QT Lab.品質・技術研究室

技術者のための品質工学、品質管理、統計学、機械設計、信号処理を
解説します。

組織の細胞として生きるの?

2017-07-26 21:35:44 | 日々徒然

 今日は、とても充実した一日でした。
 すでにこのページでも何回か紹介させていただいたMT法によるFFT重心の
監視による異常信号検出技術にご興味をもっていただいた企業様から
この技術に関するインタビューを受けました。

 およそ2時間のインタビューで、この技術についてその効果を理解していただき
近いうちにその企業様(世界的に有名、優良な)のホームページにアップして
いただけることになりました。

 この技術については2014年に”品質工学会”に論文として提出しています。が
その後、2回ほど書きなおしをして、2016年の春に最終査読も通っています。
 しかし、いまだに学会誌には掲載されていません。

 すでに、この技術を実用していただいている企業様もいくつかあります。

 この間、学会誌はおなじ作家(作者)による「浦島太郎」「もも太郎」「金太郎」のような
”昔話”が掲載され続けています。これが有用な情報と思う学会員もいることとは
思いますが、本当にこのままでよいのでしょうか?

 幸い、学会誌に投降した論文内容である
『MT法を使ったFFT重心監視による異常信号監視技術』を含む信号処理技術に
関する技術も含む書籍を執筆させていただくことになりました。
 学会誌で公になるまえに、書籍化されることに、いささか違和感を覚えますが
少しでも早くこの技術がひろまって、世の中のお役にたつことができればよい、と
思います。

 この書籍では、信号処理技術は”道具”にすぎないことを前提としています。
 ご本堂におわしますご本尊さまではありません。

 一般に技術(つまり道具)に関する書籍は ”道具のしくみ”、”道具の作り方”を
解説しています。なかには”道具の使い方”まで言及しているものもあります。
 しかし、具体的な”使い道”に話がおよぶものはほとんどありません。

 今回の書籍では、LabVIEWの実行ファイルで製作した”信号処理解析ツール”を
無償でダウンロードできるようにします。つまり、原始的かもしれませんが、”道具”
そのものを提供します。

 この”道具”を使って、”道具の使い方”を説明し、さらに”道具の使い道”を紹介
します。いちおう、”道具のしくみ”も簡単に紹介はしています。

 ”道具”はいくら丁寧にその便利さや有効性を説明したところで実際に使って
みなければ、そのすばらしさを知ることはできません。

 今回提供する”道具”は、信号処理の基本機能である”周波数解析”、”フィルタ処理”
だけでなく、”相互相関関数”、”周波数応答分析”機能をもっています。
 そして、学会に提出していまだに未掲載の”MT法を使ったFFT重心による信号監視”の
機能も実装しています。

 さらに、このソフトウェアに強い関心を持っていただいた会社様のご協力で汎用性と
操作性を大幅に向上していただいております。
 書籍を購入していただければ、すぐにでも、簡単な操作でいろいろな信号処理を
実施できるはずです。

 昔から、私は使い捨ての駒や遊び歯車として生きていくことは嫌いでした。
 この考えがわざわいして、サラリーマンとしては残念な境遇に甘んじています。
 企業という組織のなかの細胞としては、癌細胞なのかもしれません。

 しかし、企業という井戸の外では、いろいろと評価していただいたり、楽しい議論ができたり、
とても充実した昨今です。あと1年半で定年をむかえる近頃、人生が変わり始めた気がします。

 


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