「命を守る・人が死なない!防災士-尾崎洋二のブログ」生活の安心は災害への万全な備えがあってこそ。命と生活の安全保障を!

防災の第一目的は命を守ること。「あの人を助けなくては」との思いが行動の引き金となります。人の命を守るために最善の行動を!

「子どもにどう伝えるか防災教育」 小田隆史宮城教育大学准教授に聞く

2020年02月27日 12時49分27秒 | 片田氏:子ども。要支援者を守る

「子どもにどう伝えるか防災教育」
小田隆史宮城教育大学准教授に聞く

(おだ・たかし 1978年生まれ。福島県いわき市出身。
東北大学大学院修了。博士(環境科学)。
外務省専門調査員、カリフォルニア大学バークレー校フルブライト研究員
などを経て、2017年から現職。
19年4月から宮城教育大学防災教育研修機構の副機構長を兼務)


尾崎 洋二 コメント:
大川小学校の悲劇を二度と繰り返してはならない。

東日本大震災の時、お子様を亡くされた遺族の今野ひとみさんは、「いか
なる場合も子どもの命は大人が守る。
この悲劇を二度と繰り返さないことが、亡くなった74人の子どもたちが
この世に厳然と存在していたんだという証になる」と宮城県議会超党派主
催フォーラム(2019年3月23日)で叫びました。

「学校防災の本質は考えのど真ん中に子どもの命があるかどうか、この一
点に尽きる。
この事故を辛い、悲しいだけで終わらせず、教訓を未来に生かしてほしい」
と切に願う遺族の皆さんたちの声が学校防災でどのように活かされるか?

この意味でとても貴重な特集コラムです。

私自身が気になったのは、地震のみならず、集中豪雨・水害など昨今にお
いては大災害が相次いでるなかで、子ども達が、たとえ一人きりの状態で
あっても、災害危険を理解し、自主的に判断して、災害に備える行動を取
れる、命を守れる行動を取ってくれる防災教育であって欲しいということ
です。

幸い東北には東日本大震災の津波災害において、釜石の子どもたちの偉業
があります。

この「奇跡」ではない「訓練」に基づいた偉業からもっと学ぶべきかと思
います。

この時、学校にいた鵜住居地区(釜石市)の児童・生徒たち約570名は、
全員生き延びました。

釜石市内14の小中学校の児童・生徒約3000名のほぼ全員が助かったことは
命を守る防災教育の素晴らしい成果です。

命を守る避難の三原則 

その1「想定にとらわれるな」
その2「いかなる状況においても最善を尽くせ」
その3「率先避難者たれ」

この3原則を基にした片田 敏孝(群馬教育大学大学院教授、広域首都圏
防災研究センター長)さんの提案を受け入れて実践した釜石市を見習った
学校防災教育であって欲しいというのが私の願いです。


------以下 公明新聞電子版 2020/02/22 ---------------------------


 自然災害が激甚化・頻発化する中で、防災教育の必要性が高まっている。

この4月に小学校から順次実施される新たな学習指導要領では、そうした
災害の教訓を踏まえ、防災教育に関する内容が重視された。

新学習指導要領の概要を紹介するとともに、防災の知見を子どもにどう教
えるかなどについて教員の防災教育研修に携わる宮城教育大学の小田隆史
准教授に聞いた。

■(4月から新学習指導要領)各教科に防災の視点

 約10年ぶりに改訂された新学習指導要領では、子どもたちの「生きる
力」を育てるため、(1)知識および技能(2)思考力・判断力・表現力
(3)学びに向かう力、人間性――の3つの柱で各教科などの学習内容が
改めて整理された。

