パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

音楽の聴き方

2021年12月30日 09時52分03秒 | 音楽

洋楽の歌の場合、歌詞の良し悪しによってその曲が好きになったり
嫌いになったりすることはあまり多くない
ビートルズの「イン・マイ・ライフ」は歌詞が評価されてる曲のひつとだが
個人的にはあまり好きじゃない(音楽的につまらないように思えて)
一方、意味もない歌詞の羅列のような「ハロー・グッバイ」は
理由はわからないが好きだ(知らずしらずウキウキしてきて)」
音楽(歌)は自分に関する限り、歌詞に依存しない音楽自体の力で
楽しんでいると自覚する

最近、自分が音楽(特にクラシックとかジャズ)をどのような
聴き方をしてるか気づいた
それは音を楽しむのではなく、作者・演奏者の考えている過程
とかアイデアを追体験する楽しみ方だ

音楽が始めると、作り手はどのような考えとかアイデアを
披露してくれるのか?と思いながら聴くようになっている
その楽しみ方は読書体験に似ているかもしれない
読書はストーリーに振り回されるより、作者の試行錯誤している過程のほうが
スリリングで楽しめるようになっているが、最近の音楽の聴き方もそれと似ている

バッハの音楽は一つのテーマの完璧な変奏とか展開を楽しむことができる
だがその完璧さ故に少し息苦しくなることもある
一つのテーマの秩序だった展開だけでは閉じこもった世界になりそうなので
後の時代のベートーヴェンはソナタ形式で2つのテーマを準備した
2つのテーマの職人的な展開は、一つだけの場合よりは感覚的にその変化を捉えやすい

それでも物足りなくなった後期ロマン派の人たちは、3つ目のテーマとか
それ以外の音楽的要素を追加するようになった
だが、それはある意味秩序からの逃走になったのかも知れない
(ブルックナーの音楽はそんな感じ)

ところで大好きなモーツァルトの音楽は、楽器群同士の会話で
この会話がまるで子どものおしゃべりのようで、
その瞬間しか意味がないとしても、とても楽しいと感じる

と、まあ難しそうなことを言ってるが、要は最近は歌詞のない音楽の方を
音楽の展開がどのようになされるか?との関心で聴いているということ
それは単に歌詞を見ながら聴くのが面倒くさい、、という
怠惰な性格のせいかもしれない

年齢を重ねるに連れ最近の音楽が覚えられなくなっている
レコード大賞の候補曲も自慢じゃないが全然知らない
過去のそれも最近のは全く記憶にない(果たして聴いたことがあったのか?)
だがレコード大賞の作品では無いかも知れないが「パプリカ」は
珍しくお気に入りの曲だ
歌詞もヘンテコだし、音楽もいい意味でギクシャクしてるみたいで、、

それにしても、こと音楽に関しては完全に置いてけぼりだ
それで少しも気にしないでいられる、、
というのが年齢を重ねるということと実感する

 

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