「いちご白書をもう一度」の正解率が低かったようなので、今度はラストシングルの話にしましょう。ヒントとして、「いちご白書をもう一度」の次が「霧雨の朝突然に…」、次が「縁切寺」で、その次がもうラストシングルです。
ということで、正解は「青春のラストページ」です。「お~、そういえばそうだった」という人より、「それ知らんなぁ」という人の方が多いことでしょう。それにしても、「縁切寺」から「青春のラストページ」まで約10ヶ月開いてますのでなかなかエコノミーですね(?)。
ただ私はこの曲が結構好きで、短い歌詞の中にもなんかドラマを感じます。それとこの曲もギターが凄くいいです。イントロのサラッとした感じと、間奏の粘っこい音の違いが印象的で、エンディングは粘っこく始まってまたイントロのフレーズで終わると。どなたが弾いているのかわかりませんが、これはこれで名演です。
ちなみに歌詞の最後は「君は LAST PAGE OF MY LIFE」ですが、当時のバンバンの話によると英語で「You're last page of my life」というプロポーズの言葉があるそうです。簡単に訳すと「お前が俺には最後のお~んなぁ~」というアレですね。
かなりロマンチックな感じがしますが、実際バンバンが歌ったのを聞いて「OF MY LIFE」を「おマ~ラ~」だと思った人がいるようですね。残念。
さすがにこれは全く記憶にありませんでした。
で、管理人様のお気に入りの曲ってどんなんだろう?
とリサーチしたら某動画サイトにあり、さっそく聴いてみました。
ばんばひろふみさんの声、若いですねえ。さわやかな曲調で耳には
心地よいのですが、失礼ながら「これ売れなかったろうな」って。
それよりも驚いたのは「縁切寺」をカヴァーしていた事です。
これってあのグレープの曲ですよね。
日本の風景を織り交ぜた、日本人にしか持てない時空間を綴った私小説的
な曲と言っても良い、さだまさしさんにしか創れない曲でしょう。
「いちご白書をもう一度」「霧雨の朝突然に」そして「縁切寺」にしても、
男が過ぎ去った日々を振り返って1人ノスタルジアに浸っている心情
と形容すれば響きは良いですが、これって女性から見てどうなんでしょう?
先に名前をあげたさだまさしさんについてこんなエピソードがあります。
さださんが敬愛するポール・サイモンが
「たがが音楽なんていつでもやめられる」
と発言した事に憤慨したさださんは、その真意を確かめたいと、
はるばるポール・サイモンに会いに行ったそうです。その時サイモン氏から
「だって音楽とは過去に向かって進行するものなんだよ」
と諭されハッとしたそうです。
この禅問答のようなやりとりはいささか深読みが必要かもしれませんが、
でもこれって男の論理のような気もします。
確かに男目線の曲って過去に向かって歌っているのが多いと思います。
今、別のコーナーで石川ひとみさんの「まちぶせ」について熱いトークが
展開されてますね。あれは女目線の曲ですが
もうすぐ私きっと あなたを振向かせる
と、明日に向かって物語を展開させてますが、これは先のサイモン氏の
主張とは真逆のベクトルを持ってますね。曰く女性にとっては
「音楽とは明日に向かって進行するもの」
なのかと...。
「青春のラストページ」、ばんばんからテーマが離れてしまい
申し訳ありませんでしたが、ばんばんのディスコグラフィーを見て
ふとこんな取り止めのない事を思った次第でした。
別に誰が作ってもいいのですが、バンバンが自分で作ったこの「青春のラストページ」も普通にいい曲なので私は好きです。が、考えてみればほとんどシチュエーションは「なごり雪」ですよね(笑) 男の方が女々しいとか。っていうと語弊があるかもしれませんが。