その中で、社会の変化や課題に対応する力を育む教育の一つとして、「防
災・安全教育」の充実が図られている。

ただ、学習指導要領で「防災」は教科としては位置付けられていない。

そのため学校現場では、防災教育を社会や理科、道徳などの教科で横断的
に展開する必要がある。

その授業づくりの参考として新学習指導要領では、学年や教科ごとに取り
組むべき内容が分かりやすく記載。

小学校においては、全学年で防災を幅広く学ぶ視点が盛り込まれたのも特
徴的だ。

 さらに文部科学省は、防災を含む安全教育の具体的な方針として、「災
害発生の仕組みを学ぶ」など子どもの発達段階に応じた目標も示している
【表参照】。

■(意義)「共に生き抜く力」育む/社会貢献の意識高

  める効果

 ――防災教育の意義は。

小田隆史・宮城教育大学准教授 防災教育の概念は時代とともに変化して
きている。

学校現場においては避難訓練などの単発的な活動という形が長年主流だ
った。

それが近年になって、防災をより幅広く捉える傾向になっている。

大きな転機となったのが、1995年の阪神・淡路大震災だ。

自助・共助・公助の中でも阪神大震災では公助に限界があって、隣近所の
人に助けられたケースも多かった。

全国各地、世界中からもさまざまな支援があり、防災を助け合いや教訓の
継承を意識して考えるようになった契機と言える。

しかし2011年の東日本大震災によって、自分自身の命と周りの人の命
をどう守っていけばいいのか、われわれは改めて突き付けられた。

昨今においても災害が相次ぐ中で、災害危険を理解し、いかに備え、命を
守れるかを教える学校の使命は大きい。

多面的な防災教育の重要性がますます高まっている。

 ――効果をどう見るか。

小田 防災教育の目的を一言で表すなら、「共に生き抜く力を身に付けさ
せる」ということだ。

子どもたちが学校で習った防災実践が、家庭や地域に与える影響は少なく
ない。

足腰の弱いお年寄りの避難を子どもたちが支える体験学習を行ったことで、
住民の地域防災訓練への参加率向上につながったという事例も聞く。

何より多感な時期の子どもたちにとって、自分自身が社会の一員として地
域の安全・安心に貢献できるという「自己有用感」を高める意味で、非常
に大きな効果があると見ている。

■(現状)副読本、遺構など活用/全国的に授業の時間

 少なく、求められる創意工夫

 ――学校現場ではどう教えられているか。

小田 避難訓練のような形での防災実践や、理科での災害発生メカニズム
の学習は長年行われている。

今はそれに加え、多様な教科と関連させて防災教育を実施する傾向になっ
てきた。

特に大規模な災害を経験した後の被災地においては、自治体が地域性を踏
まえて作成した防災副読本をベースに、授業づくりを工夫する熱心な学校
も多い。

東北では、東日本大震災の被害や教訓を伝える遺構や施設を訪れたり、語
り部から被災体験を聞きながら、「自分には何ができるか」を考えさせる
防災学習が特徴的だ。

一方で、大災害を経験していない「未災」地域――例えば南海トラフ地震
による津波が懸念される高知県などでは、実際に被災を経験した学校や、
大学の専門家と連携して防災教育を近年一層充実させているようだ。

しかし全国的に見渡せば、防災教育にあまり時間を費やすことができてい
ない学校が多いのが実情だ。

 ――新学習指導要領をどう見るか。

小田 今回の学習指導要領の改訂では、防災や安全に関する内容を子ども
の発達段階ごとに、どの科目でどのように扱えるかが分かりやすく示され
ているという点で、大きな意義があると受け止めている。

一般的に学校には、防災という教科が存在しないので、専門の教員がいる
わけでもない。

その中でさまざまな機会を捉えて、防災のエッセンスを授業に意識して盛
り込んで教えていく教員の力量が問われている。

どういう授業づくりをするかは、学校や教員の創意工夫に委ねられている
というわけだ。

防災に必要とされる幅広い資質や能力をどう向上させていくのか、教科ご
とに一から整理するのは大変だ。

新学習指導要領が全国の学校現場に与える影響は大きいだろう。

■(今後)教員の資質向上さらに/地域・保護者の関わ

 りも重要

 ――今後の課題は。

小田 学習指導要領を踏まえて授業づくりをする上で、教員自身も災害に
関する知識や命を守ることへの知見を高めていく視点が欠かせない。

それが防災を効果的に教えられる指導力につながるからだ。

学校防災という話になるが、東日本大震災において学校の管理下で子ども
が犠牲になった「大川小での津波被災」は、教員たちに防災に関する資質
を高める必要性を突き付けた。

当然、全国の教員がそれを重く受け止めていると認識している。

教員として最低限どのような知識や能力を身に付ける必要があるかを具体
的に整理し、教員の防災力の底上げを図ることが求められている。

一方で、地域や保護者が学校の防災実践を支えていくことも必要だ。

特に地域の災害リスクを理解するために、自主防災組織や町内会の防災リ
ーダーが積極的に学校と関わりを持つことも重要になってくる。

 ――どういった支援があるか。

小田 今充実しつつあるのは、さまざまなグッドプラクティス(優れた実
践事例)を共有するプラットフォーム(基盤)だ。

文部科学省や国土交通省は、インターネット上にポータルサイトを立ち上げ、
防災や学校安全に関わる教材や実践事例を提供している。

また宮城教育大学の防災教育研修機構でも、昨年から国交省地方整備局など
と協働し、現場の教員を支えるための共同研究や研修を始めた。

授業づくりをどのように進めたらいいか、防災の専門家と一緒に考えている。

ともあれ教員は多忙だ。

その中で、防災教育を何か難しく過重なものとして捉えるのではなく、実践
することで子どもが、地域が変わったと語る教員が増えて、全国で実践が広
がっていくことを願っている。

 

 

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2月-命を守る-災害・BCP等-避難関連情報 2020年01月21日~2020年02月20日まで

2020年02月21日 08時51分01秒 | 命を守る-災害・BCP等-避難関連情報

2月-命を守る-災害・BCP等-避難関連情報
2020年01月21日~2020年02月20日まで

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------BCP---------------

シンガポール企業庁、COVID-19対策BCPガイドラインを発表
BCマネジャーの役割示す:2/18
https://www.risktaisaku.com/articles/-/24267

