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★★たそがれジョージの些事彩彩★★

時の過ぎゆくままに忘れ去られていく日々の些事を、気の向くままに記しています。

ステレオがやってきた

2025年05月09日 00時31分31秒 | ビートルズ
 1970年、世は大阪万博特需で、いざなぎ景気のピークだった。
 父親はそんな好景気に浮かれたのか、私の高校入学祝いにステレオを買ってくれた。

 それもナショナルのテクニクスの、どデカいセパレートステレオだ。
 まさに気分は、ステレオがやって来た ヤァ! ヤァ! ヤァ! だった。

 私の狭い勉強部屋には不釣り合いのデカさで、さながら今の狭い居間の大画面テレビみたいに、過ぎたるは及ばざるが如しの感だった。

 その筐体の大きさもそうだったけど、音量もフルにすると、田舎の安普請の部屋のドアやガラス窓が震えたものだ。
 実家は田舎の一軒家で近所迷惑の心配はなかったけど、親のクレームもあり、そんな大音量は、親の留守の時以外は出せなかったけどね。

 ステレオの針下ろしに選んだのは、来日記念盤の『ステレオ ! これがビートルズ VoL.1』だ。
 ハードロックを聴くには大音量でよかったけど、ビートルズは中と大の中間くらいのボリュームで十分だった。

 それまでモノラルのレコードプレーヤーで聴いていた『ステレオ ! これがビートルズ VoL.1』も、それなりに満足はしていたけど、ステレオで聴くと、同じレコードかと思うくらい、豊かで迫力あるサウンドだった。

 リードボーカルとコーラスが左右に分かれているのはもちろん、それまで聴こえていなかった音までクリアに聴こえたのには驚いた。
 それは初めてメガネをかけた時の、クッキリ、スッキリの視界の感動に似ていた。

 『アビイ・ロード』に至っては、最新録音技術を駆使した音作りを改めて実感し、より一層ビートルズにハマり込んでしまった。

 まさにステレオや恐るべしの感だった。

 学校では、やっぱりビートルズは最新のステレオで聴いてこそだね、と自慢げに吹聴していた。
 月に一度は、同好の士を呼んで、ビートルズ鑑賞会を催したものだ。
 そこではそれぞれが持ち寄った、ビートルズのLPやシングル・レコードを聴き比べした。

 今や当時の音質と同等のサウンドを、イヤホンで聴ける時代になった。
 そうなると、逆にモノラル時代の、粗削りだけど熱気に溢れていたビートルズ・サウンドが、なんとなく恋しくなるんだよね。


ビートルズのジョージ、ストーンズのキース。どちらもヘタウマギタリストだ。キースに至っては、歳をとってその素人顔負けのヘタさに、磨きがかかってきた気もする。でも、そのサウンドには、他のギタリストには出せない独特な味わいがあるんだよね。 そんな味わいの小説を、Amazon Kindle Storeに30数冊アップしています。★★ 拙著電子書籍ラインナップ・ここから、またはプロフィールのQRコードから買えます。
 読後のカスタマーレビューをいただけたら幸いです。

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