできる。
いずれにしても、この黄金マスクは、古代史ロマンの夢を
掻き立ててくれます。