ヤフー、全従業員に通勤ラッシュ回避を通知 新型肺炎で:2/16
https://www.asahi.com/articles/ASN2G46X3N2GULFA00G.html

電気自動車、災害対策に有効 BCPセミナー:2/15
https://www.saga-s.co.jp/articles/-/489045

ラオックス、新型肺炎の拡大で希望退職募集:2/15
https://jp.reuters.com/article/laox-corona-idJPKBN20819I

日産九州で工場ストップ 従業員に増す不安:2/15
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000176251.html

新型肺炎、国内製造業にも影響 中国から輸入する日本企業は約2万社:2/15
https://amp.review/2020/02/14/tdb-2/

事業再開一部のみ4割 郡山中央工業団地 台風被災137社調査:2/11
https://this.kiji.is/599746816663045217

JICA、中小企業・SDGsビジネス支援事業でベトナム案件16件を採択:2/7
https://www.viet-jo.com/m/news/nikkei/200205195450.html

福島県「治水補助」早期対応歓迎 被災企業「負担まだ大きい」:2/6
https://www.minyu-net.com/news/news/FM20200206-457100.php

災害に強い商店街に、室蘭市商連がBCP策定に着手:2/6
https://this.kiji.is/597964015040119905

三菱自動車、埼玉県・神戸市と災害時協力協定締結…被災地に電動車を提供:2/5
https://response.jp/article/2020/02/04/331383.html

知るだけでなく行動を。
たかまつななに聞く私たちにできるSDGsの取り組みとは?:2/5
https://amp.review/2020/02/05/nana-takamatsu/

停電4秒でスイッチ 72時間連続発電可能の非常用発電機
災害時のためスーパーが導入:2/3
https://this.kiji.is/596946084270490721

中国の部品メーカー休業…韓国自動車業界が生産中止:2/2
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/02/01/2020020180004.html

 【東京・講座】北欧から学ぶサステイナブル(持続可能)な生活を考える?
SDGs先進国フィンランドとデンマークの事例から?(3月24日):2/1
https://peatix.com/event/1418418

中京銀、新型肺炎で特別融資の取扱開始:2/4
https://www.risktaisaku.com/articles/-/23666?utm_source=ml&utm_medium=email

企業に求められる対策 予防策、初動対応計画、そしてBCP:2/4
https://www.risktaisaku.com/articles/-/23679?utm_source=ml&utm_medium=email

石巻・ヤマニシが会社更生法申請 負債123億円、震災で造船の老舗に打撃:2/1
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202002/20200201_13015.html

グリコ、大阪府に液体ミルク=防災、育児で連携協定:1/30
https://www.risktaisaku.com/articles/-/23388?utm_source=ml&utm_medium=email

ファーストリテ、中国の「ユニクロ」休業160店に拡大=新型肺炎:1/31
https://www.risktaisaku.com/articles/-/23470?utm_source=ml&utm_medium=email

平間小 SDGsフェス「世界へ届け」 約600人が来場:1/31
https://www.townnews.co.jp/0204/2020/01/31/515897.html

武蔵野銀行、産学官金連携「地域活性コンソーシアム」開催
SDGs希薄な企業は若い世代に選ばれない:1/30
https://this.kiji.is/595455271549060193

ユニクロ130店休業、トヨタ4工場の再開延期…日本企業に影響広がる:1/30
https://web.smartnews.com/articles/hANh7cxskHT

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SDGsの第一人者・薗田綾子さんが解説 「SDGsで未来を変えるために、今、できる
こと」:1/29
https://c.kodansha.net/news/detail/35790/

百五銀行 SDGsなど私募債10件受託 三重:1/28
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ホンダ、中国2工場で再開延期=来月9日に変更、新型肺炎で:1/29
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日本ベネックス「SDGs私募債」を発行:1/27
https://amp.review/2020/01/27/sdgs-10/

新型肺炎、長期化を警戒=部品供給網への影響注視―政府・企業:1/27
https://www.risktaisaku.com/articles/-/23188?utm_source=ml&utm_medium=email

三菱自動車が東京都港区と災害時協力協定を締結:1/26
https://clicccar.com/2020/01/26/950018/

全国初!兵庫県LPガス協会が県内全コミュニティラジオ局と防災協定
災害時にラジオで二次被害防止の行動呼びかけ:1/24
https://jocr.jp/raditopi/2020/01/24/10225/

イオン、国際環境団体「CDP」から気候変動部門の最高評価企業に認定:1/23
https://web.smartnews.com/articles/hAx3aV2mgaH

県内16市町村が対象に 防災設備導入で政府 事業者減税:1/23
https://this.kiji.is/592821875081561185

地域を守る防災訓練を実施 神戸市長田区の三ツ星ベルト:1/23
https://this.kiji.is/592614723104638049

------避難関連情報------

【東京】「真相究明、終わっていない」 
津波で児童ら84人犠牲 石巻・大川小:2/20
https://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/list/202002/CK2020022002000140.html

