心よ、私は、象を門に繋ぎとめるように、そなたを繋ぎとめよう。身体から生じた欲望の網よ、私は、そなたを悪事に結びつけはしない。
そなたは、繋ぎとめられて、行くことができない。あたかも、象が門を開くことができないように。罪深き心よ、そなたはこれから、しばしば暴力を発揮し、悪事を楽しんでいくことはないであろう。
あたかも、新たに捉えられて、まだ調御されていない象が、鉤を手にした強者に打ち勝たれるように、そのように、私はそなたに打ち勝とう。
あたかも、駿馬を巧みに調御する優れた御者が、生まれ良き馬を調御するように、そのように、私は、帰依・精進・記憶修習・サマーディ・智慧の五つの能力に安立して、そなたを調御しよう。
心よ。私は正しい想いに住して、そなたを縛ろう。自己を清めて、そなたを調御しよう。そなたは、精進の重荷を背負わされて、ここから遠くへ行かないであろう。
(ヴィジタ・セーナ高弟)