重伝建で防災計画策定 輪島市 門前・黒島地区、町並み継承:2/20
https://this.kiji.is/602916695077586017

障害者避難考える 福祉施設関係者ら台風19号の対応検証 水戸:2/20
https://this.kiji.is/602943100404974689

国内「発生早期」の新型肺炎、正しい知識で備える:日本経済新聞:2/20
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55709990X10C20A2I00000/

ワークショップで防災を学ぼう② 時系列で考えよう
災害時の出来事と対応:2/19
https://moshimo-stock.jp/article/entry/2020/02/post-31/

広島大が「土石流センサー」実験 西日本豪雨被害の熊野町で:2/19
https://this.kiji.is/602688404215088225

自然災害の頻発・激甚化で都市再生特別措置法など改正へ:2/19
https://htonline.sohjusha.co.jp/593-021/

美馬市、全職員を防災士に 県内初、5年で357人資格取得:2/19
https://www.topics.or.jp/articles/-/325160

感染拡大“新型コロナウイルス” 宮城県内の企業にも影響が…:2/19
https://nc.ox-tv.co.jp/news/detail/2998/

小泉環境相 気候変動の非常事態宣言議連を歓迎:2/18
https://www.sankei.com/life/news/200218/lif2002180025-n1.html

命を守るために知っておきたい『防災のウソ・ホント』!:2/18
https://hanakomama.jp/topics/79735/

アマゾンのベゾスCEO、気候変動対策に1兆円超の基金「Bezos Earth Fund」設立:2/18
https://japan.cnet.com/article/35149534/

津波備え新生産拠点 東郷メディキットが避難所建設:2/18
http://www.the-miyanichi.co.jp/chiiki/category_3/_43598.html

17歳の少女は何に怒るのか。ファクトから考える地球の問題
『グレタと立ち上がろう』:2/18
https://hon-hikidashi.jp/know_learn/102033/

「東京オリンピック中止も想定される段階」
新型ウイルスで日本経済マイナス成長の危機:2/17
https://www.businessinsider.jp/post-207823

37.5度以上は「お引き取り願います」、日本企業が感染対策に本腰:2/17
https://jp.reuters.com/article/japan-coronavirus-business-idJPKBN20B0R1

仙台市立病院が浸水対策、川氾濫から地階を守る 新年度に工事着手:2/17
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202002/20200217_13018.html

予測できる台風・豪雨には「マイ・タイムライン」で備えよう:2/17
https://moshimo-stock.jp/article/entry/2020/02/post-26/

災害の避難所、改善必要は95% 「プライバシー課題」が半数:2/17
https://www.risktaisaku.com/articles/-/24247

新型コロナウイルス感染症「まずコールセンターへ」宮城県が呼びかけ:2/16
https://nc.ox-tv.co.jp/news/detail/2976/

学校防災見直す会議始まる…「マニュアル作りでなく、学校現場・子供の命に未来の方向性を」
津波に子ども奪われた遺族【宮城発】:2/15
https://www.fnn.jp/posts/00050188HDK/202003311706_OX_HDK

いわき市が4人を災害関連死に認定 
台風19号で避難後に体調悪化などで死亡:2/15
https://mainichi.jp/articles/20200214/k00/00m/040/256000c

病院船検討へ「自衛隊運用なら災害時に有益」:2/15
https://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000176258.html

河川法-よく見かけるあの川の看板、河川の種類~災害・防災:2/15
http://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=63692?site=nli

災害時支援受け入れ群馬県:受援計画は8市町村のみ 人手不足で対応後手:2/15
https://this.kiji.is/601156776718287969

災害時に配慮が必要な人も参加…学校や福祉施設などで避難訓練
河川の氾濫を想定 三重・鈴鹿市:2/14
https://www.tokai-tv.com/tokainews/article_20200213_115757

【群馬】館林市予算案 防災情報伝達システム整備 学校屋上にスピーカー:2/14
https://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/list/202002/CK2020021402000172.html

NHK フジテレビ ヤフー 共同企画「その時」
メディアに何ができるのか - ヤフー株式会社:2/14
https://about.yahoo.co.jp/info/notice/200213.html

地域の防災リーダー・防災士は愛媛は全国2位の多さ!名護谷アナが挑戦:2/13
http://www.ebc.co.jp/news/data/index.asp?sn=EBC2020021301661

千葉市防災計画を見直し:2/11
https://this.kiji.is/599923813204526177

避難所での健康被害を防ぐ…段ボールの迅速提供へ
石巻市が段ボール製造会社と協定:2/10
https://nc.ox-tv.co.jp/news/detail/2900/

ECBが気候変動へのコミットを検討、環境問題は中銀の仕事なのか:2/10
https://diamond.jp/articles/-/228275

17字に込められた福島の復興!復興とは何なのか?:2/10
http://agora-web.jp/archives/2044223.html

台風19号で被災した長野市豊野町の大規模社会福祉法人。なぜ一人の人的被害もなく
避難できたのか:2/9
https://www.risktaisaku.com/articles/-/23004?utm_source=ml&utm_medium=email

ハリソン・フォード氏、米移民政策を非難 グレタさんを称賛:2/7
https://www.afpbb.com/articles/-/3266988

「気候変動」が難民申請をする「正当な理由」に。国連機関の判断:2/7
https://tabi-labo.com/293906/wt-climate-refugee

多摩区自主防災連絡協議会 台風被害 共有し議論 初の研修会、100人超:2/7
https://www.townnews.co.jp/0203/2020/02/07/516898.html

津波が来なくても…ゼロメートル地帯も事前避難対象エリアへ 愛知県:2/7
https://hicbc.com/news/article/?ref=sn&id=0004CE87

伊野尾 慧(Hey! Say! JUMP)「あの情報が共有されてさえいれば、救える命があった、
と思わないために」:2/7
https://ddnavi.com/interview/593817/a/

土砂68トン、一気に崩落 死亡は県立高女子生徒:2/6
https://this.kiji.is/597759891021366369

防災「わかりやすい教え方考えたい」初の学会4月発足
元教諭、阪神大震災語り部ら:2/6
https://mainichi.jp/articles/20200205/k00/00m/040/135000c

国際決済銀行の報告書「緑の白鳥」に記載された気候変動リスク:2/6
https://gentosha-go.com/articles/-/25412

議論が始まった学校防災の在り方…大川小学校の遺族が求めるものは〈宮城〉:2/6
https://web.smartnews.com/articles/hB2WazjoV1z

学校防災検証 多角的に 宮城県教委 検討会議が初会合:2/6
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202002/20200206_11016.html

ウェザーニューズ、1kmメッシュの過去気象データを提供開始:2/5
https://iotnews.jp/archives/146223

洪水対策、関係法律に「横串」 堤防強化や河川改修 警戒区域で建築制限:2/5
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/581562/

【東京】<23区の予算案>江東区 防災ラジオを全世帯に配布:2/5
https://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/list/202002/CK2020020502000120.html

永久凍土が解けることが地球環境に与える影響は
「これまでの推定の2倍」との研究結果:2/5
https://gigazine.net/news/20200204-climate-arctic-permafrost-thaw/

南海トラフ臨時情報 静岡県版ガイドライン案発表:2/5
https://www.tv-sdt.co.jp/nnn/news16422828.html

災害にどのように備えよう?首都圏10か所で防災意識を高める
「防災スタンプラリー」を開催:2/4
https://tabizine.jp/2020/02/02/320678/

乳幼児向けの防災訓練に力を入れる千代田区。
裾野をさらに広げるため、小学生向けの講座も積極的に開催中です:2/4
https://www.risktaisaku.com/articles/-/22837?utm_source=ml&utm_medium=email

防災は命を救う…「キッズ防災マイスター」の小学生
津波の恐ろしさ伝える親子に密着【岩手発】:2/3
https://www.fnn.jp/posts/00049986HDK/202002290919_mit_HDK

台風19号「排水遅れ被害拡大」 強風でポンプ設置できず、
開発で流入水量増との指摘も-宮城県大崎市三本木廻山(めぐりやま):2/3
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202002/20200203_13024.html

大崎市、浸水対策計画前倒し 鹿島台姥ケ沢地区で住民説明会:2/3
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202002/20200203_11007.html

落合陽一と小学生たちが本気で考える「SDGsと未来」:2/3
https://st.benesse.ne.jp/ikuji/content/?id=65939

県内最大の収容人数 津波避難タワーの開所式 宮崎県日向市:2/3
https://www.umk.co.jp/news/?date=20200202&id=02328

アル・ゴアが考える気候変動問題「絶望している場合ではない」:2/3
https://rollingstonejapan.com/articles/detail/33071

首都直下地震に備えよ! 東京の下町3区の「ハザードマップ」:2/3
https://www.news-postseven.com/archives/20200202_1536313.html

危険度高まる全国活断層リスト、阪神大震災以上の切迫度:2/3
https://www.news-postseven.com/archives/20200203_1536913.html

「パンデミック」と「アウトブレイク」の違いは?:2/2
https://books.j-cast.com/2020/02/01010806.html

官民一体で防災の枠組み考えて 倉敷で「釜石の奇跡」片田氏講演:2/1
https://www.sanyonews.jp/article/981137/

救命の責務か、患者の尊厳か 仙台で全国救急隊員シンポ
心肺蘇生の不実施巡り討論:2/1
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202002/20200201_13028.html

福島県南に「遊水地」3カ所整備へ 阿武隈川、東京ドーム7.25杯分:2/1
https://www.minyu-net.com/news/news/FM20200201-455687.php

被災した約1万世帯にアンケート 台風19号などの対応について福島県が検証:2/1
http://www.fukushima-tv.co.jp/localnews/?mode=detail&news_id=2020020100000006

阿武隈川の治水『令和の大改修』 河道掘削、支流に水位計設置:2/1
https://www.minyu-net.com/news/news/FM20200201-455690.php

台風19号で堤防決壊 那珂川と久慈川で「霞堤」活用へ 被害最小化目指す:2/1
https://mainichi.jp/articles/20200201/k00/00m/040/064000c

「天下の千代田区」が乳幼児向け防災訓練に力を入れる理由:2/4
未来の防災リーダーを育てる(防災士、コミュニティデザイナー 葛西 優香)
https://www.risktaisaku.com/articles/-/22837?utm_source=ml&utm_medium=email

<新しい防災対策のヒント事例集>
自治体通信Online掲載記事より、さまざまな自治体が取り組んでいる防災対
策の先進事例や注目事例をまとめました。:2/4
https://xlhb.f.msgs.jp/r/c.do?2az_s8D_7t_xlhb

22年度中に全市区町村で計画=盛り土造成地の安全性調査―国交省:1/31
https://www.risktaisaku.com/articles/-/23467?utm_source=ml&utm_medium=email

新たに11件を登録 震災伝承施設 宮城県内登録施設は111件に:1/31
https://web.smartnews.com/articles/hAP7uQFxF8M

“避難”を直感的にわかりやすく 宮城県が地域防災計画を修正:1/31
https://web.smartnews.com/articles/hAPT8hEkuov

小杉タワマン 台風被害受け 要望書 エリマネから、市長へ:1/31
https://www.townnews.co.jp/0204/2020/01/31/515899.html

震災の伝承施設 カーナビ表示を 協議会が新年度方針:1/31
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202001/20200131_71014.html

“新型コロナウイルス”鉄道各社も対応…感染検査 宮城県・仙台市も実施へ:1/31
https://web.smartnews.com/articles/hAPUBnWm5W3

女性の視点に立った避難所を…女子大学生らが「避難所体験」【愛媛・松山市】:1/31
http://www.ebc.co.jp/news/data/index.asp?sn=EBC2020013001566

救急需要の変化 対応探る 仙台で全国シンポ開幕
「救急救命の新たなステージに向かって」がテーマ。:1/31
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202001/20200131_13013.html

防災意識が高すぎる会社 オリジナルソングを作成:1/30
https://www.townnews.co.jp/0304/2020/01/30/515473.html

「ドクターヘリ導入で救命率が40%上がる」検討委員会が県知事に導入求め提言
香川:1/30
http://www.ksb.co.jp/newsweb/index/16172

西日本豪雨受けて 小田川と高梁川の合流点付け替え事業 河道を造るための
掘削工事が本格的に始まる 岡山・倉敷市:1/30
http://www.ksb.co.jp/newsweb/index/16166

災害時のドローン活用学ぶ ロボテスで研修会消防隊員が参加:1/30
https://this.kiji.is/595394632045511777

危機管理担当者が最低限知っておきたい気象の知識    
災害時の意思決定に役立つ雨量情報の3つの使い方:1/29
https://www.risktaisaku.com/articles/-/23224?utm_source=ml&utm_medium=email


新型コロナウイルスの感染状況を可視化、米大学がマップ公開:1/28
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2001/28/news107.html

同時多発する河川氾濫も予測可能なシミュレーション技術 - 東大生研が開発:1/28
https://news.mynavi.jp/article/20200128-957336/

大災害でも生きのびる練習「古新聞の防災グッズ」と「3秒ルール」:1/28
https://joshi-spa.jp/982343

ストリートビューに浸水想定 鳥取県が1億円超で作成へ:1/28
https://www.asahi.com/articles/ASN1V6X3DN1VPUUB002.html

郡山市「洪水ハザードマップ」素案作成 台風の浸水区域加える:1/28
https://www.minyu-net.com/news/news/FM20200128-454264.php

「堤防の整備」39.1% 防災強化求める声 福島県民世論調査:1/28
https://this.kiji.is/594338672533570657

水の力を利用して河川氾濫を防ぐ画期的方法:1/28
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/59086

決死の連打...“半鐘”で避難呼びかけ 長野市が消防団を表彰 
台風の夜、堤防決壊前に鳴り響く:1/27
https://this.kiji.is/594469158035031137

日本の災害現場では消防士がペットを救命処置できない
立ちはだかる法律の壁:1/27
https://www.risktaisaku.com/articles/-/23098?utm_source=ml&utm_medium=email

那珂川久慈川 「霞堤」活用盛り込む 国交省と県が骨子案:1/26
https://this.kiji.is/593928598441002081

中小河川にも洪水時の浸水想定図 都道府県の作成支援―国交省:1/26
https://web.smartnews.com/articles/hADeZEKEJUd

台風19号豪雨の避難行動振り返る 宮城・丸森の耕野地区で住民議論:1/26
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202001/20200126_13007.html

大雨防災の警戒レベル 「避難促進」評価、3割にとどまる
神奈川県内市町村調査:1/26
https://www.kanaloco.jp/article/entry-252834.html

石川】1000年一度の 大雨に備えて 金沢・長土塀地区で図上訓練:1/25
https://web.smartnews.com/articles/hABQX7qACJu

南海トラフ地震津波 愛南3メートル超26%以上 政府調査委が30年内確率公表:1/25
https://www.ehime-np.co.jp/article/news202001250034?utm_medium=social&utm_content=%2Farticle%2Fnews202001250034

迅速避難へ「水位周知」31河川指定 福島県、洪水備え対応急ぐ:1/25
https://www.minyu-net.com/news/news/FM20200125-453509.php

グレタ・トゥーンベリ、裕福で権力のある大人たちに警告。
世界経済フォーラムにて:1/25
https://www.gizmodo.jp/2020/01/greta-thunberg-wef.html

M7.4宮城沖、30年内60%に引き上げ 
「いつ起きてもおかしくない」地震調査委:1/25
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202001/20200125_13009.html

生活「見える化」が有効 要支援者の避難計画 岡山・和気でモデル事業:1/24
https://mainichi.jp/articles/20200124/k00/00m/040/158000c

コアラ以外も...オーストラリアの希少動物が危機 森林火災で10億匹以上が焼死:1/24
https://web.smartnews.com/articles/hAzLiydZbJb

防災スピーカー 設置進む横浜市、3年かけ全域に整備:1/23
https://www.townnews.co.jp/0116/2020/01/23/514711.html

災害時に宿泊施設を避難場所に 秋田県と民間組合が協定締結:1/23
https://www.akt.co.jp/news?sel=20200122-00000006-AKT-1

「気候変動は最大の危機」 英皇太子演説、グレタさんとも面会―ダボス会議:1/23
https://web.smartnews.com/articles/hAw8pJX9Q8Z

米民主ウォーレン氏、大手銀に気候変動リスクへの対応で説明要求:1/23
https://web.smartnews.com/articles/hAxpMc1byyJ

東日本大震災から9年~今後の災害対策に必要なこと:1/23
https://news.1242.com/article/203828

気象予報士・平井信行さんが教える「命の守り方」:1/23
https://books.j-cast.com/2020/01/22010721.html

深刻な「異常気象」対策で後手に回る日本の実態:1/23
https://toyokeizai.net/articles/-/325636

1400年分の資料から「地震予想」する男の超知識:1/23
https://toyokeizai.net/articles/-/324796

進まぬ「受援計画」策定 大規模災害時の応援受け入れ、2割程度に 兵庫県内:1/22
https://www.risktaisaku.com/articles/-/23027?utm_source=ml&utm_medium=email

私たちは災害を予測すらできていない-
人と防災未来センター長 河田 惠昭氏:1/22
https://www.risktaisaku.com/articles/-/23015?utm_source=ml&utm_medium=email

【実践的な防災講演】松山市(愛媛県)
【“振り返り会”の実施】燕市(新潟県)
【水害の記憶を記録に残す】可児市(岐阜県):1/22
https://xlhb.f.msgs.jp/r/c.do?23j_s8D_6X_xlhb

部局横断で防災対策 台風教訓にプロジェクト―国交省:1/21
https://web.smartnews.com/articles/hAtpXLGdJcC

気候変動で世界的な金融危機も-BIS論文「グリーン・スワン」警告:1/21
https://web.smartnews.com/articles/hAsyh6jHb53

防災ラジオの再販売開始 購入者殺到、長蛇の列 静岡市:1/21
https://www.at-s.com/news/article/local/central/728365.html

阪神大震災、救助最前線での教訓 緊急消防援助隊発足、経験風化させず:1/21
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1013185

防災情報・河川ライブ映像配信の地域密着アプリ「Baycom」。大阪・兵庫:1/21
https://web.smartnews.com/articles/hApRzfXibzL

「SDGsウィーク」始まる 未来都市の富山市が啓発イベント:1/21
https://news.bbt.co.jp/topics_detail.phtml?Record_ID=27d037ab5687eaf0fe9190e1944d783a

中国、新型肺炎「人から人」感染確認:1/21
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3884895.html

16歳の防災士に聞く! “子どもの防災” 3つのポイント:1/21
https://web.smartnews.com/articles/hAjsE2Rztkx

避難所生活は「つらい」のが当たり前? 雑魚寝にトイレ問題
…変わらぬ国の震災想定シナリオ、専門家は批判:1/21
https://maidonanews.jp/article/13046230

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風評対策なく安全・経済性のみ議論 見直し求める漁業者「孫子まで漁のできる海を」 福島の漁師と考える--水産改革、処理水 川島 秀一

2020年02月17日 10時06分19秒 | 原発からの復興

風評対策なく安全・経済性のみ議論
見直し求める漁業者「孫子まで漁のできる海を」
福島の漁師と考える--水産改革、処理水

川島 秀一
リアス・アーク美術館副館長、東北大学災害科学国際研究所教授など歴任。
著書「津波のまちに生きて」「海と生きる作法」


尾崎 洋二 コメント:真のリスクマネジメントの基本には「人間としての生命哲
学」が必要なのでは?と思わせてくれる論文でした。

「科学的」という形容のもつ、近代の西欧社会から生まれた「人間のみならず、あ
らゆる生命を尊重することを忘れた」思考法は、原子爆弾の開発、日本への投下に
つながったのでは?と思う私にとって、3.11の大事故を経験した日本がいまだに福
島において同じ過ちをし続けているのではと危惧しています。

3.11から9年を過ぎ、まもなく10年を迎える私たちにとって本当の復興というも
のを、福島の漁師の方たちの視点から考えることも必要かと思います。

------聖教新聞2月13日2020年より要点抜粋箇条書き--------------------


「公聴会を傍聴して」

2018年の夏の終わり、私は小野春雄さんと「福島第一原発で増え続けるトリチウム
を含む処理水について」の公聴会(富岡町)に参加した。

春雄さんが公聴会の発言者として応募した理由は、トリチウムの海洋放出によって
予想される、直接の利害関係者が出席しないだろうと予想されたからである。

案の定、漁師の発言者は他にいなかった。

春雄さんの主張は明快であった。
3人の子を漁師にしたからには、孫子の代まで漁の仕事をできるような海を守るこ
とであった。

定刻の終了時間が近づいたので、議長が閉会しようとしたとき、突然と春雄さんが
挙手をして立ち上がった。

「目の前の海で毎日、漁ができない苦しみが分かりますか!」という、現実の
「試験操業」に対するいら立ちと、さらにトリチウム水の海洋放出がなされた場合
の風評被害と、それによる漁の先細りの不安を訴え続けた。

 

「丁寧でなく強硬に」

このおざなりな公聴会が開かれた場所も、富岡のほかに、内陸の郡山と、東京電力
の恩恵を被っていた東京だけであった。

これで、「国民」から意見を聴いたことにしてしまうわけだが、その後も、福島県
を南北に挟む、宮城県や茨木県の沿岸部の都市では開かれなかった。


海は潮流とともに無限に動くものであり、昨年の8月には、韓国政府でさえ処理水
の「海洋放出」に危惧感を示していたが、”オカ者”中心の考えが、ここでも証明
された。

この3カ所の公聴会での住民のほとんどが、海洋放出に反対であったはずなのに、
どのような経緯と理由があったのか、今月(2020年2月)10日、処理水に関する
政府小委員会は、処分方法は海洋放出と水蒸気放出が現実的な選択肢であるとする
提言を盛り込んだ最終報告書を公表し、政府に提出した。

それは、どちらかというと海洋放出のほうが「利点」があるという内容であった。

誰が言い出したのかは分からないが、またもや「丁寧に」という、政治家や官僚
がよく口にだす流行語が、このときにも使われた。

地元自治体や農林水産業者への説明の提案に形容された言葉である。

福島の漁師は、もはや「丁寧に」という言葉は信じていない。

一昨年の11月6日に、政府は漁業権を地元の漁協や漁業者に優先的に割り当てる
規定を廃止する水産改革関連法を、短期間の審議で閣議決定しているからである。

地元の説明は後回しで、「丁寧」どころか「強硬」に推し進めてしまった。

 

「疑わしいものは残さず」

この水産改革と一体化したような、今回のトリチウム水の海洋放出の問題も、おそ
らく、これまでの経緯からうかがえるように、直接の被害者になる可能性のある漁
師の意見を聴くこともなく、進められるであろう。

この政府小委員会は、処理水を海洋へ放出することの安全性と経済的なリスクだけ
を議論しているが、風評対策については、何ら具体的な方策を立てていない。


「科学的」に安全であることと、それに対する風評被害は、まったく次元を異にし
た問題である。

むしろ「科学的」に説明しようとすればするほど、その欺瞞性に疑いをもつのは、
生活者の感情として当然のことである。

例えば、その海洋放出を「利点」とする選択理由の一つとして、海洋放出は、水蒸
気放出と比べ、希釈や拡散の状況が予測しやくす、モニタリングによる監視体制の
構築が容易であることが評価されている。

つまり、放出後も「監視体制」が必要な物質を海に流すことを明らかにしている。

また、風評被害はどちらの方法でも発生するものの、水蒸気放出は海洋放出より幅
広い産業に影響が生じ得ることも指摘している。

風評被害を予測して、それならば、比較的に数の少ない福島だけに我慢してもらお
うとも読める文脈である。

「科学的」という形容のもつ、近代の西欧社会から生まれた思考法は、どれだけ生
活者を裏切ってきたか。

事故などあり得ないと、「科学的」に喧伝されたのは、まずその原発であった。

逆に「科学的」に証明できないということで、チッソ水俣工場から海へ有機水銀の
たれ流しを放任し続けてきたのも、同じ日本国家である。

疑わしいものは、子孫に禍根を残さずという考えが、生活者の中に通底している限
り、「処理」水であっても「汚染」水としか思えないのが実情である。

福島の漁師たちは今、海洋放出の見直しを求めている。

 

 

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